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2016年9月18日

血清カルシウム濃度と脳内出血の拡大


Association Between Serum Calcium Level and Extent of Bleeding in Patients With Intracerebral Hemorrhage.
2016  9月  アメリカ

カルシウムは血液の凝固プロセスで重要な役割を担っている。そこで、血清カルシウム濃度と脳内出血での血腫の大きさとの関連を調べてみたそうな。


脳内出血患者2103人の入院時の血清カルシウム濃度およびCTによる血腫の体積、増大を調べ関連を解析した。

低カルシウム血症は8.4mL/dl未満、血腫増大は元の30%または6mL以上と定義した。


次のことがわかった。

・10.9%が低カルシウム血症だった。

・カルシウム濃度と血腫体積は明らかに関連があり、37mL vs.16mL で低カルシウム血症患者の血腫が標準カルシウム患者より大きかった。

・カルシウム濃度が高いと血腫増大リスクは低下した。

低カルシウム血症は脳内出血患者の血腫の大きさと関連があった。凝固異常が関係しているのかもしれない、


というおはなし。
図:カルシウムと脳内出血

感想:

決めた。これから毎日牛乳のむ。
カルシウムが少ないと脳内出血になったときたいへん

2016年9月17日

プッシャー症候群からの回復


Case-Control Study of Impairments Associated with Recovery from "Pusher Syndrome" after Stroke: Logistic Regression Analyses.
2016  9月  アメリカ

脳が損傷を受けると身体が反対側に傾きやすくなる。この傾向を lateropulsion(ラテロパルジョン)と言い、特に脳卒中での場合をPusher Syndrome(プッシャー症候群)と呼ぶ。

どういう患者がプッシャー症候群から回復しやすいのか調べてみたそうな。

2016年9月16日

脳卒中のあとのうつは最初の3ヶ月に集中する


Incidence of Depression After Stroke, and Associated Risk Factors and Mortality Outcomes, in a Large Cohort of Danish Patients
2016  9月  デンマーク

脳卒中後のうつの研究は これまで規模の小さいものが多かった。

そこで 脳卒中とうつとの関連を大規模に調べてみたそうな。


デンマークの脳卒中患者157243人と年齢性別の一致する健常者160236人について2年間フォローしたところ、


次のことがわかった。

・脳卒中患者の25.4%が、健常者の7.8%がうつと診断された。

・脳卒中患者のうつの半数以上は最初の3ヶ月間に集中し、この期間でのうつ発生率は健常者の8.99倍だった。

・年齢、女性、一人暮らし、糖尿病、うつ歴、重症度が脳卒中後うつに関連していた。

・うつに関連した死亡率は、健常者グループのほうが脳卒中患者よりも倍ちかく高かった。

脳卒中後のうつは珍しくなく はやい時期に集中し 死亡率の高さとも関連していた、


というおはなし。
図:脳卒中後うつ

感想:

椅子に座っているのに 床を突き抜けて身体全体が地面に沈んでゆくような気分の落ち込み、、しいて言えば。

2016年9月15日

太り過ぎで脳卒中になった...痩せるべきか?


Association of BMI with total mortality and recurrent stroke among stroke patients: A meta-analysis of cohort studies.
2016  8月  中国

脳卒中経験者の肥満度と死亡、再発リスクとの関連をこれまでの研究から調べてみたそうな。


関連する過去の研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・被験者122472人を含む15の研究がみつかった。

・標準体重者にくらべ肥満の死亡リスクは明らかに低く0.83倍、逆に痩せていると1.54倍になった。

・有意なほどではないが同様の傾向が再発リスクについてもみられ、

・BMIと死亡 再発リスクの非線形な関連が確認できた。

肥満は脳卒中経験者の死亡 再発を防ぐ効果がありそうである、


というおはなし。
図:BMIと脳卒中再発リスク

感想:

このテーマは何度も出てて、ようするに、

肥満がきっかけで脳卒中になってしまった人は、 周囲の「痩せなさい」圧力に屈することなく開き直って一生肥満を貫くべきである、

ってことを示しているんだと思う。

2016年9月14日

多剤投与と薬物相互作用 脳卒中患者の場合


Potentially Serious Drug-Drug Interactions in Older Patients Hospitalized for Acute Ischemic and Hemorrhagic Stroke.
2016  9月  イタリア

いまや高齢者への多剤投与は珍しくなく 薬物相互作用の危険性は常にある。

脳卒中患者について薬物相互作用の可能性と 脳卒中との関連を調べてみたそうな。


65歳以上の急性期脳卒中患者146人について、入院時の投薬内容を調べ薬物相互作用の種類 および脳梗塞、脳出血との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・薬の平均投与数は5.8で、

・582種類の薬物相互作用の組み合わせが確認でき、

・18種類では軽度、415種類は中程度、149種類は深刻な危険度だった。

・患者の61%が1種類以上の深刻な薬物相互作用にさらされていた。

・脳梗塞患者では 深刻な薬物相互作用を1種類以上持つ割合が、74 vs. 50% で初回患者よりも再発患者に多かった。

・脳卒中を引き起こす可能性の高い薬物相互作用の組み合わせが、脳梗塞患者の17%、脳出血患者の19%に確認できた。

高齢の脳卒中患者で 深刻な薬物相互作用の危険にさらされている割合が非常に高かった、


というおはなし。

図:薬物相互作用 脳卒中患者での


感想:

降圧薬をキッパリと勝手にやめてから1年半以上経つ。

頻尿はただちに解消した。血圧は薬飲むまえよりも明らかに低く つねに140/90辺りにある。

2016年9月13日

BDNFって脳卒中やると少なくなるの?


Decreased Brain-Derived Neurotrophic Factor Serum Concentrations in Chronic Post-Stroke Subjects.
2016  9月  ブラジル

脳由来神経栄養因子(BDNF)は 脳卒中のあとの感覚運動機能の回復に重要な役割を担うタンパク質である。

そこで脳卒中患者についてBDNFの量を健常者と比較してみたそうな。


平均年齢62、発症から6ヶ月以上の脳卒中で片麻痺の患者17名と 同性 同年齢の健常者17名について血液中のBDNF濃度を測定したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中患者のBDNF濃度は健常者の57%程度だった。

・BDNF濃度と脳卒中からの期間、年齢、QoL、移動能力、上肢機能との関連は見られなかった。

慢性期脳卒中患者の血中BDNF濃度はかなり低下していた、


というおはなし。

図:片麻痺患者のBDNF

感想:

これ↓思い出した。
BDNFが7年かけて脳を修復してくれるという根拠について

傷ついた脳に効くBDNFが増えるサプリメントが明らかに

2016年9月12日

脳卒中リハビリ用ロボットアームの効果は...?


Effects of Robot-Assisted Therapy for the Upper Limb After Stroke: A Systematic Review and Meta-analysis.
2016  9月  オランダ

ロボット技術を応用した脳卒中リハビリが数多く試みられている。そこで、上肢麻痺へのロボット支援リハビリのこれまでの成果をまとめてみたそうな。


関連する過去の研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・被験者1362人を含む44の研究がみつかった。

・深刻な有害事象はなかった。

・麻痺手の運動機能と筋力改善に僅かではあるが有意な効果が認められた。

・筋緊張が増える傾向があった。

・上肢の総合能力と日常生活動作上の改善はなかった。

・肩や肘、肘や手首に特化したロボットで僅かな効果が認められた。

ロボット支援により脳卒中で麻痺した上肢の訓練回数を安全に増やすことができる。しかしその効果はわずかで適応関節範囲は限定的だった。実験条件や方法がまちまちであり上肢リハビリ効果を一般化することはできなかった、


というおはなし。

図:ロボット支援上肢リハビリの効果

感想:

ロボット義手の話なら興味あるけど これはまったく別。

腕が傷ついたわけではなく脳に問題が起きたのに、機械で腕を振り回してどうしようというのか、、、

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