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2014年11月7日

この20年間で脳卒中死亡率はどのくらい改善したの?


Deaths from stroke in US young adults, 1989-2009.
2014  10月  アメリカ

若年脳卒中患者の死亡率の傾向を最近20年間について調べてみたそうな。


1989-2009年 アメリカ全土での20-44歳の脳卒中死亡者データ(22億人年相当)を解析したところ、


次のことがわかった。

・この間に若年脳卒中患者の死亡率は35%低下した。

・死亡率低下の種類別内訳は、脳梗塞15%、脳内出血47%、くも膜下出血50%だった。

・黒人は白人に比べ脳卒中3種の死亡リスクが数倍であり 死亡率低下度も大きかった。


若年脳卒中患者が増加傾向にある一方で死亡率は明らかに低下した。早期発見と治療が功を奏しているにちがいない、


というおはなし。


感想:

放っておいても勝手に治る軽い脳卒中が 病院のマーケティング活動とCTのお陰でたくさん見つかるようになっただけではないのかな?

2014年11月6日

カイロプラクティックに行って脳梗塞で死んでしまった若者にまつわるストーリー


30-year-old dies after visit to the chiropractor
2014  11月  アメリカ

カイロプラクティックに行った直後に死んでしまった若者に関連したニュース。


あらすじ

・ジェレミー君(30歳)はカイロプラクティックに行き具合が悪くなりそのまま亡くなった。

・検死の結果、頚椎操作による脳梗塞が原因とされた。

・医師 曰く『カイロプラクティックは頚椎の動脈を傷つけ死に至らしめる危険性がある上に その治療行為には科学的根拠が何もない』

・一方でカイロプラクティックに50年も通っている熱烈なファンもいる。

・カイロプラクティック協会の会長曰く『カナダの研究ではカイロプラクティックと脳卒中との因果関係は確認されていません。ジェレミー君に"たまたま起きた事故" はほんとうに残念でした。』


というおはなし。



感想:

この記事思い出した。
カイロや整体院で首をボキボキッってやるやつ あれ脳卒中のもとかもよ

2014年11月5日

脳卒中から10年も経てば「疲労」の悩みは消えているのかしら


Post-stroke fatigue and its association with poor functional outcome after stroke in young adults.
2014  10月  オランダ

脳卒中後の「疲労」は 短期的には予後にネガティブな影響を及ぼす。

では長期的にはどうか、若年脳卒中患者で調べてみたそうな。


18-50歳でTIAまたは脳梗塞になった511人の脳卒中経験者について、発症後平均9.8年時点での疲労度と身体機能を評価し、同性同年齢の健常者と比較した。


次のことがわかった。

・41%が疲労で悩んでいた。健常者ではこの割合は18%だった。

・疲労があると自立度が低く頭の働きのスピードも遅かった。


若年脳卒中経験者の疲労は珍しいものではなく 10年近く経ったのちも続いていた、


というおはなし。
図:脳卒中後の疲労

感想:

慣れてしまったのか最近はそういう状態を特別なことと思わなくなってきた。

2014年11月4日

収入が少ないと脳卒中になったとき死んでしまうの?


Socioeconomic Position and Survival After Stroke in Denmark 2003 to 2012: Nationwide Hospital-Based Study.
2014  10月  デンマーク

脳卒中の発症リスクは低所得者層で高い。

脳卒中で死亡するリスクも高いものなのか調べてみたそうな。


2003-2012の40歳以上の医療記録を調査したところ、


次のことがわかった。

・教育歴と可処分所得情報を取得できた脳卒中事例が56581件見つかった。

・収入が少ないグループは収入の多いグループに比べ脳卒中死亡リスクが30%高かった。

・65歳未満に限定すると、義務教育のみのグループは教育歴の長いグループに比べ脳卒中死亡リスクがやや高かった。

・ただし発症1ヶ月内の早期死亡リスクについては収入や教育歴との関連は見られなかった。


収入が少ない脳卒中患者は収入が多い患者に比べ生存可能性が30%低かった。社会階層レベルは脳卒中死亡率に長く影響したが、早期死亡率についてはその限りではなかった、


というおはなし。

デンマーク

感想:

脳卒中が貧乏人の病という研究結果は幾度となく示されているんだけど、リッチなはずの先進国でなぜ? といつも思う。

経済的に豊かであればあるほど健康になるのか?

2014年11月3日

脳が大きい人の死亡率は高いか 低いか?


Brain Volume as an Integrated Marker for the Risk of Death in a Community-Based Sample: Age Gene/Environment Susceptibility-Reykjavik Study.
2014  10月  アイスランド

脳全体の体積と死因別死亡率との関連を調べてみたそうな。


認知障害や脳卒中経験者を除く3543人の高齢男女について頭部MRI検査の結果から脳全体、白質、灰白質の体積を推定した。

最長10年間追跡して死亡の有無を確認し、関連を解析した。


次のことがわかった。

・平均7.2年間の追跡期間中に647人が死亡した。

・脳全体、白質、灰白質の体積が大きいほど死亡リスクが著しく低くかった。

・心血管疾患関連の死因に関わらずこの傾向が見られた。


脳の体積と死亡率との関連が確認できた。脳の体積を健康診断で測定したらいいんじゃない?


というおはなし。




感想:

上のビデオは10年くらい前に撮った俺の脳。同僚30人のデータと比べたところ体積がいちばんデカかった。

長生きできるかな、、

2014年11月2日

脳卒中のあとの認知機能の低下について


Cognitive performance after stroke - The Framingham Heart Study.
2014  10月  アメリカ

脳卒中のあとの認知機能の低下について調べてみたそうな。


発症前は認知機能に問題のなかった脳卒中患者132人(平均年令77)と健常者グループについて6ヶ月後の認知機能をミニメンタルステート検査で比較した。


次のようになった。

・脳卒中患者の見当識、記憶力、計算力、言語的能力、図形的能力はいずれも劣っていた。


脳卒中を経験したあと患者の認知機能は多くの側面で低下していた、


というおはなし。



感想:

発症直後STに似たようなテストを何度もされたのを憶えている。

そのときはバカに見られては大変だと思い熱がでるほど必死で答えていた。でも最近は見栄をはらなくなってきた。

おバカな反応をする自分を楽しんでいる感がある。

脳卒中になるとそれまでの倍の速度でボケる

若年脳卒中経験者の10年後の特徴 頭がゆっくり

若年脳梗塞患者の認知機能を長期的に調べてみた

2014年11月1日

脳卒中後うつの患者が死んでしまいやすい理由


Explanatory factors for the increased mortality of stroke patients with depression.
2014  10月  イギリス

脳卒中後のウツと死亡率の関係に影響する要因を調べてみたそうな。


1998-2013の脳卒中患者の医療データを解析したところ、


次のことがわかった。

・発症5年後までフォローできた1354人ぶんのデータが集まった。

・発症後3ヶ月時点で32.1%がウツで、24.4%が5年以内に死亡していた。

・ウツのある脳卒中経験者の死亡率は1.4倍だった。

・この関連は65歳未満で顕著だった。

・他の疾患、喫煙、飲酒、SSRI薬、社会サポート、服薬順守率を考慮にいれてもこの傾向は変わらなかった。

・3ヶ月時点でのウツの有無に関わらず、脳卒中後にSSRI薬(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)を始めた者の死亡率が高かった。


脳卒中後ウツの患者の死亡率は高く 特に若年者で顕著だった。あらたにSSRI薬を始めた脳卒中経験者の死亡率はさらに高かった、


というおはなし。



感想:

脳卒中後ウツにSSRIは死亡傾向(たぶん自殺)が高まるだけで割りに合わないってことなんだろうか。

SSRIビジネスの闇は深そうなのでウィキペディアをリンクするにとどめておこう。

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