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2016年8月4日

余暇の過ごし方で脳卒中後の認知症リスクがわかる


Relations between Recent Past Leisure Activities with Risks of Dementia and Cognitive Functions after Stroke.
2016  7月  中国

脳卒中のあと認知症になる患者は少なくない。

脳卒中の発症前にどんな余暇活動をしていた者が認知症になりにくいのか調べてみたそうな。


脳卒中患者1013人について、発症前の余暇活動をアンケートして、6ヶ月後の認知症の有無を調べ関連を解析した。

余暇活動は、

*知的活動:読書、麻雀、楽器演奏
*社会活動:教会、ボランティア
*レクリエーション:音楽鑑賞、ガーデニング
*強い有酸素運動:ジョギング、ダンス
*マインドボディ運動:ヨガ、太極拳
*ストレッチ&トーニング運動:ゆっくりウォーキング など

に分けた。


次のようになった。

・この間に88人が認知症と診断された。

・余暇時間を定期的な知的活動に使っていた患者の認知症リスクは0.36倍で、

・次いでストレッチ&トーニング運動の患者で0.37倍だった。

・脳卒中の再発患者でも同様の関連が見られた。

・より多くの活動に参加しているほどミニメンタルステート検査のスコアは高かった。

定期的な知的活動やストレッチ&トーニング運動をしていた脳卒中患者は認知症リスクが低かった。多くの活動に参加していた患者ほど認知パフォーマンスは高かった、


というおはなし。

図:余暇活動と脳卒中後の認知症


感想:

ポケモンGOが適しているかも。これまで60匹捕まえた。

2016年8月3日

知らない音楽を聴くと脳が広く活動して新しい回路が、、


Music Listening modulates Functional Connectivity and Information Flow in the Human Brain.
2016  7月  アメリカ

好きな音楽を聴くことが脳卒中からの回復に良いといわれている。

その理由を 脳機能測定から探ってみたそうな。


18-82歳の健常者12人について

*自分の好きな音楽
*まったく馴染みのない音楽(日本の雅楽やバッハの曲)
*アフリカの舌打ち言語
*チャプリンの扇情的スピーチ
*アナウンサーの感情のない読み上げ

をそれぞれ聴かせているときのfMRIを撮り、機能結合、インフォメーションフロー等を解析したところ、


次のことがわかった。

・おのおの脳の賦活パターンは非常に異なっていた。

・機能結合的に関連の近いいくつかの音刺激があった。

・もっとも脳が広く反応していたのは 好きな音楽と馴染みのない音楽だった。

・すべての音刺激でブロードマンエリアがもっとも強く反応しており 脳血流を促す効果は明らかだった。

好きな音楽や馴染みのない曲を聴くと脳が広く活動し 機能結合と血流が増加した。これは他の音楽や言語刺激とは対照的だった。このあたりが音楽療法での脳回復に関係があるのかも、


というおはなし。

図:音楽の種類とfMRI



感想:

実はGoogle Play Music を契約して半年くらい。よく知らない国の伝統音楽を検索してはBGMにしている。
聴いてもなんの思い出も連想も浮かばないところがなぜか心地よくて、、、

患者に毎日好きな音楽を聴かせたところ、脳に構造改革が起きた模様

2016年8月2日

乳製品は脳卒中的にアジア人にもいいの?


The association between dairy product intake and cardiovascular disease mortality in Chinese adults.
2016  7月  中国

乳製品と脳卒中など心血管疾患死亡率との関連をアジア人で調べてみたそうな。


シンガポールの中国人63257人について食事内容調査を行い、その後の死亡原因をフォローしたところ、


次のことがわかった。

・過去に心血管疾患の経験がなく 乳製品の摂取がもっとも少ない(~1.32g/day)グループに対するもっとも多い(~252g/day)グループの心血管疾患死亡率は0.95倍で、

・脳卒中に限定すると、男性で0.71倍、女性0.86倍だった。

・心血管疾患歴があるとこれらの明らかな関連はなくなった。

乳製品を多く摂るアジア人の脳卒中死亡リスクは低く 特に男性で顕著だった、


というおはなし。

図:乳製品と脳卒中死亡率

感想:

効きが白人と違うみたいなんだよね、、
脳卒中を防ぐミルクとチーズの量が明らかに

2016年8月1日

脳卒中予防に適したナッツの量がわかった


Nut intake and stroke risk: A dose-response meta-analysis of prospective cohort studies
2016  7月  中国

ナッツと脳卒中リスクに関する研究は少なくないが結論はまちまちである。

これまでの研究を総括してみたそうな。


関連する過去の研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・14の研究が見つかった。

・ナッツをほとんど摂らないグループに対するもっとも多く摂るグループの脳卒中リスクは0.88倍だった。

・この関連は女性とアジア人で顕著だった。

・摂取量との関連は、1日あたり12gで相対リスクが0.86倍になった。

ナッツ摂取と脳卒中リスクの低下は関連があり、アジア人で顕著だった。1日あたり12g摂るとこの効果がもっとも大きかった、


というおはなし。

図:ナッツと脳卒中

感想:

この数年、なぜかミックスナッツをよく食べている。
[ ナッツ vs. 豆 ] 脳卒中予防に適しているのはどちら

2016年7月31日

糖尿病で脳卒中を心配する人は玉子ダメなの?


Egg consumption and cardiovascular disease according to diabetic status: The PREDIMED study.
2016  6月  スペイン

玉子はコレステロールを非常に多く含むため 脳卒中など心血管疾患リスクの高い人が食べて良いものかどうか議論は絶えない。

さらに2型糖尿病がある場合での玉子と心血管疾患との関連を調べてみたそうな。


55-80歳で、高血圧や高コレステロール、肥満、喫煙、家族歴のあるハイリスク被験者7216人について玉子摂取量、糖尿病の有無も調べ、心血管疾患の発生を5.8年間フォローしたところ、


次のことがわかった。

・この間に342件の心血管疾患が発生した。

・全体として玉子摂取量と心血管疾患との明らかな関連はなかった。

・玉子週2個未満にくらべ週4個より多い者でも 糖尿病の有無にかかわらず心血管疾患との関連を確認できなかった。

・累積玉子500個毎の心血管疾患リスクも、糖尿病患者と非糖尿病で明らかな差はなかった。

心血管疾患リスクをいくつも抱えていても、糖尿病であろうとなかろうと ほどほどに玉子を食べているぶんには脳卒中の心配はいらないだろう、


というおはなし。

図:玉子と脳卒中

感想:

まいにち3つくらいたべてる。

2016年7月30日

くも膜下出血のあと 復職できない理由


Depression and Anxiety Following Aneurysmal Subarachnoid Hemorrhage Are Associated With Higher Six-Month Unemployment Rates.
2016  7月  アメリカ

脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血の生存率がこの20年間でおおきく改善したいっぽう、機能的自立を果たす者は4年後に60%で フルタイムの仕事に復帰出来ている者は34%にとどまるという。

復職を阻んでいる要因を調べてみたそうな。


もともと職に就いていた者で、6ヶ月後に失業状態の66人、復職できていた64人について比較したところ、


次のことがわかった。

・うつや不安を示していた者29人のうち 86.2%が失業状態だった。

・他の要因を考慮にいれてなお、うつや不安は失業状態と明らかな関連があった。

くも膜下出血のあとのうつや不安が復職できない状況と関連していた、


というおはなし。

図:くも膜下出血と復職


感想:

運動機能がどうのというよりも 気持ちがついてゆかなくなっちゃうんだよね、、

2016年7月29日

脳卒中後の疲労はマインドフルネスで治るのか


Clinical Utility of Mindfulness Training in the Treatment of Fatigue After Stroke, Traumatic Brain Injury and Multiple Sclerosis: A Systematic Literature Review and Meta-analysis.
2016  6月  ノルウェー

脳卒中などの神経疾患のあとに疲労が起きやすい。しかしその原因はよくわかっていない。

さいきんマインドフルネス療法が がん治療シーンで疲労軽減になる という報告がある。そこで、脳卒中についても効果があるか 調べてみたそうな。


マインドフルネス療法は、瞑想と認知行動療法を組み合わせた心理療法の1つである。

関連する過去の研究を厳選し データを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中、外傷性脳損傷、多発性硬化症などの被験者257名を含む4つの研究がみつかった。

・マインドフルネス療法の疲労軽減の効果量は -0.37と推定された。

マインドフルネス療法は脳卒中のあとの疲労の解消にやや効果的と考えられる、


というおはなし。

図:マインドフルネスの効果

感想:

マインドフルネスが注目される前には TM(超越瞑想)ってのがこのポジションにあった。日本に入ってきてまもなく、中学生のころ お年玉握りしめて講習に通った思い出がある。

けど経験的に 脳卒中のあとの疲労はこんなものではよくならない。慣れるしかない。

ヨーガや瞑想の脳卒中リハビリ効果ってどうなの?

マインドフルネス・ストレス低減法で脳卒中後疲労感をやっつけろ!?

メモ:

はさみで左手の中指の腹を切ってしまった。ボタボタボタボタ血が流れ出るほどだったが 傷口はまったく痛みを感じない。
数時間経ってからなぜか左手全体が鈍く痛む。

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