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2015年7月2日

ニンニクが脳梗塞治療に効くという根拠について


Protective effects of allicin against ischemic stroke in a rat model of middle cerebral artery occlusion.
2015  6月  中国

にんにくの成分アリシンは さまざまな薬効を示す。脳梗塞に効くものか動物で実験してみたそうな。


ネズミを人為的に脳虚血にしたのちアリシンを与え、血液を再還流して24時間後、脳の組織を調べた。

比較のため、手術のみで虚血なし、アリシンなしのグループも設けた。



次のことがわかった。

・アリシンを与えたグループで 梗塞の大きさ、脳浮腫の程度、神経細胞死が減少し、細胞死や炎症を司るタンパク質の働きも低下した。


アリシンには虚血に陥った脳を護る働きがある、


というおはなし。

にんにくアリシン

感想:

アリシンの脳卒中予防効果は検索にたくさんかかるけど、「治療」効果は初耳。

2015年7月1日

他人のタバコの煙を吸うとどのくらい危険なのか


Secondhand Smoke Exposure and Stroke: The Reasons for Geographic and Racial Differences in Stroke (REGARDS) Study.
2015  6月  アメリカ

二次喫煙(受動喫煙)と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


45歳以上の白人、黒人21743人を平均5.6年間追跡調査した結果、


次のことがわかった。

・23%が二次喫煙に曝される状況にあった。

・二次喫煙者には女性、白人、若者、喫煙者と同居 が多かった。

・428人が脳卒中になった。

・他の要因を考慮に入れてなお 二次喫煙により脳卒中リスクが30%上昇した。


二次喫煙は脳卒中リスクを上げる明らかな要因である、


というおはなし。



感想:

周囲に与える影響はタバコよりアルコールの方が比較にならないほど大きいと思う。

喫煙所のような場所に 酒飲みを一定時間隔離するべきだと考える。

2015年6月30日

生まれてすぐ脳卒中を経験した子供の感情表現力は


Language and affective facial expression in children with perinatal stroke.
2015  6月  アメリカ

新生児期の子供の脳卒中事例を観察すると脳への理解が深まる。彼らは成人の脳卒中に比べ脳の可塑性がいちじるしく身体機能が大きく回復する。

そこで感情面ではどうか 調べてみたそうな。


新生児期に脳卒中を経験した5-6歳の子供に面談して、言語と表情を観察したところ、


次のことがわかった。

・言葉を操る能力は、同年齢の普通の子供に匹敵した。

・しかし感情表現は独特で、

・右脳損傷の子供は、左脳損傷の子供や普通の子供に比べて、言葉や表情にあまり感情を出さなかった。


脳卒中を経験した子供の言語、感情表現の特徴から、脳発達への可塑的変化の影響が伺い知れる、

というおはなし。

子供の脳卒中


感想:

新生児の可塑力をもってすら右脳の感情機能はカバーできないんだなぁ、、
右脳卒中の患者は声に感情が乗らない

[コミュ障] 右脳損傷患者は会話から感情を読み取れないことが明らかに

右脳がやられた脳卒中患者は感情がおかしい

2015年6月29日

交通騒音と脳卒中について


Road traffic noise is associated with increased cardiovascular morbidity and mortality and all-cause mortality in London.
2015  6月  イギリス

道路交通騒音と脳卒中との関連を調べたそうな。


2003-2010のロンドンの住民860万人について、日中と夜間の道路交通騒音レベル、脳卒中での入院件数、死亡者数を小エリア毎に集計し 関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・日中の道路交通騒音が高い(>60dB)エリアでは騒音の低い(<55dB)エリアに比べ脳卒中の入院リスクが5%上昇し、特に高齢者では9%高かった。

・夜間の騒音では高齢者のみ入院リスクが上がった。

・日中の騒音は総死亡率とも若干 関連した。


道路交通騒音への長期の曝露は 脳卒中リスクと若干の死亡率上昇と関連があり 特に高齢者で明らかだった、


というおはなし。
騒音地域日中の騒音エリア

感想:

これ↓思い出した。
道路交通騒音と大気汚染 脳卒中的にどっちが深刻なのか

2015年6月28日

コーヒーよく飲むひとの脳卒中リスクは、、


The coffee paradox in stroke: Increased consumption linked with fewer strokes.
2015  6月  アメリカ

コーヒーを飲む量と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


1988-1994の健康栄養調査34万人の記録から、コーヒー摂取量と脳卒中の有無を含むデータを抽出し 関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・19994人ぶんのデータが見つかった。

・そのうち3.2% 644人に脳卒中の診断があった。

・コーヒー摂取量の範囲は0-20カップで年齢、性別、民族で変化した。

・1日3カップ以上では高コレステロールが多く見られたものの、心不全、糖尿病、高血圧は少なかった。

・コーヒーを好む人には喫煙者が多かった。

・コーヒー摂取量が1日3カップ以上で飲まない人に比べ脳卒中リスクは0.44倍だった。


コーヒーをよく飲むひとは脳卒中リスクが低かったものの 喫煙傾向がみられた、


というおはなし。


感想:

スタバにゆく機会があると常にココアを注文する。

2015年6月27日

若い脳卒中患者の家族歴について


Family History in Young Patients With Stroke
2015  6月  ベルギー

家族歴は脳卒中のリスク要因の1つである。

家族歴が脳卒中の特定の種類、性別と関連があるものか若年患者で調べてみたそうな。


脳卒中を経験した18-55歳の男女4232人について調査した結果、


次のことがわかった。

・1578人(37.3%)に脳卒中の家族歴があった。

・女性患者の場合、54.6% vs. 45.4%で母方の家族歴が多かった。

・脳卒中の種類と家族歴との関連はなかった。

・頸動脈解離では家族歴患者はむしろ少なかった。

・両親に家族歴がある場合、自分の兄弟も やや脳卒中になりやすかった。

若年脳卒中患者の3分の1には家族歴があった。家族歴と脳卒中の種類に関連はなく、女性脳卒中患者には母方の家族歴が多かった、


というおはなし。
家族歴
感想:

まさに家族歴から いつか脳卒中になることはほぼ確信していた。だからあまり驚かなかったなぁ、、

2015年6月26日

失語症訓練は一気にやったほうが効果的... ?


Intensive Versus Distributed Aphasia TherapyA Nonrandomized, Parallel-Group, Dosage-Controlled Study
2015  6月  オーストラリア

失語症患者への言語療法は集中的にやったほうがいいのか、それとも少しずつ長くやったほうが効果的なのか実験してみたそうな。


慢性期脳卒中で失語症の患者34人を次の2グループに分け、計48時間の言語療法プログラムを受けさせた。

*集中グループ:週に16時間x3週間 16人
*分散グループ:週に6時間x8週間 18人

訓練直後、1か月後の成果を比較したところ、


次のことがわかった。

・分散グループでボストンネーミング検査のスコアが有意に高かった。

・この効果は1ヶ月後も持続していた。

・両グループともにコミュニケーション能力、自信、QoLも同程度に改善していた。


失語症患者への集中訓練が流行っているが すこし考えなおしたほうがいいだろう、


というおはなし。

言語療法

感想:

そこは自宅に帰って タブレットアプリでひとり訓練かな。

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