~ 5000超の記事をシンプルな単語で検索するよ!

2016年9月21日

痙縮を解く 高周波振動刺激が流行る予感


Short-term effect of local muscle vibration treatment versus sham therapy on upper limb in chronic post-stroke patients: a randomized controlled trial.
2016  9月  イタリア

筋肉への振動刺激治療のうち、さいきん特に高周波数(100-500Hz)での治療効果が注目されている。

脳卒中の上肢麻痺患者で検証してみたそうな。

2016年9月20日

やはり 両手訓練 >>片手訓練 だった


The effects of bilateral movement training on upper limb function in chronic stroke patients.
2016  9月  韓国

脳卒中の上肢訓練を片手のみで行うと同側の脳半球の活動が抑制されてしまう。しかし両手訓練であればこの抑制が外れ さらに上肢間カップリング効果による回復も期待できる。

このあたりを検証してみたそうな。


慢性期脳卒中で片麻痺の患者25人を両手訓練グループと片手訓練グループに分けた。

リング掛け、雑巾がけ、水飲み課題の訓練を6週間継続し、成果をボックス&ブロックテストで、肩ひじ動作の大きさとゆらぎを3Dモーション解析したところ、


次のようになった。

・両グループでボックス&ブロックテストの結果に差はなかった。

・肩関節運動の大きさは両手訓練グループのほうが明らかに改善していた。

・肘関節でのグループ間の差はなかった。

慢性期脳卒中患者の上肢訓練は片手ではなく両手で行うべきである、


というおはなし。
図:両手訓練と片手訓練


感想:

麻痺側の手足を動かすときは 「もし麻痺がなかったらどんな感じだろう…?」という視点で いつも健常側を意識している。

だから麻痺側のみの強制訓練なんて想像つかないんだ。

2016年9月19日

カイロプラクティックで脳卒中の件 Twitterでの評判は...


Chiropractic and Spinal Manipulation Therapy on Twitter: Case Study Examining the Presence of Critiques and Debates.
2016  9月  カナダ

カイロプラティックなど脊椎徒手整復術の効果や脳卒中の危険性について Twitter(ツイッター)上でどのくらい話題になっているものか調べてみたそうな。


2015年12月の関連ツイート31339件からボットやスパムを除いた20695件について分析したところ、


次のことがわかった。

・全体の2.68%のツイートが懐疑的、批判的な内容だった。

・ADHDや免疫システム、血圧への効果に関するツイートのほとんどすべてが好意的なものだった。

・脳卒中や椎骨動脈乖離の危険性についてのツイートは全体の0.1%にすぎなかった。

カイロプラティックなど脊椎徒手整復術についてのツイートは健康上のメリットを示すものがほとんどで、その効果に対する疑いや脳卒中リスクに関するものは皆無に等しかった、


というおはなし。

図:カイロプラティック in Twitter


感想:

ツイッターは敷居が高い。いくつかアカウント持ってはいるものの 怖くて1度も返信したことがない。フェイスブックにいたっては いまだ友達ゼロ…
[動画]カイロプラクティックに行って脳梗塞で死んでしまった若者にまつわるストーリー

カイロや整体院で首をボキボキッってやるやつ あれ脳卒中のもとかもよ

2016年9月18日

血清カルシウム濃度と脳内出血の拡大


Association Between Serum Calcium Level and Extent of Bleeding in Patients With Intracerebral Hemorrhage.
2016  9月  アメリカ

カルシウムは血液の凝固プロセスで重要な役割を担っている。そこで、血清カルシウム濃度と脳内出血での血腫の大きさとの関連を調べてみたそうな。


脳内出血患者2103人の入院時の血清カルシウム濃度およびCTによる血腫の体積、増大を調べ関連を解析した。

低カルシウム血症は8.4mL/dl未満、血腫増大は元の30%または6mL以上と定義した。


次のことがわかった。

・10.9%が低カルシウム血症だった。

・カルシウム濃度と血腫体積は明らかに関連があり、37mL vs.16mL で低カルシウム血症患者の血腫が標準カルシウム患者より大きかった。

・カルシウム濃度が高いと血腫増大リスクは低下した。

低カルシウム血症は脳内出血患者の血腫の大きさと関連があった。凝固異常が関係しているのかもしれない、


というおはなし。
図:カルシウムと脳内出血

感想:

決めた。これから毎日牛乳のむ。
カルシウムが少ないと脳内出血になったときたいへん

2016年9月17日

プッシャー症候群からの回復


Case-Control Study of Impairments Associated with Recovery from "Pusher Syndrome" after Stroke: Logistic Regression Analyses.
2016  9月  アメリカ

脳が損傷を受けると身体が反対側に傾きやすくなる。この傾向を lateropulsion(ラテロパルジョン)と言い、特に脳卒中での場合をPusher Syndrome(プッシャー症候群)と呼ぶ。

どういう患者がプッシャー症候群から回復しやすいのか調べてみたそうな。

2016年9月16日

脳卒中のあとのうつは最初の3ヶ月に集中する


Incidence of Depression After Stroke, and Associated Risk Factors and Mortality Outcomes, in a Large Cohort of Danish Patients
2016  9月  デンマーク

脳卒中後のうつの研究は これまで規模の小さいものが多かった。

そこで 脳卒中とうつとの関連を大規模に調べてみたそうな。


デンマークの脳卒中患者157243人と年齢性別の一致する健常者160236人について2年間フォローしたところ、


次のことがわかった。

・脳卒中患者の25.4%が、健常者の7.8%がうつと診断された。

・脳卒中患者のうつの半数以上は最初の3ヶ月間に集中し、この期間でのうつ発生率は健常者の8.99倍だった。

・年齢、女性、一人暮らし、糖尿病、うつ歴、重症度が脳卒中後うつに関連していた。

・うつに関連した死亡率は、健常者グループのほうが脳卒中患者よりも倍ちかく高かった。

脳卒中後のうつは珍しくなく はやい時期に集中し 死亡率の高さとも関連していた、


というおはなし。
図:脳卒中後うつ

感想:

椅子に座っているのに 床を突き抜けて身体全体が地面に沈んでゆくような気分の落ち込み、、しいて言えば。

2016年9月15日

太り過ぎで脳卒中になった...痩せるべきか?


Association of BMI with total mortality and recurrent stroke among stroke patients: A meta-analysis of cohort studies.
2016  8月  中国

脳卒中経験者の肥満度と死亡、再発リスクとの関連をこれまでの研究から調べてみたそうな。


関連する過去の研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・被験者122472人を含む15の研究がみつかった。

・標準体重者にくらべ肥満の死亡リスクは明らかに低く0.83倍、逆に痩せていると1.54倍になった。

・有意なほどではないが同様の傾向が再発リスクについてもみられ、

・BMIと死亡 再発リスクの非線形な関連が確認できた。

肥満は脳卒中経験者の死亡 再発を防ぐ効果がありそうである、


というおはなし。
図:BMIと脳卒中再発リスク

感想:

このテーマは何度も出てて、ようするに、

肥満がきっかけで脳卒中になってしまった人は、 周囲の「痩せなさい」圧力に屈することなく開き直って一生肥満を貫くべきである、

ってことを示しているんだと思う。

ご意見 ご感想はこちら

名前

メール *

メッセージ *