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2011年10月19日

歩行リハビリはたくさん訓練すればイイってものでもない


Effects of Augmented Exercise Therapy on Outcome of Gait and Gait-Related Activities in the First 6 Months After Stroke: A Meta-Analysis.
2011  10月  オランダ




脳卒中後6ヶ月以内の患者に

歩行リハビリの時間を増やしたら

歩行や日常動作がより改善するかどうか

調べてみたそうな。



研究データベースを検索して、関連する研究4966件の中から

14件(被験者総数725人)を厳選した。





解析の結果、

大した効果は確認できなかった。





発症6ヶ月以内の脳卒中患者に

たくさん歩行訓練を施しても

やっただけの見返りは得られませんよ、


というおはなし。






感想:

以前、リハビリ病院で出会った超能力理学療法士

『君は歩けるようになるから、今はできるだけ歩かないようにしなさい』

と わけのわからないことを言われたのを 思い出す。

2011年10月18日

パン、ポテト、スイーツが好きな男性は脳卒中に注意


Dietary Glycemic Load and Glycemic Index and Risk of Coronary Heart Disease and Stroke in Dutch Men and Women: The EPIC-MORGEN Study.
2011  10月  オランダ




食べ物のグリセミック負荷、グリセミック指数と

脳卒中を含む心血管系疾患との関連を調べたそうな。



糖尿病でない 男性8855人、女性10753人について、

食事内容をアンケートし、11.9年追跡調査した。



この間に

・男性

冠動脈疾患:581件

脳卒中:120件、


・女性

冠動脈疾患:300件

脳卒中:109件

があった。


炭水化物の主な摂取源はパン、ポテト、スイーツだった。



解析の結果、

・グリセミック負荷は男性の冠動脈疾患に、

・グリセミック指数は男性の脳卒中に、

それぞれ関連があった。




女性には同様の関連は見られなかった。





炭水化物ばかり摂る男性は心血管系疾患に注意しなさい、



というおはなし。






グリセミック負荷→グリセミック指数に炭水化物の重量をかけた値で、血糖値を上昇させる程度をあらわす指標である。

グリセミック指数→炭水化物が消化されて糖に変化する速さを相対的に表す数値である。

2011年10月17日

TIAは幸運の兆し、脳梗塞が軽い


Why Do Acute Ischemic Stroke Patients with a Preceding Transient Ischemic Attack Present with Less Severe Strokes? - Insights from the German Stroke Study.
2011  10月  ドイツ




脳梗塞の前に脳の虚血を経験していると

脳梗塞の症状が軽くなることが動物実験でわかっている。



人間の場合、一過性脳虚血発作(TIA)の経験の有無で

同様の効果が見られるかどうかを検証したそうな。




はじめて脳梗塞になった7611人の患者について調べたところ、


452人(5.9%)が事前のTIAを経験していた。



これら患者の入院時の重症度(NIHSS)は、

TIAを経験していなかった患者に比べて

明らかに低かった。



この関連性は年齢、性別、病歴等を考慮に入れても

変わらなかった。



また、

TIAを経験してから脳梗塞に至るまでの時間に

一定の傾向は見られなかった。



TIAには脳梗塞に対する神経保護効果がある

ことが確認できた、


というおはなし。


写真:一過性脳虚血発作TIA

2011年10月16日

社会復帰を目指すなら 1日1万歩くらいは当然だね


Are patients 1 year post-stroke active enough to improve their physical health?
2011  10月  ベルギー




脳卒中経験者の身体活動レベルについて調べたそうな。


中程度の障害を持つ脳卒中後1年の元患者16人について、

心拍数モニター、歩数計、アンケートなどをつかって

身体活動レベルおよび快復に影響を与える要因について調査した。





その結果、

被験者は平均で1日に

44±39分の中程度の活動をし、

6428±4117歩 あるくことがわかった。



1万歩以上あるく人は3人のみだった。






解析の結果、

運動機能、心肺機能、気分、社会参加などの程度は

活動時間よりも1日の歩数との関連が強かった。




脳卒中経験者は、単に活動的であろうとするよりも、

万歩計をつけて1日1万歩を目安にきっちり歩くようにしましょう、



というおはなし。





感想:

原因と結果が逆の気がする。


1日に1万歩も歩いてしまうほどに

身体の具合および社会環境がイイ

ってだけの話と思う。




自信を持って言うけれど、

わたしは あまり歩いていない。

2011年10月15日

脳卒中後すぐに足組みができなかったひとの半数が1年以内に死亡


The crossed leg sign indicates a favorable outcome after severe stroke.
2011  10月  ドイツ



脳卒中後に足を組むことができた患者の予後を調べたそうな。


集中治療を必要とした重い脳卒中患者(計68人)について


入院後15日以内に


・足を組むことができた患者(34人)

・足を組むことができなかった(患者34人)




の2グループに分けて、1年後の回復具合を比較した。




その結果、

足を組むことができた患者と、できなかった患者のスコア比較は、

それぞれ、

・NIH Stroke Scale(低いほどよい)→ 6.5, 10.6

・modified Rankin Scale(低いほどよい)→ 2.9, 5.1

・Barthel Index(100点満点)→ 71, 49

・死亡者数→ 1人, 18人



だった。



足組みテストは

脳卒中患者の自立と死亡可能性を予測する

目安になるかも知れない、



というおはなし。




写真:足組み

2011年10月14日

磁気刺激治療は歩行リハビリにも効果があるよ


rTMS Combined With Task-Oriented Training to Improve Symmetry of Interhemispheric Corticomotor Excitability and Gait Performance After Stroke: A Randomized Trial.
2011  10月  台湾




反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)療法の

脳卒中上肢麻痺への応用はよくあるはなし。


rTMSを下肢の麻痺治療に応用したそうな。




症状のよく似た脳卒中患者24人について、


・rTMS+歩行トレーニング

・偽のrTMS+歩行トレーニング




の2グループに分けて、10セット、2週間

治療を行った。



rTMSは脳の健常側、運動野の足関連部位に

1ヘルツの抑制刺激を10分間与えた。



その結果、

rTMSを受けたグループで

運動誘発電位と歩行の対称性が著しく改善された。




rTMSは左右脳の活動バランスをとり、

さらには歩行リハビリにも効果があるかもしれない、


というおはなし。


2011年10月13日

メロディック・イントネーション・セラピーとtDCSを組み合わせてみた


Non-invasive brain stimulation enhances the effects of melodic intonation therapy.
2011  9月  アメリカ



失語症のメロディックイントネーションセラピー (MIT)に

経頭蓋直流電気刺激(tDCS)

を組み合わせた時の効果を調べたそうな。



脳卒中で左脳にダメージのある

非流暢性失語症の患者6人について、


tDCSMIT

偽のtDCS+MIT



を時期をずらして施行し、

直後の発話にかかる時間を評価した。


tDCSは乾電池のプラス電極を右脳に貼りつけた。



その結果、

tDCSのある場合に、発話に必要な時間が著しく短縮された。



tDCSとメロディックイントネーションセラピーにより

脳の可塑性が促され、右脳が代わりに働くように

なったのではないか…


というおはなし。




感想:

ネットで見つけた

メロディックイントネーションセラピーの資料はこちら。(←)


読んだらなんとなくわかったような気がした。







ただ、tDCSの怪しさは異常。

乾電池のプラス極を頭にくっつけると脳の働きが亢進、

マイナス極だと抑制される。


シンジラレナイ。

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