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2020年4月28日

nature.com:バイノウラルビートで脳卒中リハを加速?


40-Hz Binaural beats enhance training to mitigate the attentional blink
2020  4月  カナダ

非侵襲的な脳刺激法には磁気のTMSや電流のtDCSがある。

このほかに、視覚や触覚 聴覚からの感覚刺激を用いた脳刺激法がある。このうちバイノウラルビート(Binaural Beat)は両耳にわずかに周波数のことなる音を聴かせたときにその周波数差に相当するビート(うなり音)が意識に生じる現象を指す。

バイノウラルビートの周波数に脳の活動が同調する(entrainment)効果が脳波や脳磁図計測から確認されている。

いっぱんに40Hzのガンマ周波数での脳活動は注意や特徴統合、記憶、学習、と関連が深いとされている。

そこで、「注意のまばたき」(attentional blink:数100ms間隔で連続提示される視覚ターゲットの2番め(T2)は、1番目のターゲット(T1)にくらべ見落とされやすい現象)がガンマ・バイノウラルビートを使った訓練により改善するものか、実験してみたそうな。

2020年4月27日

出生時体重でわかる脳卒中のなりやすさ


Birth Weight and Risk of Cardiovascular Disease Incidence in Adulthood- a Dose-Response Meta-analysis
2020  4月  イラン

胎児期の栄養の過不足は出生時の体重(BW:Birth Weight)にあらわれ、のちの代謝関連疾患のなりやすさを反映すると考えられる。

これまでのBWと脳卒中など心血管疾患との関連についての研究ではかならずしも結論が一致せず、BWとの用量関係もわかっていないのでメタアナリシスではっきりさせてみたそうな。

2020年4月26日

軽い脳卒中での空間ナビゲーション


Impairments in spatial navigation during walking in patients 70 years or younger with mild stroke
2020  4月  ノルウェー

空間ナビゲーション(spatial navigation)は目的地を決めルートを維持し続ける能力を指し、自立生活を送るうえで重要である。

軽症の脳卒中患者の空間ナビゲーションについての研究はほとんどないので実験してみたそうな。

2020年4月25日

脳卒中後の疲労 18ヶ月後までの軌跡


Trajectories of fatigue among stroke patients from the acute phase to 18 months post-injury: A latent class analysis
2020  4月  ノルウェー

脳卒中後の疲労(Post-stroke fatigue)は脳卒中経験者の23-75%に影響するという。

この疲労は、労作レベルとは関係のない休息をとっても回復しないタイプの疲労で、慢性的で主観的なエネルギー不足、倦怠感、努力嫌悪な状態 とされている。

これは施設入所や死亡のリスク増加と関連しており、多くの患者が脳卒中後の最悪の症状の1つと考えている。疲労の経時的変化についての研究は、関連因子を理解するのに役立つ可能性があるが、現在までに実施された研究はわずかであるのでくわしくしらべてみたそうな。

2020年4月24日

COVID-19感染症の神経障害と再活性化


Explanation for COVID-19 infection neurological damage and reactivations
2020  4月  アメリカ

2019年に中国の武漢に出現した病原性ウイルスによりCOVID-19感染症がうまれた。
典型症状として発熱、咳、下痢、倦怠感を引き起こし、高い死亡率をもたらしている。

2020年1月中旬から2月中旬にかけて、確認されたCOVID-19感染症の重症患者を含む214人を神経内科医が診察した。

78人の患者(36.4%)がめまい、頭痛、意識障害、脳梗塞または脳出血の急性脳血管障害、運動失調、痙攣などの中枢神経系症状、
さらに味覚障害、嗅覚障害、視力障害、神経痛などの末梢神経系症状、
を示した。

2020年4月23日

COVID-19の重症化 「脳卒中歴あり」のばあい


Cerebrovascular disease is associated with an increased disease severity in patients with Coronavirus Disease 2019 (COVID-19): A pooled analysis of published literature
2020  4月  アメリカ

コロナウイルス感染症(COVID-19)は、高い罹患率と死亡率を特徴とする現在進行中のパンデミックである。

限られた資源の賢明な利用のために、COVID-19感染に関連する重症度と死亡率の臨床的・生物学的予測因子を特定することが急務となっている。

COVID-19の危険因子や治療法に関するデータは乏しく、現在のところ予測のほとんどは重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)の先行経験に基づいている。
SARSやMERS患者における脳卒中の既往は、転帰の悪化や医療資源利用の増加と関連していることが示されている。

そこで、COVID-19患者における脳卒中の既往と転帰との関連を評価するために、メタアナリシスをこころみたそうな。

2020年4月22日

上肢麻痺ボツリヌス療法のメタアナリシス


Botulinum Toxin Type A for Upper Limb Spasticity in Poststroke Patients- A Meta-analysis of Randomized Controlled Trials
2020  4月  中国

脳卒中のあとの痙縮の発生率は3ヶ月時点で20%、12-18ヶ月では36%に見られるという。

痙縮治療のための全身投与薬たとえばバクロフェンなどは正常な筋力の低下をもたらし効果も長続きしない。

ボツリヌス毒素A型の注射は肘、手首、指などの特定の筋肉にたいし筋緊張を軽減する効果があり脳卒中後の痙縮治療に期待されている。

そこで、ボツリヌス毒素A型の痙縮治療効果について、これまでの研究のメタアナリシスをこころみたそうな。

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