元2021 2月 イギリス
改善可能なリスク因子が脳卒中と因果関係にあるかを評価することは公衆衛生対策を講じるうえで重要である。
しかし疫学的データから因果関係をあきらかにすることは困難である。
そこで、教育歴、喫煙、肥満などの生活習慣因子が脳梗塞、脳出血と因果関係にあるものか、メンデルランダム化解析でくわしくしらべてみたそうな。
ゲノムワイド研究から、教育歴、睡眠時間、身体活動、喫煙、アルコール、コーヒー、食事栄養素(脂質、たんぱく質、炭水化物、砂糖)、肥満度BMI、ヒップウエスト比、
と関連のある一塩基多型(SNP)を抽出し、
これらを変数として
MEGASTROKEコンソーシアムの脳梗塞の種類別事例と脳出血事例との関連を解析した。
次のことがわかった。
・遺伝的に予測された教育歴年数は脳梗塞および主幹動脈閉塞、ラクナ梗塞、脳内出血と逆相関にあった。・遺伝的に予測された喫煙、肥満度、ウエストヒップ比は脳梗塞および主幹動脈閉塞と関連があった。・とくに、脳梗塞に対する教育歴、肥満度、喫煙の影響は独立していた。
数ある生活習慣上のリスク因子のうち、教育、喫煙、肥満、が脳卒中と因果関係にあると考えられた。これらの改善こそが脳卒中予防になるであろう、
というおはなし。
感想:
これら3つに比べると、アルコール、睡眠、運動、栄養なんかは大した問題ではないってこと。(上の図)