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2013年9月21日

夢の薬 バイアグラが脳卒中にも効きそうなことがわかった


Neuroprotection by Sildenafil: Neuronal Networks Potentiation in Acute Experimental Stroke.
2013  8月  中国

シルデナフィル(バイアグラ)の脳卒中回復、神経形成効果について調べてみたそうな。


人為的に脳虚血状態にしたネズミを使って、2時間後以降にシルデナフィルを注射した。

その後の機能回復と、梗塞や浮腫の大きさ、関連する複数のたんぱく質について分析した結果、


次のようになった。

・シルデナフィルによって神経症状が回復し、4時間後の投与であっても梗塞の拡がりが抑えられた。

・シルデナフィルは神経の欠損を抑え、神経形成やシナプスの働きに関連するたんぱく質の生成に影響していた。


バイアグラが脳卒中急性期のダメージから神経をガッチリと保護することがわかった、


というおはなし。



感想:

バイアグラ関連の報告はときどき現れる。
バイアグラを飲むと寝たきりの人が立ち上がる可能性について

バイアグラで脳内出血のキケン




2013年9月20日

農作業をすると脳卒中になるどころか健康になってしまうことが判明


Agricultural exposures and stroke mortality in the agricultural health study.
2013  9月  アメリカ

農業従事者は農薬の使用などにより脳卒中リスクが高まる可能性がある。

そこで、農作業と脳卒中死亡率との関連について調べてみたそうな。


農薬も扱う農家の男性51603人について13年間余り追跡調査した結果、


次のようになった。

・この間に308人が脳卒中で死亡した。

・農薬の使用と脳卒中死亡率との間に関連は見られなかった。

・干し草、穀物、サイロ作業の機会が多いほど、脳卒中死亡率は低かった。


農作業にともなう殺虫剤の使用で脳卒中死亡率は上昇しなかった。むしろ農作業により脳卒中死亡率が下がることがわかった、

というおはなし。


写真:農作業



2013年9月19日

子供の脳卒中経験者はこのへんが弱い


Neuropsychological and neurobehavioral outcome following childhood arterial ischemic stroke: Attention deficits, emotional dysregulation, and executive dysfunction.
2013  9月  イギリス

子供の脳梗塞経験者の神経心理学的、神経行動学的特徴を調べてみたそうな。


6-18歳の脳梗塞経験者49人について、
読解力、注意力、遂行力 等を、
本人、両親、教師それぞれに確認した。


次のようになった。

・知性には問題ないものの、神経心理学的には 損傷脳の側に依らず注意力と遂行力に脆弱性が見られた。

・感情的、行動制御的困難が見られた。

・若いだけあって、脳の可塑的適応は早く、高齢者よりは回復が良かった。


子供の脳卒中経験者には、感情統御不全、遂行機能障害、注意欠陥などの長期的なリスクがあることがわかった、


というおはなし。



感想:

子供じゃないけど、気が散る、やる気がでない、怒りっぽい、とか わかるよ。



2013年9月18日

ミラーセラピー中の脳の働きがわかった


Cerebral activation evoked by the mirror illusion of the hand in stroke patients compared to normal subjects.
2013  9月  ドイツ

ミラーセラピーの効果を脳の活動から調べてみたそうな。


15人の健常人と脳卒中で上肢麻痺の5人の患者について、
ミラーセラピー中の脳の働きをMRIで観察し、比較した。


次のようになった。

・健常人ではその多くに、右手または左手のミラー像の観察により脳半球に対応する活動が現れた。

・ミラー像の反対側脳の楔前部に現れる活動強度は、動作のスピードに依らなかった。

・なぜか右手については、年齢が高いほど脳の活動強度が低くかった。

・脳卒中患者についても健常者のそれと同様な活動パターンを示していた。


健常者では、ミラー像を介した手の動きが、その反対側の脳に活動をもたらした。
同様のことが重度片麻痺の脳卒中患者にも見られた、


というおはなし。



楔前部(けつぜんぶ)
写真:楔前部

2013年9月17日

電子ドラムで演奏訓練→ 音楽サポート療法


Plasticity in the sensorimotor cortex induced by Music-supported therapy in stroke patients: a TMS study.
2013  9月  スペイン

脳卒中患者の麻痺手の運動訓練を兼ねた楽器演奏には脳の多くの場所を連携的に活動させ機能回復を促す効果があるとされる。

この音楽サポート療法の効果を検証してみたそうな。


9人の脳卒中患者および9人の健常人について、
電子ピアノ、電子ドラムを用いた楽器演奏リハビリを1回30分間×20回、4週間にわたり実行した。

この前後での麻痺手の運動機能を評価、比較した。

また、脳皮質の活動状況を磁気刺激で確認した。


次のようになった。

・音楽サポート療法によって麻痺手の運動機能が著しく改善した。

・同時に運動野の興奮パターンの変化も見られた。


音楽サポート療法は脳の可塑性を促す有効な治療法である、


というおはなし。


2013年9月16日

半側空間無視に効くアイパッチ療法はこれだ


Effect of Eye Patching in Rehabilitation of Hemispatial Neglect.
2013  9月  イタリア

半側空間無視のアイパッチ療法の効果について、過去の研究を再検証してみたそうな。


医学論文データベースから、関連する13の研究例を厳選した。


次のような内容だった。

・概ね単眼アイパッチまたは右半視野アイパッチの効果検証だった。

・単眼アイパッチは、右および左アイパッチのケースが検証され、有効、無効定まらなかった。

・一方、右半視野アイパッチはだいたい有効で、

・他のリハビリと組み合わせることで効果が強まるとする研究もあった。


半側空間無視には右半視野アイパッチ療法が良さそうである、


というおはなし。



右半視野アイパッチ
写真:右半視野アイパッチ

2013年9月15日

ゲームリハビリを試してみた


Does the Inclusion of Virtual Reality Games within Conventional Rehabilitation Enhance Balance Retraining after a Recent Episode of Stroke?
2013  9月  シンガポール

バーチャルリアリティゲームをリハビリに取り入れる効果を検証してみたそうな。


19人の脳卒中患者について、
従来型リハビリ60分間、もしくは
従来型リハビリ40分間+ゲーム20分間
の2グループに分けて約2週間後の改善程度を比較した。

ゲームはWii fitまたは、Microsoft Kinectを用いた。



結果は、
ゲームグループで機動性とバランス能力が大きく改善された。


ゲームリハビリは有効でかつ人手を要さない方法である、


というおはなし。




かえって人手がかかるような…
写真:ゲームリハビリ


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