元2023 1月 スイス
重症くも膜下出血患者は、死亡率が高く、転帰も悪いと考えられている。
彼らへの生活の質QoLに関する臨床研究は少なく、データも乏しい。
そこで、重症くも膜下出血を生き延びた患者へのQoL調査をこころみたそうな。
WFNSグレード4または5の動脈瘤性くも膜下出血を対象とした多施設間研究の患者を対象に、
発症から6ヶ月後と12ヶ月後に電話インタビューをおこなった。
QoLは EQ-5D-3L質問票にしたがって測定し、0が死亡、1が完全な健康状態を示すとした。
転帰はmRSスコアで評価した。
次のようになった。
・患者250人が対象となった。・6ヶ月後に 49.8%が、12ヶ月後は 46.6%が生存していた。・彼らのうちそれぞれ80.5%、85.6%が転帰良好であり、・EQ-5D-3Lの平均値も0.85、0.86 だった。
発症初期の高死亡率にもかかわらず、重症くも膜下出血の生存者の8割以上は後遺症もなく回復し、QoLも非常に高かった、
というおはなし。
感想:
くも膜下出血は「脳のそと」での出来事だから、漏れた血液が再吸収されると脳にはなんのダメージも残らない。
また、クリップやコイルが生存率を改善するという証拠もない。