元2021 2月 中国
くも膜下出血の致命率は35%で、生き残った65%のうち 80%は回復良好であるが、46%は認知機能に問題を抱えるという。
しかし認知機能を長期にフォローした調査はすくないので、軽度のくも膜下出血での認知機能についてくわしくしらべてみたそうな。
2015-2017年、中国の3つの大学病院に前交通動脈瘤の破裂による軽度(ハントヘスグレード1-3)のくも膜下出血で入院し、クリップまたはコイル手術を受けた患者126人について、
およそ2年後に電話で認知機能評価TICS-mを行った。
次のことがわかった。
・126例中、91.3%が回復良好(mRS 0-2)、86.5%がIADLが8で最高のQoLにあった。・22.2%の患者でTICS-m≦27の認知障害が認められた。・女性であること、発症時の意識消失時間が60分以上が、認知障害と独立に関連していた。・クリッピングまたはコイリングと認知障害との関連に有意な差はなかった。
軽いくも膜下出血を治療した患者5人に1人が認知障害を示した。女性で意識がなかった時間が長かった患者が認知障害の可能性が高いと考えられた、
というおはなし。
くも膜下出血でも、1時間意識なかったくらいなら9割は日常生活ほぼ元通りになるってこと。