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2017年4月4日

クモ膜下出血に女性のほうが多くなる年齢層


Demographics and Short-Term Outcomes of Spontaneous Subarachnoid Hemorrhage in Young Adults.
2017  3月  台湾

クモ膜下出血は高齢者におおく 早期死亡率は20-40%になる。社会経済的損失がより大きいと考えられる50歳未満の若年患者の割合と特徴についてしらべてみたそうな。


クモ膜下出血患者1689人の医療記録について、
18-49歳(531人)、50歳以上(1158人)にわけて解析したところ、


次のことがわかった。

・患者の性別は、男性:女性=1:1.45 で女性がおおかった。

・若年患者では男性のほうが53.5%でおおかった。

・片麻痺の後遺症は若年患者に多かったが、

・院内死亡率は25.4% vs. 32.4% で若年患者が低かった。

若年のクモ膜下出血患者には男性がおおかった。若年患者に後遺症がおおいのは死亡率が低いからだろう、


というおはなし。
図:クモ膜下出血の年齢別男女比

感想:

うえのグラフみると、男女比が逆転するのは60歳代以降なんだな。
いつからクモ膜下出血に女性が多くなったのか?

2017年4月3日

脳卒中のセックスリハビリに適した教育方法は


Effectiveness of a structured sexual rehabilitation programme following stroke: A randomized controlled trial.
2017  3月  オーストラリア

脳卒中のあとは性欲の減少、女性の膣潤滑 男性の射精能力の低下などが問題になる。しかしこのようなテーマへの医療機関の対応はまれで オーストラリアではその種の情報を受け取った患者は17%にすぎないという報告がある。

そこで脳卒中患者を対象としたセックスリハビリプログラムの効果、伝達手段について実験してみたそうな。


平均年齢63の脳卒中患者68人を、30分間の個別セックスカウンセリングと 文書情報を渡すだけのグループに分けた。

セックスカウンセリングは、経験豊かな医師、療法士らによる たとえば「体位」についてのアドバイスからなる内容とした。

6週間後、6ヶ月後の性機能スコア、うつ不安スコア、機能的自立度 等を評価し比べたところ、


次のことがわかった。

・両グループで結果に差はなかった。

・51%の患者がこの種の情報を欲していた。

・カウンセリングもしくは文書情報のみを好む患者は半々で、

・54%は退院後の情報提供を望んでいた。

脳卒中患者のセックスリハビリについては、文書情報のみでも専門家による30分間のカウンセリングに匹敵する効果が得られる とわかった、


というおはなし。
図:セクシャルリハビリ 患者の好み


感想:

このカウンセリング設定で医師監修のアダルトビデオを作るといい。
AV制作会社に依頼して、イケメン医師版と美人女医版の各1本ずつ。
患者の退院時に「これで勉強してください」とDVDを渡すだけでOK。
LGBTへの対応も必要かもしれんね。

[セックス] 関連の記事。

2017年4月2日

脳卒中経験者の社会ネットワークの変化


A Typology to Explain Changing Social Networks Post Stroke.
2017  3月  イギリス

脳卒中のあと人々は社会との接点をうしないがちになるという。

脳卒中経験者の社会的ネットワークがどのように変化するのかしらべてみたそうな。


シティ・オブ・ロンドンの脳卒中センター2箇所の患者87人について6-15ヶ月ほどフォローしたところ、


次のことがわかった。

・彼らの社会的ネットワークは、多様なつながり、友人ベース、家族ベース、親しい家族のみ、家族なし、のいずれかに分類できた。

・ぜんたいのおよそ3分の1が 多様なネットワークから家族中心のネットワークに移っていた。

・もともと友人関係の強い人や家族のいない人の友人ネットワークは安定していた。

・家族がいない人でさらに社会的に孤立するケースが、脳卒中前の3%から脳卒中後17%に増加していた。

・引きこもりになりがちな要因として 身体障害のみならず地域に根ざしたサポートの不足や精神的なダメージが考えられた。

脳卒中を経験すると社会的ネットワークが変化しがちである。身体的、精神的ダメージにより 家族よりも友人たちとの接点が失われてゆく傾向がある、



というおはなし。
図:

感想:

みな死ぬときはひとりなんだから、その前段階として孤独が深まるのは自然なこと。無理して社会とつながることはないかな。

2017年4月1日

自殺願望をいだく脳卒中経験者の割合と特徴


Rates and correlates of suicidal ideation among stroke survivors: a meta-analysis.
2017  3月  イタリア

自殺者全体に占める脳卒中経験者の割合は3-4% という報告がある。

自殺願望をいだく脳卒中経験者の割合と特徴についてこれまでの研究をまとめてみたそうな。


関係する研究を厳選し データを統合 再解析したところ、

2017年3月31日

糖尿病がクモ膜下出血の予防になる理由


Diabetes mellitus and the risk of aneurysmal subarachnoid haemorrhage: A systematic review and meta-analysis of current evidence.
2016  12月  中国

さいきん糖尿病がクモ膜下出血リスクの低下と関連があるとする報告がいくつかでてきた。

はたしてそうなのか、これまでの研究を再検証してみたそうな。


動脈瘤性クモ膜下出血と糖尿病に関係する研究を厳選して データを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。
・18の研究がみつかり、このうち6件は日本のものだった。

・全体的に糖尿病があるとクモ膜下出血リスクが低かった。

・研究の質にはバラつきが小さくなく、

・特にハイクオリティな研究でクモ膜下出血のリスク低下が大きかった。

一部の質の高い研究で 糖尿病が脳動脈瘤の破裂リスクを低下させる可能性が示された。原因をたしかめるべくさらなる研究が期待される、


というおはなし。
図:糖尿病とクモ膜下出血リスク

感想:

動脈瘤に貼り付いたアテロームのおかげで破れにくくなるのではないか、、、って言ってる。

歯に自信のある爺さんが数十年ぶりに歯医者に行き ながねん積もらせた歯石をぜんぶ取ってもらったところ すぐにぜんぶの歯が抜けてしまった、という話を思い出したよ。

2017年3月30日

脳卒中を防ぐヨーグルトの量がわかった


Consumption of Yogurt and the Incident Risk of Cardiovascular Disease: A Meta-Analysis of Nine Cohort Studies.
2017  3月  中国

乳製品と脳卒中など心血管疾患との関連についてまとめた研究はあるが、ヨーグルトに特化したものはまだない。

これまでの研究からヨーグルトの摂取量と心血管疾患との関連をしらべてみたそうな。


関係する研究を厳選し データを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・全体として、ほとんど摂らないグループに比べもっとも多く摂るグループの心血管疾患リスクには差がなかった。

・しかし摂取量が1日あたり200gを超えるグループに限定すると心血管疾患リスクは明らかに低く、

・より多く摂るほどそのリスクはさらに低くなった。。
ヨーグルトは毎日200g以上摂ると心血管疾患の予防効果が期待できる、


というおはなし。
図:ヨーグルト摂取量と脳卒中リスク

感想:

200グラム、、ありえない量ではないな。

[ヨーグルト]の検索結果。

2017年3月29日

アスピリンでクモ膜下出血を予防できるはほんとうか


Aspirin and Risk of Subarachnoid Hemorrhage
Systematic Review and Meta-Analysis

2017  3月  オーストラリア

さいきん抗血小板薬のアスピリンがクモ膜下出血を予防するという噂がまことしやかに語られている。ほんとうかどうか、これまでの研究を検証してみたそうな。


動脈瘤性クモ膜下出血とアスピリンに関する研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。
・7つの研究がみつかった。

・全体としてアスピリン使用者と非使用者でのクモ膜下出血リスクに差はなかった。

・ただし3ヶ月未満の使用に限っては、クモ膜下出血リスクが明らかに上昇した。

・3ヶ月以上 さらに3年以上の使用ではリスクの差はなかった。

・週2回以下、週3回以上の頻度別にわけてもリスクの差は確認できなかった。

これまでの研究によると、アスピリンは使い始めの3ヶ月間にクモ膜下出血のリスクが高くなった。長期使用 低用量での予防効果も確認できなかった、

というおはなし。
図:アスピリンとクモ膜下出血


感想:

毒をもって毒を制す?

最初の3ヶ月間アスピリンの攻撃をのりきった患者には、過剰耐性を獲得して血管がやぶれにくくなる者が現れる...ってことか。

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