~ 5000超の記事をシンプルな単語で検索するよ!

2019年8月2日

脳動脈瘤がふくらむ2つの目安


A systematic review and meta-analysis of risk factors for unruptured intracranial aneurysm growth
2019  7月  中国

脳動脈瘤は成人の3%にみつかるという。

未破裂の脳動脈瘤へのクリップやコイル手術はおおきなリスクをともなう。

通常は動脈瘤を画像検査でフォローして、成長しているようなら破裂の可能性が高いとして治療の対象とする。

動脈瘤の成長の要因として、高血圧、性別、年齢、くも膜下出血歴、動脈上の位置、サイズ、形状、喫煙、多発動脈瘤、などが考えられるがじつはよくわかっていない。

そこで、これまでの研究のメタアナリシスから未破裂脳動脈瘤が成長するリスク要因をあきらかにしてみたそうな。

2019年8月1日

脳卒中後うつに特徴的なコレステロールとは


Serum lipid profiles and post-stroke depression in acute ischemic stroke patients
2019  6月  中国

脳卒中後のうつは患者の33%におき日常生活動作の低下につながるという。

そのリスク要因として、女性、身体障害、うつ歴、がわかっているが病態生理学的要因についてはあきらかになっていない。

さいきんの10年ほどのあいだにうつと血清脂質プロファイル(脂肪やコレステロールの種類など)との関連がいくつも報告されるようになった。

脳卒中後のうつと血清脂質プロファイルとの関連についての報告はないのでくわしくしらべてみたそうな。

2019年7月31日

タバコが体から抜けるまでの年数


Cigarette Smoking, Smoking Cessation, and Long-Term Risk of 3 Major Atherosclerotic Diseases
2019  7月  アメリカ

喫煙は冠動脈疾患や脳卒中のリスク要因の1つであり報告もおおい。

同様に 末梢動脈疾患(おもに手や足の虚血)リスクでもあるが調査の数はすくない。

これら3つの動脈硬化性疾患(冠動脈疾患、脳卒中、末梢動脈疾患)と喫煙との関連をまとめてしらべてみたそうな。



1987時点で45-64歳で健康な13355人を26年間フォローして病気の発生と喫煙(量、頻度、年数、禁煙歴)との関連を解析したところ、



次のことがわかった。

・この間に末梢動脈疾患492、冠動脈疾患1798、脳卒中1106件がおきた。

・年間喫煙量とこれら3つの疾患には用量関係が確認できた。とくに末梢動脈疾患で関連がつよかった。

・喫煙期間、1日の喫煙量も同様の用量関係がみられた。

・禁煙期間がながいほど3疾患のリスクは低下したが、

・非喫煙者レベルまでリスクが低下するのに要する禁煙期間は、末梢動脈疾患では30年、ついで冠動脈疾患が20年、脳卒中も20年以上を要した。

喫煙の量、期間、頻度すべてが3つの動脈硬化性疾患と用量関係にあり、とくに末梢動脈疾患で関連がつよかった。これらリスクは禁煙したとしても20-30年間は高いままだった、


というおはなし。

図:禁煙年数と脳卒中リスク



感想:

禁煙関連のさいきんの記事。
禁煙は余命を○年のばし 再発を○○年遅らせる

禁煙効果があらわれるまでの年数

禁煙が脳卒中の再発を予防するはほんとう?

2019年7月30日

脳内出血ですぐに血圧を下げる効果


Therapeutic effect of early intensive antihypertensive treatment on rebleeding and perihematomal edema in acute intracerebral hemorrhage
2019  7月  中国

脳内出血の症状悪化の原因は血腫と周辺浮腫の増大にあり、血圧の上昇が関係すると考えられている。

患者の83%が血腫増大を経験するとされ、収縮期血圧が160mmHg以上だとそのリスクがあきらかに高くなるという。

これまで積極的に収縮期血圧をさげることで血腫増大を抑えることができるとする報告はあったが、浮腫についてはよくわかっていなかった。

そこで、発症6時間以内の患者に降圧薬を集中的にあたえて24時間後の浮腫と30日、90日後の回復をくわしくしらべてみたそうな。



脳内出血患者121人を、集中降圧グループと比較グループにわけた。

両グループには降圧薬ウラピジル25mgをゆっくり与え、集中降圧グループにはさらに100mg与えた。
ただし収縮期血圧が135mmHgを下回らないようにした。

CTを、24時間、72時間、7日、14日後に撮り、血腫と浮腫を評価した。



次のことがわかった。

・24時間後の血腫体積はあきらかに集中降圧グループで小さかった。

・72時間後の周辺浮腫体積は比較グループが有意におおきかった。

・30日、90日後の神経症状スコアは集中降圧グループがちいさく、生活自立度は高かった。

・死亡率にあきらかなグループ間の違いはなかった。

脳内出血への早期の集中降圧治療は再出血や浮腫を抑え生活の質を改善した、


というおはなし。

図:血圧測定



感想:

こんなにシンプルで効果があるのなら、
いつも降圧薬を持ち歩いて「漏れたな」とおもったらいつもの4倍くらい飲む。
そんな使い方もありか。

2019年7月29日

せん妄状態だった患者の生存率


The long-term prognosis of patients with delirium in the acute phase of stroke- PRospective Observational POLIsh Study (PROPOLIS)
2019  7月  ポーランド

せん妄(delirium)は脳卒中患者の10-48%に見られるという。

せん妄がその後の回復不良に関連するというデータは数おおくあるものの、長期の予後調査はほとんどなく結論も一致していない。

そこで脳卒中後のせん妄と12ヶ月後の回復状態との関連をくわしくしらべてみたそうな。



ポーランド人の脳卒中患者682人について急性期でのせん妄の有無と、その後の退院先、再発、合併症、運動機能、死亡率について12ヶ月間フォローした。

せん妄の診断はDSM-5にしたがい「昏睡ではないタイプの注意と意識、認知の障害が急に発生して原因にこころあたりがあること」とした。




次のことがわかった。

・せん妄のあった患者はなかった患者よりも他の病院や介護施設へうつることがおおかった。

・3ヶ月、12ヶ月後の死亡率もせん妄患者であきらかに高かった。

・3ヶ月後の死亡リスク要因として、発熱、せん妄、肺炎、が挙げられ、

・12ヶ月後の死亡リスク要因として、せん妄、呼吸器疾患歴が挙げられた。

・身体障害が残る者もせん妄患者におおかった。
脳卒中の急性期でのせん妄は長期の予後にネガティブに影響していた、


というおはなし。

図:脳卒中急性期にせん妄の生存率



感想:

「せん妄」は「意識を失う」よりはマシなイメージがあったけど、逆かもしれんね。
意識がなかったのに元気になるくも膜下患者

2019年7月28日

頭頂の梗塞でヘミバリズム


Acute Hemiballismus as the Presenting Feature of Parietal Lobe Infarction
2019  5月  アメリカ

ヘミバリズム(hemiballismus)は意思に関係なく一方の手脚がおおきく動いてしまう病気で舞踏病のなかまとされている。

これまで大脳基底核の視床下核での損傷が原因と考えられてきたが そうでないケースがあったそうな。

2019年7月27日

nature.com:オリーブ油が脳梗塞に良いあらたな理由


Neuroprotective effects of oleic acid in rodent models of cerebral ischaemia
2019  7月  韓国

一価不飽和脂肪酸のオレイン酸はオリーブ油成分の80%を占める。脳の細胞膜やミエリンにもおおく含まれる。

さいきんではオレイン酸が脳機能のはたらきに必須であり、神経の軸索やシナプス形成を促すはたらきも報告されている。

じっさいアルツハイマー病やうつ病患者ではオレイン酸のあきらかな低下が確認されている。

これまで脳梗塞にたいするオメガ3や6タイプの不飽和脂肪酸(DHAやリノレン酸、リノール酸など)のはたらきについてはおおくの研究がなされてきた。

しかし一価不飽和脂肪酸のオレイン酸と脳梗塞との関連については研究がすくなくよくわかっていないのでくわしくしらべてみたそうな。

2019年7月26日

意識がなかったのに元気になるくも膜下患者


Loss of consciousness at onset of aneurysmal subarachnoid hemorrhage in good-grade patients
2019  7月  ドイツ

くも膜下出血で入院時に意識消失(Loss of consciousness)の患者はかならずしもめずらしくない。Hunt Hess分類では意識消失が重症(グレード4-5)条件の1つでもある。

脳動脈瘤の破裂により頭蓋内圧が高まり脳血流が低下して失神する。これまで意識消失は予後不良も暗示すると考えられてきた。

いっぽうで意識消失は再出血や遅延性脳梗塞と関連しないとするさいきんの報告がある。

そこで重症度グレードが低いのに意識消失のある患者についてくわしくしらべてみたそうな。

2019年7月25日

Stroke誌:手術するべき脳動脈瘤4つのチェック


Treatment Scoring of Unruptured Intracranial Aneurysms
2019  7月  フィンランド

くも膜下出血の発生率は低下傾向にあり平均年齢はあがっている。つまり若年者の発生が減少している。その理由として喫煙率の低下や診断精度の向上が考えられる。

いっぽうMRIの普及にしたがって症状のない未破裂脳動脈瘤の発見が増えている。

これらの状況から 未破裂脳動脈瘤がやがて破裂する(くも膜下出血となる)リスクはかなり低いことがわかる。

未破裂脳動脈瘤の治療(クリップやコイル手術)判断は、その根拠にできる研究が存在しない(選択バイアスが強く使えない)ため非常にむつかしい状況にある。

治療の可否を判断するためのスコア基準 UIA treatment score (UIATS)が提案されているものの とても複雑なうえ精度の検証もなされていない。

「唯一」40年以上まえにヘルシンキ大学がおこなった未破裂脳動脈瘤患者142人を治療せず生涯フォローした研究が使えそうなので、このデータをつかってUIATSを検証し よりすぐれたスコア法を開発してみたそうな。

2019年7月24日

バランスリハビリ レビューの質


Rehabilitation interventions for improving balance following stroke- An overview of systematic reviews
2019  7月  イタリア

脳卒中患者の3分の2は歩行に問題を生じ、3分の1は6ヶ月経っても介助なしには歩行できない。

そして自宅に退院した脳卒中経験者の70%は1年以内に転倒を経験するという。

これまで脳卒中の歩行リハビリ法としてさまざまな手段が考案されている。

それら論文についての数あるシステマチックレビューのうち バランス能力改善の観点から総括してみたそうな。

2019年7月23日

精神を病んで脳卒中になった患者の特徴


Impact of psychiatric comorbidity on the severity, short-term functional outcome, and psychiatric complications after acute stroke
2019  7月  ドイツ

脳卒中のあとのうつ 不安 認知症はよく知られている。これらの精神疾患は脳卒中と血管リスクを共有し双方向に影響すると考えられる。

じっさい情動障害や統合失調症と脳虚血との関連をしめす報告もおおい。

そこで脳卒中が発症する前の精神疾患歴との関連をくわしくしらべてみたそうな。

ご意見 ご感想はこちら

名前

メール *

メッセージ *