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2015年12月1日

失語症患者が「読みやすい!」と感じるフォント


Do particular design features assist people with aphasia to comprehend text? An exploratory study.
2015  11月  イギリス

失語症患者が理解しやすい文字、文章の特徴を調べてみたそうな。


9人の失語症患者について、読んで理解がしやすい文章テキストのフォントの種類、大文字 小文字の区別、補助画像の有無を調べ解析したところ、


次のことがわかった。

・フォントは文字飾りのないサンセリフ(sans-serif)がセリフ(serif)よりも明らかに理解しやすく、

・大文字よりも小文字表記のほうが分かりやすかった。

・テキストが読みにくい場合、理解を助ける目的の1枚の画像はあまり効果的ではなかった。


失語症患者の文章理解は文字のフォント、大文字 小文字で影響を受けた。また、補助画像1枚では大して理解の助けにはならなかった、


というおはなし。


図:サンセリフフォント


感想:

毎回できるだけ写真や図をなにか1枚貼るように心がけているけど、あえて説明文は添えないようにしている。

わかったような気になってくれればいいと思うから。

2015年11月30日

右脳の脳卒中はポジティブで左脳は、、


Perception of emotions in patients with ischemic stroke.
2015  11月  ロシア

脳卒中患者の感情や知覚プロセスの傾向を 左右損傷脳別に調べてみたそうな。


右脳または左脳を損傷した脳梗塞患者47人について、入院後早い時期に現状に対する主観的感情の傾向と 神経心理テストを行い損傷脳別に比較した。


次のことがわかった。

・右脳損傷では現状をポジティブに捉えている患者が多く、

・物事を細部に分け詳細に理解しようとする傾向があった。

・左脳損傷ではネガティブな感情反応の患者が多く、

・全体を漠然と捉える知覚傾向が強かった。


というおはなし。


写真:左右脳半球

感想:

右脳脳卒中はポジティブマンで 左がわ脳卒中はネガティブマンってことか。

ウツは右脳損傷に多いなんて話もあるし 逆のような気もする。けど左脳やられると利き手と言語に影響が出るわけだからネガティブになるのもわからない でもない。

2015年11月29日

脳卒中あとの不安障害はどのくらい?


The High Prevalence of Anxiety Disorders After Stroke.
2015  6月  スウェーデン

脳卒中のあとの不安障害の頻度と特徴を調べてみたそうな。


脳卒中経験者149人について、発症後20ヶ月時点での不安障害を調査し、健常者745人と比較したところ、


次のことがわかった。

・全般性不安障害は 27% vs. 8%、恐怖症性障害は 24% vs. 8%、強迫性障害は 9% vs.2% で脳卒中経験者グループが多かった。

・不安障害は 脳卒中経験、女性、うつ と関連が強かった。

・全般性不安障害の脳卒中経験者は食欲不振を訴えることが多く、筋緊張や不眠は少なかった。


脳卒中のあとの不安障害は明らかに多かった。必ずしもうつが原因というわけではなかった、


というおはなし。


感想:

全般性不安障害をウィキペディアで調べると
そわそわと落ち着かない、緊張してしまう、過敏になってしまう
疲れやすい
倦怠感
動悸・息切れ
めまい・ふらつき感
集中できない、心が空白になってしまう
刺激に対して過敏に反応してしまう
頭痛や肩こりなど筋肉が緊張している
眠れない又は熟睡した感じがない
これらが3つ、6ヶ月間続くことなんだって。

日本の勤め人の半分はあてはまるだろ。

2015年11月28日

脳卒中で注意力が低下する原因


Sleep disturbance and deficits of sustained attention following stroke.
2015  11月  オーストラリア

脳卒中後の注意力不足に影響する睡眠障害やうつなどの関連を調べてみたそうな。


平均年齢68、22人の脳卒中患者と20人の健常者について、

主観的な 日中の眠気や 睡眠の質の低下、うつ、疲労について調べ、

持続的注意力を精神覚醒反応時間(PVT)検査で測定し、関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・脳卒中患者はうつ、疲労の程度が高く、

・持続的注意力が低かった。

・特にPVT検査の反応時間が長く、エラーも多く、反応時間のバラつきが大きかった。

・不注意度に睡眠の影響は少なく、うつ症状が反応時間の延長、疲労がバラつきに関連していた。


脳卒中患者の持続的注意力の低下が PVT検査によって知覚運動スピードの低下として捉えられた。どうやら うつや疲労がこれに関連しているようだ、


というおはなし。


PVT検査の例

感想:

注意力の低下は 最初のころは認めたくなかったけど、車の運転してるといやでも気付かされる。だからいつもスピード遅くて煽られまくり。

でもそのおかげで人生初のゴールド免許取れたんだ。

2015年11月27日

脳梗塞の頭痛はココに原因がある


Headache in acute ischaemic stroke: a lesion mapping study.
2015  11月  ドイツ

急性脳梗塞患者の頭痛は珍しくないがそのメカニズムはよくわかっていない。

そこで、脳の梗塞部位と頭痛との関連を調べてみたそうな。


脳卒中で頭痛あり、なしの患者50人ずつについて、詳細なMRIデータを撮り、梗塞位置を解析したところ、


次のことがわかった。

・頭痛ありとなしのグループ間で 梗塞の体積、範囲、重症度に差はなかった。

・緊張性の頭痛がほとんどだった。

・頭痛ありグループでは梗塞が島皮質や体性感覚皮質にあることが多かった。

・特に島皮質と頭痛の関連が強かった。

島皮質は痛みを司る部位と言われていることから、急性脳梗塞の頭痛はこのあたりに由来しているにちがいない、


というおはなし。



感想:

島皮質ってよく出てくる。最近では薬物中毒に関係したこれ↓かな。
禁煙に成功できる脳卒中の部位が明らかに(2015/7/23)

2015年11月26日

幹線道路から75m以内に住むと若くして脳梗塞に


Air Pollution and Ischemic Stroke Among Young Adults
2015  11月  イスラエル

大気汚染と脳卒中との関連を若年者に着目して調べてみたそうな。


2005-2012の脳卒中患者4837人分の記録と発症当日の大気中の粒子状物質濃度との関連を衛星観測データも使って解析したところ、


次のことがわかった。

・患者の89%は脳梗塞で、平均年齢70だった。

・粒子状物質濃度はおよそ、PM10:36-55, PM2.5:17-23μg/m3だった。

・PM10,PM2.5の濃度上昇と脳梗塞との関連は、55歳未満で有意に認められた。

・この関連は特に、住居が幹線道路から75m以内の場合に顕著だった。


大気中の粒子状物質濃度と脳梗塞リスクとの明らかな関連を若年成人で確認した。背景には炎症メカニズムがあるのではないか、


というおはなし。

図:粒子状物質

感想:

逆に考えると汚染排出源から100mも離れれば かなり影響が薄まっちゃうってことなんだよな。思いのほか大したことないな。

2015年11月25日

迷走神経リハビリは慢性期の脳梗塞にも効果的だった


Vagus Nerve Stimulation During Rehabilitative Training Improves Forelimb Recovery After Chronic Ischemic Stroke in Rats.
2015  11月  アメリカ

迷走神経を刺激しながらの脳卒中リハビリは効果的 という動物実験成果がある。

発症から時間が経った慢性期でも効くものかどうか試してみたそうな。


人為的に脳梗塞にしたネズミについて 6週間後、次の3グループに分け訓練を行った。

*迷走神経を刺激しながらの上肢訓練
*上肢訓練の2時間後に迷走神経刺激
*上肢訓練のみ


次のようになった。

・迷走神経刺激を併行したグループで上肢機能回復が著しかった。

・その筋力回復度は86%で、迷走神経刺激なしグループでは47%、2時間後グループでは42%だった。

・効果の持続性も刺激併行グループで優れていた。


迷走神経を刺激しながらの訓練は脳梗塞の慢性期であっても 上肢リハビリに非常に効果的かもしれない、


というおはなし。




感想:

過去記事(あたらしい順)↓
迷走神経を刺激したら慢性期で重度麻痺の手が動くようになった

迷走神経刺激は脳内出血リハビリにもイイのか

上肢リハビリに効く迷走神経刺激のタイミングと量について

迷走神経を刺激しながらリハビリするとすっごく回復するらしい

2015年11月24日

帯状疱疹なったら脳卒中に注意しなさい


Incidence of herpes zoster and associated events including stroke-a population-based cohort study.
2015  10月  スウェーデン


帯状疱疹とその合併症とも言える脳卒中との関連について調べてみたそうな。


2008-2010に帯状疱疹と診断された13269人について調査したところ、


次のことがわかった。

・帯状疱疹の発症率は、年間1000人あたり3.25人で、

・男性よりも女性で、若者よりも高齢者で高かった。

・免疫抑制剤を使用している割合が高かった。

・80歳を超えるグループで帯状疱疹発症率がもっとも高かった。

・帯状疱疹発症後の1年間は、脳卒中や化膿症になるリスクが 特に40歳未満で非常に高くなった。


帯状疱疹は女性、高齢、免疫抑制剤使用者で多かった。帯状疱疹と脳卒中との関連も明らかにできた


というおはなし。


感想:

免疫抑制剤ってリウマチとかにも使われるのな、、

過去記事↓
帯状疱疹と脳卒中との関連が明らかに

帯状疱疹のあとの脳卒中リスクはどのくらいヤバイのか

2015年11月23日

オナニーがきっかけで脳出血になる割合


Sexual activity as a trigger for intracranial hemorrhage.
2015  11月  アメリカ

頭蓋内出血は性的行為がきっかけになりうると言われている。

それら患者事例から性的行為がどのような要因と関係しているのか調べてみたそうな。



過去の患者記録を見なおして性的行為が頭蓋内出血のきっかけになったと疑われる事例を抽出したところ、



次のことがわかった。

・関連する非外傷性の頭蓋内出血患者記録を16件見つけた。

・50%は脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血で、

・25%は出血源を特定できないくも膜下出血だった。

・12.5%は動静脈奇形の出血で、

・残りの12.5%は大脳基底核の脳内出血だった。

・患者の平均年齢は49.9で、

・87.5%が男女間の性交渉によるもの。

・12.5%はマスターベーションがきっかけと考えられた。


性的行為がきっかけで頭蓋内出血になるケースは珍しく、様々な要因が絡んでいた。行為による急な血圧の上昇が関係しているのだろう、


というおはなし。

写真:自慰防止衣
子供を自慰行為から護る セルフレイプ防止スーツ


感想:

おそらくは自己申告に基づくデータだから、実際は10倍くらいいると思う。

2015年11月22日

ミラーニューロンに基づく失語症リハビリの方法とは


Mirror neuron system based therapy for aphasia rehabilitation.
2010  10月  中国

ミラーニューロンシステムの働きは運動と言語機能に関連している。そこで、ミラーニューロンシステムを刺激しながら言語訓練をしたときの失語症リハビリ効果を実験してみたそうな。


脳卒中で失語症の患者6人について、次の2種類の訓練を行った。

A: 手の動作ビデオを見ながら、対象物の名称を繰り返し答える。
B: 静止画をみながら、写っている物の名称を繰り返し答える。

これを1回30分間x毎日x1週間ずつ、ABAまたはBABの順で計3週間行った。

1週間毎に訓練成果を確認し、関連を解析した。

また、fMRI検査も行い脳の活動部位を比較した。


次のことがわかった。

・6人全ての患者でAの動作観察訓練あとに、言語機能テストのほとんどの側面でスコアが改善した。

・fMRIではAの動作観察訓練あとに、ミラーニューロンネットワークがより広く活動していた。


ミラーニューロンネットワークを利用した言語訓練法は、脳卒中の失語症リハビリに有効かも知れない、


というおはなし。

図:ミラーニューロンシステム


感想:

これほんとだとしたら、huluでアクション映画観ながらその実況を独り言しているだけで効果があるはず。

2015年11月21日

上肢リハビリを促す睡眠の条件が明らかに


Sleep Parameters, Functional Status, and Time Post-Stroke are Associated with Offline Motor Skill Learning in People with Chronic Stroke.
2015  10月  アメリカ

睡眠により運動学習が強化される(offline motor learning)という報告が増えている。

脳卒中経験者についてくわしく調べてみたそうな。


発症後6ヶ月以上経った慢性期脳卒中経験者20人と健常者10人について、夜間の睡眠前後での上肢の運動学習効果を測定した。

3日間研究所に泊まり 最初の2日間は準備にあて、3日目にジョイスティックを使った探索課題訓練を行い その後就寝し、翌朝に学習効果をテストした。

睡眠ポリグラフ検査との関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・睡眠後の課題エラーの大きさが脳卒中経験者で明らかに減少していた。健常者では変化がなかった。

・睡眠効率が良く、ノンレム睡眠ステージ3の時間が短く、レム睡眠時間が長いほど運動学習効果が高かった。


脳卒中経験者の運動学習効果を促す睡眠条件をいくつか明らかにすることができた、


というおはなし。

図:offline learningの効果


感想:

慢性期患者でも効果ありってとこがおもしろい。

そういえばリハビリ入院してたころ、ある日テーブルに散らしたおはじきがひとつも拾えなかったのに 一晩寝たら翌日には難なくできるようになってたことがあったなぁ。

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