元2021 5月 韓国
抗血小板療法は非心原性脳梗塞やTIA患者の再発予防によく用いられる。
しかし、推奨される薬の種類はほとんどが欧米人の臨床試験結果に基づいている。
アジア人は欧米人よりも動脈硬化性の狭窄や小血管閉塞の頻度が高い。
小血管閉塞のおおさはまた、脳出血を起こしやすいことを意味する。
そこで、アジア人に適した抗血小板薬の種類をあきらかにするべく、メタアナリシスをこころみたそうな。
関係するランダム化比較試験を厳選し、データを統合 再解析した。
次のことがわかった。
・患者84103人を含む32の研究を対象とした。・薬の種類には、アスピリン、シロスタゾール、クロピドグレル、プラスグレル、サルポグレラート、チカグレロル、チクロピジン、トリフラッサル、があった。・アスピリンにクロピドグレルやシロスタゾールを組み合わせた患者はプラセボ群にくらべて脳卒中の再発リスクが低かった。・アスピリンとチカグレロルやクロピドグレル、シロスタゾールを使用した患者は複合血管イベントのリスクが低かった。・大出血のリスクは、アスピリンとチカグレロル群が高かった。・再発、大出血、複合血管イベントを3次元プロットしたときの総合評価(net clinical benefit)は、シロスタゾールがもっともすぐれていた。