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2012年11月14日

同名半盲を改善する訓練法 VRTとは


Reading Performance After Vision Rehabilitation of Subjects With Homonymous Visual Field Defects.
2012  11月  ドイツ


同名半盲患者の視野を回復するトレーニング効果を検証してみたそうな。



後頭頂部の脳卒中で同名半盲のある11人の患者について、

自宅のパソコン画面を使って行う視野再生トレーニングVRT)を1日1時間×6ヶ月間行った。




その結果、

・視野が大きく拡がり、

・1分間に読める単語が109→122個に増えた。

・視野の拡がりと読字速度との間に高い相関が見られた。

・眼球の動きとの関連はなかった。





VRTによって同名半盲患者の視野と文字を読むスピードが改善した。

これは役に立つ訓練かも知れない



というおはなし。

図:VRTの同名半盲治療効果


感想:

VRTってこんな感じの訓練。

中心を見つめて、画面のどこかが光ったらクリックする。




今回、半側空間無視と同名半盲の違いに無関心だった自分に気づいた。

[半盲]の関連記事

2012年11月13日

脳卒中患者は口の中が汚いから清潔にね


A randomized clinical trial of oral health promotion interventions among patients following stroke.
2012  11月  香港



脳卒中患者への口腔衛生指導の効果を調べたそうな。



リハビリ病院に入院中の102人の脳卒中患者について、


・口腔衛生教育のみ

・口腔教育+クロルヘキシジンでうがい

・口腔教育+クロルヘキシジンでうがい+歯磨き指導

の3グループにわけて、


歯垢や歯ぐきの出血等の改善程度を評価した。





次のようになった。


・教育前は口腔衛生状態が非常に悪かった。

・クロルヘキシジンでうがいをする2つのグループでは歯垢が大幅に減った。

・クロルヘキシジンでうがいをするグループでは歯ぐきの出血も激減した。

・この間、肺炎の発生はなかった。





脳卒中患者にクロルヘキシジンをつかった歯磨き指導をすると

口腔衛生を良好にできることがわかった



というおはなし。





感想:

クロルヘキシジンって唯一歯周病予防効果が確認されている薬効成分らしいけれど、

それを含むデンタルリンス商品が見つからない。

一説によるとサンスターのデンタルリンスGUMが相当するらしい。


試してみるか…




同じ研究者の過去記事↓
脳卒中患者の口の中は病原菌でいっぱい


2012年11月12日

麻痺側の触覚を刺激し続けると梗塞を最小限にできる可能性について


Mild sensory stimulation protects the aged rodent from cortical ischemic stroke after permanent middle cerebral artery occlusion.
2012  8月  アメリカ


一般に、高齢になるほど脳卒中による脳のダメージは大きくなる。


若いネズミを使った研究では、

脳虚血にしてもヒゲを刺激するだけで梗塞を防げることがわかっている。



老齢ネズミでも同様のことが起きるか実験してみたそうな。



老齢ネズミを人為的に脳虚血状態にした直後に、


・虚血にした脳と反対側のヒゲをチロチロと2時間、間欠的に刺激するグループ


・ヒゲ刺激なしグループ


とに分けて、


その後の梗塞の大きさ、感覚運動機能を測定、比較した。



次のようになった。


・ヒゲ刺激ありの老齢ネズミは若いネズミと同様の回復をみせた。


・ヒゲ刺激が無いと立派な梗塞ができたが、ヒゲ刺激があると脳梗塞ゼロだった。

図:ヒゲ刺激で梗塞が消えた



脳虚血ネズミのヒゲ刺激により、

老齢であっても脳がしっかりと保護されることがわかった。

はやく人間で実験してみたい



というおはなし。



感想:

入院当初、

麻痺した左手足を右手で一生懸命さすりなさい、と誰かが言ってくれて、


ずっとそうしていた記憶…


過去記事↓
脳卒中後の感覚刺激で脳ダメージを防ぐ

脳卒中になったらとにかく刺激を与えなさい


2012年11月11日

宮古島に見る脳卒中のトレンド


Trends in the Incidence of Stroke and Cardiovascular Risk Factors on the Isolated Island of Okinawa: The Miyakojima Study.
2012  11月  日本




近年、沖縄では肥満が急速に問題になっている。

これが脳卒中の発生に影響しているか調べたそうな。



宮古島住人の医療データを2つの期間、

1988-1991、2002-2005に分けて比較した。



次のようになった。

・それぞれの期間で257人、370人の脳卒中患者があった。

・年齢を考慮に入れた時の10万人あたりの脳卒中発生率はそれぞれ、124人、144人だった。

・この発生率は脳梗塞で増加、脳出血では低下傾向にあった。

・血圧は全年齢で低下傾向にあった。

・ボディマス指数は50歳以上で増加傾向にあった。

・血糖値、コレステロール値は著しい増加傾向にあった。






宮古島では血圧がかなり低下してきているのに

脳卒中発生率があまり改善していない。

これはメタボによって脳梗塞が増えているためかもしれない



というおはなし。

2012年11月10日

脳卒中後にやたらトイレが近くなったのは 自分だけではなかった


Burden of overactive bladder symptom on quality of life in stroke patients.
2012  11月  日本



脳卒中患者に過活動膀胱(ヤバイほどトイレが近くなる)

がどれくらいあるか調べてみたそうな。




500人の慢性期脳卒中患者について

過活動膀胱スコア質問票および

QOLに関するアンケートをとった。



次のようになった。

・141人(28%)が過活動膀胱と診断された。

・そのうち103人は脳卒中以前にはこの症状はなかった。

・過活動膀胱患者は生活の質スコアが低くかった。

・高齢男性ほど過活動膀胱が重症だった。

・脳梗塞、脳出血で過活動膀胱の程度はおなじだった。





過活動膀胱の可能性について知ることは

脳卒中後の生活の質をよいものにする上で

とても重要であることがわかった



というおはなし。





感想:

この問題は関心がある。

過活動膀胱症状スコア質問票


で自己診断の結果、

5点で軽症になっちゃった。



よく読むとこの研究では過活動膀胱の原因を

脳神経の状態と結び付けたがっているようなんだけど


自分の経験から言うと、

その原因は、

明らかに

降圧薬にある。



降圧薬を飲まない日は、先のスコアは0点でなんの問題もない。



周囲にも同じような人が何人かいる。

2012年11月9日

運動イメージトレーニングで歩行が上手になる


Effects of motor imagery training on balance and gait abilities in post-stroke patients: a randomized controlled trial.
2012  11月  韓国



歩行リハビリに運動イメージトレーニングを組み合わせてみたそうな。



28人の慢性期脳卒中患者について、


・15人は運動イメージトレーニング15分間+歩行リハビリ30分間


・13人は歩行リハビリ30分間のみ(比較グループ)


を週に3回のペースで行った。




歩行やバランス能力を4種類のテストで評価した結果、

次のようになった。


・イメトレグループは4つ全てのスコアが大きく改善した。


・比較グループはフーゲル・マイヤー・アセスメント以外は改善した。


・イメトレグループは全てのテストでスコアが比較グループを大きく上回っていた。







脳卒中歩行リハビリに運動イメージトレーニングを組み合わせると

歩行、バランス能力が大きく改善することがわかった



というおはなし。

2012年11月8日

【わかった】脳卒中リハビリで最大効果を得るためには1日合計3時間半!


Daily Treatment Time and Functional Gains of Stroke Patients During Inpatient Rehabilitation.
2012  11月  アメリカ



脳卒中リハビリ病院での各訓練にかける時間と

機能回復との関連を調べてみたそうな。




脳卒中でリハビリ病院に入院していた360人の患者データから、

理学療法、作業療法、言語療法に要した時間を合計し、

機能検査スコアとの関連を解析した結果、


次のようになった。


・リハビリ訓練に要した合計時間は1日当たり、平均190.3分間だった。

・訓練時間が長いほど機能回復の程度も大きくなった。

・特にリハビリ訓練時間が3時間未満の場合、機能回復の程度が非常に低かった。

・しかし、3.5時間を超えると効果は頭打ちになった。







脳卒中リハビリ病院での訓練時間と回復程度との関係が明らかになった。

また、訓練に要する適切な時間もわかった



というおはなし。






感想:

自分は言語訓練がほとんど無かったので

1日合計2時間程度だった。


ただ、長い人でも3時間以上やっているケースは

無かったように記憶している。

2012年11月7日

【警告】左脳卒中は感染症に注意!


Left brain injury associated with more hospital-acquired infections during inpatient rehabilitation.
2012  10月  アメリカ



一般に 院内感染は脳卒中患者の予後を悪化させる。


優位脳(左脳)が免疫バランスに非常に重要であるとする

左脳優位免疫ネットワーク仮説が

入院中の脳卒中患者の感染症と関連があるかどうか調べてみたそうな。




過去の脳卒中または外傷性脳損傷患者の記録を見直して、

脳の左右損傷側と、院内感染の有無について関連を解析した。




次のようになった。

・左右脳のどちらかに損傷を抱えた2236人の脳卒中、外傷性脳損傷患者のデータを取得した。

・そのうち163人が院内感染に遭っていた。

脳損傷患者の院内感染割合は60.1%(98人)だった。

脳損傷患者の院内感染割合は39.9%(65人)だった。




左脳優位免疫ネットワーク仮説の通り

左脳損傷患者で院内感染が多かった。


損傷脳の側に応じたケアの仕方があるんじゃないのかな



というおはなし。





感想:

左脳優位免疫ネットワークを初めて知った。

日本語の資料はほとんどなくて、下記ページがみつかった。

左脳の手術で免疫力が後退




優位でないほうの脳が損傷すると逆に免疫力がアップするらしい。

不思議だ。




メモ

Role of cerebral lateralization in control of immune processes in humans.



2012年11月6日

食物繊維の脳卒中予防効果が明らかに


Dietary fiber intake and stroke risk: a meta-analysis of prospective cohort studies.
2012  10月  中国



食物繊維と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


食物繊維 摂取量と脳卒中リスクに関する

過去の研究を厳選し、データを統合し、再解析した。



次のようになった。

・314864人が参加し、8920人の脳卒中事例を含む6件の研究が見つかった。

・食物繊維を多く取る人は、少ない人に比べ脳卒中リスクが13%低かった。

・男女の差や、脳梗塞、脳出血での大きな違いはなかった。

・1日あたり10gの食物繊維が増えるごとに脳卒中リスク12%の低下が予想された。







食物繊維の多い食事にすると

かなり脳卒中予防になることがわかった



というおはなし。




感想:

この↓記事を思い出した。

【ひじき推奨】 食物繊維を多く摂る日本人女性は脳卒中になりにくい



2012年11月5日

脳卒中なのに病院にも行かず呑気にネット検索している人を大量に発見


A cross-sectional study of individuals seeking information on transient ischemic attack and stroke symptoms online: a target for intervention?
2012  10月  アメリカ



一過性脳虚血発作(TIA)や脳卒中の症状があってもすぐに病院に行かない人が多い。

そういった人たちをネットで見つけ出すことができるか実験してみたそうな。



以下のような仕組みを作った。

1. TIAや脳卒中をキーワードにした英語のGoogle検索広告をアメリカを対象地域として出稿する。

2. この広告にアクセスするとWebサイトに誘導されアンケートと電話番号を入力する。

3. すぐに血管神経学の専門家と電話でつながり、症状が評価される。




結果は次のようになった。

・122日間継続し、計25292人のサイト訪問者があった。

・訪問者の1%にあたる251人がアンケートに回答した。

・このうち175人(平均年齢59、女性63%)と電話でつながった。

・その37人は24時間以内に症状があり、また60人は医者にかかっていなかった。

・結局、39%にあたる68人がTIAまたは脳卒中だった。

ABCD2スコアはあまりアテにならなかった。






TIAや脳卒中の症状があって、それをネットで調べている人をみつけることは難しくなかった。

しかもそのうちの何割かは病院にも行っていなかった。


うまく自己診断できる仕組みを作ってあげると きっと喜ばれると思う



というおはなし。








感想:

脳卒中は高齢者が多い。

彼らがネットで一生懸命に検索している姿を今は想像しにくい。


でも今後はどんどん増えると思う。

2012年11月4日

マルチビタミンを10年以上飲んでも脳卒中予防にならないことが判明


Multivitamins in the Prevention of Cardiovascular Disease in Men: The Physicians' Health Study II Randomized Controlled Trial.
2012  11月  アメリカ



マルチビタミン剤の脳卒中を含む心血管系疾患への影響を調べてみたそうな。



50歳以降の男性内科医師14641人ついて、

マルチビタミン剤を毎日飲むグループと偽薬グループとに分けて

1997-2011まで心血管系疾患の有無を追跡調査した。

このうち754人には心血管系疾患の既往があった。



結果は次のようになった。

・この間に1732件の心血管系疾患があった。

・心血管系疾患の発生率はマルチビタミングループと偽薬グループとで違いは無かった。

・心筋梗塞、脳卒中に分けても差は見られなかった。

・死亡率との関連も見られなかった。

・疾患の既往の有無にも関連はなかった。







毎日10年以上マルチビタミン剤を飲んでも

脳卒中や心筋梗塞の予防にはならないことがわかった



というおはなし。




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