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2025年8月18日

くも膜下出血=動脈瘤の常識が崩れる日

2025  8月  オランダ


くも膜下出血(SAH)の大部分は動脈瘤破裂によるものとされているが、その約15%は非動脈瘤性(nSAH)である。

nSAHはさらに、perimesencephalic SAH(PMSAH)と non-perimesencephalic SAH(NPSAH)に分類される。PMSAHは脳幹周囲に限局した出血であり、静脈起源と考えられていて予後は良好とされている。一方でNPSAHは出血の広がりが大きく、動脈性出血を反映していると考えられ、予後は不良である。

そこで、この二つの病型を比較し、その臨床経過や転帰にどのような差があるかをくわしくしらべてみたそうな。

2025年8月17日

骨折の有無は関係なし——満足度を奪う真犯人は“転倒恐怖(FoF)”

2025  8月  中国


脳卒中患者は身体機能やバランス能力の低下により転倒リスクが高い。転倒は身体的損傷をもたらすだけでなく、心理的影響として「転倒恐怖(Fear of Falling, FoF)」を引き起こしやすい。

FoFは活動量の低下や社会的孤立を招き、生活満足度(QOL)の低下に直結する。しかし、入院中の脳卒中患者において、転倒の重症度・損傷の有無・FoFが生活満足度にどのように関連するかは十分に明らかになっていなかった。

そこで、この関連を解明し、転倒予防と心理的ケアの必要性をくわしくしらべてみたそうな。

2025年8月16日

STICH後も諦めない脳外科医たち──ルーマニア発・ICH開頭手術の正当性探し

2025  7月  ルーマニア


脳内出血(ICH)は脳卒中の中でも死亡率・後遺症率が高いタイプである。外科的に血腫を取り除くことは理論的には有用と考えられてきたが、大規模試験(STICHなど)では全体として明確な生存利益が示されていない。

それでも、血腫の場所や大きさによっては手術が有利になる可能性は残っている。

そこで、ルーマニアの単一施設で2017〜2023年に治療したテント上ICHの患者を対象に、外科治療と保存療法の転帰を比較し、死亡率や手術適応の要因をくわしくしらべてみたそうな。

2025年8月15日

脳卒中リスクは“歩くほど”下がる!3000歩から始まる驚きのデータ

2025  8月  オーストラリア


高血圧は脳卒中を含む主要な心血管疾患の最大の危険因子の一つである。日常生活で容易に実践できる身体活動として「歩くこと」は有望であるが、具体的にどの程度の歩数や歩行強度が脳卒中リスクの低下と関連するかについては、これまで十分なデータがなかった。

そこで、加速度計で計測した客観的な歩数データを用い、高血圧者における歩数・歩行強度と主要心血管イベント発症リスク(特に脳卒中)との関連を明らかにするべくくわしくしらべてみたそうな。

2025年8月14日

「75歳からの血圧革命」──130mmHg未満で本当に寿命は延びるのか?

2025  8月  日本


高齢になると血圧は上がりやすくなり、それが心筋梗塞や脳卒中などの心血管病、さらには死亡のリスクを高めることが知られている。一方で、血圧を下げすぎると腎臓の働きが悪くなったり、立ちくらみや転倒、認知機能の低下といった副作用が出ることも心配されている。

2019年の日本高血圧学会ガイドラインでは、75歳以上の人の目標は「収縮期血圧(SBP)140mmHg未満」だった。しかし、その後の研究で「130mmHg未満」を目指す厳しめの血圧管理でも、心血管病や死亡を減らせる可能性があることが分かってきた。
特に日本は超高齢社会であり、この年齢層でどのくらいの血圧を目標にするのがよいかを明らかにすることはとても重要である。

そこで、75歳以上の高血圧の人で、SBP<130mmHgを目指すことが本当に効果的で安全かどうかを、過去の臨床試験をまとめてくわしくしらべてみたそうな。

2025年8月13日

脳卒中でもトイレが人を歩かせる:リハ病棟で“こっそり独歩”が起きる理由

2025  7月  オーストラリア


脳卒中リハビリにおいて、入院中に「独歩(自分ひとりで歩く)」へ移行できるかどうかは、退院後の生活の質に直結する重要な節目である。

しかし、病院では転倒予防のため、理学療法士など専門職による安全確認が行われるまで単独歩行が制限されることが多い。
この安全管理の仕組みは患者の自立を守る反面、活動量低下や心理的負担を招く可能性がある。

そこで、脳卒中患者が入院中に独歩へ移行する際の意思決定過程やリスク認識について、当事者の視点からくわしくしらべてみたそうな。

2025年8月12日

笑いも泣きも止まらない──橋脳卒中が壊す“右脳ネットワーク”と、その立て直し方

2025  7月  韓国


病的笑い・泣き(Pathological Laughing and Crying:PLC)は、脳卒中のあとに突然こらえきれない笑いや泣きが出てしまう症状である。感情そのものがおかしくなるわけではなく、その出し方を調節する仕組みが壊れることで起きる。

なかでも橋(pons)という脳幹の一部を傷めた脳卒中では、PLCが比較的よく見られることが知られている。しかし、橋の損傷がなぜPLCにつながるのか、特に脳のどこに代謝の異常が出ているのかははっきりしていなかった。

そこで、橋脳卒中患者を対象に、脳の糖代謝を調べるPET検査を使ってPLCの背景をくわしくしらべてみたそうな。

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