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2015年8月27日

インフルエンザワクチンが脳卒中を防ぐ 予防接種にベストな時期が明らかに


Influenza vaccination and risk of stroke: Self-controlled case-series study.
2015  8月  イギリス


インフルエンザなど呼吸器感染症は脳卒中のきっかけになりうる。

そこで、インフルエンザのワクチン接種で脳卒中リスクが低下するものか調べてみたそうな。


2001-2009、18歳以上の脳卒中患者記録を用いて、インフルエンザのワクチン接種の有無と脳卒中との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・1回以上のワクチン接種経験のある脳卒中患者記録17853人分が見つかった。

・ワクチン接種から59日間は脳卒中の発生が有意に低下した。

・脳卒中発症率の低下割合はワクチン接種から1→59日後までに 55%→36%→30%→24%→17% と推移した。

・11月中旬以降にワクチン接種する場合に比べ、9月1日-11月15日までに済ませておくと脳卒中予防効果がより大きかった。


インフルエンザのワクチン接種は脳卒中予防に効果的である、


というおはなし。

ワクチン接種

感想:

効きすぎじゃないのか?

この59日間にほんとうにインフルエンザも防ぐことができていたのか知りたいな。スパシーバ効果だろ。

2015年8月26日

妻や夫が脳卒中になると大変だと思うけど、そのうち慣れるのかな?


Spouses of Stroke Survivors Report Reduced Health-Related Quality of Life Even in Long-Term Follow-UpResults From Sahlgrenska Academy Study on Ischemic Stroke
2015  8月  スウェーデン

脳卒中経験者の配偶者の生活の質を長期的に調べてみたそうな。


70歳未満で脳卒中経験の夫婦248組と健常者夫婦245組について、健康に関連した生活の質HRQoLおよび身体、精神心理状態を7年間フォローした。


次のことがわかった。

・配偶者の年齢中央値は64、男性割合は35%だった。

・脳卒中経験者の配偶者のHRQoLはメンタル面のすべて、特に全体的健康感や日常の役割機能の点でスコアが低かった。

・脳卒中経験者の障害が重いほど、また年齢が高いほど、配偶者の身体的健康レベルが低かった。

・脳卒中経験者にウツや認知障害があると配偶者の精神的健康が損なわれた。


脳卒中経験者の配偶者の健康関連QoLは初年度のみならず長期間にわたり低い状態にあった、


というおはなし。

配偶者

感想:

妻や夫の脳卒中は大きな負担であるってことは容易に想像できる。その状態がいつまでも続く、という点がこの論文のユニークなとこなのかな、、

2015年8月25日

体外衝撃波療法で脳梗塞が消えてしまう可能性について


Extracorporeal shock wave effectively attenuates brain infarct volume and improves neurological function in rat after acute ischemic stroke.
2015  6月  台湾

急性期脳梗塞に体外衝撃波を与えるとどうなるか実験してみたそうな。


ネズミ48匹の半数を人為的に脳梗塞にして、各々さらに半数に体外衝撃波療法を施した。

28日後までフォローしたところ、


次のことがわかった。

・梗塞にしないネズミでは、細胞死に関連するタンパク質(caspase-3, Bax and TNF-α)に変化はなかったが、体外衝撃波を受けたグループで熱ショックタンパク質Hsp70が活性化していた。

・21日後、体外衝撃波を受けなかった梗塞グループの神経症状が明らかに大きくなった。

・28日後、体外衝撃波を受けたグループの脳梗塞ボリュームが小さくなっていることがMRIで確認できた。

・血管新生に関連するタンパク質は梗塞グループで少なかったものの、

・体外衝撃波を受けたグループでは血管内皮細胞増殖タンパク質とHsp70が増加傾向にあった。


急性期脳梗塞への体外衝撃波療法は安全でかつ効果的に梗塞を小さくし神経症状を改善できる、


というおはなし。

体外衝撃波 脳梗塞
上段3日後、下段28日後


感想:

衝撃波でHsp70が目覚めるってとこがミソか。検索するとHsp70は既に美容界の人気者でもあるようだ。

2015年8月24日

若い人が高血圧を防ぐためにできること


Lifestyle and Risk of Hypertension: Follow-Up of a Young Pre-Hypertensive Cohort.
2015  7月  中国

健康的な生活習慣で若者が高血圧になるのを防げるか調べてみたそうな。


20-45歳で糖尿病や脳卒中歴のない前高血圧状態(収縮期120-130,拡張期80-89)の男女について、

身長、体重、運動頻度、飲酒頻度、睡眠時間を調査し、4.7年間フォローした結果、


次のことがわかった。

・この間に 1009人のうち182人が高血圧(140/90以上)になった。

・BMIカテゴリが "標準"に比べ "過体重"、"肥満"では高血圧リスクはそれぞれ1.83倍、2.62倍だった。

・睡眠時間が1日8時間以上に比べ6-8時間では高血圧リスクは0.40倍だった。

・運動と飲酒の習慣は高血圧と有意な関連が見られなかった。


前高血圧状態にある人は、体重と睡眠時間に注意すれば高血圧症を防げるかも、


というおはなし。

生活習慣と高血圧リスク

感想:

睡眠時間は睡眠障害が原因だろうから簡単には変えられない。運動も酒も関係ないとすると、できることあまりないな、、

2015年8月23日

女性は血圧がたいして高くなくても脳内出血を起こす


Hypertension as a Risk Factor for Haemorrhagic Stroke in Females.
2014  11月  インド

脳内出血と高血圧との関連を女性について調べてみたそうな。


脳内出血であることがCTで確認できた女性患者100人について調査し 男性と比較した結果、


次のことがわかった。

・高血圧は脳内出血の最大のリスク要因だった。

・高血圧の患者割合は男性の61%に対し 女性では47%だった。

・女性患者の血圧測定値は収縮期、拡張期ともに男性よりも明らかに低かった。

・女性患者の多くは過体重だった。


高血圧は脳内出血の一番のリスク要因であり、女性の場合、男性よりも低い血圧で脳内出血を発症していた。女性にはより慎重な血圧コントロールが必要かも、


というおはなし。

グラフ:血圧脳内出血女性


感想:

はじめて耳にするはなし。ホントかよって感じ、、

2015年8月22日

ホンダの歩行アシストロボット 脳卒中で試した結果、、


Effects of a wearable exoskeleton stride management assist system (SMA®) on spatiotemporal gait characteristics in individuals after stroke: a randomized controlled trial.
2015  8月  アメリカ

ホンダが開発したウェアラブル外骨格ロボット、Stride Management Assist (SMA:リズム歩行アシスト)を脳卒中経験者で試してみたそうな。


発症から1年以上経つ脳卒中経験者50人に課題志向型の理学療法訓練を行った。

1回45分間の訓練を18セッション行った。

半数にはSMA装置を着けた。

訓練前および3ヶ月後までフォローして、歩行パラメータを3次元的に解析した。


次のことがわかった。

・両グループともに歩行パラメータが明らかに改善した。

・グループ間で有意な差は見られなかったものの、

・SMAグループでは麻痺側の歩幅が広くなり、高速歩行時の非対称性が小さくなった。


脳卒中経験者にホンダのSMAを着けて訓練することで、通常のリハビリより多くの歩行パラメータが改善した、


というおはなし。


Stride Management Assist


感想:

この記事↓の続報ってこと。
HONDAが歩行アシスト装置の臨床試験を開始! なぜかシカゴで

重量2.8kgの圧倒的な軽さとシンプルなデザインは 「使ってみよう」、、って気にさせる。

3年間のリース契約で月額4万5000円!!!(2015/07/21)

2015年8月21日

脳卒中になりやすい労働時間がわかった ランセット誌


Long working hours and risk of coronary heart disease and stroke: a systematic review and meta-analysis of published and unpublished data for 603 838 individuals
2015  8月  デンマーク

労働時間と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


過去の複数の研究データを統合し、再解析したところ、


次のことがわかった。

・ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアから25の研究を厳選した。

・平均7.2年間追跡した 52万人1722件の脳卒中データが得られた。

・標準的な労働時間 35-40時間/週 に比べ、55時間以上の労働では脳卒中リスクが1.33倍になった。

・労働時間と脳卒中リスクには用量関係があり、時間が増えるほどリスクが上がった。

・冠動脈疾患についても調べたが 労働時間との関連は弱かった。


長時間労働者は脳卒中に注意を払うべきであろう、


というおはなし。

労働時間と脳卒中
労働時間と脳卒中リスク


感想:

じゃ労働時間は少ないほどいいのかな?と思ってグラフみると、週35時間未満ではリスク急増してる。これは仕事がない厳しい生活状況の反映と考えられる。

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