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2019年8月25日

Stroke誌:これ エビデンス?高強度歩行リハビリの


Contributions of Stepping Intensity and Variability to Mobility in Individuals Poststroke
2019  8月  アメリカ

脳卒中患者への高強度歩行訓練を、実生活を模した変化に富んだ環境でおこなった調査はすくない。

そこで歩行訓練の強度と状況変化も加えたときのリハビリ効果を実験してみたそうな。

2019年8月24日

カイロプラティックで脳梗塞から閉じ込め症候群に


Locked-In Syndrome Following Cervical Manipulation by a Chiropractor- A Case Report
2019  8月  フランス

椎骨脳底動脈の閉塞は診断がむつかしく予後もわるい。

カイロプラティックがきっかけで椎骨脳底動脈が傷つき梗塞を生じ、閉じ込め症候群になった患者がいたそうな。

2019年8月23日

脳卒中後のけいれん発作の有病率


Mortality and trends in stroke patients with seizures- A contemporary nationwide analysis
2019  8月  アメリカ

60歳以上でけいれん発作(seizure)を経験した者の脳卒中リスクは3倍になるという。

いっぽうで脳卒中患者のけいれん発作はめずらしくなく 2-33%に見られ、予後との関連が強いとされている。

そこで脳卒中後のけいれん発作の有病率と死亡率についてさいきんのトレンドを大規模にしらべてみたそうな。



18歳以上のアメリカ人患者データベースから2006-2014の脳卒中6213772人ぶんの記録を解析したところ、



次のことがわかった。

・372967人(6%)で脳卒中後のけいれん発作の診断があった。

・けいれん発作の診断をうけた脳卒中患者の院内死亡率は29%高かった。

・けいれん発作の有病率は、脳出血で11.4%、脳梗塞では4.8% だった。

・2006→2014のけいれん発作の有病率は脳卒中全体では6.6→6.2%、脳出血12.6→12%、脳梗塞5.3→5%に低下していた。

・けいれん発作の有無ともに院内死亡率は低下傾向にあったが、けいれん発作がある患者の死亡率は高かった。

・また 脳出血だけは院内死亡率の低下はわずかで依然 高い状態が続いていた。

脳卒中で入院した患者の15人に1人にはけいれん発作がおきた。院内死亡率は低下傾向にあるものの脳出血患者では高いままだった、


というおはなし。

図:脳卒中とけいれん発作 死亡率トレンド



感想:

けいれん発作(seizure)はなにか原因がべつにあっておきる一時的な症状で、てんかん(epilepsy)は自発的におきるけいれん発作症状が慢性的に続いている状態をさす、

と理解している。

2019年8月22日

ミラー療法 3つの重要ポイント


How to perform mirror therapy after stroke- Evidence from a meta-analysis
2019  8月  ドイツ

ミラーセラピーが誕生して20年、この間に62のランダム化比較試験が行われ効果を肯定するおおくのエビデンスが蓄積された。

しかしミラーセラピーをもっとも効果的におこなうためのプロトコールについてはいまひとつはっきりしていない。

そこで、脳卒中患者への上肢ミラーセラピーについてのこれまでの研究をメタアナリシスして効果的なやり方をあきらかにしてみたそうな。



関係するこれまでの研究を厳選してデータを統合再解析した。

とくに いまだ考え方のおおきく異なる3つのテーマ、
1)ミラーのおおきさ?
2)麻痺手も訓練するべきか?
3)手を映すだけでオブジェクト操作をしなくてもいいのか?
についてしらべた。



次のことがわかった。

・コクランレビューされた51のランダム化比較試験からさらに32に絞り込んだ。

・おおきなミラーのときにより効果的だった。

・動かすのは麻痺のない手だけで、麻痺手は動かさないほうが効果的だった。

・手をミラーに映せばよく、カップを持たせるなどの行為はさせないほうが効果的だった。

・これらの差は統計学的有意というほどではなかった。

脳卒中の上肢ミラーセラピーでは、麻痺手はそのままに おおきなミラーに健常手のみを映してオブジェクト操作はしないことが より効果的と考えられた、


というおはなし。

図:ミラーセラピー3つのポイント



感想:

麻痺手をうごかすことなく、イメージをふくらませるためにミラーを用いる。まさに↓。
エビデンスレベルⅠ 推奨度Aの脳卒中リハビリ法とは

2019年8月21日

Stroke誌:脳卒中の医療過誤訴訟


Systematic Review of Malpractice Litigation in the Diagnosis and Treatment of Acute Stroke
2019  8月  アメリカ

ガイドラインで定められた医療をうけることができなかったと患者が考える場合、医療過誤(medical malpractice)を主張することができる。

おおくの州では医療過誤訴訟の賠償上限を定めていないため その額は数百万ドルにおよぶ可能性がある。

手術を主とする医師の99%は65歳までになんらかの医療過誤訴訟に遭うという。

そこで、脳卒中での医療過誤訴訟の関連要因をくわしくしらべてみたそうな。

2019年8月20日

Stroke誌:女性のQoLが低い理由


Sex Differences in Long-Term Quality of Life Among Survivors After Stroke in the INSTRUCT
2019  8月  オーストラリア

これまでの研究で女性脳卒中患者の健康関連の生活の質(HRQoL)が男性にくらべ低いことがわかっている。

しかしその理由については、多くの研究で選択バイアスがつよいためあきらかになっていない。

そこで ことなる国の住民ベースの研究をくみあわせて性別によるHRQoLの差の原因をくわしくしらべてみたそうな。

2019年8月19日

拡大レンズリハビリの持続効果


Increasing perceived hand size improves motor performance in individuals with stroke- a home-based training study
2019  7月  アメリカ

手元をレンズ拡大して観察する状況下では運動誘発電位が高まり対応する運動野の活動領域も拡がり、また触覚の2点弁別能も向上するという報告がある。

前回の実験では拡大鏡を装着させただけの慢性期脳卒中患者25人のうち8人で握力や指の機能に改善がみられた。

こんかい、この8人について自宅での2週間の訓練と、さらに2週間後の改善度をしらべてみたそうな。



1日30分間の拡大鏡下での手の機能訓練を2週間おこない、その効果を2週間後までフォローしたところ、



次のようになった。

・2人はわけあって脱落し、6人が訓練を完遂した。

・6人中5人でテスト項目すべてで改善を示した。

・このうちの2人は訓練直後にあきらかな改善をしめし、

・別の2人は2週間後に有意な改善がみられた。

・いくつかの項目で2週間後のほうが良いスコアを示した患者が4人いた。

拡大鏡下での脳卒中患者の上肢訓練は期待できるかも、、


というおはなし。

図:拡大鏡リハビリ 脳卒中患者



感想:

この方法もそうだけど、ミラー療法、イメージ訓練、動作観察いずれも 麻痺して意識にのぼりにくくなっている手に「注意をあつめる」ための方法なんだよな。

だから麻痺側の指にリボンを巻いてもいいし、カッコいい手袋や高級腕時計をはめてもいいとおもう。龍の入れ墨でもしたらちからが湧いてきそう。

ハズ○ルーペで上肢機能が改善する可能性について

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