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2011年5月21日

脳梗塞になったらカキフライがお勧め


Nutrition for brain recovery after ischemic stroke: an added value to rehabilitation.
2011  5月  イタリア




脳梗塞患者の脳内代謝に関する過去の研究から、

おおよそ次のようなことがわかった。


・一般に、脳梗塞患者の栄養管理をキチッとすると回復がはやい。

・血液のめぐりが悪くなっている脳組織ではある種のタンパク質が不足してくる。

・それらタンパク質の不足をサプリメントとして補う試みがある。

・脳の損傷には活性酸素や過酸化脂質の関与が考えられる。

・ビタミンB群の働きによって活性酸素等のダメージを減らす期待ができる。

・特に梗塞周辺組織では亜鉛の消費が多くなり、摂取量が不足しがちになる。

亜鉛を必要量摂れている患者は脳の回復が早い。

というおはなし。



亜鉛を多く含む食材や食品を教えてください
Yahoo知恵袋


写真:かきふらい定食

2011年5月20日

脳梗塞になったらとりあへず頭のてっぺんを押しなさい


Acupuncture to point Baihui prevents ischemia-induced functional impairment of cortical GABAergic neurons.
2011 5月 中国





脳の虚血によって神経細胞はダメージを受け壊死につながる。


一方で、鍼灸により脳卒中患者の回復が促されることは知られている。


この働きの細胞レベルでのメカニズムについて調べてみたそうな。






脳虚血にしたネズミのGABA作動性ニューロンの活動をモニターしながら、

百会(Baihui)というツボの刺激の有無による違いを調べた結果、



ツボ刺激があったネズミのGABA作動性ニューロンは

その活動レベルがツボ刺激がないネズミよりも高い状態に保たれた。



ツボ百会(Baihui)の刺激には脳梗塞による神経細胞の壊死を食い止める

働きがあることがわかった、



というおはなし。




百会の位置
写真:百会ツボ




写真:百会ツボ

2011年5月19日

なんと 漢方のちからで あのしつこい視床痛が消えた


A Case of Thalamic Pain Successfully Treated with Kampo Medicine.
2011 5月 日本



視床痛が うまいぐあいに消えてしまった事例の報告。



視床痛は脳卒中のあとに生じることのある非常に激しい痛みであり

その治療法はわかっていない。



対象は64歳女性。

左脳視床位置の脳梗塞のあと、右上下肢の間断のない痛みに悩んでいた。




当初、抗うつ薬(パロキセチン)や抗不安薬(エチゾラム)を投与されたが、

強い副作用や効果が持続しないなどの理由で中止。



その後、

漢方薬の疎経活血湯(そけいかっけつとう)の煎じ薬を飲んだら、

10日後、痛みがほとんど消えてしまった

図:疎経活血湯の視床痛治療効果

漢方のちからは侮れない、  というおはなし。

[疎経活血湯]の関連記事

2011年5月18日

女性は脳卒中予後がよくないと言うけれど、30歳以下なら大丈夫


Young Women Have Poorer Outcomes than Men after Stroke.
2011 2月 スペイン




若年脳卒中患者の回復具合に、

性別が関係しているかどうかを調べたそうな。




50歳以下の脳卒中患者310人について、

・15-30歳のヤンググループ

・31-50歳の中年グループ


に分けて予後を比較した。




結果は、


50歳以下であっても、"女性" であることそれ自体が

回復具合の不良を予見させる要因になる。

とは言うものの、

年齢が30歳以下の場合にはその限りではないことがわかった、


というおはなし。




写真:気分だけは若い女性

2011年5月17日

脳卒中になって早ン年、自分は患者なのかサバイバなのか?


Stroke epidemiology and one-month fatality among an urban population in Iran.
2011 6月 イラン




イランでの脳卒中の頻度、内訳、リスク要因などについて調査したそうな。



460人ほどの脳卒中患者について調べたところ、

・脳卒中の発生率は、10万人あたり384人

そのうち

・脳梗塞:75%

・脳出血:21%

・クモ膜下出血:3%


主なリスク要因として

・高血圧:75%

・糖尿病:56%


最初の1ヶ月間の死亡率:25%

であった。

発症率は先進国に比べ高く、

高血圧、糖尿病の率も途上国より高かった、

というおはなし。






感想:

日本での発症率はどのくらいかな?と思って、てきとーに検索すると

10万人あたり だいたい100~200人とでた。



200人とすると


200/10万=1/500

→従業員500人の会社で毎年だれか1人が脳卒中になる。




人生100年とすると

1/500 x 100年  =1/5

→長い人生のうち 5人にひとりは 1度は脳卒中を経験する。




日本の人口が1億人として

1/500 x 1億=20万

→毎年20万人の脳卒中患者が生まれる。




しばしば日本の脳卒中患者は140万人いるというはなしを聞く。


年間発症者数の7倍の数字(140/20=7)になるのは

後遺症を引きずって長年脳卒中患者状態に居るひとが多いこと、と理解する。





だとしたら、脳卒中は

いったい いつまでが "患者" で、

いつからが 単なる "経験者" になるのか?


ここがいつも不思議に思う。

2011年5月16日

憂うつはつづくーよ どーこま で も


Natural History, Predictors, and Associations of Depression 5 Years After Stroke: The South London Stroke Register.
2011 5月 イギリス




脳卒中後うつになるひとの割合を

5年後まで調べてみたそうな。



3600人あまりの脳卒中経験者について

発症後3ヶ月、1年、3年、5年の時点での うつ程度を評価した。




その結果、


・いずれの時期においても常に全体の30%ほどのひとが うつ状態にあった。


・しかし全体の半分のひとはどの時期においてもうつ状態にはならず


・のこりの半分のひとのなかで うつから治ったり、新たにうつ状態になったりしていることがわかった。



うつ状態になるきっかけとしては

障害の程度と脳卒中経験者をとりまく環境が考えられ、

定期的なサポートが必要なんじゃないか、

というおはなし。




写真:うつ状態のシスの暗黒卿
シスの暗黒卿

2011年5月15日

イメージトレーニングで上肢リハビリはまーだまだ


Mental practice for treating upper extremity deficits in individuals with hemiparesis after stroke.
2011 5月 カナダ



脳卒中後の片麻痺上肢のリハビリに、

その動作を頭のなかで練習するイメージトレーニング

が有効であるといわれている。




このうわさがどの程度信頼のおけるものなのか、

世界中の論文を調べて再評価してみたそうな。



その結果、

イメージトレーニングによるリハビリは

それ単体で行うよりも別の療法と組み合わせたときに

より効果的である、と考えられる。



しかしながら研究の数は十分ではなく、

・どういったイメージトレーニングを

・どのくらい行えばよいのか、

・その効果はどの程度持続するものなのか、

などについては 未だよくわかっていないことがわかった、


というおはなし。



写真:イメージトレーニング

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