2013年6月3日

CA『お客様の中にお医者さまはいらっしゃいませんか!』『リハ医だけどOK?』

元
Outcomes of medical emergencies on commercial airline flights.
2013  5月  アメリカ

民間航空機内で発生した緊急医療事態の内訳を調べてみたそうな。


5つの国内外の航空会社の過去2年間の記録を調査した結果、

次のようになった。

・604便に1件の割合で航空機内の医療緊急事態が発生していた。

・その多くは失神(37%)、呼吸器症状(12%)、嘔吐(10%)だった。

・48%のケースで乗客中の医師が対応した。

・着陸後、25%が病院へ搬送され、9%が入院し、0.3%が死亡した。

・入院の主な理由は、脳卒中の可能性、呼吸器疾患、心疾患だった。


航空機内での緊急医療事態は失神で始まり、多くは乗客中の医師が対応し、主に脳卒中が疑われた。

けど、緊急着陸や死亡に至るケースは少なかった、


というおはなし。





感想:

日本だと医師の数は約30万人で、1.2億人で割ると400人に1人の割合になる。

飛行機の1便の乗客数が200人とすると、2便に1人は医師が乗っている。

だから乗客中のお医者様対応率48%って数字はアメリカではあるけど妙にしっくりくる。


そういえば発症以来飛行機には乗っていないな...


2013年6月2日

ちゃんと学校に行けなかった脳梗塞患者の死亡リスクは2倍

元
Predictors of long-term survival among first-ever ischemic and hemorrhagic stroke in a Brazilian stroke cohort.
2013  5月  ブラジル

脳梗塞と脳出血患者の長期的な生存率に影響する要因について調べたそうな。


ブラジルの脳卒中患者665人について、病気のリスク要因および年齢、性別、人種、教育歴などを調査し、4年間の生存率との関連を解析した。


次のようになった。

・患者の割合は 脳梗塞が83%で、脳出血が17%だった。

・調査期間中の生存率が脳出血で44%、脳梗塞で52%だった。

・脳梗塞患者の死亡リスクは8年以上の教育歴がないと、ある場合に比べ2倍になった。

・脳梗塞患者の死亡リスクは糖尿病があると、ない場合に比べ1.5倍になった。

・年齢は脳梗塞、脳出血のどちらに対しても死亡リスクを上げる大きな要因であった。


脳梗塞患者は十分な教育を受けていなかったり 糖尿病がある場合、遠からず死んでしまうことがわかった、


というおはなし。



2013年6月1日

脳内出血経験者が13年後も生きている割合が判明

元
Long term (13 years) prognosis after primary intracerebral haemorrhage: a prospective population based study of long term mortality, prognostic factors and causes of death.
2013  5月  スウェーデン

脳内出血経験者の長期的な生存率と死因について調べたそうな。

脳内出血患者323人について13年間追跡調査し、同年齢の一般人と比較した。


次のようになった。

・1年後53%(172人)が生き残った。

・5年後39%(127人)が生き残った。

・13年後18%(57人)が生き残った。

・1年以上生存した172人(平均年齢68)の死亡率は一般人よりもかなり高かった。

・脳内出血1年生存者の13年後の生存率は34%、一般人は61%だった。

・脳内出血1年生存者の13年間の死亡者115人の死因のうち、36%が脳血管疾患、19%が虚血性心疾患だった。

・脳内出血1年生存者の死亡リスク要因は、年齢、糖尿病、抗凝血薬療法だった。


脳内出血で1年生き延びた者のその後の死亡率は、一般人に較べてかなり高い状態が続く。その主な死因は、別の脳卒中や心筋梗塞などである、


というおはなし。

図:脳内出血 生存率曲線

感想:

脳内出血だから参考になる。

しょうがない、がんばってあと30年くらい生きてみるか。
脳卒中患者の15年後の運命がわかった

5年以内に再発したり死んじゃう人はどれくらいいるの?

若年脳卒中経験者の17年後の死亡率が明らかに

2013年5月31日

脳卒中のあとは視覚障害に注意だよ

元
Symptoms of stroke-related visual impairment.
2013  6月  イギリス

脳卒中のあとの視覚障害の頻度と種類を調べてみたそうな。

平均年齢70の脳卒中患者915人について視覚障害について申告してもらい、続いて視覚機能検査を行ったところ、


次のようになった。

・16%は症状の申告がなかった。

・しかし検査の結果、そのうち85%に視覚異常が見つかった。(視野欠損、眼球運動異常、受容異常など)

・視覚障害の申告のあった者(残りの84%)のうち、6.5%の検査結果は正常だった。


脳卒中のあとの視覚障害は、症状に気づいているか否かに関わらず、ちゃんと検査してみないとわからない、


というおはなし。


写真:遠視




感想:

脳卒中を機に視力が1.5→0.4になった。

この問題は皆の関心が意外に低い。

2013年5月30日

睡眠が足りないと高血圧になる、しかも...

元
Linking Sleep to Hypertension: Greater Risk for Blacks.
2013  4月  アメリカ

睡眠時間と高血圧との関連を人種の違いも含めて調べてみたそうな。


18-85歳のアメリカ人25352人に面談調査した結果、


次のようになった。

・睡眠時間が6時間未満の場合、人種に依らず6-8時間睡眠を取る者に比べ高血圧が多かった。

・6時間未満または8時間以上睡眠を取る黒人は、同様の白人に比べ高血圧リスクが3割以上高かった。

・この関連は、年齢、性別、収入、肥満、飲酒、喫煙、ストレス、既往症を考慮に入れても変わらなかった。


十分な睡眠が取れないと高血圧になりやすくなる程度は、人種により異なることがわかった、


というおはなし。


写真:睡眠と高血圧




感想:

そういえば高校の頃からいつも眠くて、授業を最後まで聞いた経験が数えるほどしか無い。


2013年5月29日

運動イメージ訓練で脳の働きが変化した

元
Cortical reorganization after motor imagery training in chronic stroke patients with severe motor impairment: a longitudinal fMRI study.
2013  4月  中国


運動イメージ訓練が脳皮質の働きに及ぼす影響を調べたそうな。


18人の慢性期脳卒中患者について、運動イメージ訓練あり、なしの9人ずつのグループに分けた。

運動イメージ訓練は1回30分間×週5日×4週間行った。両グループには通常のリハビリも施した。

その後上肢機能の評価と、脳機能MRIによる脳皮質の活動状況を調べ関連を解析した。


次のようになった。

・非損傷側の感覚運動野の活動が大きくなった。(イメトレ:6人、なし:5人)

・非損傷側の感覚運動野への依存度が大きくなった。(イメトレ:3人、なし:1人)

・この感覚運動野の拡がりと、上肢機能の回復程度との間に有意な関連が見られた。



運動イメージ訓練や通常のリハビリによって脳皮質の活動に変化が生じた。

患者はこういった変化を意識的にコントロールできるようになるかも知れない、


というおはなし。




私の右手指動作時の脳皮質の活動



2013年5月28日

音楽サポート療法は可塑性を促す

元
Sensorimotor plasticity after music-supported therapy in chronic stroke patients revealed by transcranial magnetic stimulation.
2013  4月  スペイン

脳卒中リハビリへの音楽サポート療法の効果を検証してみたそうな。


20人の慢性期脳卒中患者について、

音楽ポート療法グループと比較グループに分けて4週間の訓練の後、上肢の動作改善度や皮質脊髄路の信号の伝わりやすさを評価、比較したところ


・音楽サポート療法グループで脳の可塑性を促すような改善が見られた、


というおはなし。


音楽サポート療法は、

電子ピアノと、電子ドラムパッドを使って簡単な曲を患者に合ったペースで演奏する訓練を1回30分間×20回行った。






2013年5月27日

脳梗塞発症時、頭痛があればラッキー!

元
Onset Headache Predicts Good Outcome in Patients With First-Ever Ischemic Stroke.
2013  5月  台湾

脳梗塞発症時の頭痛は悪い兆しなのかどうか、調べてみたそうな。


初回脳梗塞の患者11523人について、頭痛の有無、その後の脳卒中の進行、神経症状、自立度などを調査した結果、


次のようになった。

・脳梗塞発症時に頭痛があった患者は7.4%だった。

・アテローム性、心塞栓タイプの脳梗塞で頭痛が起きやすかった。

・頭痛は、若く、女性で、後頭部の梗塞患者で多かった。

・頭痛なしに比べ、頭痛があると脳卒中の進行が少なく、

・退院時の神経症状の回復度も大きく、

・自立度も高く、

・重症になるケースも少なかった。


脳梗塞発症時に頭痛があった患者は、予後がとても良いことがわかった、


というおはなし。

写真:頭痛




感想:

脳卒中には頭痛が付き物と思いこんでいただけに、

自分の発症時に頭痛がなかったことを ??と思っていた。


実は頭痛がある方が珍しいんだね。


2013年5月26日

【太陽フレア】磁気嵐で脳卒中が増える可能性について

元
The influence of meteorological and geomagnetic factors on acute myocardial infarction and brain stroke in Moscow, Russia.
2013  5月  ロシア

気象条件と地磁気活動度が脳卒中と心筋梗塞に与える影響を調べてみたそうな。


1992-2005のモスクワの病院2施設での脳卒中患者1096人、心筋梗塞患者2833人について、発症当時の気象条件、地磁気活動度との関連を解析した結果、


次のようになった。

・心筋梗塞件数は、気温が上がると減って、地磁気活動度が上がると増えた。

・脳卒中件数は、気温やその変動幅が広がると増えて、地磁気活動度が上がっても増えた。

・低気圧や気圧の急な低下で脳卒中が増えた。

・磁気嵐の間の心筋梗塞、脳卒中のリスクは2-3割増加した。

・気温の低い時期には脳卒中件数が倍増した。

・影響度は、気温>気圧>地磁気 の順で大きかった。


脳卒中の発生は気象条件に影響を受けやすく、

また地磁気活動とも関連があることがわかった、


というおはなし。

磁気変動と脳卒中リスク
 a daily measure of local geomagnetic activity (A-index)
BS:Brain Stroke

感想:

地磁気がそんなに変動しているとは知らなかった。

太陽フレアによって
磁気嵐が発生し、地磁気が乱れる。

そして脳卒中も増える。


ついに脳卒中が宇宙規模の壮大な問題になってきたな...


関連記事:




 

2013年5月25日

舌や唇が麻痺したときも脳卒中の可能性があるよ

元
Numbness in the Tip of the Tongue and Lower Lip Caused by Thalamic Hemorrhage.
2013  4月  日本


高血圧の62歳男性が左の舌先と下唇に麻痺が起きた。

他には神経症状は見られなかった。


CTを撮ったところ、右脳の視床に小さな出血を見つけた。


そこは後内側腹側核と呼ばれる部位で、舌神経からの信号の通り道でもある。

この部位での出血が麻痺の原因と考えられた。


脳卒中でのこの種の麻痺は、通常は味覚障害である。

今後は舌先や唇麻痺のケースでも脳内の異常を疑ってみるべきだろう、


というおはなし。





感想:

自分も左顔面の触覚が未だ鈍い状況なので関心を持った。

食事の時に左唇にご飯粒がついていても気づかない。

床屋で顔を剃られる時の左右の感覚差は驚くほどのものがある。



2013年5月24日

脳卒中で怒りっぽくなった患者を科学的に調べてみました

元
Factors associated with post-stroke anger proneness in ischaemic stroke patients.
2013  5月  韓国

脳卒中後に怒りっぽくなる患者の頻度と要因を調べてみたそうな。


脳梗塞で入院した508人の患者について、怒りっぽさを心理テストで判定した。並行して血液サンプルを取り、セロトニン輸送タンパク質やモノアミン酸化酵素に関連するDNAの特徴で分類できるか解析した。


次のようになった。

・15.1%の患者で怒り傾向が病的と判定された。

・脳卒中の既往歴、入院時の神経症状の重さ、モノアミン酸化酵素の量が関連していた。


脳卒中後に病的に怒りっぽくなるのはよくあることで、入院時の症状の大きさや、特定の遺伝子が関連しているのかも知れない、


というおはなし。


写真:激おこプンプン丸


感想:

人の怒りっぽさみたいな特徴を適当に選んだDNAと関連づけて説明するこころみには、焼肉屋で寿司を注文するような違和感を覚える。


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