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2016年11月14日

初経 閉経の年齢と脳卒中との関連 日本人について


Menstrual Factors and Stroke Incidence in Japanese Postmenopausal Women: The Ohasama Study.
2016  11月  日本

女性の初経と閉経年齢と脳卒中との関連を日本人で調べてみたそうな。


岩手県大迫町で 脳卒中経験のない35歳以上の閉経後女性1412人についてアンケートをとり、脳卒中の発生を12.8年間フォローしたところ、


次のことがわかった。

・この間に143人が脳卒中を起こした。

・初経が13歳以下の脳梗塞リスクは初経15歳にくらべ2.34倍で、

・閉経が45以下の脳梗塞リスクは閉経50歳に比べ3.25倍だった。

・脳出血との関連についてはサンプルが少なく不明だった。

初経や閉経年齢が若い女性の脳梗塞リスクは明らかに高かった、


というおはなし。
図:月経と脳梗塞リスク


感想:

老化スピードが速いことを早熟というのかな。

2016年11月13日

PM2.5を浴びると脳梗塞が再発する?


Short-term exposures to ambient air pollution and risk of recurrent ischemic stroke.
2016  11月  アメリカ

大気汚染物質と脳卒中についての研究は数多くある。

しかし脳卒中の再発との関連についてはほとんどないので調べてみたそうな。


2000-2012テキサス州の住民34万人を対象に行われた脳卒中調査記録と浮遊粒子状物質PM2.5およびO3(オゾン)レベルの気象データとの関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・平均年齢72、発症後1.1年の脳梗塞再発患者317人のデータがみつかった。

・PM2.5の平均は7.7μg/m3、O3は35.2 ppb だった。

・再発前日のPM2.5およびO3レベルとの関連は見られなかった。

・気温や湿度を考慮に入れても結果は変わらなかった。

脳梗塞の再発と前日の大気汚染レベルとの関連は確認できなかった。今後の研究に期待する、


というおはなし。
図:PM2.5と脳梗塞の再発リスク

感想:

中国とインドに期待しよう。

2016年11月12日

5年後も障害が残る脳卒中患者の割合と特徴


The Disability Rate of 5-Year Post-Stroke and Its Correlation Factors: A National Survey in China.
2016  11月  中国

脳卒中後の障害についての研究は短期的なものがおおい。

そこで長期的 大規模に調べてみたそうな。


中国全土から脳梗塞患者893人を選び5年後の状態を調査した。

障害ありは modified Ranking Score (mRS)が2以上とした。


次のことがわかった。

・なんらかの機能的障害のある者の割合は45%だった。

・高齢、低教育レベル、脳卒中歴、入院時に重症、うつ、3ヶ月時点の認知障害、5年以内の脳卒中再発 が明らかな関連要因だった。

脳卒中から5年後にも障害が残っている割合は高かった。うつ対策や再発予防が重要だろう、


というおはなし。
図:5年後の障害要因

感想:

逆の印象だな。55%は明らかな障害はないってこと。
テレビや雑誌で刷り込まれた脳卒中への恐怖に比べたらハッピーな現実ではなかろうか。

2016年11月11日

脳梗塞のあとけいれん発作が再発する患者は


Clinical predictors of seizure recurrence after the first post-ischemic stroke seizure.
2016  11月  韓国

てんかんの原因の11%は脳卒中で、脳卒中のあと6人に1人の患者が3年半ほどの間にけいれん発作を経験するといわれている。

脳梗塞のあとのけいれん発作の再発と関連要因を調べてみたそうな。


患者データベースの脳梗塞事例3792件のうち
初回けいれん発作を起こした124人(3.3%)を44ヶ月間フォローしてけいれん発作の再発の有無を調べたところ、


次のことがわかった。

・初回発作が1週間以内だった早期グループ48人のうち17人35.4%がけいれん発作を再発した。

・初回発作が1週間よりあとの遅延グループ76人のうち37人48.7%が再発した。

・遅延グループには心房細動が多かった。

・早期グループの再発患者には男性が多かった。

・遅延グループの再発患者には65歳以下の若年者が多かった。

・このほか けいれん発作の再発には皮質損傷、機能障害、部分発作が関連していた。

脳梗塞のあとけいれん発作を起こして再びけいれん発作を経験する患者の特徴がわかった。抗てんかん薬治療の目安になるかも、


というおはなし。
図:

感想:

意識は保ったまま手足が突っ張りビクつくのも見方によっては発作のうちに入るようで、
そんなの珍しいんか?普通のへんまひと違うの?、、って思った。

2016年11月10日

刺激豊富な環境で脳梗塞が治る理由


Effect of enriched environment on angiogenesis and neurological functions in rats with focal cerebral ischemia.
2016  11月  中国

脳卒中のあとに刺激豊富な環境(enriched environment)にいると回復が促されるという報告が数多くある。

刺激豊富な環境の血管新生への影響を調べてみたそうな。


人為的に脳梗塞にしたネズミを刺激豊富な環境と通常の環境に分けた。

「刺激豊富な環境」は通常より広いカゴのなかに はしごや鎖、トンネルやカラーブロックを配置して、毎日並び替えた。そして同時に10匹以上を飼った。

「通常の環境」は より狭いかごに物体は置かず、1カゴあたり4匹ずつ飼った。


2週間後、次のようになった。

・刺激豊富グループで神経機能の改善が明らかに優れており、

・梗塞体積はより小さかった。

・レーザー顕微鏡で刺激豊富グループの血管表面積と血管分枝の増加が確認できた。

・同様に、脳血液関門の損傷も小さくなっていた。

・血管内皮細胞とその増殖因子タンパク質の増加も確認できた。

・運動と知覚機能の向上度が血管新生とよく相関していた。

刺激豊富な環境が脳梗塞後の血管新生を促し機能回復につながったと考えられる、


というおはなし。
図:刺激豊富な環境

感想:

街を歩けばポケモンに当たる。これも刺激豊富な環境のひとつだと思うんだ。

2016年11月9日

ミューズ細胞を移植したら脳内出血が劇的によくなった


Neuro-regeneration therapy using human Muse cells is highly effective in a mouse intracerebral hemorrhage model.
2016  11月  日本

脳内出血で壊死した脳組織の治療に幹細胞治療がきたいされている。

これには胚性幹細胞やiPS細胞などの方法があるが 外部から遺伝子を導入する手間や腫瘍化のリスクがある。

いっぽう骨髄に含まれる幹細胞のひとつミューズ細胞にはこれらの問題はない。
そこでミューズ細胞の脳内出血治療効果を実験してみたそうな。

2016年11月8日

脳卒中の再発予防に最適な血圧とは、、


Blood Pressure Reduction and Secondary Stroke Prevention: A Systematic Review and Metaregression Analysis of Randomized Clinical Trials.
2016  10月  ギリシャ 

脳卒中の再発予防には降圧薬治療が有効と考えられている。しかし血圧をどこまで下げればよいのかはよくわかっていない。

そこで降圧薬治療と脳卒中の再発予防との関連をこれまでの研究から調べてみたそうな。


関係する過去の研究を厳選し データを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中患者42736人を含む14のランダム化比較試験の結果がみつかった。

・降圧薬治療で脳卒中の再発リスクが27%低下した。

・収縮期血圧の低下と再発リスクの減少は直線関係にあった。

・拡張期血圧についても同様に直線関係で再発リスクが減少した。

・血圧を下げるほど脳卒中の再発リスクは減少した。

脳卒中の再発予防には厳格で積極的な降圧薬治療が必要と考えられた、


というおはなし。
図:降圧薬治療と脳卒中再発予防

感想:

下げろさげろって言うけどさぁ、血圧あんまりさげると腎臓壊すんやで。認知症もすすむし、、、↓
NEJM誌:脳卒中で死なない血圧は120未満だからね

降圧薬が認知症を加速する やめてもええんか?

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