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2026年9月7日

くも膜下出血にニモジピンを使えない日本――クラゾセンタンは「ファスジルよりマシ」なのか

2026  9月  日本


動脈瘤性くも膜下出血(aSAH)では、再出血を防ぐためにクリッピング術または血管内治療(EVT)が行われる。その後の回復を悪くする原因のひとつが、脳血管攣縮や遅発性脳虚血(DCI)である。

日本ではこれまでファスジルが広く使われてきたが、2022年から脳血管攣縮を抑えるクラゾセンタンが使えるようになった。

そこで、クラゾセンタン導入の前後で、クリッピングとEVTの治療成績がどう変わったのかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年8月5日

瘤を塞いだはずのコイルが、脳の血管を塞いだ――脳動脈瘤コイル塞栓術の落とし穴

2026  7月  ベトナム


脳動脈瘤に対するコイル塞栓術は低侵襲で広く行われているが、まれにコイルが瘤外へ逸脱し、親動脈閉塞、血栓塞栓、脳梗塞を起こすことがある。

特に、治療直後には問題なく見えても、その後にコイルが移動する遅発性逸脱は診断と治療が難しい。

こんかい、破裂脳動脈瘤のコイル塞栓後にコイルが移動し、開頭手術で救済した症例があったそうな。

2026年7月17日

血栓回収は本当に得なのか――腎不全リスクが置き去りにされている

2026  7月  ポーランド


機械的血栓回収療法では造影剤を使用するため、腎機能が低下している患者では急性腎障害(AKI)が懸念される。

しかし、腎障害が造影剤によるものなのか、脳卒中の重症化や全身状態の悪化によるものなのかは明確ではない。

そこで、もともと腎機能が低下している患者を対象に、血栓回収後のAKIの頻度、危険因子、転帰への影響をくわしくしらべてみたそうな。

2026年7月12日

くも膜下出血の「効かない高額薬」に発作予防効果?――クラゾセンタン論文の奇妙な力学

2026  7月  日本


脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血では、発症後にけいれん発作を生じることがある。けいれん発作は神経学的転帰を悪化させ、後のてんかんにつながる可能性もある重要な合併症である。

クラゾセンタンは、くも膜下出血後の脳血管攣縮や遅発性脳虚血を抑える薬である。
しかし、クラゾセンタンを投与された患者における入院中のけいれん発作については、十分に調べられていなかった。

そこで、クラゾセンタン投与患者における早期発作と院内後期発作の発生率をくわしくしらべてみたそうな。

2026年7月3日

血栓回収後のくも膜下出血――なぜ「無害」とされるのか

2026  6月  アメリカ


機械的血栓回収術後に、くも膜下出血がみられることがある。その頻度はおよそ4.51〜7.23%とされている。

しかし、この出血が単独でみられる場合、つまり脳実質内出血や硬膜下出血などを伴わない「孤立性くも膜下出血」が、患者の予後を本当に悪化させるのかは明確ではなかった。

そこで、機械的血栓回収術後に生じた孤立性くも膜下出血が、臨床転帰にどのような影響を与えるかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年6月29日

治療しないくも膜下出血は、なぜ予後がいいのか

2026  6月  オランダ


くも膜下出血というと、多くは脳動脈瘤破裂が原因として語られる。しかし実際には、出血しているのに原因となる動脈瘤が見つからない「非動脈瘤性くも膜下出血」も存在する。

このタイプは、動脈瘤性くも膜下出血に比べて予後がよいとされ、とくに中脳周囲型では「良性」と説明されることが多い。

しかし、本当に長期的にも問題が少ないのかを長期追跡し、機能予後、復職、生活の質、残存症状をくわしくしらべてみたそうな。

2026年6月22日

クラゾセンタンは本当に効いたのか?『RECOVER研究』の正体は“後ろ向き解析”

2026  6月  日本


動脈瘤が破れて起こるくも膜下出血では、その後に脳の血管が細くなる「脳血管攣縮」や、それに続く脳の血流不足が問題になる。

クラゾセンタンは、この血管攣縮を防ぐ目的で使われる薬である。しかし、どの患者にも同じように役立つとは限らない。

そこで、クラゾセンタンの効果が患者の体格や重症度によって違うのかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年6月6日

くも膜下出血の薬クラゾセンタン、「効かない理由」は髄液に届かないから?

2026  6月  日本


くも膜下出血のあとには、いったん治療が終わったように見えても、数日後に脳の血流が悪くなることがある。これを遅発性脳虚血 DCI という。DCIは、その後の回復や生活の質に大きく関わる重要な合併症である。

クラゾセンタンは、血管を縮ませる働きに関わるエンドセリンA受容体をブロックする薬である。日本では、くも膜下出血後の脳血管攣縮やDCIを防ぐ目的で使われている。

しかし、この薬が血液の中にあるだけでよいのか、それとも脳の周囲を満たす髄液の中まで届くことが重要なのかは、よくわかっていなかった。

そこで、クラゾセンタンを使った患者で、血液中と髄液中の薬の濃度を測り、DCIを起こした患者と起こさなかった患者で違いがあるかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年5月26日

くも膜下出血は本当に“治療すべき病気”なのか? 日本だけが瘤を閉じたがる理由

2023  3月  日本


くも膜下出血では、破裂動脈瘤をクリッピングまたはコイル塞栓で閉鎖することが重要とされてきた。

一方で、2002年のISAT以降、欧米ではコイル塞栓が増え、日本でも治療方針が変化している。

そこで、日本でくも膜下出血患者の治療選択と院内転帰が6年間でどう変化したか、さらに包括的脳卒中センター機能の向上が予後に関係したかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年5月21日

クラゾセンタン実務マニュアルの不気味さ 予後改善なき高額薬を日本人に使わせる構造

2026  5月  日本


くも膜下出血後の予後はいまだ悪く、その大きな原因の一つが遅発性脳虚血 DCI である。

欧米ではDCI予防薬としてニモジピンが標準的に使われるが、日本では未承認で、代わりにファスジルなど日本独自の多剤併用管理が行われてきた。そこへ2022年、日本で世界初承認されたクラゾセンタンが登場し、血管攣縮や関連梗塞・虚血症状の予防薬として臨床使用が広がった。

ただし、クラゾセンタンは従来の術後管理にそのまま上乗せすると、十分な利益が得られないだけでなく、副作用・合併症を招く可能性がある。そこで、初めて使う医師が数か月〜1年の“学習期間”でつまずかないように、実務上の管理法をまとめてみたそうな。

2026年5月15日

クリップやコイルは本当に正義か? くも膜下出血の「瘤治療」を問い直す大規模データ

2026  5月  中国


くも膜下出血は、破れた脳動脈瘤から出血して起こる重いタイプの脳卒中である。治療には、頭を開いて動脈瘤をクリップ処置する顕微鏡手術と、血管の中からコイル処置する血管内治療がある。

これまでの研究では、血管内治療のほうが治療後の状態がよい可能性が示されてきた。しかし、くも膜下出血のあとに起こる遅発性脳虚血、つまり数日たってから脳の血流が悪くなる合併症について、治療法によって差が出るのかは、まだ十分にはっきりしていなかった。

そこで、治療法の違いが遅発性脳虚血や3か月後の回復状態とどう関係するのかを、大規模な患者データで調べた。

2026年5月11日

症例数が少なくても成績は悪くない──くも膜下出血の動脈瘤治療は「儀式」なのか?

2022  1月  ノルウェー


動脈瘤性くも膜下出血では、「症例数の多い大きな病院ほど治療成績がよい」と考えられている。しかし、人口が少なく広い地域では、患者を大病院に集めすぎると搬送に時間がかかる。

そこで、ノルウェー北部のような地方で、症例数の少ない脳神経外科施設でも治療成績が保てるのかをくわしくしらべてみたそうな。

2026年4月29日

クラゾセンタンは効かないのではない――役に立たないだけ?

2026  4月  日本


くも膜下出血のあとに起きる「遅発性脳虚血(DCI)」は、その後の回復や後遺症に大きく関わる重要な問題である。これまでは、脳の太い血管が細くなる「血管攣縮」が主な原因と考えられてきた。

しかし近年、血管攣縮を減らしても、必ずしも患者の予後がよくなるわけではないことがわかってきた。つまり、くも膜下出血後の脳障害は、血管攣縮だけでは説明できない可能性がある。

クラゾセンタンは、血管を強く縮めるエンドセリンという仕組みを抑える薬である。海外試験では血管攣縮を減らしたが、機能予後の改善ははっきりしなかった。一方、日本ではニモジピンを使わない条件でクラゾセンタンの有効性が報告され、実際の臨床データも集まりつつある。そこで、日本のデータをもとに、クラゾセンタンの役割と今後の併用療法の可能性を整理してみたそうな。

2026年4月18日

ほっとけば治りそうに見えるのに 軽症くも膜下出血で5人に1人が悪化する現実

2026  4月  スウェーデン


くも膜下出血では、発症直後の重症度が予後を大きく左右することが知られている。しかし実際には、治療前の状態が比較的よい患者でも、1年後に自立できない転帰になることが少なくない。

そこで本研究は、治療前に状態がよかった破裂脳動脈瘤性くも膜下出血患者について、どのような要因が不良転帰に関係するのかくしらべてみたそうな。  

2026年4月16日

くも膜下出血治療のねじれ なぜ日本ではクラゾセンタンなのか

2026  4月  日本


椎骨脳底動脈解離性動脈瘤の破裂によるくも膜下出血は、発症した時点で重くなりやすく、死亡や再出血の危険も高い病気である。
こうした患者でも、あとから起こる脳血管攣縮や遅発性脳虚血が、さらに予後を悪くする原因になる。

クラゾセンタンは、一般的なくも膜下出血では血管攣縮を防ぐ薬として使われているが、解離性動脈瘤では血管の傷み方が異なるため、本当に有効で安全なのかはよく分かっていなかった。そこで、このタイプのくも膜下出血に対してクラゾセンタンが役立つのか、安全に使えるのかをくわしくしらべてみたそうな。 

2025年12月27日

くも膜下出血、髄液ドレナージはいっけんよさげ しかし頭蓋内感染の危険は増える

2025  12月  中国


くも膜下出血(動脈瘤が原因のタイプ)では、出血を止めたあとも、しばらくしてから血管が細くなる現象(攣縮)や、脳の血流が落ちる遅発性脳虚血(DCI)が起きて、回復を邪魔することがある。

そこで、血の混じった髄液を体の外へ出して、くも膜下腔に残る血液成分や炎症に関わる物質を減らせば、こうした二次障害が減り、予後が良くなるのではないかという発想で、髄液ドレナージが行われてきた。

しかし、効くという報告と、はっきりしないという報告が混在しており、さらに感染などの合併症が増える懸念もある。そこで、髄液ドレナージの有効性と安全性を、最新の研究まで含めてまとめ直し、くわしくしらべてみたそうな。

2025年12月20日

血栓回収は本当に効いている? 成否を分けていたのは「側副血行路」だった

2025  12月  スペイン


脳梗塞で血管が太いところ(大きな血管)が詰まったとき、血のかたまりを取る治療(機械的血栓回収術=MT)が行われる。

しかし、同じように治療しても「すぐにきれいに開く人」と「開きにくい人」がいる。その差に関係しそうなものの一つが、詰まった先へ血を回す“迂回路”である側副血行路(そくふくけっこうろ)である。

そこで、側副血行路が良いか悪いかで、MTの成功率や、治療中に飛ぶ細かい血栓(末梢塞栓)がどれくらい変わるのか、さらに手技(吸引中心か、ステントリトリーバー中心か)で違いが出るのかをくわしくしらべてみたそうな。

2025年12月19日

いまさら動物実験で副作用を検証? 日本人くも膜下出血でクラゾセンタンが“標準治療化”している違和感

2025  12月  日本


クラゾセンタンは、動脈瘤性くも膜下出血(SAH)のあとに起こる脳血管攣縮を抑え、遅発性脳虚血(DCI)を防ぐ目的で使われてきた薬である。

一方で、肺水腫はクラゾセンタンのよく知られた副作用であり、SAHで神経原性肺水腫(NPE)を起こしている患者に安全かどうかははっきりしていない。

そこで、SAHで起こるNPEに対してクラゾセンタンがどのような影響を与えるかをくわしくしらべてみたそうな。

2025年12月12日

血管内治療中の攣縮で予後悪化、その予防薬は日本だけ未承認

2025  12月  ドイツ


脳の太い血管がつまったときに行う血管内治療(カテーテルで血栓を取りにいく治療)は、いまや標準治療になっている。

ところが、その手技の途中でときどき起こる「血管攣縮」(血管がキュッと細く締まってしまう現象)が、どのくらい患者の予後を悪くしているのかは、はっきりしていなかった。

また、攣縮が起きたときにカテーテルから直接ニモジピンという薬を流すと本当に効果があるのかも、十分なデータがなかった。そこで、「どんな人に攣縮が起こりやすいのか」「攣縮が起こるとその後の生活の質や死亡にどれくらい影響するのか」「攣縮に対するニモジピン動注は役立つのか」をひとまとめにくわしくしらべてみたそうな。

2025年12月7日

パンデミック収束後の罠:日本人男性に起きたコロナ後のくも膜下出血

2025  9月  日本


COVID-19は、感染後に血管が弱くなる、炎症が続く、血が固まりやすくなるといった影響は依然として報告されている。

その中でも、脳の動脈が裂ける「動脈解離」がCOVID-19と関連して起きるケースは非常に少なく、特に前大脳動脈A1部での解離は極めてまれである。

そこで、COVID-19回復期の患者に重症のくも膜下出血が発生した例を通して、見落とされがちな“感染後の脳血管リスク”をくわしくしらべてみたそうな。

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