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2016年8月28日

自分は歩きが遅い!と自覚するひとは脳卒中の素質あり


Perceived Walking Speed, Measured Tandem Walk, Incident Stroke, and Mortality in Older Latino Adults: A Prospective Cohort Study.
2016  8月  アメリカ

歩行スピードはその人の健康状態を反映すると考えられる。そこで、脳卒中との関連を調べてみたそうな。


60歳以上のラテン系アメリカ人1486人に、自分の普段の歩行速度を主観的に(easy → very brisk まで)6段階で申告してもらい これを低速、中速、高速の3グループに分類した。

また、継ぎ足歩行(tandem walk)テストも行い正確さで2グループに分類した。

彼らを6年ほどフォローして脳卒中の発症を調べ関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中の発症率は、低速グループで1000人あたり年間23.2人、中速で15.6人、高速で7.6人だった。

・低速グループに比べ中速グループの脳卒中リスクは31%減、高速グループでは56%低かった。

・同様の関連が継ぎ足歩行テストについても確認できた。

歩行速度の自己評価をみれば将来の脳卒中リスクの目安になる、


というおはなし。

図:歩行スピードと脳卒中リスク

感想:

むかしから歩くのおそいんだ、、

これ↓思い出した。
歩くスピードが遅い人を見たら高血圧症と思え!

2016年8月27日

推拿(すいな)は脳卒中後の痙縮に効く!?


Effectiveness and safety of Chinese massage therapy (Tui Na) on post-stroke spasticity: A prospective multicenter randomized controlled trial.
2016  8月  中国

中国整体とも言われる推拿(すいな)の脳卒中後の痙縮への効果を検証してみたそうな。


脳卒中で痙縮のある患者90人を推拿グループと普通のマッサージグループに分けた。
腕や脚への施術を、1回20-25分x週5回x4週間 行ったのち比較したところ、


次のことがわかった。

・推拿グループで、4種類の筋肉群での筋緊張評価スコアが 普通のマッサージよりも明らかに低下した。

・この効果は3ヶ月後も持続していた。

・運動機能や日常生活動作上の差は確認できなかった。

・有害事象はなかった。

推拿は脳卒中後の痙縮を和らげる安全で効果的な方法かもしれない


というおはなし。

図:推拿 中国整体の効果


感想:

どういうものかと思って探してみた。

推拿の基本手法(←YouTubeへリンク)
7分過ぎからなぜか執拗に尻に手をあて始める。

2016年8月26日

急な視力低下は脳卒中の前兆?


Sudden Vision Loss and Mortality: The Jackson Heart Study.
2016  8月  アメリカ

24時間以上続く急な視力低下(Sudden Vision Loss)が のちの脳卒中や死亡率と関連するものかどうか調べてみたそうな。


20-95歳、4670人のアフリカ系アメリカ人を対象にした調査記録から 24時間以上続く急な視力低下を申告した人たちを抽出し、10年間フォローしたところ、


次のことがわかった。

・視力低下があると脳卒中 心筋梗塞リスクが2倍で、

・死亡率は1.7倍になった。

・糖尿病、コレステロール、喫煙、高血圧、収入などを考慮に入れると関連は弱まった。

24時間以上つづく急な視力低下は のちの脳卒中と関連があった、


というおはなし。

図:急な視力低下と脳卒中になる確率

感想:

じぶんは逆に脳卒中やってから視力が1.5→0.4以下になった。目の筋肉に麻痺の影響が出てるんだと思う。

2016年8月25日

脳卒中のサインはFASTだけではなかった!


Delays in the presentation to stroke services of patients with transient ischaemic attack and minor stroke.
2016  8月  イギリス

TIA(一過性脳虚血発作)や軽微な脳卒中で病院にかかった人たちの 症状があってから病院までの過程を調べてみたそうな。


150人の患者にアンケートしたところ、


次のことがわかった。

・34%はすでにTIAの経験があり、23%は病院へゆくまでの5日以前に症状があった。

・30%は急な視力の低下を経験していたが、多くは脳の問題とは考えなかった。

・61%は症状から1日以上経ってから病院へ行った。

・59%は脳卒中とは思っていなかった。

・36%は脳卒中の初期症状FAST(Face, Arm, Speech, Time)について知らなかった。

TIAや軽微な脳卒中患者の3分の2は 脳卒中の認識がなく、初期症状についての知識もなかった。また3分の1は急な視力の低下を理由に病院を訪れた。脳卒中の初期症状リストに目の症状を加えてFASTER (Face, Arm, Speech, Time, Eyes, React)にしたほうがいいのでは、、


というおはなし。



感想:

じつは脳卒中やってから 風呂あがりに頭を左に傾けると視界全体でなにも見えなくなる。再現性は9割。頭を起こすとなおる。
なにか通じるものがあるんだろね。

2016年8月24日

脳梗塞の出血性変化ってよくあるの?


Haemorrhagic transformation in ischaemic stroke is more frequent than clinically suspected - A neuropathological study.
2016  8月  ハンガリー

脳梗塞をきっかけに脳内出血に至る出血性変化(出血性脳梗塞)の診断は主にCTに頼っている。これがどのていどあてになるのか、死亡した患者の脳を解剖して確かめてみたそうな。


100人分の解剖サンプルを再検証したところ、


次のことがわかった。

・64人(平均年齢62)は 入院時に急性脳梗塞と診断された。

・このうち10人(16%)にはCTで出血性変化が確認されていた。

・解剖により24人(38%)にあらたに出血性変化がみつかった。

・やや大きめの出血性変化のほとんどは血栓溶解治療を受けた患者だった。

脳梗塞の出血性変化の頻度は思っていた以上で、一生気付かれないものも少なくなかった。これらは解剖すればわかるけど せめて退院の直前にCTを撮ってはどうだろう、


というおはなし。




感想:

もう5年以上 CTのたぐい 撮ってない。このまま知らぬが仏でいたいんだ。
脳梗塞から脳出血へ コレステロールとの関連が明らかに

2016年8月23日

左右脳卒中の違いで入院後の扱いに差はあるのだろうか


Stroke Laterality Bias in the Management of Acute Ischemic Stroke.
2016  8月  アイルランド

脳卒中が右脳か左脳かで入院後の扱いに差がでるものなのか確かめてみたそうな。


平均年齢73、左脳梗塞の71人と右脳梗塞の70人の入院患者について、

入院までの時間、CT撮るまでの時間、脳卒中専門病棟へ移されるまでの時間、生存率などを調べ左右損傷脳との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・発症から入院までの時間とCT撮るまでの時間に損傷脳の左右で差はなかった。

・入院してから脳卒中専門病棟へ移されるまでの時間は、右脳損傷患者のほうが左脳患者よりも平均14時間長かった。

・10年間の生存率に差はなかった。

神経症状が軽く非優位脳が損傷した急性脳梗塞患者は、脳卒中専門病棟への移送が遅れがちである、


というおはなし。

図:脳卒中左右脳で専門病棟までの時間の違い


感想:

CT撮ってなお 左脳患者のほうが医師には重症そうに見えるってことか、

気丈に振る舞ってはいかんね。

2016年8月22日

脳卒中予防に最適なチーズの量がわかった


Cheese consumption and risk of cardiovascular disease: a meta-analysis of prospective studies.
2016  8月  中国

チーズには飽和脂肪酸が多いものの他の栄養素も豊富である。

チーズの摂取量と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


関連する過去の研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・15件の研究がみつかった。

・チーズをほとんど摂らないグループにくらべ多く摂るグループの脳卒中リスクは0.90倍だった。

・摂取量と脳卒中リスクの低下は直線関係にはならず、

・1日あたり40gの摂取量のとき脳卒中予防効果がもっとも大きかった。

これまでの研究からチーズ摂取量と脳卒中予防効果の関係がわかった、


というおはなし。

図:チーズの量と脳卒中リスク

感想:

これ↓思い出した。
脳卒中を防ぐミルクとチーズの量が明らかに

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