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2013年6月22日

ミラーセラピーで運動機能が改善する


Mirror therapy for improving motor function after stroke.
2013  1月  ドイツ

脳卒中患者へのミラーセラピーの効果についてこれまでの研究を総まとめしてみたそうな。


医学データベースから信頼の置ける14件、総計567人の被験者を含む研究がみつかった。

これらを統合、再解析した結果、

次のようになった。

・ミラーセラピーは運動機能の改善に著しい効果があり、6ヶ月後も効果が持続する。

・日常生活動作の改善にも効果がある。

・疼痛対策にもなる。

・半側空間無視には効きそうにない。



というおはなし。



感想:

この研究者は以前この↓研究を行なっていて、
ミラーセラピーの最新成果: 麻痺していた手が…
今回とはまったく逆の結果を得ている。

これで改心したのだろうか。

2013年6月21日

脳卒中経験者の4人に1人が心的外傷後ストレス障害(PTSD)と判明


Prevalence of PTSD in Survivors of Stroke and Transient Ischemic Attack: A Meta-Analytic Review
2013  6月  アメリカ

TIAを含む脳卒中経験者に、心的外傷後ストレス障害(PTSD)がどれくらい見られるのものなのか、調べてみたそうな。


医学データベースから関連のある研究を厳選して、データ統合の後、再解析した結果、


次のようになった。

・計1138人の被験者が参加する9件の研究が見つかった。

・発症後1年以内のPTSDの割合は、23%だった。

・1年以上にわたりPTSDが続く者の割合は11%だった。


PTSDは戦闘や性的暴行により生じると考えられているが、脳卒中患者の4人に1人はPTSDであり珍しいものでは無かった


というおはなし。

図:PTSDと脳卒中

2013年6月20日

血圧のくすり?面倒だからもういいよ... → 再発して死亡


Impact of a better persistence with antihypertensive agents on ischemic stroke outcomes for secondary prevention.
2013  6月  中国

脳卒中で高血圧治療中の患者の服薬遵守率と予後について調べてみたそうな。

8409人の脳梗塞患者について、発症後3,6,12ヶ月後に電話アンケートを行い、
高血圧治療薬をちゃんと飲んでいるか調べ、その後の再発や死亡との関連を解析した。


次のようになった。

・参加者の40%は女性、平均年齢67だった。

・1年後、32%の参加者が服薬遵守率75%以上で、68%はそれ未満だった。

・高遵守率グループは、低いグループに比べ、再発リスクが22%、死亡リスクが56%低かった。


少なくとも脳卒中後1年間は、まいにち降圧薬を飲んだほうが良いでしょう


というおはなし。




感想:

現在 降圧薬は、効き過ぎるので最低用量のタブレット1個を1日置きに飲んでいる。

トイレがやたら近くなるので、すぐにでも飲むのやめたいけど、ビビってやめられない。

これでますますやめられない。

2013年6月19日

で、結局 rTMSの磁気刺激治療ってどうなのよ


Repetitive transcranial magnetic stimulation for improving function after stroke.
2013  5月  中国

反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)を使って、健常側の脳活動を抑制したり、損傷側の脳を活発にすることで脳卒中リハビリがはかどると言われている。

その効果を検証するべく、世界の医学論文データベースから、信頼の置ける研究を2名の調査員が厳選し、その内容を吟味したそうな。

次のようになった。

・19件の論文が見つかった。これら被験者の総計は588人に及んだ。

・183人が関わった2つの研究ではrTMS治療による自立度の改善は見られなかった。

・73人参加の4つの研究では、運動機能に何の影響もなかった。

・刺激の頻度や発症からの適用時期を変えた研究でも、何の違いも見られなかった。

・有害事象として、ごく稀に軽い一時的な頭痛が見られた。


現在のところ、rTMS治療が脳卒中リハビリに有効であるとする証拠は見つからなかった


というおはなし。

写真:rTMS



感想:

歴史もないし、いまはしょうがないと思う。

にしても最近はrTMSリハビリ関連の論文をすっかり見かけなくなった...気がする。


2013年6月18日

電気刺激装置を脚に埋め込んだらすごく良かった


Towards physiological ankle movements with the ActiGait implantable drop foot stimulator in chronic stroke.
2013  6月  ドイツ

体内埋め込み型の神経電気刺激装置で脳卒中患者の歩行が改善するのか調べてみたそうな。


5人の慢性期脳卒中患者について、腓骨神経刺激装置(ActiGait)を着けた。
これは埋め込み型のため、電極やケーブルを貼り付ける必要がない。

装着前後での足首の角度と、歩行速度、歩行距離を計測したところ、


・尖足が改善され、歩行速度も距離も向上した。

というおはなし。



これがActiGaitだ。






感想:

日本で使ってる例はないか調べてたら、

唯一 2009脳卒中治療ガイドラインの中で、このActiGaitが


『埋め込み型腓骨神経刺激装置も合併症なく、歩行速度・歩行距離を改善する』
と好評価されていた。

きっと経験ないけど論文読んだだけなんだろうな...と思った。

2013年6月17日

脳梗塞のあと、すぐに運動させると脳に血管が増え たくさんの血が流れる


Early exercise improves cerebral blood flow through increased angiogenesis in experimental stroke rat model.
2013  4月  中国


脳卒中後の早期運動がほんとうに脳の血管新生と脳血流を改善するものかどうか調べてみたそうな。

ネズミの脳を人為的に90分間虚血状態にした。
24時間後に運動させるグループと運動しないグループに分けて、
2週間後に虚血にした領域の脳血流、血管密度、梗塞の大きさ、運動機能などを測定、比較した。


次のようになった。

・早期運動グループで、脳血流、血管密度、血管保護タンパク質濃度、が高くなった。

・また、梗塞の大きさも小さくなり、運動機能の回復も大きかった。



脳虚血後の早期運動により脳血流が改善し、梗塞が縮まり、機能回復が促された。これは虚血領域での血管新生と関連があった、


というおはなし。



虚血後の血管と脳血流
写真:虚血後のCBF

早期運動で 虚血なしよりも脳血流が増える(1.3倍)不思議

2013年6月16日

脳卒中後のウツは年齢で違うのかネズミさんで試してみた


The influence of aging on poststroke depression using a rat model via middle cerebral artery occlusion.
2013  6月  イスラエル

脳卒中後のウツと年齢との関連をネズミで実験してみたそうな。


計143匹のネズミについて、生まれて20週または26週で人為的に脳梗塞にした。比較のため、脳梗塞にしないグループも設けた。

脳梗塞後24時間で脳損傷の程度を確認。
3週間後に行動テストと脳由来神経栄養因子(BDNF)の量を測定、比較した。


次のようになった。

・脳の損傷程度は高齢ネズミで大きかった。

・脳梗塞にされたネズミは、若年も高齢も同程度にウツ様行動を示し、共にBDNFは少なかった。



高齢ネズミの方が脳損傷は大きかったのに、行動面では若年ネズミと違いがなかったことから、脳卒中後のウツは年齢に依らないであろう、


というおはなし。


写真:ネズミ、ウツ

2013年6月15日

脳卒中1年後でも無気力でアパシーな人の特徴


Post-Stroke Apathy: An Exploratory Longitudinal Study.
2013  6月  ポルトガル

脳卒中後のアパシー(無気力)の1年後と急性期の比較、影響する要因などを調べてみたそうな。


失語や意識障害のない脳卒中患者について、認知機能テスト、心理テスト、自立度、生活の質を調査し、関連を解析した。


次のようになった。

・平均年齢63、76人の脳卒中患者のうち、アパシーは急性期で17人、1年後に18人いた。

・1年後アパシー患者の41%は急性期から続いていた。

・アパシーは認知障害の既往、抽象言語理解力の低下、低自立度と関連があった。

・特に、抽象言語理解力低下と急性期アパシーは、1年後アパシーの強力なリスク要因だった。

・アパシーがあっても生活の質は悪くならなかった。



脳卒中急性期にアパシーの患者はずっとアパシーになりやすく、抽象言語理解力に問題があるとさらにその傾向は強くなる。しかし生活の質には影響しない、


というおはなし。




感想:

apathyの意味。 【名詞】1無感動.2無関心,冷淡,しらけ


抽象言語理解力って、たぶんこういうこと。


2013年6月14日

発症時、頭痛が起きる人の特徴


Headache as a symptom at stroke onset in 4,431 young ischaemic stroke patients. Results from the "stroke in young fabry patients (SIFAP1) study"
2013  6月  ドイツ

脳梗塞患者と頭痛との関連を調べてみたそうな。


18-55歳(平均45)の若年脳梗塞患者4431人について調査した結果、


次のようになった。

・頭痛は、男性では両側に起き易かった。

・女性の頭痛は、左、右、両側、ほぼ同程度で偏りはなかった。

・男女共に、後頭部の虚血で頭痛が起き易かった。

・梗塞が大きいほど頭痛もひどかった。

・若年、女性といった要因との関連も強かった。


脳梗塞発症時の頭痛は、女性、若い、大きな 後頭部の梗塞といった条件があるときに起き易かった、


というおはなし。


感想:

ちょっと前の記事を思い出した。
脳梗塞発症時、頭痛があればラッキー!

2013年6月13日

病院に行くたびに血圧が大きく変わる人は、脳卒中で死んでしまうのか?


Blood Pressure Variability and the Risk of All-Cause Mortality, Incident Myocardial Infarction, and Incident Stroke in the Cardiovascular Health Study.
2013  6月  アメリカ

長期的な血圧の変動と、脳卒中など心血管系疾患との関連を調べてみたそうな。


高齢者の年1回の外来での血圧測定記録のうち、降圧薬なし、疾病発作なし で過ごせた1642人の5年分のデータについて、

血圧変動の程度と、のちの健康状態との関連を解析したところ、


次のようになった。

・約10年の調査期間中、844人が死亡、203件の心筋梗塞、195件の脳卒中があった。

・個人の収縮期血圧の変動は、死亡リスクと心筋梗塞リスクの上昇に関連していた。

・一方、脳卒中との関連はなかった。


収縮期血圧の長期的な変動は、総死亡率と心筋梗塞に関連があり、脳卒中との関連は見られなかった


というおはなし。



感想:

若い頃から安定して高かったのでひと安心。

2013年6月12日

動作観察療法で麻痺した手が動き出す可能性について


Modulating the Motor System by Action Observation After Stroke.
2013  6月  アメリカ

動作観察療法の脳卒中リハビリへの関心が高まっている。

動作観察中の脳皮質活動が脳卒中でどう影響されるものなのかを調べてみたそうな。


右利きの健常人と、元右利きの脳卒中で左脳損傷(右片麻痺)患者について、左右の手を使った動作の観察中の脳活動状況をMRIで計測、比較した。


次のようになった。

・健常人の場合、左手動作の観察時に左右の脳に大きな活動が見られた。

・一方、脳卒中患者は右手動作の観察時に損傷脳側に大きな活動が見られた。

・両グループ共に、運動能力の劣る方の手の動作を観察したときに脳に より大きな活動が見られた。

・脳卒中患者の損傷側の脳活動の拡がりは梗塞体積と関連していた。


動作観察により、脳卒中で損傷した脳回路を活性化することができた。
動作観察療法は本当に脳卒中リハビリに役立つかも知れない

というおはなし。



感想:

動作観察療法はこれまでも何度か記事にしてきたけど、
ミラーセラピーやイメージ訓練と区別がしにくい印象がある。

観察したりイメージするだけのニューロリハビリテーションの効果とは

ミラーニューロンに基づく観察療法 その威力とは

麻痺手を動かさなくても脳を鍛える運動イメージ訓練のススメ



リハビリを始められない患者に、ジャッキーチェンの酔拳を見せてあげたら元気になるかも。



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