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2013年11月28日

片麻痺でも自動車運転はできるのか?


Comparison of foot pedal reaction time among patients with right or left hemiplegia and able-bodied controls.
2013  11月  カナダ

脳卒中のあとの自動車運転の再開は患者のみならず医療関係者にとっても関心事である。
そこで自動車のフットペダルへの反応時間の違いを実際に調べてみたそうな。


右または左片麻痺の脳卒中患者20人と健常人10人について、次の3つの状況でのフットペダル操作の反応時間(反応するまでの時間と動作に要する時間)を計測、比較した。

*通常位置のアクセル、ブレーキを右足で操作する。

*通常位置のアクセル、ブレーキを左足で操作する。

*左寄りに設置したアクセル、ブレーキを左足で操作する。


次のようになった。

・健常者は反応するまでの時間が全ての状況において右、左片麻痺患者より短かった。

・同様に、健常者は動作に要する時間も右片麻痺患者より短かったが、

・右足操作に限定すると左片麻痺患者のそれは健常者と同レベルだった。

・右足操作の場合、左片麻痺患者のトータルの反応時間は健常者のそれと同レベルだった。


左片麻痺患者が右足でペダル操作する場合、その反応時間は健常者と同等だった。一方、右片麻痺患者ではどちらの足で操作しても反応時間は非常に長くなった、


というおはなし。

写真:フットペダル


感想:

ペダル位置を改造しても、やっぱ利き足じゃないと難しいのかね。

2013年11月27日

脳卒中後の性機能障害について


Sexual dysfunction in Nigerian stroke survivors.
2013  9月  ナイジェリア

脳卒中経験者の性機能障害について調べてみたそうな。


77人の脳卒中経験者(男性66人、女性17人)にアンケート調査した結果、


次のようになった。

・平均年齢は55、そのほとんど(95%)が性機能障害を報告していた。

・70%以上が性欲の減退、性交頻度の低下であり、

・60%以上で勃起、射精、オーガスムに問題を抱えていた。

・勃起不全者の多くは そうでない者に比べ非常に高齢だった。

・ウツやQOLが性機能障害に影響を与えていた。


ナイジェリアの脳卒中経験者にとって性機能障害はごくあたりまえのことだった。その多くは心理的要因によるものと考えられた、


というおはなし。

写真:ナイジェリア人



感想:

ナイジェリアは人口爆発起きてるし、きっと日常性活レベルが高いんだろな...


2013年11月26日

膝のテーピングと片麻痺リハビリについて


The Effects of Taping Prior to PNF Treatment on Lower Extremity Proprioception of Hemiplegic Patients.
2013  9月  韓国

脳卒中片麻痺患者へのテーピング効果を調べてみたそうな。


30人の脳卒中片麻痺患者について、次の2グループに分けた。

*固有受容性神経筋促通法(PNF)+キネシオテーピング

*神経発達学的治療(NDT) のみ

4週間の治療の後、膝の角度、バランス、歩行機能について測定、比較した。


次のようになった。

・テーピンググループではリハビリ前後でバランス、歩行機能が著しく改善した。

・足首の背屈、バランス、歩行機能に両グループで大きな差が見られた。


リハビリの前に膝にテーピングをすると回復がはかどるかもしれない、


というおはなし。




感想:

これって、比較実験になってるのかな?


2013年11月25日

日本の理学療法士はどういう根拠に基づいて仕事をしているのか?


Are Contents of Physical Therapy in Nine Japanese Hospitals for Inpatients with Stroke Related to Inpatients' and Physical Therapists' Characteristics?
2013  6月  日本

日本の理学療法士が普段いったいなにをやっているのかはよくわかっていない。
そこで彼らの脳卒中患者向けの活動内容を詳細に調べてみたそうな。


9施設85人の理学療法士に脳卒中患者(216人)向けのリハビリセッション内容を5分刻みで自己申告してもらった。
この結果と患者の医療データとの関連を解析した。


次のようになった。

・歩行や移動訓練に費やした時間と患者の機能回復程度とは強い関連があった。

・リハビリ時間の多くは姿勢チェックや準備作業に費やされ、患者の実動時間は非常に少なかった。

・それらの時間配分に患者の状態はあまり反映していなかった。

・施術内容と療法士の経験年数との関連も弱かった。


脳卒中患者向けのリハビリ内容と、患者の状態や療法士の経験との間にはほとんど関連が見られなかった。現場の理学療法がいったいどういう根拠に基いて行われているのかますますわからなくなってきた、

というおはなし。
図:理学療法士


感想:

とても興味深く読んだ。
リハビリ病院に入ってもちっとも良くならない理由

2013年11月24日

肥満患者は回復も早いのか?


Favorable Functional Recovery in Overweight Ischemic Stroke Survivors: Findings from the China National Stroke Registry.
2013  11月  中国

ボディマス指数(BMI)と脳卒中死亡率が相反する関係にあることは肥満パラドックスとして知られている。
そこで、脳卒中後の機能回復とBMIとの関連について調べてみたそうな。


10905人の脳梗塞患者について、BMIと発症3ヶ月時点での機能回復状態との関連を解析したところ、


次のようになった。
・ modified Rankin Scaleが0-1に相当する機能回復が非常に良好な者の割合は、

*低体重(BMI<18.5)  →52.4%
*標準体重(BMI=18.5-22.9)→55.0%
*過体重(BMI=23-27.4)→61.0%
*肥満(BMI=27.5-32.4)→59.2%
*重度肥満(BMI>32.5)→60.3%  だった。

・一方、死亡率は順に、14.9、7.8、7.1、7.2、11.5で、重度肥満では高かった。


脳卒中患者での肥満パラドックスは、機能回復についても同様であることがわかった。ただし肥満も過ぎるとその限りではなさそう...


というおはなし。

写真:肥満

2013年11月23日

3ヶ月後、経口摂取できる患者の割合と傾向


Temporal trends in oral intake ability 3 months after acute ischaemic stroke: Analysis of a single-centre database from 2003 to 2011.
2013  11月  日本

脳卒中の3ヶ月後に経口摂取できる者の割合と この9年間の傾向について調べてみたそうな。


2003-2011に済生会熊本病院に入院した脳梗塞患者の医療データを解析した。
ただし もともと状態の悪かった者や亡くなった者のデータは除外した。


次のようになった。

・2913人の患者のうち、発症3ヶ月時点で経口摂取できた者の割合は92%だった。

・この割合は調査期間を通して著しい増加傾向にあった。

・この傾向は年齢、性別、他のリスク要因に関わらず顕著だった。


この10年ほどで、脳梗塞患者が発症3ヶ月後に経口摂取出来ている割合は大きく増加した、


というおはなし。

図:経口摂取の割合傾向

2013年11月22日

HONDAが歩行アシスト装置の臨床試験を開始! なぜかシカゴで


Honda Walking Assist Device begins US testing at Rehabilitation Institute of Chicago
2013  11月  アメリカ

ホンダがシカゴのリハビリテーション病院で歩行アシストロボット装置の脳卒中患者への臨床試験を開始したそうな。

この装置は重さ約3kg、1回の充電で1時間使用できる。
写真:ホンダ歩行アシスト

アシモテクノロジーがついに役立つ時がきた、

というおはなし。

詳しくは、
*ニュースリリース

*使い方動画多数 →坂も階段もスイスイ


感想:

HALとはなんだったのか...

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