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2016年10月19日

炭水化物と脳梗塞 脳出血との関連が明らかに


Dietary glycemic index, glycemic load, and refined carbohydrates are associated with risk of stroke: a prospective cohort study in urban Chinese women.
2016  10月  アメリカ

炭水化物の摂取と脳卒中との関連をアジア人について調べてみたそうな。


40-70歳の健康な中国人女性64328人について食事アンケートを行い、脳卒中の発生を10年間ほどフォローしたところ、


次のようになった。

・この間に2750件の脳梗塞、241件の脳出血、609人の脳卒中死亡があった。

・食品の血糖上昇度を示すグリセミック指数GIと脳卒中リスクには明らかな関連があった。

・GIに対し脳梗塞リスクは直線的に増加し、脳出血リスクはJカーブを描いた。

・これらの関連はおもに精製炭水化物(米や麺)の摂取によるものだった。

血糖のあがりやすい精製穀物を多く摂ると脳卒中リスクが上昇することがわかった、


というおはなし。
図:グリセミック指数と脳卒中死亡率横軸GI

感想:

軽い糖質制限をはじめてもうすぐ1年。食事のあとに眠くならないのが一番の効果かな。

2016年10月18日

脳卒中後のうつ不安とデフォルトモードネットワーク


Depression and anxiety symptoms are associated to disruption of default mode network in subacute ischemic stroke.
2016  10月  ブラジル

脳卒中後のうつや不安のメカニズムはよくわかっていない。

いっぽう安静時の脳活動でもあるデフォルトモードネットワーク(DMN)は感情プロセスに深く関わっているという。

そこで脳卒中後うつ不安患者のDMNとの関連を調べてみたそうな。


脳梗塞患者34人について、うつ、不安、認知機能の評価をおこなった。
安静時fMRIから各領域のDMN機能的接続性を評価し関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・うつや不安の症状は 左下頭頂小葉と基底核についてのDMNの機能的接続性の高まりとつよい関連があった。

・特にうつ症状は左下頭頂小葉の機能的接続性と関連し、

・不安症状は小脳、脳幹、右中前頭回と関連があった。

脳卒中後のうつや不安は 脳の特定の損傷位置が原因というよりはネットワークの機能不全によるものかもしれない、


というおはなし。

図:デフォルトモードネットワークとうつ不安

感想:

DMNのリズムってものすごいゆっくりなんだよね、、
脳卒中患者のデフォルト・モード・ネットワークは…

2016年10月17日

脳卒中啓発活動はネット検索に反映されるか?


Disease Monitoring and Health Campaign Evaluation Using Google Search Activities for HIV and AIDS, Stroke, Colorectal Cancer, and Marijuana Use in Canada: A Retrospective Observational Study.
2016  10月  カナダ

ヘルスキャンペーンの成果は 情報疫学的にはウェッブ上の検索動向に反映されうると考えることができる。

実際のところを Google Trendsを用いて 脳卒中、大腸がん、HIV、大麻使用 について調べてみたそうな。


2004-2015のヘルスキャンペーンと各疾患患者数、検索ボリューム動向の関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・各疾患の患者数と検索ボリュームの動向には明らかな関連があった。

・ヘルスキャンペーンとその前後の検索動向については 大腸がんと大麻使用でその関連が確認できた。

・脳卒中とHIVのキャンペーンは検索動向に反映されなかった。

インターネット上の検索動向からヘルスキャンペーンの成果を非常にかんたんに評価することができた、


というおはなし。
図:Google Trendsと脳卒中


感想:

脳卒中もHIVもまさか自分がなるとは思ってないからな。

いっぽう花粉症なら、、


2016年10月16日

スリングエクササイズの脳卒中リハビリ効果が明らかに


Effect of Sling Exercise Training on Balance in Patients with Stroke: A Meta-Analysis.
2016  10月  中国

スリングエクササイズトレーニング(Sling Exercise Training:SET)では天井からのロープに身体の一部をぶら下げることで バランス感覚をやしない体幹を鍛える効果が期待されている。

脳卒中患者での効果についてこれまでの研究をまとめてみたそうな。


関係する過去の研究のうちランダム化比較試験のみを選びデータを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・被験者460人を含む9件の研究が見つかった。

・通常のリハビリにSETを組み合わせたものは、従来型リハビリのみよりもバランス能力、日常生活自立度、片麻痺の回復度 いずれも改善していた。

通常のリハビリにスリングエクササイズを組み合わせると 脳卒中患者への訓練効果がバランス機能の点で明らかに向上した。より確かなものとするために さらに規模のおおきな研究が必要だろう、


というおはなし。
図:スリングエクササイズ

感想:

患者をひとりにしては危険だ。ロープを首にかける誘惑に抗えなくなる。

2016年10月15日

交通騒音で頸動脈壁が厚くなるは本当か


Associations of night-time road traffic noise with carotid intima-media thickness and blood pressure: The Whitehall II and SABRE study cohorts.
2016  10月  イギリス

交通騒音と脳卒中は関連があるといわれている。そこで、脳卒中のリスク要因でもある頸動脈壁の厚さと交通騒音との関連を調べてみたそうな。


ロンドンの住人を調査した先行する2つの研究から 頸動脈内膜中膜厚と血圧のわかる2592人のデータを抽出した。
交通騒音データは住民の郵便番号レベルで取得し関連を解析したところ、


次のことがわかった。

・夜間の平均交通騒音は52dBAだった。

・大気汚染レベルや地域の貧困度などを考慮にいれても、夜間交通騒音が10dBA高くなるごとに頸動脈内膜中膜が9.1μm厚くなった。

・夜間交通騒音55bBA未満の住人に比べ55-60dBAでは16.2μm厚く、60dBAより高いと21.2μm厚かった。

・これらの関連は抗高血圧薬を使っていない者でのみ見られた。

・血圧との関連は確認できなかった。

大気汚染等を考慮に入れても 夜間交通騒音と頸動脈内膜中膜厚との関連が抗高血圧薬の非使用者で確認できた、


というおはなし。
図:頸動脈内膜中膜厚と夜間交通騒音

感想:

これ↓思い出した。
道路交通騒音と大気汚染 脳卒中的にどっちが深刻なのか

空港の近所に住んでいると脳卒中になりやすい

2016年10月14日

脳卒中経験者の間接喫煙死亡率は2倍


Association of Secondhand Smoke With Stroke Outcomes.
2016  10月  アメリカ

喫煙は脳卒中のリスク要因の1つである。しかし間接喫煙についてはよくわかっていない。

そこで、脳卒中経験の有無と間接喫煙、死亡率との関連を調べてみたそうな。


米国全国健康・栄養調査から1988-2012の記録のうち、非喫煙者27836人を抽出した。

家庭での間接喫煙の有無は申告により、その暴露程度はニコチン代謝産物であるコチニンの血清濃度で分類し関連を解析した。


次のことがわかった。

・この期間に 間接喫煙に曝されている人は脳卒中経験者で11.5%→6.6%、非脳卒中経験者で14.6%→5.9%に減少した。

・間接喫煙に曝されやすい人の特徴は 男性、黒人、低教育歴、貧困、大酒飲み、心筋梗塞歴だった。

・また間接喫煙に高度に曝されているグループでは脳卒中歴の率が1.46倍 高かった。

・脳卒中歴のあるグループでは間接喫煙への暴露と総死亡率に用量関係が確認できた。

脳卒中歴のある者は間接喫煙に曝される割合が50%高く、彼らの死亡率は2倍だった、


というおはなし。
図:間接喫煙と脳卒中歴&総死亡率

感想:

因果関係がよくわからない。他人のたばこの煙にやたら敏感な人たちがいて、かれらは脳卒中になり やがて早死するってことなのかな、、

2016年10月13日

くも膜下出血の頭痛の強さ 傾向と対策


The Longitudinal Course of Pain and Analgesic Therapy Following Aneurysmal Subarachnoid Hemorrhage: A Cohort Study.
2016  10月  アメリカ

くも膜下出血では雷鳴頭痛と表現されるほどに激しい頭痛を経験することが多い。

この痛みの強さ、期間、位置、対処法について調べてみたそうな。


脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血患者564人のうち、意識のある患者を選別して痛みのレベルを10段階で日々報告してもらったところ、


次のことがわかった。

・46人が対象となり平均入院期間は15日間だった。

・日々の平均痛みレベルは3.8、最大痛みの日々の平均は5.8だった。

・89%は7-10レベルの痛みを経験し、

・63%は入院中どこかの時点でレベル10(最大)の痛みを経験していた。

・痛みの日々の平均値は1日あたり0.06ポイント減少したが、

・最大痛みの平均が低下傾向にあるとは言えなかった。

・痛む部位は76%が頭で、背中、首、上下肢、目と続いた。

・全患者が鎮痛薬を処方され徐々に量が増えていった。

・モルヒネ様麻酔薬を使用する患者もいた。

くも膜下出血で入院した患者は鎮痛薬の使用にもかかわらず長く続く頭痛に悩まされていた、


というおはなし。
図:くも膜下出血の頭痛強度

感想:

延々と続いてるけど 慣れるしかないのか?

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