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2013年9月28日

脳卒中患者は眠れない


Predictive factors of subjective sleep quality and insomnia complaint in patients with stroke: implications for clinical practice.
2013  8月  ブラジル

脳卒中患者の睡眠の質と不眠状況について調べてみたそうな。


平均年齢57の40人の脳卒中患者と30人の健常人について、睡眠アンケートをとり、データ解析した結果、


次のようになった。

・睡眠の質スコアは脳卒中患者で高く(患者6.3、健常人3.9)、質の悪さを示していた。

・不眠経験者の割合は、脳卒中患者で37.5%、健常人で6.7%だった。

・女性であること、睡眠の断片化が不眠のリスク要因だった。


脳卒中患者は睡眠障害になりやすいので、注意しましょう、


というおはなし。




感想:

入院中の睡眠の思い出は尿瓶体験だね。

当時、左手足はほぼ完璧に麻痺して

寝ぼけていてかつ真っ暗ななかで狙いを外し、自分の顔にかかったことがある。




2013年9月27日

リハビリは早く始めれば良いってものでもないらしい


Effect of task-specific training on functional recovery and corticospinal tract plasticity after stroke.
2013  9月  韓国

リハビリを開始する最適なタイミングを、皮質脊髄路もみながら調べてみたそうな。


人為的に脳梗塞にしたネズミについて、梗塞サイズの大小でグループ分けした。

さらに課題志向型リハビリを開始する時期ごとに1,5,14日後のグループに分け、行動試験で回復程度を追跡した。

そののち解剖して脳内の神経構造を確認した。


次のようになった。

・小さい梗塞グループでは、リハビリを1または5日後に開始したネズミの回復が非常に良かった。

・大きい梗塞グループでは5日後開始が最も回復良く、いっぽう1日後開始ネズミは症状が悪化した。

・対側の軸索新芽形成は両グループの5日後ネズミで増加していた。

・しかし大きい梗塞グループの1日後リハビリ開始ネズミの軸索形成は逆に減少していた。

・運動野と脳梁を結ぶ軸索形成にも同様の傾向が見られた。


脳卒中からの機能回復程度は、梗塞のサイズとリハビリ開始時期によって変わる。これは皮質脊髄路の可塑的構造変化と関係があるかも知れない、


というおはなし。

2013年9月25日

脳梗塞になったら首の後ろを揉むと脳が復活するかも知れないという根拠について


Effect of nape cluster-acupuncture treatment on brain microcirculation in ischemic stroke rats
2013  6月  中国

首の後ろに並んだツボへの鍼刺激が脳虚血に及ぼす影響を実験してみたそうな。


80匹のオスのネズミを、脳虚血グループと偽手術グループとに分けて、
さらに各々 鍼刺激グループと投薬グループとに分けた。

鍼刺激グループは首の後ろのツボ4箇所に鍼を打ち、16分間刺しっぱなしにした。これを1日1回×14日間続けた。

投薬グループには脳の血流を改善する薬を1日1回胃内投与×14日間続けた。


次のようになった。

・虚血手術グループでは、明らかに脳血流量が減少し、血液粘度が上昇した。

・鍼刺激および投薬グループで明らかに脳血流量が増加し、血液粘度は下がった。

・これらの効果は鍼刺激のほうが投薬よりも顕著にあらわれた。



ネズミを使った実験では、首の後ろのツボ群を鍼刺激することで脳の微小循環動態がかなり改善することがわかった、


というおはなし。

写真:首の後ろのツボ


感想:

入院中、首の後ろをやたらキツく揉むOTさんがいて、揉み方がキツすぎて失神者がでるほどだった。

そういう行動に駆り立てた背景にはこんな理由があったのかも知れない。


2013年9月24日

とつぜんキーボードが打てなくなる脳梗塞症状があるらしい


Dystypia in acute stroke not attributable to aphasia or neglect.
2013  9月  イギリス

右利き68歳の男性が脳梗塞により突然タイピングができなくなったそうな。


まず手書き文字がおかしくなり、続いてタイピング障害に陥った。

病院でMRIを撮ると左脳の側頭頭頂部に梗塞が見つかった。


このタイピング障害の原因となりうる失語症、失読症、失書症、空間無視、感覚麻痺、協調運動不全といった症状はいっさい見られなかった。


このケースのようにタイピングだけできなくなるという特殊なことが起こりうるので、復職を考えたリハビリテーマを作成する際には注意が必要、

というおはなし。

写真:Dystypia


感想:

自分が脳出血に気づいたきっかけがタイピングミスだったので興味をもった。

よーく観察したところ、触覚が麻痺して 指がどのキーに触れているのかまったくわからなくなっていることがタイプミスの原因だった。

2013年9月23日

歩数計はもう古い!FitBitを着けた脳卒中患者が増える予感


Accuracy of Two Activity Monitors in Detecting Steps in People With Stroke and Traumatic Brain Injury.
2013  9月  アメリカ

脳卒中患者の日常の歩行活動を記録するための装置として

最新の一般向け活動記録計
FitBit,
Nike+Fuelband
の性能を、

研究用歩数計
・StepWatch Activity Monitor(SAM)

と普通の歩数計
・ Yamax SW701 Digi-Walker Pedometer(YDWP)
とで比較してみたそうな。


脳卒中または外傷性脳損傷の患者について、
上記4つの記録計を付けた状態で歩行させ、その様子をビデオ記録した。


ビデオ記録の解析からわかった歩数と、測定器の記録を比較したところ、


正確さの順位は次のようになった。

SAM>FitBit>YDWP>Nike+Fuelband


脳卒中患者の歩行状況をモニターするためには、FitBitが精度、経済性共に優れていると思う、


というおはなし。



感想:

FitBitもNike+もスマホ連携するただの歩数計なんだけど、なにかスゴイことをしている感 がたしかにある。

調べてみるとNike+のほうは検索にかかる件数もずっと少なく、市場的にもFitBitの勝ち。


FitBitのプロモーションビデオ







2013年9月22日

クモ膜下出血から3年経ってもPTSDの人の特徴


Post-Traumatic Stress Disorder in Patients 3 Years after Aneurysmal Subarachnoid Haemorrhage.
2013  9月  オランダ

クモ膜下出血は脳卒中のおよそ5%を占める。その回復初期には心的外傷後ストレス障害(PTSD)が珍しくない。

そこで、発症3年後のPTSDの割合を調べてみたそうな。


クモ膜下出血から退院して3年経った患者143人に手紙でアンケート調査をした。

・94人から回答があった。回答者と非回答者とで 入院時のちがいはなかった。

・回答者の24人(26%)がPTSDと判断できた。

・PTSD患者の特徴は "消極的対処"である、という点以外見つからなかった。


クモ膜下出血から3年が経った時点でさえ、4人に1人はPTSDだった。彼らには"消極的対処"という特徴がある、

というおはなし。



感想:

消極的対処は、問題に対して あきらめる、避ける、個人内で解消する 傾向を指す。

自慢じゃないけど、自分にぴったり当てはまる。

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