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2012年4月7日

スーツを着た人たちの脳卒中リスクが低い理由


Childhood and Adult Social Conditions and Risk of Stroke.
2012  3月  ドイツ




社会的評価と脳卒中リスクとの関連を調べたそうな。


370人の脳卒中患者(脳梗塞、脳出血、TIA)について

彼らの学歴、職種、親の職業などを調べた。

同様に、370人の健常人についても調査し、

結果を比較、解析した。



次のことがわかった。

・学歴や学業成績が高い、 or

・ホワイトカラーの専門職である、or

・父親がホワイトカラー職である、

場合に脳卒中リスクが低下した。





しかし、

・喫煙や飲酒の習慣、

・定期的なスポーツの習慣、



を考慮に入れると、その関連は弱くなった。




社会的評価の高くない人たちは

喫煙や飲酒を控え、

運動を心がけることで


脳卒中を遠ざけることができますよ、


というおはなし。






感想:

飲酒や喫煙は、そういう人たちが

いきてゆくための精神衛生上の防衛策と思う。


また、

いい歳してスポーツやってますなんて…  


正直、 どうかと思う。

2012年4月6日

身体にベルトを巻きつけると脳卒中患者が歩き出す セラトッグ療法とは


How to improve walking, balance and social participation following stroke: a comparison of the long term effects of two walking aids--canes and an orthosis TheraTogs--on the recovery of gait following acute stroke. A study protocol for a multi-centre, single blind, randomised control trial.
2012  3月  スイス




脳卒中後の歩行機能を改善するための方法として

セラトッグ(TheraTogs)がある。


この効果を検証するために120名の脳卒中患者を

・セラトッググループと

・杖歩行グループとに分けて、

5週間のリハビリ訓練を行い、

その効果を2年間追跡調査する計画を立てた、


というおはなし。


セラトッグを脳卒中患者に使用した例(動画)





【これもすごい】セラトッグを運動失調の子供に使用した例(動画リンク)



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2012年4月5日

手のリハビリは両手をシンクロさせて対称に動かすとよい


Mirror symmetric bimanual movement priming can increase corticomotor excitability and enhance motor learning.
2012  3月  ニュージーランド




両手対称リハビリの効果について調べたそうな。


健常人を使った実験。


身体の正中線に対して鏡対称になるように

左右の手首を同時に繰り返し動かしたときの

脳の皮質運動野興奮性を調べたところ、



片手を別々に動かした場合よりも

皮質運動野興奮性が長時間維持された。



このことから、

手のリハビリをする場合、

療法士が麻痺手を動かしてあげたときに

健常側の手で同じ動きをすると

脳の可塑性が促されるんじゃない?

rTMSのような高価で面倒な装置も要らないし…


というおはなし。





感想:

なんとなく共感する。


片麻痺になってから、

よく 左右の手のひらを胸の前で合わせて

指をもぞもぞさせることが増えた。



お祈りをしているように見えるけど、

こうしているとなぜか心地が良い。


それに似ていると思った。

2012年4月4日

脳卒中の予防には何種類の野菜、果物を摂ればよいのか?


Variety in fruit and vegetable consumption and 10-year incidence of CHD andstroke.
2012  3月  オランダ




くだものや野菜は多くの種類を摂ることで

多様な微量栄養素や生理活性物質を得られる。


このことが脳卒中や冠動脈疾患の予防になるか調べたそうな。




20-65歳の男女2万人について、


摂取する果物や野菜の種類の多様さを

アンケートから評価した。



10年間の追跡期間中に

脳卒中と冠動脈疾患が500件ほど起きた。




解析の結果、

いろいろな種類のくだものや野菜を摂ることと、

脳卒中や冠動脈疾患の発生に 関連が見られなかった。



くだものや 野菜は種類にこだわらず、量を摂れ(取れ)


というおはなし。

写真:くだものと野菜

2012年4月3日

脳梗塞ネズミのあたまに乾電池のプラス極を貼ってみた


Functional improvement and neuroplastic effects of anodal transcranial direct current stimulation (tDCS) delivered 1day vs. 1week after cerebral ischemia in rats.
2012  3月  韓国




急性期脳梗塞への経頭蓋直流電気刺激tDCS

の治療効果について調べたそうな。


人為的に脳梗塞にしたネズミを10匹ずつ

次の3グループに分けた。


・偽のtDCSグループ

・翌日からtDCSグループ

・1週間後からtDCSグループ


tDCSは5日間おこなった。




その結果、

・偽刺激以外のグループは機能改善が著しかった。

・特に1週間後のグループはバランス機能が向上していた。

・梗塞体積のグループ間での違いは見られなかった。






tDCSは脳の可塑性を促す可能性がある。

また、その刺激を与える時期は早すぎない方が効果的かも知れない、


というおはなし。



写真:ネズミのあたまにtDCS
こんな感じ

2012年4月2日

急性期脳卒中患者のあたまに乾電池の電極を貼ってみた


Transcranial direct current stimulation of the affected hemisphere does not accelerate recovery of acutestrokepatients.
2012  3月  イタリア




経頭蓋直流電気刺激tDCS)の慢性期脳卒中患者への適用例はよくある。


急性期脳卒中患者に試してみたそうな。


50人の脳卒中患者について、

発症翌日からtDCS治療を始めた。


損傷側の脳へ乾電池のプラス電極を貼り、

20分間通電する。


半数(25人)には偽の電気刺激を与える。


これを5日間続けて、直後と3ヶ月後の

回復具合を評価、比較した。



その結果、

・両グループ共に著しい改善を見たものの、

・偽刺激グループとの違いはまったく見られなかった。





急性期脳卒中患者にtDCS治療は

効果がないことがわかった、


というおはなし。





感想:

乾電池の電極をあたまに貼るという 

一見 奇妙な この治療法を、


真剣に研究している人たちが思いのほか多く居る。


その事実 に興味が惹かれる。



写真:tDCS

2012年4月1日

いびきをかく日本人女性は脳卒中に注意


Self-Reported Snoring Frequency and Incidence of Cardiovascular Disease: The Circulatory Risk in Communities Study (CIRCS).
2012  3月  日本




日本人のいびきの頻度と脳卒中との関連を調べたそうな。


40-69歳の男性2350人、女性4163人について

いびきの頻度を自己申告してもらい、

6年間追跡して脳卒中を含む心血管疾患の有無を調査した。


この間に97人の発症事例があった。



解析の結果、

女性の場合、いびきの頻度が高くなると

脳卒中を含む心血管疾患のリスクが2倍以上高くなった。


この関連は 男性には見られなかった。



いびきをかく日本人女性は脳卒中に注意が必要、


というおはなし。


写真:いびきをかく女性

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