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2012年11月21日

脳出血 この大きさなら 大丈夫


Prediction of Clinical Outcome in Acute Hemorrhagic Stroke from a Single CT Scan on Admission.
2012  10月  インド



脳出血での血腫の大きさと予後との関連について調べたそうな。


150人の急性期脳出血患者の入院時にCT画像を撮影し、

その結果と神経症状の程度との関連を解析した。



次のようになった。

・30日以内に死亡した患者の平均血腫体積は33.16ccだった。

・30日以上生存した患者の平均血腫体積は15.45ccだった。

・重症患者の平均血腫体積は29.03ccだった。

・中、軽症患者の血腫体積は13.69ccだった。

・30cc以上だと予後が非常に悪かった。






脳出血の場合、入院時に撮影したCT画像から

30日時点での死亡率、回復程度がおおかた予想できる。

特に、血腫の大きさが30ccを超える場合には覚悟が必要



というおはなし。






感想:

わたしの場合、コンピュータ画像解析の結果、

血腫の大きさは29.7ccだった。

my_hamatoma.png
ギリギリセーフ

2012年11月20日

ウォーキングで脳卒中予防 そのポイントは


For non-exercising people, the number of steps walked is more strongly associated with health than time spent walking.
2012  11月  香港




日頃運動しない人にとっての

歩行と高血圧、脳卒中、ガンなど との関連を調べたそうな。




普段、歩く以外の運動をしない2417人について

加速度センサー付き歩数計を用いて

1日あたりの歩数、歩行時間、歩行強度を計測した。


この結果と健康状態との関連を解析したところ、


次のようになった。


・1日あたりの歩数が増えるほど、高血圧、脳卒中、ガン、ウツが減った。


・歩行時間や歩行強度は健康パラメータにあまり関連がなかった。






普段 運動をしない人や できない人は

できるだけたくさん歩数を重ねるようにすると

脳卒中などになりにくくなることがわかった



というおはなし。

2012年11月19日

もやもや病とダウン症候群との関連について


Prevalence and Characteristics of Concurrent Down Syndrome in Patients with Moyamoya Disease.
2012  11月  アメリカ




経験的に、もやもや病ダウン症候群 は一緒に起きやすいとされている。


これを確認してみたそうな。




アメリカの全国入院患者データベースから

518人の

もやもや病ダウン症候群患者

を抽出した。




解析の結果、次のようになった。


・もやもや病患者中のダウン症候群の割合は3.8%で、

・15歳未満に限ると9.5%だった。


・白人とヒスパニックに多くみられた。


・この518人中、15.3%に脳梗塞が、2.7%に脳出血が見られた。






もやもや病があると、通常よりも26倍多くダウン症候群が見られた。

この関連がこれら病気の理解に役立つかも知れない



というおはなし。

2012年11月18日

小脳、脳幹の梗塞って重症なんですか?


The Relatively Good Outcome of Cerebellum-Brainstem Ischemic Strokes.
2012  11月  イスラエル



小脳や脳幹の梗塞患者の予後について調べてみたそうな。



259人の小脳または脳幹梗塞の患者と

1029人の大脳半球の梗塞患者について、

病因、重症度、回復度等について比較した。




次のようになった。


・小脳、脳幹梗塞患者は若く、

・心臓に原因があることは少なかった。

・入院時の症状は軽く、

・退院時に自立度が低下している患者は稀だった。

・多くは自宅に帰ることができた。

・半年、1年後の死亡率も低く、

・その死亡率は半分程度だった。





小脳、脳幹梗塞患者は心臓に問題があることは少なく、

症状も軽く、予後もとても良いことが確認できた



というおはなし。





感想:

まったく同じ印象を持っていた。


メールで体験談を聞いていると


脳幹や小脳の梗塞のケースって

一見、重症そうに思うんだけど、


痺れもなくフツーの生活に戻っている人が

実はおおい。

2012年11月17日

超越瞑想(TM)をやらせたら血圧が下がって脳卒中予防になった


Stress Reduction in the Secondary Prevention of Cardiovascular Disease: Randomized, Controlled Trial of Transcendental Meditation and Health Education in Blacks.

Meditation may reduce risk of dying from heart attack, strokes

2012  11月  アメリカ


超越瞑想(TMの脳卒中予防効果について調べたそうな。



201人の肥満の黒人系アメリカ人について

次の2グループに分けた。

・瞑想グループ:1日に、20分間の超越瞑想(TM)を2回

・学習グループ:食事と運動についての20分間のお勉強



これらを3月間継続したあとその後の状況を5年間フォローアップし、比較した。


次のようになった。

・瞑想グループでは血圧が約5mHg低下した。

・また、怒りの感情スコアも下がった。

・禁煙が進み、

・脳卒中を含む心血管系疾患と死亡率も低下した。




TMには脳卒中予防効果が期待できることがわかった


というおはなし。





感想:

中学生のときに、このTMプログラムを受講したことがある。


瞑想の際、頭の中で繰り返しイメージするマントラっていう "音"

教えてもらうだけの非常にシンプルな講義内容。


当時は日本に入って来たばかりで5000円程度だったけど、

今では10倍以上の受講料になっている。



でも結局、高血圧で脳出血になったわけで…

2012年11月16日

【OT革命】ロボットアーム "マイヨモ" を試してみた


Portable upper extremity robotics is as efficacious as upper extremity rehabilitative therapy: a randomized controlled pilot trial.
2012  11月  アメリカ




上肢運動支援ロボットMyomo(マイヨモ)を試してみたそうな。


Myomo(マイヨモ)は上肢筋肉の電気信号を検出して

モーターでその動きを支援して訓練を円滑にする装具である。



16人の慢性期脳卒中患者を

Myomoあり、なしのグループに分けて

作業療法士の指導のもと、

30分間×週3回×8週間の上肢訓練を行った。




その結果、

グループ間で劇的な違いは無かったものの、

Myomoの有効性を確認できた



というおはなし。





感想:

調べてみると多くの動画が見つかった。

思いのほか普及しているのかも知れない。


使い方がよくわかる




NEDO海外レポート: ロボット装具で脳卒中の回復を補助(pdf)



2012年11月15日

疲れやすいのは尾状核のせいだった


Poststroke fatigue is associated with caudate infarcts.
2012  11月  香港



脳卒中後疲労と梗塞の位置との関係を調べたそうな。



500人の急性期脳梗塞患者について、

疲労度、運動機能、ウツ症状、自立度等を評価し、梗塞位置との関連を解析した。




次のようになった。


・125人(25%)が脳卒中後疲労を経験していた。

・脳卒中後疲労は 女性や、高脂血症、ウツ症状のある患者によくみられた。

・脳卒中後疲労がある患者は尾状核や被殻に梗塞がありがちだった。

・脳幹部の梗塞と脳卒中後疲労との関連はみられなかった。

・特に尾状核に梗塞があると非常に高確率で脳卒中後疲労になった。





脳卒中後疲労の患者には尾状核に梗塞があることが多い


というおはなし。




尾状核の位置
写真:尾状核



感想:

この↓記事を思い出した。

脳のこのあたりにダメージを受けて無気力になってしまった女性



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