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2021年9月3日

メロディック・イントネーション・セラピーのメタ解析

2021  8月  スペイン


脳卒中患者の30-34%はなんらかの失語症を経験するという。

言語聴覚療法によるリハビリテーションのうち、とくにメロディックイントネーションセラピー(MIT)がもっとも期待されている。

MITは構造化されたプログラムで、患者はセラピストが歌う口語リズム、韻律パターンを真似て再現を試みる。

MITの有効性に関するエビデンスについてメタアナリシスをおこなったそうな。

2016年11月19日

メロディックイントネーションは慢性期の失語に効かない


Melodic Intonation Therapy in Chronic Aphasia: Evidence from a Pilot Randomized Controlled Trial.
2016  11月  オランダ

メロディック・イントネーション・セラピー(MIT)はメロディやリズムに合わせて発話を促す訓練法で、非流暢性の失語症患者に効果的であると考えられている。

しかしランダム化比較試験(RCT)はほとんど行われていない。

そこでMITのRCTを慢性期脳卒中患者で試してみたそうな。


脳卒中の発症から1年以上の失語症患者をMITあり10人、MITなし7人の2グループに分け6週間訓練をおこなった。

訓練終了から6週間後までフォローしたところ、


次のようになった。

・MITにより訓練内容の反復発話能力は明らかに改善した。

・しかし効果は持続しなかった。

・過去におこなった亜急性期患者を対象にした同条件の実験結果にはまったく及ばない限定的な効果しか得られなかった。

慢性期脳卒中患者へのメロディック・イントネーション・セラピーは亜急性期の患者に比べ効果が限定的だった、


というおはなし。

図:メロディックイントネーションセラピーの効果

感想:

これ↓思い出した。
メロディック・イントネーション・セラピーに音の高さ変化は必要か

メロディック・イントネーション・セラピーで脳の量が増えた

2014年9月3日

メロディック・イントネーション・セラピーに音の高さ変化は必要か


The Combination of Rhythm and Pitch Can Account for the Beneficial Effect of Melodic Intonation Therapy on Connected Speech Improvements in Broca's Aphasia.
2014  8月  カナダ

メロディック・イントネーション・セラピー(MIT)はブローカ失語患者向けリハビリ法で、声にリズムや強弱を加えて発語を促す。

しかしそのメカニズムはよくわかっておらず、リズムに比べて音の高さはさほど重要でないとされてきた。

そこのところを確かめてみたそうな。


3人のブローカ失語の慢性期脳卒中患者について、

*リズムと音の高さの変化がある訓練
*リズムのみ、音の高さ一定の訓練
*リズムも音の高さの変化も無い訓練

の3種を1回1時間x週3回x6週間 それぞれ交互に行い、流暢さ、正確さ、適応力等を比較した。


次のようになった。

・いずれの訓練法でも練習した単語の発話精度に改善効果が見られたが、

・リズムと音の高さ変化のある訓練で、練習していない単語への適応力や流暢さがもっとも高かった。

・どの訓練でも発語の機敏さや気分の改善は見られなかった。


メロディック・イントネーション・セラピーにはリズムだけではなく、音の高さの変化も加えるとより効果的である、


というおはなし。


メロディック・イントネーション・セラピー



たのしそう

[メロディックイントネーションセラピー]の関連記事

2012年5月1日

メロディック・イントネーション・セラピーで脳の量が増えた


When right is all that is left: plasticity of right-hemisphere tracts in a young aphasic patient.
2012  4月  アメリカ

メロディック・イントネーション・セラピーMIT)が役に立った事例だそうな。


ある少女が脳梗塞で左脳に広くダメージを負い非流暢性の失語症になった。


その後1年間以上にわたり週5回の言語療法を受けたが回復が止まってしまった。


そこで、MITを集中的に施したところ、失語症が著しく改善された。


脳機能MRIで確認すると、右脳の前頭葉が活発になり、右脳の白質体積も増加していた。


双子の妹の脳と比較してみたところ、この白質体積の増加は明らかだった。




メロディック・イントネーション・セラピー
は単に発語が流暢になるだけではなく、


右脳の構造までをも変えてしまう驚きの治療法であることがわかった、


というおはなし。

写真:メロディック・イントネーション・セラピー

2011年10月13日

メロディック・イントネーション・セラピーとtDCSを組み合わせてみた


Non-invasive brain stimulation enhances the effects of melodic intonation therapy.
2011  9月  アメリカ



失語症のメロディックイントネーションセラピー (MIT)に

経頭蓋直流電気刺激(tDCS)

を組み合わせた時の効果を調べたそうな。



脳卒中で左脳にダメージのある

非流暢性失語症の患者6人について、


tDCSMIT

偽のtDCS+MIT



を時期をずらして施行し、

直後の発話にかかる時間を評価した。


tDCSは乾電池のプラス電極を右脳に貼りつけた。



その結果、

tDCSのある場合に、発話に必要な時間が著しく短縮された。



tDCSとメロディックイントネーションセラピーにより

脳の可塑性が促され、右脳が代わりに働くように

なったのではないか…


というおはなし。




感想:

ネットで見つけた

メロディックイントネーションセラピーの資料はこちら。(←)


読んだらなんとなくわかったような気がした。







ただ、tDCSの怪しさは異常。

乾電池のプラス極を頭にくっつけると脳の働きが亢進、

マイナス極だと抑制される。


シンジラレナイ。

2025年4月13日

好きな音楽を“聴くだけ”で脳が変わる!?――驚きの脳卒中リハビリ革命

2025  4月  イタリア


音楽やダンスは、人間の感情や記憶、運動機能に深く関わる芸術表現である。近年、これらをリハビリテーションに応用し、脳卒中や認知症リスクを抱える患者の機能回復を図ろうとする試みが増加している。

しかし、音楽やダンスによる介入が脳の構造的・機能的変化(いわゆる神経可塑性)をどの程度促すのか、特に脳画像を用いたエビデンスは限定的であった。

そこで、音楽・ダンス療法が脳卒中を含む神経疾患患者にどのような神経変化をもたらすかを、画像診断を伴うRCT研究をもとにくわしくしらべてみたそうな。

2015年10月28日

神経学的音楽療法とは NMT(Neurologic Music Therapy)


How music is helping stroke patients walkand talk again
2015  10月  アメリカ

ボストンの2人の若者が音楽療法の会社を立ち上げた。

MEDRhythms 

・神経学的音楽療法 NMTに基づく1回60分間ほどのセッションを

・ギター、ピアノ、歌唱の専門家を派遣して行う。

・リズムによる聴覚刺激:Rhythmic Auditory Stimulation(RAS)の歩行リハビリの事例(2分間)

従来型リハビリを3週間受けても歩行がまったく改善しなかった脳卒中の男性が、派遣された音楽療法士がギターを奏でるや杖を放り出し その日のうちに数倍のスピードで歩けるようになった。

・治療的歌唱とメロディックイントネーション療法の失語症事例(2分間)


設立から6ヶ月の会社ではあるが これからも神経学的音楽療法を世に広めてゆきたい、


というおはなし。


感想:

自分のために目の前でギター演奏してくれたら そりゃぁ頑張っちゃうよなぁ、、

けど上の歩行ビデオはやり過ぎだね。

2016年12月5日

脳卒中の音楽療法は4種類あった


Effectiveness of music-based interventions on motricity or cognitive functioning in neurological populations: a systematic review.
2016  11月  ベルギー

脳卒中などの神経疾患には長期のリハビリが求められる。

近年、神経学的音楽療法(Neurologic Music Therapy)を謳う

*療法的楽器演奏 (Therapeutic Instrumental Music Performance)
*音楽による記憶訓練法 (Musical Mnemonic Training)
*リズム性聴覚刺激(Rhythmic Auditory Stimulation)
*メロディック・イントネーション・セラピー(Melodic Intonation Therapy)

等が導入されるようになった。

そこで神経疾患への音楽療法の種類と効果についてレビューしてみたそうな。


今日までの関連論文を検索して内容を吟味したところ、


次のことがわかった。

・19の研究がみつかった。多くは脳卒中患者を対象とし、パーキンソン病や多発性硬化症もあった。

・従来型リハビリに同等か上回る効果があった。

・音楽療法は大きく4種類に分類できた。
1)楽器演奏→ 上肢の運動機能、手の器用さの改善
2)リスニング→ 言語記憶、注意力の改善
3)リズム同期→ 歩行速度やペースの改善 
4)複合→ これらの合わせ技

神経疾患への音楽療法は4種類に大別できた。多くは脳卒中患者の運動機能の改善に関わるものだった。音楽療法には患者の心的健全性をうながしリハビリへの意欲を高める効果があるのかもしれない

というおはなし。
図:音楽療法の種類と疾患

感想:

なかでも音楽リスニングの研究は極端に少ないんだよね。

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