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2020年11月18日

心房細動患者の障害に占める脳卒中のおおきさ

2020  11月  アメリカ


心房細動は高齢になるほどおおく、60歳以上の25人に1人、80歳以上の10人に1人にみられる。

彼らの長期の機能的な自立と、それに脳卒中が与える影響についてはあきらかになっていないのでくわしくしらべてみたそうな。



1992-2014の Health and Retirement Studyから65歳以上の心房細動患者を抽出し、

日常生活動作(ADL)と手段的日常生活動作(iADL)および養護施設に入っていない状態(Community-Dwelling)との関連を解析した。

これに脳卒中が及ぼす影響も推定した。



次のことがわかった。

・3530人の心房細動患者が対象となり、およそ7年のフォロー期間中に262人が脳卒中を経験していた。このときの発生頻度は年間100人あたり1.5人で、心房細動の診断から中央値で2.8年後の発症だった。

・脳卒中をのぞいて併存疾患のみを考慮した場合、ADLとiADL上の要介助および養護施設入居はそれぞれ年4.4%、3.9%、1.2% の割合で増加した。

・脳卒中をきっかけに ADLとiADL上の要介助、養護施設入居は一気に31.9%、26.5%、8.6% 増えたが、その機能低下割合は脳卒中の前と変わらなかった。

・脳卒中をふくめた機能低下につながる原因をすべて考慮した場合、一生のADLとiADL上の障害年数のそれぞれ1.7%、1.2%、および養護施設入居年数の7.3%のみが脳卒中に起因していると考えられた。


心房細動患者の長期的な機能低下のほとんどは脳卒中なしでも起こり得た。脳卒中はあきらかな機能低下をもたらすもののその後の障害を加速させることはなかった。ほとんどの障害は別の原因だった、


というおはなし。
心房細動のADLと脳卒中


感想:

心房細動おこすようなひとはそもそも身体がもろいんだって。

びくびくしながら脳卒中予防薬を飲み続けて最大効果が得られたとしても、それはほんのわずかってこと。




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