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2023年3月1日

運転再開者の再発率と危険因子

2023  2月  シンガポール


自動車運転は自立の手段でもあり、できないと社会から孤立して健康の悪化につながる。

脳卒中後の運転では、運転中の再発の可能性が懸念事項になっている。

そこで、運転評価とリハビリテーションプログラム(Driving Assessment and Rehabilitation Program :DARP)に紹介されてきた脳卒中経験者の再発率とその危険因子についてくわしくしらべてみたそうな。

2022年8月4日

半盲は運転しちゃいけないの?

2022  8月  スウェーデン


視野欠損は脳卒中患者によくある症状であり、自動車運転ができない理由とされる。

しかし、運転免許に要求される視覚要件にはかならずしも科学的根拠があるわけではない。

そこで、脳卒中の半盲が運転シミュレーションへおよぼす影響をくわしくしらべてみたそうな。

2022年3月12日

脳梗塞で注意障害だったけど運転を許可した

2022  3月  日本


脳梗塞になり「注意障害」と診断された60歳の日本人男性が、周囲の協力を得て再び自動車運転ができるようになるまでの記録。

2021年2月15日

脳卒中経験者の路上運転GPS解析

2021  2月  オーストラリア


脳卒中は実行機能に障害をもたらすことがあり、自動車運転時の協調性や判断力に悪影響を及ぼしている可能性があるが しばしば見過ごされている。

そこで、高齢の脳卒中経験者が自動車運転時にどのようなリスクを抱えているのものか、定量的にしらべてみたそうな。

2020年3月15日

運転には右脳が大切


The right hemisphere is important for driving-related cognitive function after stroke
2020  3月  日本

脳卒中経験者にとって自動車運転は社会生活をいとなむうえでとくに重要な能力である。

交通事故を未然にふせぐための、路上やシミュレーターをつかった運転能力評価は状況限定的でありかならずしも信頼性は高くない。

そこで患者の脳の損傷位置と注意反応とその維持、運転技術との関連をくわしくしらべてみたそうな。

2020年1月26日

くるまの運転が再発を招くとする根拠


Clinical Characteristics of Driving-related Stroke Occurring as a Recurrent Stroke
2020  1月  日本

脳卒中患者のうち4%は自動車運転中に発症したものだとする報告がある。

軽い脳卒中で障害が残っていないように見える場合には 間もなく医師による自動車運転再開の許可がでる。

運転中に再発してしまう頻度について、これまで報告がないのでくわしくしらべてみたそうな。

2019年11月10日

安全運転に必要な「握り」能力


Impaired force control contributes to car steering dysfunction in chronic stroke
2019  11月  アメリカ

脳卒中経験者の自動車運転については視覚や認知機能をしらべたものがおおい。

ハンドル操作をおこなう上肢の運動機能についての調査はほとんどない。

そこで握力とその変動性および運転能力との関連をくわしくしらべてみたそうな。



慢性期脳卒中患者12人と健常者12人について、

最大握力と、
握力の変動性:スクリーンに表示される台形の軌跡に沿って握力をコントロールする課題でのブレの大きさ、
車線逸脱度:ドライブシミュレーションで車線からそれてしまう程度、を

それぞれ麻痺手、健常手のみで測定して関連を解析したところ、



次のようになった。

・麻痺手では健常者の非利き手にくらべても最大握力が低く、握力変動性が高く、車線逸脱度もおおきかった。

・麻痺手の握力変動性はあきらかに車線逸脱度と関連し、最大握力の関連はみられなかった。

麻痺手のハンドル操作能力は低下していた。最大握力ではなく握力コントロール能力がハンドル操作の正確さにつよく関連していた、


というおはなし。

図:脳卒中のステアリング操作



感想:

これは共感する。

左腕の感覚が非常に鈍いため握力コントロールができずいまだ食材を握りつぶすことがすくなくない。そのせいか左の片手運転は直進時のみ数秒間しか安定しない。

2019年4月28日

自動車運転のハザード知覚


Hazard perception of stroke drivers in a video-based Japanese hazard perception task
2019  4月  日本

自動車運転中に危険な状況に気づく能力をハザード知覚(hazard perception:HP)と呼び、ビデオ映像を見せることでも評価できる。

脳卒中患者でのHP能力についてはよくわかっていないので実験してみたそうな。



平均年齢67、自動車運転歴があって、脳卒中から5ヶ月前後の患者63人と、年齢層のいっちする一般人67人についてHPテストをおこなった。

HPテストでは、被験者はドライブレコーダーの映像を見ながら危険箇所で再生をポーズして詳細を語り、その個数と反応速度を評価した。

HPの種類としてつぎの3つを用意した。

(1) behavioral prediction hazards (BP)
危険が生じるまえから見えているハザード

(2) environmental prediction hazards (EP)
周囲に隠れていて目には見えないハザード

(3) dividing and focusing attention hazards (DF)
上記複数ハザードの組み合わせ

さらに視覚情報処理スピードを評価するTMT(Trail Making Test)をおこなった。



次のことがわかった。

・脳卒中患者はすべてのハザードタイプで回答個数が一般人よりもあきらかにすくなかった。このちがいは損傷脳の左右によらなかった。

・脳卒中患者はBPタイプのハザードにたいして反応速度が遅く、これも損傷脳半球によらなかった。

・TMTでは一般人のタスク完了スピードが脳卒中患者よりもあきらかに速かった。これも損傷脳の左右によらなかった。

脳卒中患者のハザード知覚能力は一般人よりも低く、反応も遅かった。これらは損傷脳の側によらなかった、


というおはなし。

図:ハザード知覚 脳卒中の


感想:

Youtubeに交通事故のドラレコ映像が無数にあがっていて、観始めるととまらなくなる。

ドライバーの気持ちになって動画の先を予測してみる。しかしプリウスがでてくると結末が読める。

2019年1月12日

やはり自動車衝突事故をおこしやすいのか?


A systematic review of the risk of motor vehicle collision after stroke or transient ischemic attack
2019  1月  カナダ

脳卒中患者にとって自動車運転の再開は重要なリハビリ目標の1つである。

これまで脳卒中と運転能力との関連をしらべた研究はいくつもあるが、自動車衝突事故(motor vehicle collision)についてのものはおおくない。

そこで、いままでの研究をレビューしてみたそうな。


脳卒中またはTIAの経験者がおこした自動車衝突事故(シミュレータも含む)についての研究を複数のレヴューアーが厳選してデータを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・論文検索結果5605件から12の研究がみつかった。

・症例対照研究3つのうち1つで脳卒中と自動車衝突事故との関連が指摘されていた。(OR 1.9)

・コホート研究5つのうち1つで脳卒中とTIAで自動車衝突事故リスクが上がるとしていた。(RR 2.71)

・シミュレータを用いた横断研究4つのうち2つで脳卒中経験者の自動車衝突事故リスクは2倍としていた。

これまでのエビデンスから脳卒中経験者はあきらかに自動車衝突事故をおこしやすい、とまでは言えなかった、


というおはなし。

図:自動車衝突事故

感想:

クラクションの音ってどうにかならんのかね。運転再開したころはよく鳴らされた。
感情失禁ぎみなのか「ビー」ってやられるとブチ切れそうになる。

「ピローン」みたいな音にしてほしい。

2018年12月17日

Stroke誌:右の脳卒中は車にはねられやすい


Increased Risk of Traffic Injury After a Cerebrovascular Event
2018  10月  カナダ

脳卒中経験者の交通事故の遭いやすさは脳の損傷位置と関連すると考えられるがよくわかっていない。

そこで、重大な交通事故への遭遇と左右脳半球の損傷との関連を大規模にしらべてみたそうな。


脳血管イベント(TIAまたは脳卒中)の経験者26144人について6年間ほどフォローして、

*自動車運転中の事故で救急救命要請が必要になったケース または
*歩行中に自動車に接触して救急搬送されたケース、もしくは
*道路で自然に転倒して骨折や捻挫するケースを抽出した。

これらと脳血管イベントによる左右の脳損傷との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・運転中の事故は377件あり、率は年間1000人あたり2.2人で(一般人は1.7人)、損傷脳半球の左右でのちがいはなかった。

・歩行中に自動車に接触する事故は327件あり、年間1000人あたり1.9人で(一般人は0.4人)、その率は右脳損傷者におおく 2.1 vs. 1.7人で、

・関連要因を調整したリスクは左脳損傷者の1.27倍だった。

・転倒骨折等での脳半球の差はなかった。
脳卒中経験者は歩行中に自動車にはねられやすく 特に右脳損傷で顕著だった。彼らには運転教習レベルの歩行指導が必要だろう、


というおはなし。

図:交通事故 右脳左脳の脳卒中


感想:

右脳損傷で とくに車にはねられやすいのは、都会に住む若年者で神経症状が軽く障害の残らなかった人なんだって。

認知やられてる自覚がないままに歩行を舐めてるんだとおもう。もっと緊張感を持て ということかな。

2018年3月6日

脳梗塞とくも膜下出血の運転能力のちがい


A Case-Control Study Investigating Simulated Driving Errors in Ischemic Stroke and Subarachnoid Hemorrhage.
2018  2月  カナダ

自動車の運転には認知 知覚 運動といった機能が要求される。しかし脳卒中を経験するとそれら能力はおおきく影響を受ける。

これまでの研究では脳卒中経験者の運転能力評価は患者によりおおきく異なっている。そこで脳卒中の種類ごとの特徴をしらべてみたそうな。


慢性期患者のうち、脳梗塞の15人とくも膜下出血の15人および同年齢の健常者20人について運転シミュレータをもちいた能力評価を行った。


次のことがわかった。

・全体の30%、脳梗塞の26.7%およびくも膜下出血の33.3%で健常者にくらべ運転パフォーマンスが低かった。

・脳梗塞とくも膜下出血の患者はいずれも車線維持能力が低かった。

・さらに脳梗塞ではスピード維持が、くも膜下出血では右左折能力に困難を示した。

・梗塞の左右脳半球やくも膜下出血の影響領域(中大脳動脈か前交通動脈)の違いは結果に反映しなかった。

・Trail Making Test (TMT)とUseful Field of View test(UFOV)は脳梗塞の車線維持能力と関連し、くも膜下出血は認知機能テストとの関連はみられなかった。

脳梗塞も くも膜下出血も車線維持能力が低かった。とくに脳梗塞ではスピード維持、くも膜下出血では右左折に問題がみられた。運転能力評価は脳卒中の種類を考慮にいれたほうがよいかも、、


というおはなし。
図:脳卒中経験者の自動車運転事故

感想:

ようするに まっすぐ走れない、曲がれないってこと。

自動運転はやくきてくれー

2018年3月3日

脳卒中の視覚障害と運転リスク


Driving and visual deficits in stroke patients.
2018  2月  ブラジル

脳卒中経験者の自動車運転能力の評価は 生活の自立と就労機会を得るうえで非常に重要なもんだいである。

そこで脳卒中による視覚障害の点から運転能力との関連をしらべてみたそうな。


運転歴のある慢性期脳卒中経験者のうち、すでに運転を再開している9人と 運転再開を希望している9人について、

視覚機能と注意力を評価するUFOV(Useful Field of View)テストをおこなった。

このテストは3つのパートからなり、
1)中心視野の情報処理スピード、
2)周辺域での複数対象を識別する能力、
3)障害物にまどわされず複数対象を識別する能力
を測定して、計算式に則り運転事故リスクを5段階で評価する。


次のようになった。

・すでに運転復帰しているグループでは1名が中レベル以上の事故リスクを示すいっぽう、

・運転再開希望グループでは1名が中レベルの事故リスク、2名が最高レベルの事故リスクに分類された。

・かれらは視覚障害が運転再開に支障あるレベルとは認識していなかった。

視覚注意力は脳卒中経験者が自動車運転を再開するうえで重要な能力である、


というおはなし。
図:UFOVテストと脳卒中患者

感想:

運転再開してかれこれ8年経つ。

脳卒中まえのような根拠のない全能感はまったくない代わりに、

直感にたよらない「慎重さ」がおおきく鍛えられた。

2017年10月18日

脳卒中経験者に運転させていいのか


Investigating cognitive ability and self-reported driving performance of post-stroke adults in a driving simulator.
2017  10月  オーストラリア

脳卒中を経験した元ドライバーが運転を再開する際には医師の許可が必要である。

車の運転は自らの認識能力を自覚して常に行動に修正をかける複雑なメタ認知活動を要する。その能力評価には机上と路上のテストが必要になる。

しかし路上テストは現実的ではないので、運転シミュレータをつかって脳卒中経験者の運転能力を健常者と比較してみたそうな。


元ドライバーの脳卒中経験者で、すでに医師から運転再開許可を得ている40人と同年齢の健常者43人について認知機能テストとドライブシミュレーションをおこなった。


次のことがわかった。
・運転に必要な 心理的、身体的、スピード的かつ 自己を評価する能力は両グループで差がなかった。

・認知能力的に劣る部分はあっても 脳卒中経験者は自己の能力を過大評価しそうにはなかった。

・平均して脳卒中経験者は認知能力の点で自己評価が低い傾向にあった。

脳卒中経験者は自らの欠点を自覚して運転を正そうとしているようにみえた。ドライブシミュレータと認知機能テストの組み合わせは運転能力評価に役立つかも、


というおはなし。
図:脳卒中のドライブシミュレータ

感想:

健康なひとでさえ事故を起こすのに、脳をやられてなお「自分は運転できる」と考えること自体がドライバーとしての適性に欠ける証拠。

ただし じぶんは例外。
脳卒中経験者は自動車運転をナメきっていることが判明

2017年9月3日

運転中に脳卒中になり事故に至る頻度


Stroke while driving: Frequency and association with automobile accidents.
2017  8月  日本

自動車の運転中に脳卒中を起こす頻度と、それに関連した事故をくわしくしらべてみたそうな。


2011-2016の脳卒中患者2145人(脳梗塞1301、脳内出血585、くも膜下出血259)について発症時の自動車運転状況と その後の対応について調査したところ、


次のことがわかった。

・85人(脳梗塞63、脳内出血20、くも膜下出血2)が運転中に脳卒中をおこした。

・運転中に脳卒中を起こす率は、脳梗塞4.8%、脳内出血3.4%、くも膜下出血0.8%だった。

・運転者のおおくはそのまま運転を続けるか路肩に停車した。

・しかし14人(16%)は自動車事故に至った。

・彼らのおおくは重度の脳卒中により精神状態に変調をきたしていたと考えられた。

脳卒中患者の4.0%は自動車運転中に脳卒中を経験しており、そのうち16%が交通事故に至っていた、


というおはなし。
図:自動車運転中の脳卒中と事故

感想:

退院から1年後、十分に回復したとおもっていたがクラッチ操作ができなかった。しかたなく愛車を手放した。

マニュアル車はいまでも運転できる気がしない。

2017年2月22日

脳卒中で入院中に運転指導はあるの?


Shifting gears: An inpatient medical record audit and post-discharge survey of return-to-driving following stroke/transient ischaemic attack.
2017  2月  オーストラリア

オーストラリアでは 脳卒中患者はすくなくとも4週間 自動車運転を控えること、とされている。

いっぽうで 脳卒中患者は自分の運転能力を過大評価するという報告もある。

軽症脳卒中患者への運転復帰指導の現状をしらべてみたそうな。


平均年齢67、軽症脳卒中で自宅に退院した患者78人の医療記録とアンケート調査の結果を解析したところ、


次のことがわかった。

・35%の患者にのみ運転復帰の指導記録があった。

・運転を控える期間を明示された患者は13%のみだった。

・アンケートに回答した31人のうち20人が自動車運転を再開していた。

・21人は運転復帰指導のために呼び出しを受け、

・7人は運転を控えるべき1ヶ月以内に運転を再開していた。

脳卒中患者への運転復帰指導にかんする記録には整合性が欠けていた。必要とする患者に指導がおこなわれたかはよくわからない、


というおはなし。
図:

感想:

上のグラフ、運転再開の理由 1位「できると思ったから」。

あと数十年でほとんどの車は自動運転になる。
『あのころはすごかった。ボケ老人やてんかん、片麻痺患者が好き勝手に運転していたよ、、』と振り返る。
脳卒中経験者は自動車運転をナメきっていることが判明

2016年12月7日

脳卒中患者の自動車運転を黙認する


Driving restrictions post-stroke: Physicians' compliance with regulations.
2016  11月  スウェーデン

脳卒中は認知機能や身体機能に影響が残るため多くの国で患者の自動車運転には規制を設けている。

スウェーデンでは入院時 すべての脳卒中患者に今後3-6ヶ月間の自動車運を控えるよう伝え、その旨を記録に残し交通局へ報告する義務が医師に課せられている。

そこのところがちゃんと守られているものか調べてみたそうな。


スウェーデンの中堅病院での1年間の脳卒中患者342人の医療記録を調べ上げ再確認したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中患者への運転控え勧奨と交通局への報告はその81%が見逃されていた。

・女性よりも男性により多く 運転を控えるよう伝える傾向があった。

・2%についてのみ今後の運転能力評価が予定されていた。

脳卒中患者の自動車運転制限にかんするスウェーデンの規則は 病院でほとんど守られていなかった


というおはなし。

図:脳卒中年齢と運転見逃し数


感想:

上の表の運転見逃し脳卒中患者の高齢者率の高さには笑うしかない。

2016年5月25日

自動車運転の再開 医師の判定は信用できるのか


Fitness-to-drive agreements after stroke: medical versus practical recommendations.
2016  5月  ベルギー

脳卒中の経験者が再び自動車運転に適しているかどうかの医師の判断が 路上テストの結果とどの程度一致しているものか調べてみたそうな。


ベルギーの交通安全センターを訪れて45分20kmの路上運転テストを行った脳卒中経験者735人について、
同乗した審査者による判定結果(合格、保留、不適格)と事前の医師の判定結果との整合性を評価したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中経験者の73%については医師と路上審査者との結果が一致していた。

・路上で不適格と判定された83人のうち61%にあたる51人を、医師は合格としていた。

・路上で保留と判定された80人のうち78%にあたる62人を、医師は合格としていた。

医師の判定は路上テストの結果と概ね一致していたものの、運転にリスクのある脳卒中経験者を見つけ出す能力は充分とは言えなかった、


というおはなし。

図:脳卒中経験者の運転適格テストの結果


感想:

オレも事前に路上テストやってたら運転諦めてたかもしれないな、、、

2016年3月28日

1ヶ月も経たずに運転始めてしまう脳卒中患者の特徴


Driving in stroke survivors aged 18-65 years: The Psychosocial Outcomes In StrokE (POISE) Cohort Study.
2016  3月  オーストラリア

脳卒中から1ヶ月以内に自動車運転を始めてしまう患者の特徴を調べてみたそうな。


18-65歳で脳卒中になった359人について調査したところ、


次のことがわかった。

・26.7%が発症後1ヶ月以内に自動車運転を再開した。

・彼らの多くは男性で、一家の大黒柱だった。

・うつや疲労の症状は無く、日常生活動作は自立し、復職もしていた。

・また 運転再開を控えるよう言われた記憶もなかった。

脳卒中の発症後 4人に1人が1ヶ月以内に自動車運転を再開していた。この種の問題について誰が責任を持つのかはっきりさせたほうがいい、


というおはなし。
写真:脳卒中の自動車運転

感想:

入院中、病院はこの問題を避けている雰囲気を感じた。こちらから訊いて初めて答えた。答えもあいまいだったな、、、
こんなことまで責任負いたくないんだろうね。

2015年12月28日

運転技術 損傷脳 左右での違い


A comparison of driving errors in patients with left or right hemispheric lesions after stroke.
2015  11月  韓国

脳卒中患者の自動車運転エラーが、ダメージ側が右脳か左脳かで違いがあるものか調べてみたそうな。

右脳損傷の脳卒中患者16人と左脳損傷の患者14人についてドライブシミュレーターを使って実験したところ、


次のことがわかった。

・シートベルト忘れやスピードコントロール、脱輪頻度 にグループ間の差はなかった。

・右脳損傷だと方向指示忘れやセンターラインはみ出し、トータルエラースコアが高かった。

・左脳損傷ではブレーキ反応時間が長かった。

損傷脳の左右別に運転技術に違いが生じた。運転リハビリではこの点に留意が必要だろう、


というおはなし。

図:自動運転 左右脳

感想:

右脳損傷だと右の手足がまともだから操作上は有利なんだけど、注意力に問題があるみたいなんだよなぁ、、、経験的に。

2015年12月13日

脳卒中経験者の運転適格性判定ツール


Usefulness of the driveABLE cognitive assessment in predicting the driving risk factor of stroke patients.
2015  10月  韓国

自動車運転の認知機能上の適格性を評価する装置 DriveABLE(ドライブエイブル)が脳卒中患者に使えるか実験してみたそうな。


運転歴のある42人の脳卒中患者について DriveABLEでの評価に基づき

*安全ドライバー と
*非安全ドライバー

の2グループに分けた。

各々のグループをドライブシミュレーターおよび認知機能検査したところ、


次のことがわかった。

・11人が安全グループ、31人が非安全グループに分類された。

・安全グループは認知機能検査スコアが非安全グループよりも高かった。

・運転技術(ペダルやステアリング操作、スピード制御、衝突事故など)も安全グループが優れていた。

このような評価ツールは脳卒中経験者の運転適格性の判断に使えるかもしれない、


というおはなし。


これ↓



感想:

はやく自動運転を実現してほしいよ。脳に障害抱えた人間が1トン以上の鉄の塊を そこらじゅうで走らせていると思うと怖くてしかたがない。
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