元2025 1月 アメリカ
脳卒中をふくむ心血管疾患(CVD)は、米国における主要な死亡原因である。多くの研究で、長時間労働がCVDリスクを高めることが指摘されてきたが、これらの研究の大半はヨーロッパやアジアを対象にしており、米国でのデータは限られていた。
そこで、米国における長時間労働とCVD死亡リスクの関連を明らかにすることを目的としてくわしくしらべてみたそうな。
元2025 1月 アメリカ
元2021 5月 スイス
元
Association Between Reported Long Working Hours and History of Stroke in the CONSTANCES Cohort
2019 6月 フランス
・0.9%が脳卒中を経験し、29.6%は長時間労働だった。10.1%は長時間労働が10年以上続いていた。
・複数要因の調整後、長時間労働は脳卒中とあきらかに関連していて(オッズ比1.29)、
・とくに長時間労働が10年以上つづくばあいの関連はつよかった。(オッズ比1.45)
・この関連は男女の差はなかったが、50歳未満のホワイトカラー労働者で強かった。

日本人の労働時間と脳卒中
脳卒中になりやすい労働時間がわかった ランセット誌
元
Working Hours and Risk of Acute Myocardial Infarction and Stroke Among Middle-Aged Japanese Men
2019 3月 日本
・この間に212の心筋梗塞と745の脳卒中があった。中年日本人男性については労働時間がながくなると心筋梗塞のリスクが高くなった、
・1日の労働時間が7-9時間にくらべ11時間以上になると心筋梗塞リスクが1.63倍、脳卒中リスクは0.83倍となった。
・この長時間労働と心筋梗塞との関連は 年齢の高いサラリーマンでさらに顕著だった。

脳卒中になりやすい労働時間がわかった ランセット誌
元
Overwork accelerates thrombotic reaction: implications for the pathogenesis of Karoshi.
2017 12月 日本
・休日にくらべ夜勤日の睡眠時間は 2.3 vs. 6.0h で明らかに短かった。
・夜勤明けのOTは休日にくらべ明らかに短くなり(310→284s)、LTは延長した(1470→1547s)。
長時間労働と脳卒中との関係
脳卒中になりやすい労働時間がわかった ランセット誌
元
Long working hours and stroke among employees in the general workforce of Denmark.
2017 12月 デンマーク
・およそ15万人が調査対象となり、2184件の脳卒中があった。
・週35-40時間の労働と比較しての脳卒中リスクは、41-48時間で0.97倍、49-54時間で1.10倍、55時間以上では0.89倍となった。
・労働時間カテゴリが1つアップするごとに脳卒中全体ではリスク0.99倍、脳梗塞は0.96倍、脳出血は1.15倍となった。

脳卒中になりやすい労働時間がわかった ランセット誌
元
The effect of long working hours on 10-year risk of coronary heart disease and stroke in the Korean population: the Korea National Health and Nutrition Examination Survey (KNHANES), 2007 to 2013.
2016 11月 韓国
・週あたりの労働時間と脳卒中リスクは男女ともに明らかに相関していた。
・特に女性の長時間労働の脳卒中リスクは男性よりもかなり高かった。

元
Long working hours and risk of coronary heart disease and stroke: a systematic review and meta-analysis of published and unpublished data for 603 838 individuals
2015 8月 デンマーク
・ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアから25の研究を厳選した。
・平均7.2年間追跡した 52万人1722件の脳卒中データが得られた。
・標準的な労働時間 35-40時間/週 に比べ、55時間以上の労働では脳卒中リスクが1.33倍になった。
・労働時間と脳卒中リスクには用量関係があり、時間が増えるほどリスクが上がった。
・冠動脈疾患についても調べたが 労働時間との関連は弱かった。
