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2011年8月13日

(低収入 OR 失業)+脳卒中 → (死亡 OR 再発)


Socioeconomic Differences in Quality of Care and Clinical Outcome After Stroke: A Nationwide Population-Based Study.
2011 8月  デンマーク




脳卒中患者の社会経済的な違いが、

急性期の治療内容、死亡率などに影響するのかどうかを調べたそうな。



2003-2007の65歳以下の脳卒中患者14545人について、

収入、学歴、雇用状況と治療内容、

30日後、1年後の死亡率、再入院の可能性について解析した。




その結果、


・低所得者と年金生活者は職のある高所得者に比べ、
 必ずしも必要な治療を受けることができていなかった。


・失業状態にある患者の30日後、1年後の死亡率は共に、
 職のある人にくらべて6割増しだった。


・同様に、失業している患者の再入院リスクも高かった。


・これらのリスクの高さは急性期の治療内容を同じにしても変わらなかった。







社会経済的地位の低い患者はなぜか死亡しやすい。

その理由は必要な治療を受けられないから、というわけでもないらしい、


というおはなし。



写真:失業中

2011年8月12日

尖足対策には短下肢装具:水に濡れてもOK


User experiences, preferences and choices relating to functional electrical stimulation and ankle foot orthoses for foot-drop after stroke.
2011 9月  イギリス



脳卒中後の尖足対策としての

機能的電気刺激(FES)と短下肢装具のユーザー体験を比較したそうな。




FES機器と短下肢装具の両方の使用経験のある

9人の患者について面談した結果、


・8人までがFESの方が好ましいと感じていた。

・理由は、足首が自由になり、歩行がより自然で、
安全に感じられる、というものだった。

・それでも短下肢装具には、電源が必要ないので
旅先や水に濡れても大丈夫というメリットがある。

・1人はFES使用時にアレルギー反応が出るために使用を控えている。



ということがわかった。



FESも万能ではなく、両者相補う関係にある、


というおはなし。

図:FES vs AFO

2011年8月11日

tDCSには上肢麻痺改善効果はないことが判明


Combined Transcranial Direct Current Stimulation and Robot-Assisted Arm Training in Subacute Stroke Patients: An Exploratory, Randomized Multicenter Trial.
2011   8月  ドイツ



経頭蓋直流電気刺激(tDCS)の上肢麻痺改善効果を検証したそうな。

96人の脳梗塞患者を次の3グループに分けた。

・グループA:病側に陽極を貼る。

・グループB:健常側に陰極を貼る。

・グループC:偽の電極を貼る。



各電極には2ミリアンペアの電流を流し、20分間持続させる。

これを6週間繰り返した。


各グループにはロボット支援の2種類の両腕トレーニングを400回繰り返してもらった。


上肢機能はFugl-Meyerスコアで評価した。



その結果、tDCS前後のスコアは

・グループA:7.8→19.1

・グループB:7.9→18.8

・グループC:8.2→19.2



となり、全てのグループで向上していたが、

各グループ間で、意味のある差はまったく見られなかった。



プラスの電極を付けようがマイナスの電極を付けようが

tDCSには上肢麻痺の機能改善効果はありそうにないことがわかった


というおはなし。







感想:

最近、tDCS関連の論文がとても多く感じる。


その理屈は rTMSとほとんど同じで、


乾電池のプラス極を頭皮の梗塞側に貼ると脳機能が亢進して、

マイナス極を健常側に貼ると脳機能を抑制する というものである。



電子が発見される前の時代であればこれでも多少の説得力もあったとは思う。


(プラス極だから脳機能もプラスになる…  わかり易い。)






だれがどんなことを言っても基本的には自由なのだけれど、


どうしても違和感を持ってしまう原因は、

医師免許を持った人たちがこういう説を唱えている点にある、 と考える。

2011年8月10日

尖足にはFES、人生を変える その効果とは


"Functional electrical stimulation (FES) impacted on important aspects of my life"-A qualitative exploration of chronicstrokepatients' and carers' perceptions of FES in the management of dropped foot.
2011   7月  イギリス


機能的電気刺激(FES)の尖足対策効果を検証してみたそうな。

慢性期脳卒中患者13人についてFESを適用し、

その効果について話しを聞いて分析した。


・皆共通して、『FESが人生を変えた』 と言う。

・具体的には、FESで歩行が楽になった。

・FESで生活動作がしやすくなった。

・FESで気分が楽になった。

・FESは完璧ではないが試す価値がある。



と感じていることがわかった、


というおはなし。







感想:

左の靴先の減りが激しいので尖足には関心がある。



この論文はFES機器メーカーの御用学者さんによるものとは思うけれど、

日本ではこの種の機器をあまり耳にしない。


装具屋さんの力が強いのかもしれない。


わかりやすいFESの尖足対策ビデオ(1分)

直リンク

2011年8月9日

脳卒中で かかりつけ医に電話すると手遅れになる


Family Physician Decisions following Stroke Symptom Onset and Delay Times to Ambulance Call.
2011 8月   オーストラリア




脳卒中患者が病院に遅れる原因は家庭医(かかりつけ医)にあるのではないか、

という仮説を検証してみたそうな。




2004年の6ヶ月間に発生した脳卒中患者198人について

その救急車を呼んだ人に面接を行い当時の状況を記録、分析した。




わかったこと、


・発症後まず救急車を呼んだケースは32%、家庭医に電話が22%、知人に相談が37%だった。

・過去に脳卒中やTIAの経験のある患者は家庭医には電話しない傾向があった。

・症状の重い場合に真っ先に家庭医に電話する者はいなかった。

・家庭医に電話したケースでは救急車に乗るまでの時間が著しく長かった。

・電話を受けた家庭医の36%は患者の診察、検査を始めた。

・電話を受けた家庭医が電話口で症状を聞いてすぐに救急車を呼ぶようにアドバイスする例もあった。





脳卒中の症状が出たときにかかりつけ医に連絡すると

『診察するから来てくれ』 とか 『これから往診にいくから』、

『まずは検査してみましょうね』 などと言いだし、

往々にして治療までの時間が著しく遅れることがある。



さっさと救急車を呼ぶように 家庭医を啓発する必要がある、


というおはなし。


写真:かかりつけ医

2011年8月8日

片麻痺はスクワットでバレる


Control of fast squatting movements after stroke.
2011 8月  カナダ



脳卒中後の運動機能低下が

姿勢や四肢動作に与える影響を調べてみたそうな。


片麻痺の残る17人の脳卒中経験者と

同年齢の健常人(17人)について

スクワットの動作を膝や足首、各種筋肉、姿勢などについて

詳細に記録、比較した。




その結果、

・片麻痺があるとスクワット動作が非対称になり、その速さ、機敏さが低下した。

・両膝の動作タイミングが合わず姿勢が乱れ、重心位置のゆらぎが起きていた。

・回復程度の低い人は麻痺していない方の足に代償的に頼り、

・回復の良い人は麻痺足もそれなりに使って動作の対称性を保とうとしていた。





スクワット動作を調べることで筋肉と姿勢コントロールの

評価が出来ることがわかった、


というおはなし。






感想:

自分もよくスクワットをするのでよくわかる。


左右の足がシンクロしないので

走ったりジャンプしたりはもっと苦手。



和式はかなりハード
写真:スクワット

2011年8月7日

脳梗塞入院時のヘモグロビンエーワンシー8.4以上はかなりヤバイ


Prestroke Glycemic Control Is Associated With the Functional Outcome in Acute Ischemic Stroke: The Fukuoka Stroke Registry.
2011 8月  日本



脳梗塞入院時の血糖コントロール具合と回復の見通しとの関連について調べたそうな。


福岡の急性期脳梗塞患者3627人について

その血糖コントロール指標であるヘモグロビンA1cHbA1c)を測定し、

・6.2未満:優良
・6.2-6.8:良
・6.9-8.3:可
・8.4以上:悪い



としてグループ分けし、その後の回復具合を評価した。


その結果、入院時のHbA1cが8.4%以上あった "悪い"グループの患者の多くは

病状が更に悪化し、死に至るか まったく自立できなかった。


入院時のHbA1cの値は回復の見通しを得る上で重要な指標になることがわかった、


というおはなし。




感想:

調べてみるとHbA1cの基準が近々新しくなるようで、

0.4くらい数値がズレるらしい。



この論文がどっちの基準を採用しているのかわからないけど、

気分的に8.0超えたらマズイと思う。

2011年8月6日

緑茶を飲むだけの楽な脳梗塞予防法


Green tea consumption, abdominal obesity as related factors of lacunar infarction in korean women.
2011 8月  韓国




緑茶、肥満と女性のラクナ脳梗塞との関連について調べてみたそうな。


233人のラクナ脳梗塞の女性患者に面談を行い、

食習慣、喫煙、アルコール、病歴、生活習慣などを

聞き出し、健常な人204人の結果と比較分析した。



その結果、

緑茶を飲まない肥満女性に比べ

緑茶を飲む肥満でない女性はラクナ脳梗塞になりにくい傾向が見られた。



しかし年齢や食習慣も考慮に入れると

この傾向は必ずしも顕著ではないので

さらなる研究が必要であろう、


というおはなし。





緑茶の成分と効果・効能 by ITO EN

2011年8月5日

脳梗塞後の慢性疲労は自殺のサイン


Is fatigue associated with suicidality in stroke?
2011 8月   中国



脳卒中後の慢性疲労と自殺傾向との関連について調べたそうな。



急性期脳梗塞患者595人について、

発症3ヶ月時点での心理状態を検査して自殺傾向を評価した。

2011年8月4日

部屋が揺れる装置で転倒防止トレーニング


A computerized dynamic posturography (CDP) program to reduce fall risk in a community dwelling older adult with chronicstroke: A case report.
2011  7月  アメリカ



バランス検査機器:computerized dynamic posturography (CDP)(ダイナミック平衡機能測定装置)

を使って脳卒中患者のバランス機能が改善された事例の報告だそうな。



脳卒中後8年経過した61歳の患者について、

CDP装置を使った1日1時間のトレーニングを6週間行ったところ、

種々のバランス判定テストのスコアが急上昇した。

これで転倒のリスクも大いに減ることになるだろう、

というおはなし。




CDP装置はこんな外観
写真:CDP装置

検査時の様子

直リンク


感想:

なんどもなんども同じ検査をしていたら

いつしかそれに慣れてしまいスコアが向上する。


そのことをもって この検査機器はひょっとしたら

治療効果があるんじゃないだろうか… と思い始める。




TMSもただの検査機器だったのに

いつの間にか治療装置になっている。




おなじ匂いがする。

2011年8月3日

マウスの世界ではジジイの方が脳梗塞に強い


Functional recovery in aging mice after experimentalstroke.
2011 7月  アメリカ



脳卒中リハビリの動物実験にマウスが用いられることが多くなった。


若いマウスを使用することが圧倒的に多いので、

老齢マウスについて、その回復具合と評価方法を調べてみたそうな。



マウスを人為的に脳梗塞にしたあと、

棒登りや綱渡りなどの運動をやらせてもマウスはすぐに適応してしまい

回復の違いを評価することが難い。



一方、コーナーテストを行うと回復途上のマウスと

老齢マウス、健常マウスとの違いを明らかにすることができた。



老齢マウスは脳卒中にしたあと

最初の2週間は若いマウスにくらべ確かに回復が遅れる。



しかし最終的には同程度にまで回復することができた。



また、脳梗塞の大きさや脳萎縮の程度は老齢マウスの方が

若いマウスに比べずっと小さい
ことがわかった。



老齢マウスには脳梗塞に対する固有の生体反応があるのではないか、

というおはなし。

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