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2013年7月3日

回復する脳は10ヘルツで振動していることが判明


Alterations in spontaneous brain oscillations during stroke recovery.
2013  4月  フィンランド

脳卒中患者の脳神経の活動周期と回復程度との関連を調べたそうな。


16人の急性期脳卒中患者について、1週間目、1か月後、3ヶ月後の脳磁図を計測した。

(脳磁図は発信源の位置特定精度が脳波測定よりもずっと高い。)

機能回復結果との関連を解析したところ、


次のようになった。

・追跡期間を通して概ね患者は順調に回復した。

・彼らには、1か月-3ヶ月後にかけて、損傷側の側頭頭頂部に10Hzの強い神経活動が観察された。

・当初7人の患者で損傷箇所の周辺に1Hzの異常な低周期神経活動が見られた。

・このうち4人は3ヶ月後にもこの1Hz振動が継続していた。

・この4人の損傷箇所の大きさは他の患者よりもかなり大きく、機能回復も悪かった。



回復順調な損傷脳の側頭頭頂部には、10ヘルツの強い神経活動が見られた。

一方、1ヘルツの低周波振動が継続する患者は 回復は悪いことがわかった、


というおはなし。



10Hz活動の分布
写真:回復する脳
写真:10ヘルツ脳
10Hz活動の強度  AH:損傷側脳、UH:健常側脳



感想:

こういうはなし好き。


2013年7月2日

頭に乾電池の電極を貼り付けても失語症は治りそうもないことが明らかに


Transcranial direct current stimulation (tDCS) for improving aphasia in patients after stroke.
2013  6月  ドイツ

失語症患者への経頭蓋直流電気刺激(tDCS)の効果を調べてみたそうな。


世界の医学研究データベースから信頼の置ける関連論文を厳選し、内容を吟味した。


次のようになった。

・計54人の被験者を含む5件の研究が見つかった。

・いずれの研究も会話能力を正式に評価したものはなく、線画命名課題の成績をもって失語症を評価していた。

・tDCSが言語療法効果を高める結果は出ていなかった。

・有害事象はなかった。


いまのところ、tDCSが失語症に効くという証拠はなかった、


というおはなし。


 写真:tDCSの仕組み
tDCSに必要な物(乾電池と銅線2本、スポンジ)



感想:

手軽さが受けているようで、最近 やたらtDCSの論文をみかける。


2013年7月1日

PM2.5と脳卒中との関連について


A five-year study of particulate matter (PM2.5) and cerebrovascular diseases.
2013  6月  チリ

大気中の粒子状物質(PM2.5)と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


サンティアゴで、脳血管疾患で入院した患者の記録と、気象観測データとの関連を解析した結果、


次のようになった。

・2002-2006までに33624件の脳卒中入院があった。

・PM2.5の濃度は明らかに冬に高かった。

・PM2.5濃度と脳卒中入院数との間に関連があった。

・PM2.5濃度が10μg/m3増加する毎に脳血管疾患の発生が1.29%増加した。


というおはなし。




感想:

この種の研究は中国の独擅場かとおもってた。

2013年6月30日

チェルノブイリ事故でPTSDになった人を調べたら脳卒中になりやすそうなことがわかった


Cerebral basis of posttraumatic stress disorder following the Chernobyl disaster.
2013  4月  ウクライナ

チェルノブイリ事故で心的外傷後ストレス障害(PTSD)になった人たちの脳の働きについて調べてみたそうな。


PTSDと診断された219人を含む241人の事故経験者について調査した。


・内訳、115人は現場の清掃に携わり、34人が急性放射線症だった。

・76人は立ち入り禁止区域からの避難者だった。

・28人はアフガニスタンからの退役軍人、22人は被曝していない健常人だった。

・被曝関連PTSDには将来への恐怖、ウツ、不安、記憶障害などの症状が見られた。

・超音波検査で、内頚動脈壁の肥厚、狭窄率の上昇が確認された。

・脳波検査で、β,θ波の減少、α波の増加が見られた。



放射線事故関連PTSDでは、精神病理的、神経認知的問題および脳卒中やアテローム性動脈硬化の原因になる脳血管の変化が観察された。
これらに加え、脳内の異常な働きも示唆された。
福島第一原発事故避難民へのちゃんとした心理的、精神的ケアが望まれる、


というおはなし。

2013年6月29日

脳梗塞になった若い女性に性生活を詳しく尋ねてみた


Ischaemic stroke provoked by sexual intercourse.
2013  6月  イタリア

性交がきっかけで脳梗塞になったと考えられる若い女性の例が2件あったそうな。


1人目は心原性脳塞栓で、卵円孔開存と血栓傾向が重なった、と考えられた。

2人目は、オルガスム時に頭痛を訴えた例で、線条体内包に梗塞があると考えられた。


性交は、特に若い女性にとっては 脳梗塞のきっかけになりうる特別の出来事と考えるべきである、


というおはなし。



感想:

あんまり熱心に性生活の聴取をすると 訴えられる可能性があると思った。


「性生活聴取されうつ状態に」女性が警察官告訴 3時間半もSEXを聴取した警官を和...(Yahoo知恵袋)

TVニュース(ニコニコ動画)

2013年6月28日

【新たなる希望】水素療法が脳梗塞患者を救う!


Safety of intravenous administration of hydrogen-enriched fluid in patients with acute cerebral ischemia: initial clinical studies.
2013  6月  日本

水素療法の脳梗塞患者への応用はほとんど前例がない。

そこで実際に人間で試してみたそうな。


38人の急性期脳梗塞患者に水素を添加したブドウ糖溶液を静脈点滴した。

必要な患者には血栓溶解療法t-PAも併用した。


次のようになった。

・合併症が2件起きた。(下痢、心不全)

・それ以外の問題はなく、患者は順調に回復した。


水素療法は急性期脳梗塞患者にt-PAと併用して使っても安全だった、


というおはなし。




感想:

水素療法なるものを初めて知った。

検索すると何やら???なサイトしかヒットしない。

なのに、この研究は防衛医大のもので、倫理委員会の承認もあるという。


数日前のクローズアップ現代を思い出した。
追跡 再生医療トラブル~体性幹細胞治療の闇~
体性幹細胞治療は効果や副作用がはっきりしていない“未知の医療”にも関わらず、法的な規制がないため自由診療の下、全国のクリニックで実施されている。規制のない日本に海外のバイオベンチャーが患者を送り込み治療を行うケースも急増。患者が死亡したり失明したりするケースも出ている。
といった内容だった。


ちょっと思い出しただけ。

2013年6月27日

背屈筋を鍛えれば歩けるようになるという根拠について


Ankle dorsiflexor, not plantarflexor strength, predicts the functional mobility of people with spastic hemiplegia.
2013  6月  香港

脳卒中片麻痺患者の歩行能力と足首の筋力との関係を調べたそうな。


73人の片麻痺患者について、アップアンドゴーテストの時間と足首筋肉の痙縮の程度、筋肉別の筋力を測定し関連を解析した。


次のようになった。

・アップアンドゴーテストに要した時間は、麻痺側の足首背屈筋力が強いほど短かった。

・足底屈筋力とはあまり関連がなかった。



麻痺側のつま先を持ち上げる背屈筋力はアップアンドゴーテストで好タイムを出す重要なポイントだった。つまり、これを鍛えれば歩けるようになるかもしれない、


というおはなし。




これがアップアンドゴーテストだ




感想:

このテーマはときどき出てくる。

つま先を上げる筋肉を鍛えると速く歩けるようになる

2013年6月26日

ヨーガや瞑想の脳卒中リハビリ効果ってどうなの?


Yoga and mindfulness as therapeutic interventions for stroke rehabilitation: a systematic review.
2013  5月  アメリカ

ヨーガやマインドフルネス瞑想法を使った脳卒中リハビリの効果を調べてみたそうな。


医学データベースを検索して、関連のある研究を抽出し、内容を検証した。


次のようになった。

・5件のランダム化比較試験と4件の事例報告、1件の定性的研究が見つかった。

・概ねポジティブな内容で、認知、気分、バランスの改善、ストレスの低減が報告されていた。

・研究毎に実践手法が大きく異るため比較が困難だった。


ヨーガやマインドフルネス瞑想法は脳卒中患者の自己管理能力の改善に役立つかも知れないが、
さらなる研究が必要だろう、


というおはなし。

2013年6月25日

持ち家がない中年女性は脳卒中にとてもなりやすいことが判明


Educational and homeownership inequalities in stroke incidence: a population-based longitudinal study of mid-aged women.
2013  6月  オーストラリア

中年女性の脳卒中と社会経済的状況との関連を調べてみたそうな。


1946-51年生まれの女性の3年毎の調査データを解析した。


次のようになった。

・47-52歳の女性11468人のうち、12年間に177件の脳卒中が発生した。

・学歴と持ち家の有無が脳卒中と大きく関連していた。

・生活習慣(喫煙、運動、飲酒、肥満)や既往歴、抑うつ、夫婦間の状況などの因子を考慮に入れると、学歴と脳卒中の関連はさほど強くなかった。

・しかし、持ち家が無い場合の脳卒中リスクは依然高く、持ち家がある人に比べ1.6倍だった。


学歴の低い中年女性は脳卒中リスクが高かったが、これは生活習慣などで説明がついた。一方、持ち家がない場合にも脳卒中リスクが高く、この理由は不明だった、


というおはなし。

写真:持ち家

2013年6月24日

週末の脳内出血は死亡リスクが2.5倍


The influence of the day of the week of hospital admission on the prognosis of stroke patients.
2013  4月  ブラジル

平日入院と週末入院とで脳卒中患者の予後に違いがあるのか調べてみたそうな。


2006-2008に入院した35歳以上の脳卒中患者430人を1年間追跡したデータを解析した結果、


次のようになった。

・曜日ごとの脳梗塞、脳内出血の入院患者数に差はなかった。

・週末入院した脳内出血患者の1年生存率は平日入院より低かった。

・脳内出血出血の場合、週末入院での死亡リスクは平日入院患者の2.5倍だった。

・脳梗塞患者ではこのような傾向は見られなかった。


週末入院の脳内出血患者は生き残るのが難しい


というおはなし。



感想:

週末問題は何度か取り上げたことを思い出した。
週末に入院するなら "総合脳卒中センター" を選べ

週末の脳卒中入院は少しキケン

週末の脳梗塞患者はtPAをいただきやすい

2013年6月23日

喫煙習慣のある脳梗塞患者はなぜか死亡率が低い


Paradoxical association of smoking with in-hospital mortality among patients admitted with acute ischemic stroke.
2013  6月  アメリカ

喫煙習慣があると、心筋梗塞患者の死亡率が低くなるという報告がある。

脳梗塞でも同様の傾向があるか、確かめてみたそうな。


脳梗塞患者4305人分の医療データについて、喫煙習慣の有無と院内死亡率との関連を解析した結果、


次のようになった。

・喫煙者は概ね若く、男性が多かった。また、高血圧や高脂血症、糖尿病などの危険因子も少なかった。

・喫煙者の神経症状は軽く、tPA治療を受ける者も少なかった。

・喫煙者の院内死亡率は6.6%、非喫煙者は12.4%だった。

・年齢、高血圧、糖尿、高脂血症、神経症状、tPA治療の有無等の危険因子を考慮に入れてなお、喫煙者の院内死亡リスクは、非喫煙者に比べ36%低かった。


心筋梗塞の場合と同様に、喫煙習慣のある脳梗塞患者の院内死亡率は明らかに低かった、


というおはなし。

写真:喫煙習慣


感想:

かと言ってタバコを吸うと、脳梗塞になりやすいわけで、

結局、タバコは毒にも薬にもならないってことでいいんじゃないかな と思う。



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