脳卒中からのリハビリテーションに「音楽療法」が注目されています。音楽療法(特に音楽を聴くリスニング療法)は、クラシック音楽や自然音、患者さんの好きな曲、さらにはバイノウラルビートなど幅広い音を活用し、脳と心身にポジティブな刺激を与えるアプローチです。実は近年の医学論文で、音楽を取り入れることで運動機能や認知機能の回復、感情面の安定、睡眠の質向上、疼痛(痛み)緩和など様々な効果が報告されています。ここではエビデンスに基づき、音楽療法が脳卒中患者にもたらす驚きの効果を前向きな論調で解説します。
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2025年7月21日
2025年4月13日
好きな音楽を“聴くだけ”で脳が変わる!?――驚きの脳卒中リハビリ革命
元2025 4月 イタリア
音楽やダンスは、人間の感情や記憶、運動機能に深く関わる芸術表現である。近年、これらをリハビリテーションに応用し、脳卒中や認知症リスクを抱える患者の機能回復を図ろうとする試みが増加している。
しかし、音楽やダンスによる介入が脳の構造的・機能的変化(いわゆる神経可塑性)をどの程度促すのか、特に脳画像を用いたエビデンスは限定的であった。
そこで、音楽・ダンス療法が脳卒中を含む神経疾患患者にどのような神経変化をもたらすかを、画像診断を伴うRCT研究をもとにくわしくしらべてみたそうな。
2024年8月8日
脳卒中患者必見!個別化された音楽リストで認知機能があきらかに向上
元2024 7月 中国
脳卒中後の認知機能障害(PSCI)は、多くの患者にとって重大な問題であり、日常生活動作(ADLs)や介護者負担にも大きな影響を与える。
近年、音楽療法が認知機能の改善に寄与する可能性が示唆されているが、特に個別化された音楽リスニングの効果についてはまだ十分な研究が行われていない。
そこで、個別化された音楽リスニングがPSCI患者の認知機能および関連する機能に与える影響をランダム化対照試験(RCT)でくわしくしらべてみたそうな。
2025年1月1日
音楽が脳を救う!脳卒中後の回復を加速させる驚きの効果
元2024 11月 オランダ
脳卒中は、身体機能だけでなく、認知や感情にも深刻な影響を与える障害である。特に、実行機能(注意力、記憶、柔軟性)や感情的健康(幸福感、不安、抑うつなど)の低下は、患者の社会復帰や生活の質を著しく制限する。
そこで、音楽療法(MT)や音楽に基づく介入(MBI)がこれらの課題にどのように役立つかをくわしくしらべてみたそうな。
2021年7月17日
音楽に長時間さらされると脳が復活する?
元2021 7月 中国
音楽が心拍数や血圧に影響することがわかっている。また、音楽療法により聴覚野、運動野、海馬を活性化できるとする報告もある。
さらに音楽療法は脳卒中後の言語障害、運動障害、認知 気分障害に良い影響を与えると考えられている。
しかし、その最適な用量とメカニズムについてはよくわかっていないので、動物実験でくわしくしらべてみたそうな。
2026年2月15日
眠れない脳卒中患者に“聴くだけ処方”──音楽療法はどこまで本物か
元2026 1月 中国
脳卒中後の睡眠障害(PSSD)はかなり多く、報告によっては7〜8割台とされる。睡眠が乱れると、脳の回復に関わる修復プロセスにも悪影響が出やすく、リハビリの伸びや日中の活動にも響くため、負担が少なく続けやすい対策が求められる。
薬は効く場合がある一方で副作用の心配があり、心理療法(CBTなど)は取り組める人が限られたり、効果の持続がはっきりしなかったりする。
そこで「聴くだけでもできる」音楽療法が、安全・非侵襲・低コストの選択肢として注目されている。しかし、どの音楽がよいか、どれくらい聴くべきか、評価方法をどうそろえるかなどが整理しきれていないのでまとめてみたそうな。
2025年8月21日
脳卒中リハビリにおける音楽療法とバイノウラルビート
はじめに
脳卒中は運動機能や認知機能の障害に加え、情動面(うつや不安)や睡眠障害など様々な問題を引き起こします。近年、音楽療法がこうした脳卒中後のリハビリに有益であることが報告されており、飲み込み障害や失語症の改善、認知・運動機能の向上、気分の改善、神経学的回復の促進につながるとされています。音楽は脳の情動・認知・記憶・運動に関わる領域を広範囲に活性化しうるため、リハビリ治療への応用が期待されています。
本稿では、バイノウラルビート(binaural beats)を用いた音楽療法に注目し、その脳卒中後リハビリへの活用可能性を医学論文に基づき検討します。バイノウラルビートは左右の耳にわずかに異なる周波数の音を聞かせることで脳内に特定周波数の拍動音を知覚させ、脳波を誘導・同期させる方法です。この手法は聴覚的ニューロモジュレーション(音刺激による神経調整)の一種で、非侵襲かつ簡便に脳活動へ影響を及ぼせる点が注目されています。以下、バイノウラルビートが脳卒中患者の認知機能、運動機能、神経可塑性(脳の柔軟な適応能力)、睡眠、情動調整に与える可能性について、関連研究や音楽療法全般の知見も踏まえて整理します。
2020年8月5日
音楽聴きながらエクササイズ→失語症改善
元2020 8月 ギリシャ
脳卒中患者の21-38%は失語症を経験するという。
失語症の治療には通常、言語聴覚療法(speech and language therapy:SLAT)が行われるがじゅうぶんな効果は得られていない。
薬物療法やrTMSなどの脳刺激法にも公式に認可されたものはない。
いっぽう、脳卒中後の代替療法としてエクササイズトレーニングがよく利用される。
また、音楽リスニングによる脳の構造や機能の可塑的変化、辺縁系でのドーパミン調節効果が報告されている。
そこで、音楽を聴きながらのエクササイズトレーニングが失語症へおよぼす影響について実験してみたそうな。
2021年6月15日
音楽支援療法と脳卒中麻痺上肢
元2021 5月 中国
脳卒中経験者の67%は、発症後4年経っても上肢になんらかの障害が残るという。
上肢の音楽支援療法(music-supported therapy)では通常、楽器を演奏させる。ピアノを弾いたり、ドラムスティックを握る動作は、手の協調を促し、握力強化になる。
また、音楽の聴覚刺激による運動前野の働きの調節、損傷部位の血流増加がfMRIなどで示されている。
音楽による筋緊張の緩和による手指動作の改善効果も期待できる。
そこで、脳卒中患者の上肢への音楽支援療法についてシステマチックレビューをこころみたそうな。
2016年8月3日
知らない音楽を聴くと脳が広く活動して新しい回路が、、
元
Music Listening modulates Functional Connectivity and Information Flow in the Human Brain.
2016 7月 アメリカ
好きな音楽を聴くことが脳卒中からの回復に良いといわれている。
その理由を 脳機能測定から探ってみたそうな。
18-82歳の健常者12人について
*自分の好きな音楽
*まったく馴染みのない音楽(日本の雅楽やバッハの曲)
*アフリカの舌打ち言語
*チャプリンの扇情的スピーチ
*アナウンサーの感情のない読み上げ
をそれぞれ聴かせているときのfMRIを撮り、機能結合、インフォメーションフロー等を解析したところ、
次のことがわかった。
・おのおの脳の賦活パターンは非常に異なっていた。
・機能結合的に関連の近いいくつかの音刺激があった。
・もっとも脳が広く反応していたのは 好きな音楽と馴染みのない音楽だった。
・すべての音刺激でブロードマンエリアがもっとも強く反応しており 脳血流を促す効果は明らかだった。
好きな音楽や馴染みのない曲を聴くと脳が広く活動し 機能結合と血流が増加した。これは他の音楽や言語刺激とは対照的だった。このあたりが音楽療法での脳回復に関係があるのかも、
というおはなし。

感想:
実はGoogle Play Music を契約して半年くらい。よく知らない国の伝統音楽を検索してはBGMにしている。
聴いてもなんの思い出も連想も浮かばないところがなぜか心地よくて、、、
患者に毎日好きな音楽を聴かせたところ、脳に構造改革が起きた模様
2014年6月1日
患者に毎日好きな音楽を聴かせたところ、脳に構造改革が起きた模様
元
Structural changes induced by daily music listening in the recovering brain after middle cerebral artery stroke: a voxel-based morphometry study.
2014 4月 フィンランド
音楽は脳内の様々な箇所に影響を与えることができる。
音楽刺激による脳卒中患者の認知機能や気分の改善効果は報告されている。
そこで脳の構造にも変化が起きるものかどうか調べてみたそうな。
急性期の脳卒中患者49人について(左脳損傷24人、右脳損傷25人)、
*好きな音楽(ポップ、ジャズ、クラシックなど)
*自分で選んだオーディオブック
*なにも薦めない
の3グループに分けた。
各々 毎日1時間以上聴くように薦め、日記をつけさせて聴いた頻度を確認した。
すべてのグループに通常のリハビリを併行した。
6ヶ月後、介入前後に撮影したMRIデータをボクセル単位形態計測(Voxel-based morphometry)という客観性の高い方法で解析した。
次のことがわかった。
・6ヶ月間ですべてのグループで灰白質体積の著しい増加箇所が認められた。
・体積増加箇所は側頭葉、前頭葉、辺縁系、小脳に局在していた。
・特に、音楽グループの健常側で体積増加が著しかった。
・他の2グループに比べ灰白質の体積が著しく増加した箇所を抽出したところ、左脳損傷患者の音楽刺激グループでのみ前頭葉に3箇所、辺縁系で2箇所見つかった。
・右脳損傷患者では音楽グループの左の島皮質にのみ灰白質増加箇所が見られた。
・体積増加箇所と行動検査結果との関連を解析したところ、左脳損傷患者の前頭葉の体積増加箇所は記憶、言語、スキル、注意力の改善に関連し、辺縁系のそれはウツ、緊張、疲労、イライラ感の減少と関連があった。
・一方右脳損傷患者の島皮質の体積増加箇所は言語スキルの改善と関連があった。
・白質体積の明らかな変化はなかった。
脳卒中患者に音楽を聴かせることは 行動面での改善のみならず、回復途上にある脳に神経解剖学的な変化をもたらす ことが確認できた、
というおはなし。

感想:
この報告では右脳損傷患者への影響が小さい。
自分の右脳出血経験では、発症後すぐに聴いた音楽のいくつかは、空き缶をデタラメにたたいているように聞こえた。
右脳がダメージを受けていてもOKな音刺激があるはずで、 音楽の種類がとても大切な気がした。
→ 脳の中に音刺激を創り出す
2019年1月6日
リハビリの不安と音楽療法
元
Music as a Therapy to Alleviate Anxiety During Inpatient Rehabilitation for Stroke
2019 1月 アメリカ
脳卒中患者は不安がつよく、不安症の率はアメリカ一般人の20%にたいし脳卒中リハビリ中の患者で26%とやや高い。
音楽で気分や覚醒度、ストレスが改善され脳血流もふえるという。
そこで、リハビリ患者にすきな音楽を聴かせたときの不安程度を評価してみたそうな。
脳卒中でリハビリ入院中の患者50人を2グループにわけて、
いっぽうには、ゴスペル、クラシック、ロック、カントリー、ポップのなかから好みの音楽を1時間聴かせた。
もういっぽうのグループは音楽はなしですきにさせておいた。
この1回の介入前後での2種類の不安尺度検査(State–TraitAnxiety Inventory と Hospital Anxiety De-pression Score)の結果をくらべたところ、
次のようになった。
・音楽グループでは不安度スコアが介入まえよりもあきらかに低くなった。
・音楽なしのグループでは不安度スコアに変化はなかった。
・年齢、性別、脳卒中の種類で調整しても結果はかわらなかった。
リハビリ入院中の脳卒中患者に好きな音楽を聴かせることは不安緩和に効果的かも、
というおはなし。

感想:
脳卒中の音楽療法でリスニングのメンタル効果を調べた研究はすくない。
リズムにのって身体を動かす系のはなしばかり。
片麻痺におすすめの曲は 米津玄師のフラミンゴ(←リンク)踊りやすい。このMVを観ていっきに米津ファンになった。
2012年12月22日
半側空間無視が音楽で治った
元
半側空間無視への音楽療法の効果を調べてみたそうな。
右脳の脳卒中で半側空間無視になった19人について、
・楽しい音楽、
・不快な音楽、
・ホワイトノイズ をそれぞれ聴かせたあとの
行動無視検査、視野探索課題などを行い、
眼球運動、気分、覚醒状態、心拍、皮膚電気抵抗も記録した。
楽しい音楽、不快な音楽は事前に被験者に選ばせた。
次のようになった。
脳卒中で半側空間無視の患者に
楽しい音楽を聴かせることで、
視覚的注意力を改善できることがわかった、
というおはなし。

Pleasant music improves visual attention in patients with unilateral neglect after stroke.
2012 12月 台湾
半側空間無視への音楽療法の効果を調べてみたそうな。
右脳の脳卒中で半側空間無視になった19人について、
・楽しい音楽、
・不快な音楽、
・ホワイトノイズ をそれぞれ聴かせたあとの
行動無視検査、視野探索課題などを行い、
眼球運動、気分、覚醒状態、心拍、皮膚電気抵抗も記録した。
楽しい音楽、不快な音楽は事前に被験者に選ばせた。
次のようになった。
・楽しい音楽を聴いたあとには、気持ちがポジティブになり、覚醒レベルも向上し、
・全ての課題で、不快な音楽またはホワイトノイズの場合よりも著しく高いスコアを記録した。
脳卒中で半側空間無視の患者に
楽しい音楽を聴かせることで、
視覚的注意力を改善できることがわかった、
というおはなし。

2017年2月18日
アクティブ音楽療法を脳卒中患者でやってみた
元
Active music therapy approach for stroke patients in the post-acute rehabilitation.
2017 1月 イタリア
アクティブ音楽療法は神経学的音楽療法の1つで、おもに患者の心理 コミュニケーションの改善を目的としている。同時に上肢機能への影響も期待されている。
この効果を脳卒中患者でたしかめてみたそうな。
脳卒中患者38人を2グループにわけて、両グループに通常のリハビリと いっぽうにはアクティブ音楽療法をほどこした。
アクティブ音楽療法は、木琴やドラム、パーカッションなどのリズム楽器をもちいて患者と療法士が非言語的にコミュニケーションをはかる取り組みである。これを1回30分間、3週間で20セッションおこなった。
次のようになった。
・両グループともに生活の質スコアが向上した。
・とくにアクティブ音楽療法グループで不安やうつの程度が低下した。
・また、非利き手(麻痺手ではない)のつまみ動作スコアがアクティブ音楽療法グループで有意に向上した。
・患者と音楽療法士との関係性スコアも向上した。
脳卒中患者へのアクティブ音楽療法により心理面と上肢機能面でポジティブな結果が得られた、
というおはなし。
感想:
脳卒中やってから言葉を紡ぐのがホント面倒くさくかんじるようになった。
これがわるいこととは思ってないんだけど、太鼓たたきたい気持ちも理解できる。
2016年9月2日
失音楽症と関係する脳の場所がわかった
元
Neural Basis of Acquired Amusia and Its Recovery after Stroke.
2016 8月 フィンランド
失音楽症は音の細かい高さやリズムがわからなくなる症状で、脳卒中のあとによく経験される。これが脳のどの部位と関係しているのか調べてみたそうな。
77人の脳卒中患者について、急性期と3,6ヶ月後にMRI撮影および失音楽症、失語症の検査を行った。
この結果をVLSM解析して脳の損傷部位との関連を求めたところ、
次のことがわかった。
・失音楽症は右脳の上側頭回、横側頭回、島皮質、線条体の損傷と関連していて、
・失語症でのパターンとは明らかに異なっていた。
・失音楽症が回復しなかった患者の右の上 中側頭回の灰白質体積が明らかに減少していた。
・この脳萎縮パターンは、失音楽症のリズムの障害、音の高さの障害で はっきりと異なっていた。
脳卒中後の失音楽症は右脳 側頭の皮質下の領域と深い関係にありそうである、
というおはなし。

[失音楽症]の関連記事
感想:
じぶんは↓(動画) まさにその辺りに出血おこしたわけで、
発症数日後にiPodで音楽聴いたら 茶碗か空き缶を連打しているように聴こえて 『あらあら こんなとこまでやられたのか、、』と思った。
2016年12月5日
脳卒中の音楽療法は4種類あった
元
Effectiveness of music-based interventions on motricity or cognitive functioning in neurological populations: a systematic review.
2016 11月 ベルギー
脳卒中などの神経疾患には長期のリハビリが求められる。
近年、神経学的音楽療法(Neurologic Music Therapy)を謳う
*療法的楽器演奏 (Therapeutic Instrumental Music Performance)
*音楽による記憶訓練法 (Musical Mnemonic Training)
*リズム性聴覚刺激(Rhythmic Auditory Stimulation)
*メロディック・イントネーション・セラピー(Melodic Intonation Therapy)
等が導入されるようになった。
そこで神経疾患への音楽療法の種類と効果についてレビューしてみたそうな。
今日までの関連論文を検索して内容を吟味したところ、
次のことがわかった。
・19の研究がみつかった。多くは脳卒中患者を対象とし、パーキンソン病や多発性硬化症もあった。
・従来型リハビリに同等か上回る効果があった。
・音楽療法は大きく4種類に分類できた。
1)楽器演奏→ 上肢の運動機能、手の器用さの改善
2)リスニング→ 言語記憶、注意力の改善
3)リズム同期→ 歩行速度やペースの改善
4)複合→ これらの合わせ技
神経疾患への音楽療法は4種類に大別できた。多くは脳卒中患者の運動機能の改善に関わるものだった。音楽療法には患者の心的健全性をうながしリハビリへの意欲を高める効果があるのかもしれない、
というおはなし。

感想:
なかでも音楽リスニングの研究は極端に少ないんだよね。
2015年11月15日
最新の音楽療法 バイノウラルビート (Binaural Beat)
元
Music therapy in neurological rehabilitation settings.
2015 10月 ポーランド
神経学的リハビリシーンでの音楽療法についての総説。
・神経学的音楽療法(NMT:neurologic music therapy)は 神経疾患患者を対象としたあたらしい考え方である。
・音楽がもたらす固有の刺激で脳を活性化する。
・実際のリハビリへの応用では 楽器や音楽の特性を利用する。
・そのなかでもリズムはもっとも重要で、「エントレインメント効果」により 与えたリズムに生体リズムがシンクロするようになる。
・一定のリズムパターンには記憶能力を活性化するはたらきもある。
・また 音楽は情動システムに作用して知覚、認知、感情に影響をもたらす。
・たとえば「モーツァルト K.448」のてんかん抑制効果は 多くの研究で確認されている。
・近年あらたな感覚刺激技術として「バイノウラルビート(Binaural Beat Stimulation)」などが登場している。
・これら多様な音楽刺激方法が脳卒中、脳損傷、認知症などの治療に用いられ、音楽療法のエビデンスが増えつつある、
というおはなし。

バイノウラルビート周波数で注意力をコントロール
Turow G, Lane J D. Binaural beat stimulation: altering vigilance and mood states. In: Berger J, Turow G. ed. Music, science, and the rhythmic brain. New York, London: Routledge; 2011. p. 122–136.
感想:
やっと時代が追いついてきたか、、
追記:
nature.com:バイノウラルビートで脳卒中リハを加速?
2015年5月25日
言語聴覚療法に音楽療法を組み合わせると
元
Improvement of spontaneous language in stroke patients with chronic aphasia treated with music therapy: a randomized controlled trial.
2015 5月 イタリア
脳卒中で失語症の患者への言語聴覚療法に、音楽療法を組み合わせたときの効果を調べてみたそうな。
*患者10人に言語聴覚療法+音楽療法
*別の患者10人には言語聴覚療法のみ
とし、各々15週間30セッション行った。
音楽療法では 即興の音楽に乗せて訓練を行った。
次のようになった。
・音楽療法グループでは自発的な発話能力が有意に改善した。
・音楽療法グループの50%は健康上の活力スコアも改善した。
言語聴覚療法には音楽療法を組み合わせるとより効果的かも知れない、
というおはなし。
感想:
PTやOTが任天堂Wiiを利用するように、STは患者にカラオケやらせればイイんじゃないかな、、と思った。
2018年4月8日
脳卒中患者に楽器を演奏させてわかったこと
元
Music-supported therapy in the rehabilitation of subacute stroke patients: a randomized controlled trial.
2018 4月 スペイン
楽器の演奏訓練をとおして上肢リハビリをおこなう 音楽サポート療法 "music supported therapy" は脳卒中患者の運動機能の回復に期待できるとする報告がいつくかあるが、レベルの高い研究はほとんどない。
そこで、音楽サポート療法の効果を確かめるべくランダム化比較試験をおこなってみたそうな。
亜急性期の脳卒中患者を20人ずつ
音楽サポート療法(+従来型リハビリ)と
従来型リハビリのみのグループ、にわけた。
両グループともトータルの訓練時間が同じになるようにした。
4週間の訓練ののち、運動機能、認知機能、心理状態、QoLを 3ヶ月間フォローしたところ、
次のようになった。
・両グループともに運動機能があきらかに改善したが、
・グループ間の違いはまったく見られなかった。
・QoL評価の言語ドメインにのみ差がみられた。
・しかし 音楽にたいして喜びを感じる能力調査(Barcelona Music Reward Questionnair)の結果と3ヶ月後の運動機能との相関がみられた。
従来型リハビリに音楽サポート療法を付け加えても運動機能の回復にすぐれた効果はなかった。しかし音楽活動に喜びをみいだす患者は運動機能の回復もよかった、
というおはなし。
感想:
ようするに演奏させるかどうかにかかわらず、音楽センスのある患者ほど運動機能が回復しやすい、ってことなんだな。
2022年11月22日
脳卒中後うつの音楽療法メタアナリシス
元2022 11月 中国
脳卒中後のうつはほとんどのばあい1ヶ月ほどで発症し、慢性化する傾向があり機能回復の妨げとなる。
そのメカニズムは解明されておらず、有効とされるセロトニン再取り込み阻害薬はしばしば副作用が問題となっているため代替となる治療法が求められている。
そこで、脳卒中後うつへの音楽療法の効果についてメタアナリシスをこころみたそうな。
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