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2022年6月5日

3mm未満の極小瘤くも膜下出血の割合

2022  5月  日本


未破裂の小さな動脈瘤が破裂することはまれであるが、くも膜下出血の臨床現場ではおおくの患者が小さな脳動脈瘤、とくに3mm未満の極小動脈瘤の破裂がみられる。

そこで、極小動脈瘤が破裂したくも膜下出血患者の割合と臨床的特徴についてくわしくしらべてみたそうな。



2012-2018年の動脈瘤性くも膜下出血の患者609例の記録を解析した。



次のようになった。

・609例中、103例が極小瘤だった。

・40歳未満の割合は、極小瘤群のほうが非極小瘤群よりも10.7% vs. 3.6%で高かった。

・極小瘤の存在割合は、中大脳動脈には少なく、椎骨脳底動脈におおかった。

・WFNSグレードⅠ-Ⅲに分類される軽中等症の患者は、極小瘤群に有意におおかった。

・極小瘤患者の68%にはコイル塞栓術が施された。


未破裂の極小脳動脈瘤が破裂することはほとんどないが、臨床の現場にはおおくの極小瘤破裂によるくも膜下出血患者がいる。彼らは若年者がおおく症状は軽かった、


というおはなし。
極小動脈瘤の図


感想:

破裂率は低いのに頻繁に見られるってことは、潜在的な瘤保持者が非常におおいってこと。



つまり脳動脈瘤はめずらしいものでもなんでもない。


そして破裂した瘤が小さいと、たまにCTやDSAでもみつからなくなる。

これらは「アンギオ陰性」といい、くも膜下出血全体の2割を占める。

瘤がみつからないので手術ができないにもかかわらず、彼らの8割はほぼ元通りに回復する。





だから、小さい瘤の破裂患者は症状も軽く、なにもしなくても頭痛を我慢していれば自然に治るはずなのに、

日本ではうっかり病院にいくと、強制的に鎮静剤を打たれ意識不明にされたあげく家族の同意だけでその間に手術をされてしまう↓ことがわかっている。


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