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2011年5月17日

脳卒中になって早ン年、自分は患者なのかサバイバなのか?


Stroke epidemiology and one-month fatality among an urban population in Iran.
2011 6月 イラン




イランでの脳卒中の頻度、内訳、リスク要因などについて調査したそうな。



460人ほどの脳卒中患者について調べたところ、

・脳卒中の発生率は、10万人あたり384人

そのうち

・脳梗塞:75%

・脳出血:21%

・クモ膜下出血:3%


主なリスク要因として

・高血圧:75%

・糖尿病:56%


最初の1ヶ月間の死亡率:25%

であった。

発症率は先進国に比べ高く、

高血圧、糖尿病の率も途上国より高かった、

というおはなし。






感想:

日本での発症率はどのくらいかな?と思って、てきとーに検索すると

10万人あたり だいたい100~200人とでた。



200人とすると


200/10万=1/500

→従業員500人の会社で毎年だれか1人が脳卒中になる。




人生100年とすると

1/500 x 100年  =1/5

→長い人生のうち 5人にひとりは 1度は脳卒中を経験する。




日本の人口が1億人として

1/500 x 1億=20万

→毎年20万人の脳卒中患者が生まれる。




しばしば日本の脳卒中患者は140万人いるというはなしを聞く。


年間発症者数の7倍の数字(140/20=7)になるのは

後遺症を引きずって長年脳卒中患者状態に居るひとが多いこと、と理解する。





だとしたら、脳卒中は

いったい いつまでが "患者" で、

いつからが 単なる "経験者" になるのか?


ここがいつも不思議に思う。

2011年5月16日

憂うつはつづくーよ どーこま で も


Natural History, Predictors, and Associations of Depression 5 Years After Stroke: The South London Stroke Register.
2011 5月 イギリス




脳卒中後うつになるひとの割合を

5年後まで調べてみたそうな。



3600人あまりの脳卒中経験者について

発症後3ヶ月、1年、3年、5年の時点での うつ程度を評価した。




その結果、


・いずれの時期においても常に全体の30%ほどのひとが うつ状態にあった。


・しかし全体の半分のひとはどの時期においてもうつ状態にはならず


・のこりの半分のひとのなかで うつから治ったり、新たにうつ状態になったりしていることがわかった。



うつ状態になるきっかけとしては

障害の程度と脳卒中経験者をとりまく環境が考えられ、

定期的なサポートが必要なんじゃないか、

というおはなし。




写真:うつ状態のシスの暗黒卿
シスの暗黒卿

2011年5月15日

イメージトレーニングで上肢リハビリはまーだまだ


Mental practice for treating upper extremity deficits in individuals with hemiparesis after stroke.
2011 5月 カナダ



脳卒中後の片麻痺上肢のリハビリに、

その動作を頭のなかで練習するイメージトレーニング

が有効であるといわれている。




このうわさがどの程度信頼のおけるものなのか、

世界中の論文を調べて再評価してみたそうな。



その結果、

イメージトレーニングによるリハビリは

それ単体で行うよりも別の療法と組み合わせたときに

より効果的である、と考えられる。



しかしながら研究の数は十分ではなく、

・どういったイメージトレーニングを

・どのくらい行えばよいのか、

・その効果はどの程度持続するものなのか、

などについては 未だよくわかっていないことがわかった、


というおはなし。



写真:イメージトレーニング

2011年5月14日

音楽サポート療法で脳の可塑性がアップ


Music-Supported Therapy induces plasticity in the sensorimotor cortex in chronic stroke: A single-case study using multimodal imaging (fMRI-TMS).
2011 5月 ドイツ




音楽サポート療法Music-Supported Therapy)の

脳卒中上肢麻痺の治療効果を最新測定機器を使って調べたそうな。



音楽サポート療法

直径20センチほどのパッドを8つ連ねて、

それらをたたくとピアノの音階が鳴るようにした装置を利用する。



麻痺手、健常手の人差し指をもちいてパッドを叩き曲を演奏する。

上達に合わせて難度を調節できる。



脳卒中発症後1年半程たった患者について

このトレーニングを4週間実行する。



動作および脳の活動領域、皮質の反応のしやすさ等を

MRITMS機器を用いて評価した。




その結果、

音楽サポート療法によって、脳の活動領域とその反応の仕方に

良好な変化が観察できた。


音楽サポート療法は慢性期脳卒中患者の脳の

感覚運動野を鍛えるのにとても適しているのではないだろうか…


というお話。






感想:

パッドを叩く動作に伴い音が出るところがポイントだと思う。


そのうち 太鼓の達人療法が論文になる予感。


これはリハビリに使える

2011年5月13日

セラバンド といえば世良公則&ツイストを連想する世代が脳卒中になり始める今日この頃


Effects of Thera-Band elastic resistance-assisted gait training in stroke patients: a pilot study.

2011 5月 インド



セラバンドを使うと足の振り出し最中にも 

つま先アップをサポートすることができる。



16名の脳卒中患者をセラバンド併用あり、なし

の2グループに分けてその歩行回復具合を比較した。




その結果、

通常のリハビリのみに比べセラバンドの利用によって

歩行の質がより改善された。


みんな セラバンドを買いましょう、

というお話。



写真:セラバンド

2011年5月12日

両側性転移で麻痺手が勝手に良くなるフシギ


Transfer of motor skill learning from the healthy hand to the paretic hand in stroke patients: a randomized controlled trial.
2011 5月 イタリア



両側性転移とは一方の手で学習した動作が

自動的にもう一方の手にコピーされる現象をいう。



脳卒中で麻痺した手にも同様の転移が起きるのかどうか、

を調べたそうな。



脳卒中片麻痺患者20名を2つのグループに分けて、


一方のグループには健常側の手でnine hole peg test

1日10回、3日間続けて実行した。



そののち両グループで麻痺手によるnine hole peg test

行いそのタイムを評価した。




結果は、

健常側の手で練習したグループは23%ほどタイムが速かった。



これはリハビリテーション革命になるかも知れない、というおはなし。



2011年5月11日

血圧が高くて脳卒中が心配な女性にはひじきがおすすめ


Potassium, Calcium, and Magnesium Intakes and Risk of Stroke in Women.
2011 5月 スウェーデン




女性のカリウム、カルシウム、マグネシウム摂取量と

脳卒中になりやすさとの関連を調べたそうな。



34670人の女性について10年あまり追跡調査した。


この間に1680人が脳卒中になった。


内訳は、

脳梗塞1310人、脳内出血154人、くも膜下出血79人、その他137人であった。



データ分析した結果、

全体としてはカリウム、カルシウム、マグネシウムの摂取量と

脳卒中発生率との関連は見られなかった。



しかし、

高血圧歴を持つ女性に限定すると


カリウム摂取量が少ないとすべての種類の脳卒中になり易くなり

また、

マグネシウムが少ないと脳梗塞に、

・カルシウムが多いと脳内出血になり易くなることがわかった、 


というおはなし。





マグネシウムとカリウムを効率よく摂れる料理って何ですか?
Yahoo知恵袋

2011年5月10日

朝起きたら脳梗塞... いまさら慌ててもしょうがないな


Ischemic Stroke During Sleep: Its Association With Worse Early Functional Outcome.
2011 5月 韓国


脳卒中のおよそ4分の1は就寝中に起こる。


起床時に発症に気づく脳梗塞(Wake Up Stroke )と

普通の脳梗塞との違いについて調べたそうな。



2000人あまりの脳梗塞患者について

起床時発症脳梗塞を分類し、

退院までの回復具合を分析した。



その結果、

起床時発症脳梗塞はそうでない場合に比べて

退院時の回復具合が良くないことがわかった、

というおはなし。

図:起床時脳梗塞

2011年5月9日

歯医者にかかったばかりに大阪弁になったらオレは泣く (;_:)


Foreign Accent Syndrome: Oregon Woman Wakes From Surgery With Accent
2011 5月 アメリカ



アメリカ人のカレンさんが歯医者に行ったあとに突然

イギリスなまりで話すようになってしまった。


この症状は

外国語様アクセント症候群(foreign accent syndrom)


といって、これまで世界中で60件ほどしか報告がない

非常に稀な症状である。



脳の どこかわからない特定の部位がピンポイントで障害を受けると生じると考えられている。


この症状によって、他人にバカにされ、社会的に孤立してしまうひともいるらしい。

2011年5月8日

JAMA誌:塩分を控えさせるほど脳卒中死亡者が増える


Fatal and nonfatal outcomes, incidence of hypertension, and blood pressure changes in relation to urinary sodium excretion.
2011  5月  ベルギー  JAMA誌

尿中へのナトリウム排泄量と血圧、死亡率との関連について調べたそうな。


3000人あまりのほぼ健康な人々を対象に、

尿中に排泄されるナトリウムの量を8年間継続調査した。


塩分を多く摂ると尿中のナトリウム量も増えるので

尿を調べることで普段の塩分摂取量を推定することができる。



その結果、

調査期間中、 脳卒中などの心血管系疾患の死亡者数は

尿中ナトリウム量が多いほど少なかった。


尿中ナトリウム量が、

・少ない→50人死亡(率4.1%)

・中くらい→24人死亡(率1.9%)

多い→10人死亡(率0.8%)

であった。


また各グループ間で収縮期血圧にはあまり差がなかった。


塩分を我慢すればするほど脳卒中などの病気で死に易くなることがわかった

社会が塩分摂取にもっと寛容になることで脳卒中を減らすことができるのではないか、


というおはなし。

図:塩分と死亡率


感想:

放射線は浴びるほど健康になるっていう説と同様に、常識と思っていたことと真逆の結論が出る状況というのはそれらの因果関係がきわめて薄いということの証でもある、

と理解する。

だからこれを機に、塩分については気にしないようにしようと思った。
ランセット誌:塩分減らすとかえって脳卒中になる


[塩分]の関連記事 

2011年5月7日

最新の上肢麻痺治療装置が家電量販店にあった  としたら…


Long-term effectiveness of neuromuscular electrical stimulation for promoting motor recovery of the upper extremity after stroke.
2011 5月 中国




神経筋電気刺激治療の上肢麻痺改善効果がどのくらい持続するものなのか、

調べてみたそうな。



46名の患者に 通常のリハビリと、


・神経筋電気刺激を与えるグループと

・電気刺激なし のグループ


とに分けて3週間 リハビリを継続した。



その後、6ヶ月間にわたり上肢機能評価を行った。





結果は、

両グループともに著しい機能改善が見られたが、


治療後1ヶ月経つとグループ間で差が見られるようになり、

6ヶ月後には神経筋電気刺激のあったグループの方が

ずっと良い状態を維持していた。




神経筋電気刺激治療を3週間も行うとその後少なくとも

6ヶ月間は効果が持続することがわかった、

というお話。





感想:

神経筋電気刺激って、低周波治療器と何が違うんだろうか?

と思って調べてみた。



どうやら神経筋電気刺激というのは

低周波治療器でやっていることと 動作原理も使用装置もほとんど同じ。


低周波治療器は家電量販店で扱っていて、

大学の偉い人がそれを使うと、なぜか神経筋電気刺激装置になり、


1万円以下で買えるものが20万円になる。



そういうことのようである。

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