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2011年4月22日

新製品:バイブロスフィアでバランストレーニング


Combined whole body vibration and balance training using VibrosphereR : Improvement of trunk stability, muscle tone, and postural control in stroke patients during early geriatric rehabilitation.
2011 4月 ドイツ




Vibrosphereバイブロスフィア)を使うと

バランス感覚、姿勢、筋力の向上につながり

脳卒中リハビリが うんとはかどることがわかった、

というおはなし。




バイブロスフィアのビデオ(30秒)




作っている会社





一言でいうと、

ブルブル機能付きワブルボード

2011年4月21日

リハビリ病院へは1日も早く転院するべし


Time to inpatient rehabilitation hospital admission and functional outcomes of stroke patients.
2011 4月 アメリカ



脳卒中患者がリハビリ病院へ移る時期と

その回復具合について調べたそうな。




2000人近くの脳卒中患者についてその記録を調べたところ、


・リハビリ病院へ移る時期が早いほど、大きく機能回復する。

・特に発症後3週間以内に移ると回復効果は大きい。

・重症患者では60日も経つとリハビリ病院での回復効果が大きく下がる。

・高齢、脳出血、再発、などの場合、転院が遅れがちになる。


ということがわかった、というおはなし。




自分の場合、

入院した当日にリハビリ病院へ転院するための手続き書類をもらい、

最速で申し込んだけれども(私は寝てたけど)、



転院当日までにちょうど3週間かかった。

2011年4月20日

閉経だからカルシウムサプリメントを始めます → 脳卒中で入院


Calcium supplements with or without vitamin D and risk of
cardiovascular events: reanalysis of the Women’s Health
Initiative limited access dataset and meta-analysis

2011 4月 ニュージーランド




過去に行われた女性のカルシウム摂取と心血管系疾患に関する調査をよく調べたところ、

調査女性の半数以上がすでにカルシウムサプリメントを

摂っていたことが判明した。




カルシウムサプリメントを摂っていた人とそうでない人を

区別して再度データを解析したところ、

カルシウムサプリメントを摂ることで脳卒中や心筋梗塞になる危険性が

2割ほど増えることがわかったそうな。



カルシウムサプリメントは血管を硬化させ、血栓の元になる可能性が

考えられるため、やたら摂るもんじゃないよ、

というおはなし。


また、ビタミンD付加の有無にはよらないとのこと。






写真:カルシウム不足、閉経、高齢、運動不足

2011年4月19日

女性の脳梗塞は少々覚悟が必要


Gender differences in acute stroke: Istanbul medical school stroke registry.
2011 4月 トルコ




脳卒中患者の性差について調べたそうな。


1500人の脳梗塞、320人の脳内出血患者について、

つぎのようなことがわかった。


・女性脳梗塞患者の平均年令は若干高い。

・アテローム性動脈硬化は男性で多い。

・心房細動、高血圧、重症の脳梗塞は女性で多い。



脳内出血についての性差は見られなかった。



いくつかの要因を考慮に入れても、

"女性であること"、それ自体が予後の悪さを決める指標

になりうることがわかった、

という内容。





写真:男女脳の違い

2011年4月18日

【危うく】 脳内出血で孤独死 → 隣人が異臭に気づいて通報


Neighborhood Cohesion Is Associated With Reduced Risk of Stroke Mortality.
2011 4月 アメリカ


ご近所付き合いと脳卒中死亡率との関係を調べたそうな。


5000人以上(平均年令74歳)について11年あまり追跡した。


この間に186人が脳卒中で死亡した。



ご近所さんとのお付き合いの頻度や程度をスコア評価した。







その結果、

ご近所付き合いが増えるほど脳卒中死亡率が下がることがわかった。


脳卒中の発生率に違いは見られなかった、


というおはなし。




孤独死する可能性を言っているのかな?





となりに誰が住んでいるかなんて、東京じゃだれも気にしないよね。

2011年4月17日

失業者に脳卒中が追い打ちをかける


Unemployment: A Social Risk Factor Associated with Early Ischemic Stroke Mortality? Results from the Argentinean National Stroke Registry (ReNACer)
2011 4月 アルゼンチン




急性期脳卒中患者の死亡率と雇用状況を調査したそうな。



救急搬送された726人の脳卒中患者のうち、4割が失業中だった。


入院中の死亡率は

・職がある場合は5%

・失業中の場合は12%

であった。



他の要因も鑑みると、

失業中で脳卒中になると入院中の死亡リスクが3倍以上になることがわかった、


というおはなし。




写真:失業中




脳卒中→失業

という流れはよく耳にするし、その因果関係は理解しやすい。



一方


失業→脳卒中

の場合、泣きっ面に蜂状態であり、

なぜこんな目に遭うのか理解できずに将来への希望が持てない。

前者に比べこっちの方がずっとキツイ と思う。





離婚→脳卒中

も辛そうである。

2011年4月16日

失行リハビリは ちょっとむつかしい


Improved function after combined physical and mental practice after stroke: a case of hemiparesis and apraxia.
2011 4月 アメリカ




左脳梗塞、7ヶ月の44歳男性に


・手をのばしてカップを掴む

・本のページをめくる

の動作について

イメージトレーニングと理学療法を

60分 x 週3回 x 6週間 施した結果、


動作は改善していたけれども、観念運動失行の状態には影響はなかった。



イメトレと理学療法はほどほどの効果がある、  という内容。





観念運動失行:
「物品を使用しない単純な運動や、一つの物品を対象とする運動が言語命令、模倣、物品使用のいずれでも障害されるもので、自動運動は可能であるが意図的な運動はできない状態」(from wiki)



観念運動失行患者ビデオ

2011年4月15日

半側空間無視の治療法 : 頸の後ろを揉む


Effects of 5 minutes of neck-muscle vibration immediately before occupational therapy on unilateral spatial neglect.
2011 4月 日本



頸筋肉の振動刺激によって半側空間無視が改善されるかどうか実験してみたそうな。



右脳損傷で半側空間無視の11名の脳卒中患者について、

毎日の作業療法の前に頸の左後の筋肉を5分間振動刺激した。

これを2週間継続した。



その結果、

振動刺激を与えなかった時期に比べて

行動性無視検査の結果が著しく改善した。



この振動刺激をやめるとまた元に戻ってしまった。



頸の後ろをもっとプルプルすると半側空間無視が治るかも知れない、

というおはなし。




なぜ頸プルプルと空間無視を結びつけようと考えたのかよくわからない。




自分の入院中、同室の患者がOTの時間に

療法士に頸を非常にキツくマッサージされて、

1分間近く失神してしまい大騒ぎになったことがある。




なぜ頸筋肉にこだわるのか?


気になる。

2011年4月14日

放射能で元気なお年寄りが増える可能性について


Brain irradiation improves focal cerebral ischemia recovery in aged rats.
2011 4月 アメリカ


脳への低線量被曝

脳梗塞の回復に影響を与えるかどうかを調べてみたそうな。




まず老齢ネズミの脳に比較的弱い放射線を照射する。


10日後に人為的に脳梗塞を起こさせる。



その後の経過をMRIを使っておよそひと月追跡したのち

解剖して組織を直接観察した。




放射線照射を受けたグループでは、

脳梗塞周辺の浮腫が半分になり、

細胞壊死が6割減り、

神経の回復を妨げるグリア細胞の増殖も著しく防ぐことができた。



事前の放射線被曝がとてつもない神経保護作用をもたらす場合がある、

というお話。




写真:がんばれ日本

2011年4月13日

自分で救急車を呼ぶのは甘え かな


脳卒中医療、格差なくせ
基本法制定へ超党派議連
関係者「前進目指す」

2011 4月 共同通信



夢の脳梗塞治療薬tPAの使用率が2%に過ぎないことを問題とし、

・tPAを扱える専門医と

・救急対応できるインフラ、

・すぐに救急車を呼ぶ啓発活動

の充実を求める国会議員の集まりができた、 というおはなし。



これ読んで、直感なんだけど、

tPA治療の対象になる患者は増えない、  と思った。




記憶を辿ると、

最初の症状を認識したのは入院前日の晩だった。

足の感覚の鈍さ をなんとなく憶えている。



翌朝の通勤途上でも足の違和感があった。

その後、登り階段でつまずいて転んだり、

かばんを落としたり、

財布を開く手がおぼつかなくなっていたことも

憶えているのだけれど その時点では脳卒中だとは思わなかった。




キーボードの打ち間違えを連発してようやく脳卒中の可能性に気づいたのは昼過ぎ。


ことの重大性に気づいてはいたものの、

まずは仕事に区切りをつけて、

一旦家に帰ろうとして途中で力尽きて倒れ、

救急車を呼ばれて病院に運ばれたのが16時だった。




tPAは発症後3時間以内でないと適用できないから、

自分のようなケースではまったくの問題外になる。

(自分がもし脳梗塞だったら手遅れ)





心の中で警報は鳴っていたのだけれど

すぐに病院へ避難することはしなかった。




人は自分の危機的状況をなかなか認めようとしない。



自分にだけはそんな恐ろしいことが起きるはずはない、

と深いところで信じている。




もしくは 

危機から逃げてはいけない、

立ち向かわなければならない、と思うのかも知れない。





ふたたび 自分が同じ状況になったときに

救急車を呼べる自信がない  …

2011年4月12日

もう ゲームオーバー? 運転あきらめた方がイイかもね


Support for stroke patients in resumption of driving: patient survey and driving simulator trial.
2011 3月 日本



日本の脳卒中経験者の自動車運転事情 と

シミュレータを使った運転能力評価についての報告。




運転免許のある118人の脳卒中経験者へのアンケートから、


そのうちの

・36%は自動車運転をすでに再開していた。

・34%は運転の再開を望んでいた。

・63%は入院中に自動車運転についての助言はまったくなかった。


ということがわかった。




次に

ホンダ製のとってもリアルな感じのドライブシミュレータを使って、

障害物が現れたときのフルブレーキングに要する時間を測ったところ、

脳卒中経験者は初回の反応がめっちゃ遅かった。

でも2回目、3回目になると健常人並に早くなった。




自動車運転は社会復帰のための重要な要素の1つであり

多くの患者が運転再開に必要な情報を望んでいる。


シミュレータを使うと、安全に運転を諦めさせることもできるから

いろいろとはかどるかもよ、  という内容。


ホンダのドライブシミュレータ  1台およそ700万円



高価なシミュレータを買って、今はそのリアリティさに満足できていても、

おそらく5年もしないうちに陳腐化して使い物にならなくなることは明らか。




それよりも

病院は近所の自動車教習所と提携して、片麻痺患者のための運転実習コース

でも作ってくれたら ほんと、有り難いと思うんだよね。

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