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2016年6月14日

内反尖足への腓骨神経縮小術の効果


Effects of tibial nerve neurotomy on posture and gait in stroke patients: A focus on patient-perceived benefits in daily life.
2016  6月  フランス

脳卒中で痙性の内反尖足になった患者への腓骨神経縮小術(TNN)の効果を検証してみたそうな。


腓骨神経縮小術を受けた片麻痺患者23人について5ヶ月後までフォローして効果を評価したところ、

2016年6月13日

脳卒中経験者はなんども転倒する


Falls and fear of falling after stroke: a case-control study.
2016  6月  マレーシア

高齢 脳卒中経験者の転倒頻度と恐怖心を調べてみたそうな。


平均年齢66、脳卒中経験のある75人と脳卒中経験の無い50人について過去12ヶ月間の転倒状況、歩行バランス能力等を調べ比較したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中経験者の23人と非経験者13人は少なくとも1度転倒していた。

・そのうち脳卒中経験者の9人は2度以上転倒し、非経験者の転倒再発はなかった。

・脳卒中経験者は非経験者に比べ非常に転倒を心配していた。

・脳卒中非経験者の転倒は女性に偏っていたが脳卒中経験者には偏りはなかった。

・脳卒中経験者の転倒恐怖心は歩行能力と関連していた。

脳卒中の非経験者にくらべ脳卒中経験者はなんども転倒しがちだった。転倒恐怖心は歩行能力に関連していた、


というおはなし。

写真:転倒

感想:

リハビリ病院にいたころに転倒恐怖心ってやつを経験した。いちど転倒しかけたあと 廊下歩くだけで怖くて怖くて、、ガクガク震えてパニック起こしそうになった思い出。

2016年6月12日

片麻痺イメージ訓練の分散効果とは?


Retention of the spacing effect with mental practice in hemiparetic stroke.
2016  6月  アメリカ

メンタルプラクティスは頭のなかで運動をリハーサルする方法で、脳卒中リハビリで最も成果を挙げている治療法のひとつである。

メンタルプラクティスは集中的に行うべきか それとも何回かに分けた方が効果的なのか実験してみたそうな。


慢性期の脳卒中経験者27人について、麻痺上肢の理学療法リハビリとメンタルプラクティスの組み合わせを週3回x10週間おこなった。

1日あたりのメンタルプラクティスについては、

*60分間 集中するグループと 
*20分間x3回に分散するグループ

に分けた。

上肢機能を複数の指標で計り 比較したところ、


次のようになった。

・10週間後、分散グループでいずれの評価スコアも明らかに優れていた。

・さらに3ヶ月後にも この関連は有意な傾向にあった。

脳卒中の麻痺上肢へのメンタルプラクティスは、集中訓練よりも分散訓練のほうがより効果的である、


というおはなし。

図:メンタルプラクティス分散と集中

感想:

イメージ訓練の類は見た目と違ってあたまが非常に疲れる。よほどの強い意志や動機がないと5分間だって続けることは難しい。
しかも サボっても他人にはわからない。

だから分散効果(spacing effect)にはなっとく。

2016年6月11日

体重と脳卒中リハビリ効果の関係


The impact of patient's weight on post-stroke rehabilitation.
2016  6月  イスラエル

脳卒中患者の体重とリハビリテーション効果について調べてみたそうな。


リハビリ病院に入院した平均年齢63の脳卒中の男女102人について肥満度(BMI)および機能的自立度(FIM)、神経症状スコア(NIHSS)を調査したところ、


次のことがわかった。

・入院時の機能自立度、神経症状の重さと BMIとの関連はなかった。

・入院中のFIMスコア改善度(deltaFIM)とBMIは負の相関にあった。

・神経症状の改善度(deltaNIHSS)とBMIとの明らかな関連はなかったが、

・神経症状が最も改善した者は重度肥満グループにいた。

脳卒中患者のリハビリによる機能改善度は太っているほど小さかった。脳卒中リハビリの予後推定はBMIを考慮に入れるべきだろう、


というおはなし。

図:体重とリハビリ改善度

感想:

太ってる人は健康であっても活動的には見えない。だから本人は凄く回復したつもりでいても 他人からみるとまだまだ動き辛そう、、、ってことなんだと思うよ。

2016年6月10日

小脳梗塞になった御犬様の症状とは


Neurological signs in 23 dogs with suspected rostral cerebellar ischaemic stroke.
2016  6月  デンマーク

犬の脳卒中では小脳の梗塞が多い。その症状と予後について調べてみたそうな。

複数の動物病院で前小脳動脈からの梗塞がMRIで確認された犬23頭(♀13 ♂10)について調査したところ、


次のことがわかった。

・犬種はキャバリア・キングチャールズ・スパニエルが9頭でもっとも多かった。
キャバリア・キングチャールズ・スパニエル

・いちばんの症状は歩行失調で、11頭は目標で止まることができず、6頭は歩けなかった。

・次いで、頭部のかしげ(13頭)、眼振(8頭)、威嚇反応消失(7頭)、姿勢反応障害(7頭)、固有感覚障害(5頭) だった。

・これら神経症状はMRI上の梗塞の拡がりと関係なさそうだった。

・全ての犬は生存し、1-10日後には退院した。

小脳梗塞で入院した犬の症状は、歩行失調、頭部傾げ、眼振などだった。概ね回復は良く1週間程度で退院できた、


というおはなし。

写真:犬の小脳梗塞

感想:

犬のMRIはいまどき普通のことなのかね。上の3例は1.5Tのドイツ製装置で撮ってるんだよな。
なにかが間違っている気がしてならない、、、

これ↓思い出した。
右脳梗塞の犬は余命が極端に短いことが判明!(∪^ω^) わんわん

2016年6月9日

微小脳出血と精神病症状


Cerebral microbleeds and neuropsychiatric symptoms in an elderly Asian cohort.
2016  6月  シンガポール

ラクナ梗塞や白質病変の患者には神経精神病的症状が見られることがよくある。

高齢者の微小脳出血についてはどうか 調べてみたそうな。


802人の高齢アジア人について MRIで微小脳出血の個数を確認し、神経精神病状テストを行いスコアとの関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・複数の微小脳出血がある者は 無い者に比べ神経精神病状スコアが明らかに高かった。

・特にうつと 情動を抑えることができなくなる脱抑制スコアが高かった。

・この関連は他のリスク要因の有無に依らなかった。

複数の微小脳出血と神経精神疾患、特にうつと脱抑制は関連があった、


というおはなし。

図:微小脳出血

感想:

微小出血で影響でるのならこれだけ漏れたオレの精神はどうなってしまうのか、、、(↓動画)

2016年6月8日

13歳で肥満→大人になってすぐ脳梗塞


BMI gains during childhood may increase ischemic stroke risk
2016  6月  デンマーク

成人の肥満と脳卒中との関連はよくわかっている。

そこで 子供の頃の肥満が成人してからの脳卒中にどう関連するものか調べてみたそうな。
先週の欧州肥満学会での発表。


デンマークの子供307677人について、7,10,13歳でのBMIを測定し、のちの脳梗塞事例との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・男性3529件、女性5370件の脳梗塞があった。

・子供の頃に肥満だと25-55歳での脳梗塞リスクが高くなったが、55歳以上での脳梗塞リスクには関連しなかった。

・この関連は13歳時点での肥満でもっとも強く、女性に限定すると55歳以上でも脳梗塞リスクの上昇があった。

子供の頃の肥満が若年脳梗塞と関連していた。アテローム性動脈硬化や糖尿病が関係しているのだろう、


というおはなし。

写真:肥満女子

感想:

13歳くらいってちょうど身長伸び始める直前で、むしろ太ってることが多いんじゃないのかな。オレ小6のころは腹が出てた。

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