2012年6月16日

脳出血が増える季節 それは...

元

Ambient temperature and spontaneous intracerebral haemorrhage: a cross-sectional analysis in Tainan, Taiwan.
2012  6月  台湾




気温と脳出血との関連について調べたそうな。


933人の脳出血患者について、

発症時の気温ごとに分類し、

その関連を解析した。


次のことがわかった。

・脳出血は冬に多かった。

・気温の変動が激しいときに起きた。





冬はしっかり暖房しましょう、

というおはなし。




気温、季節と脳出血
気温、気温変動と脳出血件数

2012年6月15日

片麻痺で骨密度が低下、腕か 脚か

元

Bone Loss in Chronic Hemiplegia: A Longitudinal Cohort Study.
2012  6月  ブラジル



脳卒中片麻痺患者の骨密度の変化について調べたそうな。



発症後1年以上経過した慢性期脳卒中患者57人について

骨密度等の体組成調査を期間をあけて何度か行った。




次のことがわかった。

・麻痺のある腕の骨密度が著しく低かった。

・大腿骨は麻痺側、健常側で骨密度の大きな違いはなかった。

・血液凝固阻止剤、抗てんかん薬を使っている患者の

大腿の骨密度は著しく低く、これは発症時期に依らなかった。






脳卒中患者の骨密度は減る傾向にあり、

特に脚よりも腕で顕著であることがわかった
、


というおはなし。

2012年6月14日

勃起不全(ED)になる脳卒中経験者たち...

元
Erectile dysfonction after stroke in Brazzaville.
2012  6月  コンゴ

脳卒中後の勃起不全(ED)について調べてみたそうな。


脳卒中経験のある外来患者104人について

調査したところ、次のことがわかった。


・52%が脳卒中後に勃起不全を経験し、その平均年齢は56歳だった。

・脳卒中後、平均5ヶ月で勃起不全になった。

・そのうち70%の勃起不全は続いている。

・勃起不全と高コレステロール血症がよく相関していた。

・61%の勃起不全は さほど重症ではなかった。



脳卒中後の勃起不全は珍しくなく、

高コレステロールがリスク要因であることがわかった
、


というおはなし。

図:脳卒中後の勃起不全の程度分布

感想:

勃起不全(wikipedia)をみると、50代後半のEDは47%とある。

この調査結果はそう驚くことではなさそう。

[勃起不全]の関連記事

2012年6月13日

脳卒中後 5年以内に亡くなる人とその特徴

元

Five-year mortality and related prognostic factors after inpatient stroke rehabilitation: A European multi-centre study.
2012  6月  南アフリカ



脳卒中後5年以内の死亡率と、関連する要因を調べたそうな。



脳卒中でリハビリ入院中の532人の患者について、

・入院時の医療記録、

・6ヶ月後の自立度測定結果、

と5年間の追跡調査の結果との関連を解析した。




その結果、

・5年間に29%の患者が死亡した。

・死亡率が高くなる要因は年齢、認知障害、糖尿病などだった。

・高脂血症である、または6ヶ月後に自立度の高い患者は死亡率が低かった。

・6ヶ月後の自立度が低い患者の2人に1人は死亡していた。






脳卒中後5年間で、約1/3の患者が死亡した。

発症後6ヶ月時点での自立度が、死亡率と関連が強かった。



頑張ってリハビリさせて自立を促しましょう、


というおはなし。

2012年6月12日

リスク4倍! 睡眠不足で脳卒中

元

・Lack of sleep increases stroke risk

・Not Enough Sleep Could Increase Stroke

2012  6月  アメリカ


今週月曜日にボストンの国際睡眠学会で発表された研究内容。





睡眠時間と脳卒中との関連を調べたそうな。



中高年5666人の睡眠時間と脳卒中症状の有無について

3年間追跡調査した結果を解析したところ、



・睡眠時間が6時間未満の人は、7-8時間の人に比べ、

 脳卒中リスクが4倍になることがわかった。




・この関連は睡眠時無呼吸症になりやすい肥満の人ではなく、

 標準体重の人々で確認された。






睡眠不足は脳卒中のもとであり、自慢にはならない。

とにかく充分に睡眠をとりなさい
、


というおはなし。





睡眠不足

2012年6月11日

脳卒中後うつの割合とその種類

元

Time Course of Depression and One-Year Prognosis of Patients with Stroke in Mainland China.
2012  6月  中国




脳卒中後うつの起こりやすさを調査してみたそうな。


56の施設の2008-2010の脳卒中患者について、

発症後1年間に4回面談してうつの検査をした。

うつのタイプを、

・持続性うつ

・再発うつ

・一過性うつ

に分類した。




調査、解析の結果、

・脳卒中発症後1年内にうつになった患者は42%いた。

・持続性うつがいちばん多かった。

・年齢、病歴、障害、うつ、が予後に関連する主な要因だった。





脳卒中の予後の良し悪しは持続性のうつに

おおきく影響されることがわかった
、


というおはなし。

2012年6月10日

岩手県大迫町に血圧計を配って脳卒中調査してみた

元

Home Blood Pressure Level, Blood Pressure Variability, Smoking, and Stroke Risk in Japanese Men: The Ohasama Study. 2012  6月  日本



血圧と喫煙習慣の調査が脳卒中予防に役立つかどうか調べてみたそうな。


岩手県 大迫(おおはさま)町の平均年齢59歳の男性902人について
・4週間、毎朝、家庭用血圧計で血圧測定させた。
・アンケートで喫煙習慣の有無を調べた。
・脳卒中の有無を13年間追跡し、それらの関連を解析した。



結果は、

・この間に、89件の脳梗塞、28件の脳出血、6件のその他脳卒中が起きた。
・収縮期血圧の変動程度と脳梗塞との間に関連が見られた。
・この関連は喫煙習慣の有無を考慮するとより明らかになった。
・喫煙と脳出血との間には関連は見られなかった。





喫煙と血圧、脳梗塞との間には強い関連が見られた。
脳卒中予防のために禁煙を よりいっそう推進しましょう
、

というおはなし。

2012年6月9日

鍼治療は脳卒中に効くのか?

元

Acupuncture for stroke: evidence of effectiveness, safety, and cost from systematic reviews.
2012  6月  中国




脳卒中患者への鍼治療の効果、コスト、安全性について調べてみたそうな。



中国独自の研究データベースを含む世界中の研究論文

を検索して、関連する資料を2人の専門家が検証した。



次のことがわかった。

・鍼治療の脳卒中への効果には未だ賛否がある。

・もっとも信頼性のある研究では明らかな効果は確認できなかった。

・経済性に関する研究例は見つからなかった。

・概ね安全であることは確からしかった。





鍼治療の脳卒中患者への効果は未だ明らかではない。

より質が高い、規模の大きな研究が期待される
、


というおはなし。



写真:鍼治療と脳卒中
安全...

2012年6月8日

60人の脳内出血患者の脳に骨髄幹細胞を移植してみた

元
Autologous bone marrow mononuclear cell implantation for intracerebral hemorrhage-A prospectiveclinicalobservation.
2012  5月  中国



脳内出血患者への骨髄幹細胞移植の効果を検証してみたそうな。



100人の脳内出血患者を

・実験グループ(60人)

・比較グループ(40人)

に分けて、実験グループの患者には、発症6日ほどの後、

自らの骨髄細胞を脳内出血の周辺組織に注入した。


6ヶ月後に改善程度を評価した。



その結果、

・アレルギー反応や副作用は見られなかった。

・実験グループではNIHSSおよびバーセルインデックス共に良いスコアを得た。

・改善した者の割合は、実験グループで87%、比較グループで43%だった。





脳内出血患者への骨髄幹細胞移植によって、

患者の神経症状と身体機能が改善した。

この治療法には希望が持てそうである
、


というおはなし。

2012年6月7日

【感想】NHK ためしてガッテン 脳卒中リハビリ夢の最前線

NHK ためしてガッテン
つかむ!歩く!脳卒中リハビリ夢の最前線
2012年06月06日 (水曜) 午後8時 ~ 8時43分



これ、録画して観た。


ボツリヌス療法がメインで、ついでに磁気刺激治療が紹介された。


煽(あお)り映像満載の大ぼら話かと思っていたら

意外と堅実で冷静な内容だった。


昨年のNHKスペシャルとはかなり違う。


さすがはガッテン、人気レギュラー番組だけあって洗練されている。




ボツリヌス療法の

反射→痙縮→ボツリヌス毒素

の説明はわかりやすく、勉強になった。

解説していた徳島大学の医師も 穏やかで感じのよい人だった。




磁気刺激についてはほんの5分間程度の紹介だった。


この時間配分の差は そのまま

これら両治療法の信頼度の差である、

と感じられた。


さすがはガッテン、よくわかっている。




そしてお約束の "治療前後での患者感激映像" のインパクトも

ボツリヌスと磁気刺激とでは全然ちがった。


ボツリヌス療法が対象とした患者は、

ほんとうに状態のわるい重症麻痺患者に見えた。


一方、磁気刺激治療の患者は、最初から指を開くことができていて、

治療後も一体どこが良くなったのか わからなかった。



ここにボツリヌス療法と磁気刺激治療の格の違いを見た気がした。




でも個人的には、ボツリヌス療法は面白くもなんともないので、

磁気刺激関係の方々に頑張ってもらいたいと思っている。




2012年6月6日

新しい磁気刺激治療法 シータバーストとはなんなのか

元
Intermittent theta burst stimulation over ipsilesional primary motor cortex of subacute ischemic stroke patients: A pilot study.
2012  5月  台湾



脳卒中リハビリに役立つ新しい磁気刺激方法を開発したので早速患者に試してみたそうな。


12人の脳梗塞患者を6人ずつ、

・磁気刺激グループ

・偽の刺激グループ

に分けて10日間治療を行った。

並行して通常のリハビリも行った。


新しい磁気刺激は、

間欠的シータバースト(iTBS :intermittent theta burst stimulation)

という方法を採用し、

合計で1200個のパルス刺激をダメージを負った脳の運動野に与えた。(iTBS1200)




この効果を、

治療直後と60日後に6つの評価方法と

脳磁図検査で検証した。




その結果、

・この磁気刺激治療は発作や悪影響なしに完了した。

・2つの評価基準で偽刺激グループに比べ改善が確認できた。

・他の4つの評価基準では両グループで違いはなかった。

・脳磁図検査では運動に関連した脳の働きの増加が、治療直後に確認できた。




このあたらしい磁気刺激方法は

脳卒中リハビリにさらなる革命をもたらすかもしれない
、


というおはなし。





感想:

最近は磁気刺激というとrTMSよりもTBS(シータバースト刺激)のほうがよくでてくる…気がする。


調べてみると、シータバースト刺激(TBS)ってこんな感じで、




この図では、各パルスは細かい4つの子パルスの束からできている。


この一連のパルス(シータバースト)を5Hzで2秒間(=40発)与えて、

20秒ほど間を開けて(間欠)


また繰り返す・・・・・・


と、11分で1200発打ち終える。



TBSがいままでのrTMSと異なる点は、

1パルスを構成する子パルスの数が増えているところにある、と考える。


いっぱいパルスを当てることができるので、

rTMSよりも長い持続効果が期待されている。



一方、パルス数が増えた分、安全性の観点から

磁気強度を大幅に下げることになると思う。


そのため、被験者がその最中に磁気刺激を受けていることが

まったくわからないほどに刺激が弱いかもしれない。




いままでのTMSは電気ショック療法の延長だったけど、

TBSは 少し お上品な刺激法である、


と 勝手に推測してみた。

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