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2019年11月28日

反対側へのシータバーストと慢性期脳卒中の機能回復


Low-intensity contralesional electrical theta burst stimulation modulates ipsilesional excitability and enhances stroke recovery
2019  10月  ニュージーランド

脳の両半球は互いのはたらきを抑制しあっているという考え方があって、脳卒中によりいっぽうの脳半球がダメージを負うと反対側からの抑制に歯止めが効かなくなりダメージを負った脳のはたらきがさらに悪化するという。

このアンバランスを正すために反対側にrTMSをあてて過剰な抑制が起こらないようにする臨床実験が数おおくおこなわれてきたが、いまだ一致した結果が得られていない。

動物実験では反対側の脳に電極から直接シータバーストパルスをあてることで過剰抑制を低下させ脳卒中の運動機能を回復させることに成功している。

これらの実験は急性期のものしかなかったので、慢性期であらためてその効果を確認してみたそうな。

2019年11月27日

血管性認知障害の疑い しかも眠れない→死ぬ


Objective short sleep duration increases the risk of all-cause mortality associated with possible vascular cognitive impairment
2019  11月  アメリカ

高齢者の13%はなんらかの認知障害を経験し、6%が認知症にいたるという。認知症の25-50%の原因は血管性である。

血管性認知障害(vascular cognitive impairment:VCI)は軽い認知障害から完全認知症までを含む呼び名で、心血管代謝要因である高血圧や糖尿病の影響をうける。

睡眠もまた心血管代謝に関係すると考えられ、不眠症が脳卒中などのリスク要因であることはあきらかになっている。

そこで、客観的睡眠時間が短い場合の死亡率が血管性認知障害VCIとどのように関連するものか、くわしくしらべてみたそうな。

2019年11月26日

脳卒中後の不眠症率


Incidence and prevalence of post-stroke insomnia- A systematic review and meta-analysis
2019  10月  イギリス

不眠症は入眠や睡眠の維持ができない状態 および週に3回以上早朝に目覚めてしまうことがすくなくとも3ヶ月間つづき日中の生活に影響する状況を指す。

一般人の不眠症有病率は6%で脳卒中経験者のそれはずっと高いという。

これまで脳卒中経験者の不眠症の発生率と有病率をしらべたメタアナリシスはみつからないのでやってみたそうな。

2019年11月25日

握るだけで血圧を下げる効果、ホンモノだった


Effects of isometric resistance training on resting blood pressure- individual participant data meta-analysis
2019  10月  オーストラリア

高血圧は心血管疾患の原因となる。

ライフスタイルのうち身体活動レベルをあげることが高血圧管理に有効とされている。

とくにダイナミックな有酸素運動が効果的と考えられているものの、毎回おおくの時間を要するため続かないことや運動機能に制限のある者には向いていない問題があった。

2013年にアメリカ心臓協会が、握力計をギュッと握るだけのアイソメトリック負荷トレーニング(isometric resistance training:IRT)に血圧を下げる効果があるとし、

その後メタアナリシスでも効果が確認され、2017年にはIRTがクラスⅡBのエビデンスレベル推奨度C として高血圧管理のガイドラインに載るようになった。

しかしメタアナリシスでもサンプルサイズや投薬、その他関連要因のバイアスの影響が除ききれていなかったので、
すべての個人レベルのデータ(individual participant data)を統合して解析する より厳格なメタアナリシスをこころみたそうな。

2019年11月24日

ボツリヌス療法の二重盲検ランダム化比較試験


Exploratory Randomized Double-Blind Placebo-Controlled Trial of Botulinum Therapy on Grasp Release After Stroke (PrOMBiS)
2019  11月  イギリス

脳卒中後の痙縮は屈筋の過剰収縮によりおきる。

これまでボツリヌス毒素A型(onabotulinumtoxinA)が痙縮をやわらげるという報告がいくつもあった。しかしいずれも比較対照群を設けず盲検にもなっていない調査ばかりであった。

この効果を確定するべく、二重盲検のランダム化比較試験 PROMBISトライアルをおこなっていみたそうな。

2019年11月23日

SSRIでリハビリははかどるのか?


Use of Selective Serotonin Reuptake Inhibitors and Outcomes in Stroke Rehabilitation- A Prospective Observational Pilot Cohort Study
2019  11月  シンガポール

脳卒中リハビリテーションをうながす薬物療法としてSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が期待されている。

SSRIには炎症をおさえ、血管新生 神経新生をうながし、成長因子の分泌、皮質機能の再編をすすめる働きがあるとされている。

じっさいフランスでの SSRIフルオキセチンを用いた脳卒中の運動機能回復についてのFLAMEトライアル(2011年)では白人を対象に良好な成果が報告されている。

そこでアジア人ではどうか、実験してみたそうな。

2019年11月22日

麻痺の程度と上肢の使用時間


Upper limb use differs among people with varied upper limb impairment levels early post-stroke- a single-site, cross-sectional, observational study
2019  11月  シンガポール

脳卒中後の上肢機能の回復は不完全なものになりがちである。

とくに最初の4週間はもっとも回復いちじるしい時期ではあるが、この期間の重度麻痺患者の上肢の使用状況についての報告はほとんどないのでくわしくしらべてみたそうな。

2019年11月21日

Stroke誌:脳の動脈瘤が脳だけではない証拠


Prevalence of Intracranial Aneurysms in Patients With Systemic Vessel Aneurysms
2019  11月  韓国

動脈瘤は単に局所的な現象ではなく全身性の状態を反映したものと考えられ、その形成には遺伝や炎症など環境要因も関わっているという。

じっさい大動脈瘤/解離の患者には頭蓋内動脈瘤が高率にみられるという報告がある。

他の位置の動脈瘤患者での頭蓋内動脈瘤の率についての報告はほとんどないので大規模にしらべてみたそうな。

2019年11月20日

眼球が偏った患者の予後


Prognostic information of gaze deviation in acute ischemic stroke patients
2019  11月  ポルトガル

脳梗塞患者の眼球偏位(gaze deviation)は主幹動脈閉塞による予後不良の因子であるとする報告がある。

そこで血栓溶解治療などの再灌流療法を経た場合に この関連がどうなるのかしらべてみたそうな。

2019年11月19日

Neurology誌:脳梗塞の女性への対応と予後のちがい


Sex differences in treatment and outcome after stroke
2019  11月  オーストラリア
脳卒中に関して、女性は男性よりも発症時の年齢が高いせいか 生存率は低く、高血圧や心房細動もおおいと考えられてきた。

そこで、脳卒中の管理、回復度について女性と男性を大規模にくらべてみたそうな。



5つの国際マルチセンター研究から急性脳梗塞の患者19652人(40%が女性)ぶんのデータを解析したところ、



次のことがわかった。

・すべての関連要因を調整後、女性は男性にくらべて、
3-6ヶ月後の生存率は高く、

・障害を負いやすく、生活の質(QoL)が低くなりがちだった。

・さらに女性は急性期脳卒中治療室(acute stroke unit)へ送られることがおおく、

・挿管されたり集中治療室(intensive care unit)へ入れられることはすくなかった。

・入院まえでは、女性は、高血圧の薬を処方されていることがおおく、

・抗血小板薬や血糖降下薬、脂質降下薬の処方はすくなかった。
女性脳梗塞の生存率は高く、障害を負いやすく、QoLは低かった。このちがいは投薬と治療対応の男女差で部分的には説明できそうだった、


というおはなし。

図:女性



感想:

これ↓おもいだした。
Stroke誌:女性のQoLが低い理由

2019年11月18日

Stroke誌:若年者の大麻と脳卒中


Marijuana Use Among Young Adults (18–44 Years of Age) and Risk of Stroke
2019  11月  アメリカ

アメリカでは大麻の合法化によりその使用量が急増している。大麻は有害な作用は少ないとされているものの、若年者への影響は懸念されている。

大麻の基本成分であるテトラヒドロカンナビノールが脳血管イベントと関連すると考えられているので、そのリスクを大規模にしらべてみたそうな。



アメリカの行動危険因子についてのアンケート調査(Behavioral Risk Factor Surveillance System)の2016-2017年のデータから若年者(18-44歳)で過去30日以内の大麻使用者について脳卒中との関連を解析したところ、



次のことがわかった。

・43860人中13.6%が大麻使用者だった。

・大麻使用者は非使用者にくらべ、若年者、非ヒスパニック、大学出身者がおおかった。

・また 活動的で、大酒飲み、現在喫煙で、高血圧、糖尿病、高脂血症もおおかった。

・脳卒中のなりやすさは大麻使用が時間的に近く、より頻繁に使用(月に10日以上)するほど高かった(オッズ比2.45倍)。

・たばこも使用しているとさらに脳卒中になりやすかった(オッズ比3.12倍)。

大麻の使用で若年者が脳卒中になりやすくなると考えられた、



というおはなし。

図:大麻と脳卒中リスク


感想:

沢尻報道もあり関心をもった。日本で合法化されてもやりたくないな。
nature.com:大麻は脳卒中予防になる?

大麻の嗜みと脳梗塞の関連

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