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2015年4月3日

ネイチャーも認める最新の下肢装具とは!?


These exoskeleton heels could help stroke victims walk again

Reducing the energy cost of human walking using an unpowered exoskeleton
2015  4月  アメリカ

歩行をアシストする画期的な下肢装具が開発され、科学雑誌ネイチャーに報告されたそうな。


カーネギーメロン大学の研究によるこの歩行装具は、

・外部からのエネルギー供給をまったく必要とせず、

・電子部品も一切使用しないシンプルで軽量設計ながら、

・歩行に伴うエネルギー消費を7%減らすことに成功した。


脳卒中などで障害を負った人々への応用が期待される、


というおはなし。



感想:

左足首のグニャ感がとれそうにないので、このくらいのチョビッとサポートは期待しちゃうな。

2015年4月2日

野菜嫌いなんだけどマルチビタミン飲んでれば脳卒中にならないかなぁ?


Multivitamin Use and Risk of Stroke MortalityThe Japan Collaborative Cohort Study
2015  3月  日本

マルチビタミンサプリメントと脳卒中死亡率との関連を調べてみたそうな。


健康な男女72180人にマルチビタミンの使用状況をアンケート調査した。

その後19年間追跡し、脳卒中での死亡の有無を確認した。


次のことがわかった。

・この間に2087人が脳卒中で死亡した。内訳は、脳梗塞1148人、脳出血877人。

・マルチビタミン使用者の脳卒中死亡リスクは13%低かった。

・この傾向は脳梗塞で顕著で、脳出血では有意な差は無かった。

・特に、野菜や果物の摂取が1日あたり3回未満の人で より効果的だった。

・マルチビタミンを定期的に摂っている人ほどこの関連が明らかだった。

野菜や果物をあまり摂らない日本人は、マルチビタミンサプリメントをしっかり飲むと脳梗塞での死亡リスクが低下する、


というおはなし。

感想:

いままでマルチビタミンのこの種研究は「効果なし」が多かったんだけど、状況変わってきてるのかな?

ちょっとまえにビタミンB9サプリメントの脳卒中予防効果が明らかになったし、、
高血圧の脳卒中予防には葉酸サプリメントが効くことが判明

2015年4月1日

TIAと偏頭痛はすぐに区別できるのか?


Transient Neurologic Deficits: Can Transient Ischemic Attacks be Discrimated from Migraine Aura without Headache?
2015  3月  ベルギー

一過性の神経障害はTIA(一過性脳虚血発作)と区別がしにくい。そこで、TIAと前兆つき偏頭痛とを臨床現場で区別することができるものか調べてみたそうな。


TIA患者、前兆つき偏頭痛患者、偏頭痛の前兆のみで頭痛のない患者のデータを各々32人ずつ抽出し特徴を比較したところ、


次のようになった。

・TIA患者は偏頭痛患者に比べはるかに高齢で、男性が多かった。

・TIA患者には脳卒中歴、高血圧、脂質異常が多かった。

・視覚障害は偏頭痛患者で非常に多かった。

・TIA患者のほとんどはこの神経障害が初回だった。


TIAと偏頭痛などの一過性神経障害の違いには特徴があるものの、臨床現場で両者を正確に区別するには十分でない、


というおはなし。
前兆 偏頭痛偏頭痛の前兆


感想:

「ただの偏頭痛かもしれないけどとりあえずtPA打っときましょうね、、」 とは ならないのかな。

2015年3月31日

アミノ酸のシステインが脳内出血予防にすごく効くことが明らかに


Dietary Cysteine and Other Amino Acids and Stroke Incidence in Women
2015  3月  スウェーデン

アミノ酸のシステインには血圧を抑えたり抗酸化効果が期待できる。

そこでシステインの摂取量と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


健康な女性34250人に食事アンケートをとって、脳卒中の発生を10年間追跡調査したところ、


次のようになった。

・この間に1751件の脳卒中があった。

・システインの平均摂取量は1日あたり635mgで、

・システインを多く摂るほど脳卒中リスクは低下した。

・ほとんど摂らない人に比べシステインをたっぷり摂る人の脳卒中リスクは21%低かった。

・脳卒中の種類別では、脳梗塞リスクが18%減、脳内出血では46%減だった。

・他の種類のアミノ酸と脳卒中との間には関連はまったく見られなかった。


システインを摂るほど脳卒中になりにくくなるのだろう、


というおはなし。
システイン

感想:

脳内出血予防にめっちゃ効くってこと。

システインを多く含む食品にはどんなのがありますか? (Yahoo知恵袋)

動物性のたんぱく質をガッツリ食べてればいいんだな。

2015年3月30日

大気汚染と脳卒中 PM2.5はどう危険なのか


Short term exposure to air pollution and stroke: systematic review and meta-analysis
2015  3月  イギリス

大気汚染と脳卒中の関連を 短期的な影響に絞って調べてみたそうな。


大気汚染物質への曝露と、その7日以内の脳卒中の発生について述べた過去の論文を厳選し、データを統合 再解析したところ、


次のことがわかった。

・2748の論文から94件抽出し、28カ国、600万件以上のデータを得た。

・脳卒中での入院、死亡は、COやSO2,NO2濃度に従って増加した。

・粒子状物質PM2.5およびPM10についても同様だった。

・オゾンとの関連は非常に弱かった。

・特にPM2.5との関連は強く、影響が持続した。


ガス状および粒子状物質の大気汚染が、ほんの数日で脳卒中での入院、死亡に影響することがわかった、


というおはなし。

PM2.5 PM2.5の持続力


感想:

花粉と脳卒中の影響を調べてもらいたいねぇ、、と思って検索してみた。

ひとつみっけ。

2015年3月29日

脳内出血患者の「蘇生措置拒否」を指示しなかったところ 死亡するはずの患者が元気になった


Full medical support for intracerebral hemorrhage
2015  3月  アメリカ

脳内出血の予後予測スコアに反して蘇生措置拒否(DNR)指示をださなかった場合でも、
ひょっとして死亡率は高くもなく回復もいいんじゃないか、、という考えを検証してみたそうな。


5箇所の医療施設に入院した脳内出血患者でDNR指示の無いケースについて調査したところ、


次のようになった。

・平均年令62、109人の患者を対象とした。

・血腫の大きさは平均39ccで 症状スコア予測では30日死亡率は50%とされた。

・ところが実際の死亡率は20.2%にしか達しなかった。

・90日時点では 27.1%が死亡し、21.5%が重度の障害を負う一方、

・29.9%は機能回復良好で、さらに21.5%はやや重症な程度に落ち着いた。


脳内出血患者へガイドラインに沿った蘇生措置拒否の指示を出さなかったところ 従来予想に反して死亡率がかなり低かった。機能回復も悪くはなかったので いままでのやり方ちょっと変えたほうがいいんじゃね?


というおはなし。

蘇生措置拒否

感想:

DNRを認めると必要なサポートが為されなくなって、積極的に死なせるように状況が推移してゆくのかね。

2015年3月28日

TIAや軽い脳卒中のあと再発する割合は、、


Four Year Follow Up of Transient Ischemic Attacks, Strokes, and MimicsA Retrospective Transient Ischemic Attack Clinic Cohort Study
2015  3月  イギリス

軽症脳卒中やTIA患者に迅速に対応する専門外来「TIAクリニック」を訪れた患者のその後を調べてみたそうな。


1万人あまりの患者を約4年間追跡調査したところ、


次のことがわかった。

・患者の内訳はTIA32%、軽症脳卒中18%、類似症状50%だった。

・その後脳卒中になった者は、TIAの7.1%、軽症脳卒中の10.9%、類似症状の2.0%だった。

・TIAまたは軽症脳卒中患者が90日後に脳卒中になる割合は1.3%だった。

・類似症状者と比べた時の死亡リスクは、TIAで1.7倍、軽症脳卒中で2.2倍だった。

TIAや軽症脳卒中になった患者が90日後にまた脳卒中になる割合が通常よりも小さかった。TIAクリニックは効果があるのかも知れない、


というおはなし。


感想:

通常 TIAのあと5%くらいの人が数ヶ月以内に脳卒中になるという。でも1年、2年経つと 再発する人はやっぱり再発するんだと思う。

患者の半分が類似症状者だから、TIAクリニックってのは人騒がせな患者をフィルタリングする役割も担ってんだろな。

2015年3月27日

日本人の脳卒中が起きやすい曜日がわかった!


Weekly variations of stroke occurrence: an observational cohort study based on the Kyoto Stroke Registry, Japan.
2015  3月  日本

週の中で脳卒中がもっとも起きやすい曜日を調べてみたそうな。


京都脳卒中患者データベースから過去11年間の1万3千人あまりの患者データを抽出し 解析したところ、


次のことがわかった。

・日曜日を基準にしたときの各曜日の脳卒中の起きやすさの比は、月曜1.16、火曜1.10、水曜1.06、木曜1.09、金曜1.05、土曜1.07で、月曜日がもっとも高かった。

・脳卒中の種類別では、脳梗塞で月曜が高く、年齢や性別に依らなかった。

・脳内出血、くも膜下出血と曜日との関連は見いだせなかった。


脳梗塞でのみ曜日ごとの周期性が見られた。背後に脳梗塞のきっかけになるメカニズムがあるのかもしれない、


というおはなし。
京都の脳卒中

感想:

脳梗塞は進行が緩やかなものも多く、「今日は日曜だから我慢して明日 病院に行きましょう」って考える人が多いだけだと思った。

2015年3月26日

iPadアプリを使う自宅でできる失語リハビリの効果について


Effectiveness of an impairment-based individualized rehabilitation program using an iPad-based software platform
2015  1月  アメリカ

iPadを使った脳卒中患者の失語治療効果を調べてみたそうな。


脳卒中で失語症の患者51人にiPadを配布し、週に1回1時間x10週間の専門家によるiPadを使った言語リハビリを行った。

このうち49人には1人でできる複数の言語訓練アプリを個別に選んでiPadにインストールし、自宅での訓練を強制ではなく 推奨した。


次のようになった。

・自宅訓練グループのiPad使用時間は、週に平均4時間8分で、17時間使う猛者もいた。

・自宅訓練グループでのみ言語、記憶、実行、注意力の有意な改善が見られた。

・その改善程度は、失語症が重いほど大きかった。


タブレットを使って患者ごとに最適化した失語訓練方法の成果を確認できた、


というおはなし。

iPadアプリ

感想:

論文にアプリ名が無かったのでそれらしいものを探してみた。英語版はいくつもあるけど 日本のは??って感じだったなぁ。

[アプリ]の関連記事

2015年3月25日

不安を訴える脳卒中経験者にCDを渡した


Self-help relaxation for post-stroke anxiety: A randomised, controlled pilot study.
2015  3月  オーストラリア

脳卒中経験者の不安対策にリラクゼーショントレーニングを試してみたそうな。


不安スコアの高い脳卒中経験者21人を2グループに分け、一方にリラクゼーションの自律訓練を週に5回x1ヶ月間以上行った。

自律訓練は、専門家の立会いなしでできるようCDを利用した。


次のようになった。

・リラクゼーションの自律訓練を受けたグループでは 明らかに不安が低下した。

・1か月後、自律訓練グループ10人中7人が訓練を完遂し、その後も継続した。

・この訓練方法は、簡単でかつ経済的、副作用はほとんどなし が特徴だった。


不安を抱える脳卒中経験者にリラクゼーション用自律訓練CDを与えたところ、不安が低下した、


というおはなし。


感想:

この種の問題で薬に頼らないところがエライ。

2015年3月24日

くも膜下出血経験者の注意欠陥について


Attention Deficits After Aneurysmal Subarachnoid Hemorrhage Measured Using the Test of Variables of Attention
2015  3月  スウェーデン

くも膜下出血経験者の注意力を調べてみたそうな。


回復良好なくも膜下出血経験者について注意力テスト(TOVA)を行った。

別の種類の注意力テスト(MADRS と MoCA)の結果とも比較した。


次のようになった。

・TOVAでは58%が注意欠陥とされた。

・特に、刺激に対する反応性のミスが多かった。

・TOVAと他のテスト結果との関連性は見られなかった。


くも膜下出血経験者の注意欠陥はよくあることだった、


というおはなし。



感想:

注意欠陥というと右脳損傷がすぐに思いつくけど、どうして注意力に問題を生じるのかよくわかってないんだよね。

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