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2018年1月28日

読者レポート:中枢性疼痛を解決する方法

脳卒中後の中枢性疼痛では体験者にしか理解できないほどの非常にはげしい痛みを感じる。これに耐えかねて自殺する者もいるという。
脳卒中後の痛みで自殺してしまう患者がいる
しかも中枢性疼痛にはいまだ有効な治療法がほとんどない。
中枢性疼痛の治療法と効果について
こんかい、中枢性疼痛が自然に治ってしまったという報告があったので紹介する。


脳卒中後の中枢性疼痛体験についておそらく日本でいちばんたくさん語っているブログがあります。

これ↓
1963年1月1日生まれ中途身障者の岡下俊介ブログ

先日、このブログを実名で運営している岡下俊介さんからメールをもらいました。

許可を得て引用します。

-------------------------------------------ここから

今回、貴殿が運営されておられる
「サバイバのゼンデラ」という
脳卒中に関する情報サイトに役立つのではないかと私の症状緩和の経験を
一方的ではありますがお伝えさせて頂きます。

その症状とは視床痛いわゆる中枢性疼痛の症状ですが、ご存知かどうか分かりませんが、私は脳出血を発症後、半年程度経過してから視床痛いわゆる中枢性疼痛に5年程悩まされ続けました。上記の情報サイトでも紹介されていた疎経活血湯も試してみたり、抗うつ剤なども試してみたりしていました。ところが約9年耐え続けた結果、現在では症状がほとんどなくなっていることに気付きました。

あれ程根治が難しいと言われている視床痛がなんと自然治癒?したようなのです。当時は曇天や雨の日や低気圧が近づくだけで症状が悪化していたのですが、現在ではそんな天気にも左右されず、緩和したままなのです!

私は最近、ベストセラーになったと言われる「大往生したけりゃ医療とかかわるな」の著者の中村仁一先生がその著書に書かれているように、人間は医療と一切関わらずにいれば、たとえ癌でも、眠るように「自然死」できるというように、視床痛も無理に医療を施す事なく、「放置(自然のまま)にしておけば、自然治癒するのではないかと自分自身の前述のような体験からも感じている次第です。


中枢性疼痛緩和についてもう一点だけお伝えしたい事があります。

実はあの疼痛で苦しんでいた当時、確かに何をしても和らぐ事はありませんでした。ただひとつだけ明らかに和らぐと確信した事があるのです。

それは、何と、涙する程感動することでした。例えば私はあのロッキーの映画が好きなんですが、ロッキーを観ると、何度観ても涙してしまうのです。
ところがそんな風に涙した瞬間から少なくとも数時間は疼痛がなくなっているんです。

これは確信に近いものがあります。
理由は分かりませんが、感動というものが脳になんらかの影響を及ぼすのではないかと勝手に考えています。
その事に確信をしてから、できるだけ涙するような映画を観ようと

「最後の忠臣蔵」「永遠のゼロ」を観たり、NHK の「ハゲタカ」というドラマの最終回なんかは何度も観ましたよ(笑)

それによって疼痛緩和できるからです


ここまで-------------------------------------------


自殺したくなるほどの激しい痛みが何年も消えなかったとしても、必ずしも一生つづくわけではないことを岡下さんの事例があきらかにしています。

図:中枢性疼痛

感想:

感動して痛みが消える、はとても興味深い。

ブログ主の岡下さんとはふしぎと共通点があって、

・生まれ年が1年差。
・脳内出血発症日が同じ年の2週間ちがい。
・ブログ開始日もほんのひと月のズレ。
・いまだにアクティブに更新が続いている。
...

2020年5月28日

中枢性疼痛のメタアナリシス

2020  5月  イギリス


脳卒中後の中枢性疼痛(CPSP)は、脳血管イベントの急性期または慢性期に発生する神経障害性疼痛と定義され、体性感覚路中枢部の病変によるものである。

そこで、CPSPの有病率とその特徴についてメタアナリシスをこころみたそうな。

2016年10月20日

脳卒中で中枢性疼痛 感覚ふつうなのに、、、


Central Poststroke Pain Can Occur With Normal Sensation.
2016  10月 インド

脳卒中で中枢神経系にダメージを受けると知覚異常や痛みを感じることがある。これを中枢性疼痛という。
これまで視床と関係があると考えられてきたが 必ずしもそうでもなさそうである。

そこで中枢性疼痛の頻度、期間、部位、特徴を調べてみたそうな。


25-80歳 319人の脳卒中患者について調べたところ、


次のことがわかった。

・20.7%の患者で中枢性疼痛がおきた。

・中枢性疼痛患者の平均年齢は55、31.8%は女性、

・疼痛が始まる時期、期間はさまざまで、

・焼けるような痛みが56%、他に ヒリヒリ感、刺すような痛みなどがあった。

・疼痛の強さと脳のダメージ部位に関連はなかった。

・42.3%で脊髄視床路にもとずく感覚(温覚、痛覚、触覚)が正常だった。

・プレガバリン(商品名リリカ)が半数の患者に有効だった。

脳卒中患者の20.7%に中枢性疼痛が確認できた。中枢性疼痛に脊髄視床路の障害は必須ではなかった。脳の損傷位置も中枢性疼痛の重症度に関係しなかった、


というおはなし。
図:中枢性疼痛の脳卒中患者

感想:

ますます原因不明ってことなんだね。

最初のころは金属が痛かった。水に触れてもショックを感じた。

2022年5月11日

中枢性疼痛でよくある痛みの種類

2022  4月  ブラジル


脳卒中後の神経障害性の疼痛いわゆる中枢性疼痛は、脳卒中患者の最大で12%が経験し、その治療は困難である。

しかし脳卒中患者には非神経障害性の痛み、たとえば筋骨格系、炎症性、複合局所性の痛みを持つ者もおおいので、

神経障害性の痛みを区別してさらにくわしくしらべてみたそうな。

2018年3月27日

脳卒中のあとの中枢性疼痛の仕組みがわかった


How central is central post-stroke pain? The role of afferent input in post-stroke neuropathic pain: a prospective open-label pilot study.
2018  3月  アメリカ

脳卒中患者の39-55%は頭痛や肩の痛み、痙縮、中枢性疼痛などのなんらかの痛みを経験する。

しかしこれら痛みケースの4分の1を占める中枢性疼痛のメカニズムはよくわかっていない。

中枢性疼痛は損傷脳と反対側におき、特に上肢や下肢で痛むことがおおい。

通常 慢性的な痛みで、感覚過敏、痛覚や温覚の異常を伴うこともおおく有効な治療法がない。

これまで 中枢神経にある痛みを受容する部分とくに視床のニューロンが脳損傷により過活動になり抑制が効かなくなってしまうことが痛みの原因であると考えられてきた。

今回、中枢性疼痛の原因が「末梢から中枢へ向かう神経シグナルが中枢で誤解釈されるため」という仮説を立てた。そこで途中の神経をブロックすることでこの痛みが消えるものか検証してみたそうな。


脳卒中で中枢性疼痛のある8人の患者について、

疼痛のある部位から中枢へ向かう神経の正確な途上位置に局所麻酔薬リドカインを打ち神経をブロックした。


次のようになった。

・8人中7人で30分以内に痛みが完全に消失した。残りの1人も痛みが50%以上緩和した。

・このとき痛みスケールの中央値は 6.5→0に下がった。

・他の感覚異常も神経ブロックにより消えた。

中枢性疼痛は中枢神経システムの中で自律的に発生するというよりも、末梢からの求心性の感覚刺激に依存し おそらくはその誤解釈によるものと考えられる、


というおはなし。

図:中枢性疼痛

感想:

比較対照群のない実験だけど、この説は支持したい。

でも誤解釈は痛みについてだけなんだろうか? じぶんの世界認識も誤ってはいないだろうか、、、って心配になるよ。

2020年8月31日

脳深部刺激で中枢性疼痛をいやす

2020  8月  オランダ


慢性疼痛に対する視床への脳深部刺激 (Deep brain stimulation:DBS)は成功率にばらつきがあるものの用いられている。

脳卒中後の中枢性疼痛ではその原因箇所として視床の腹尾側核が考えられていて、非常に小さく構造が複雑である。

従来型DBSではリング状の電極による球状の刺激範囲であったが、

指向性をもたせることのできる電極をもった directional DBS が利用できるようになり成果がみられた例があったそうな。

2014年8月19日

中枢性疼痛になる若年脳卒中経験者の割合


Central poststroke pain in young ischemic stroke survivors in the Helsinki Young Stroke Registry.
2014  8月  フィンランド

若年脳卒中患者が経験する中枢性疼痛の特徴を調べてみたそうな。


824人の若年脳卒中患者について8年半前後追跡調査したところ、


次のことがわかった。

・5.9%が中枢性疼痛、29.9%が知覚障害、64.2%はいずれでもなかった。

・中枢性疼痛があると知覚障害以上に生活の質が損なわれた。

・中枢性疼痛患者の82%は他の種類の疼痛も抱えていた。

・中枢性疼痛は脳卒中症状と関連があり、発症年齢や脳卒中の種類に依らなかった。

・脳卒中の発症部位と中枢性疼痛との関連は見られなかった。


若年脳卒中経験者の5.9%は長期にわたり中枢性疼痛を経験していた、


というおはなし。

中枢性疼痛


感想:

発症直後に多少の経験はあるのでなんとなく想像がつくけど、これで悩んでる人のブログみてるとその想像の10倍くらい痛いみたいだ。

2016年1月3日

中枢性疼痛の割合と効いた薬


Central Post Stroke Pain Can Occur with Normal Sensation.
2015  12月  インド

脳卒中後の中枢性疼痛の特徴を調べてみたそうな。


319人の脳卒中患者について調査したところ、


次のことがわかった。

・20.7%が中枢性疼痛だった。

・彼らの年齢中央値は55歳、31.8%が女性だった。

・中枢性疼痛の発症時期、期間、部位は共通していなかった。

・中枢性疼痛の重症度と脳の損傷位置との関連はなかった。

・42.3%の患者は温度感覚や痛覚が正常だった。

・プレガバリン(商品名リリカ)が半数の患者の疼痛レベルを50%以上緩和した。

中枢性疼痛は脳卒中患者の20.7%に見られた。温痛覚が正常な患者も多くいたことから 脊髄視床路の損傷が条件ではないかもしれない。脳の損傷位置と疼痛の重症度との関連はなかった、


というおはなし。

図:中枢性疼痛


感想:

感覚が少し戻りかけたころだろうか、車いすの金属フレームに触れるたびに痛くて、静電気のせいだと思っていた。水に触れても痛いことがわかって、おやおや?と思った。

2013年10月7日

中枢性疼痛なのに治療を受けていない脳卒中経験者の割合は…


Population-based study of central post-stroke pain in Rimini district, Italy.
2013  9月  イタリア

脳卒中後の中枢性疼痛は依然、過小評価されることが多い。放って置くと生活の質が下がり、リハビリを妨げ、ウツや不眠といった気分障害をもたらすとも言われている。

これがどのくらいの割合で見られるものなのか、調べてみたそうな。


イタリアのリミニ住民約33万人のうち、2008-2010に脳卒中になった1494人について調査した結果、


次のようになった。

・このうち660人と面談に成功した。

・中枢性疼痛経験者の割合は66人、11%だった。

・症状は触覚や温覚の知覚過敏で、針で刺すような痛み、腫れなどを伴うものだった。

・中枢性疼痛経験者の58%は脳卒中の直後に発症し、37%は断続的に起きた。

・これら患者は運動機能に障害を持ち、この疼痛が日常生活にも影響していた。

・痛みが強いわりに、30%はなんの治療も受けていなかった。


脳卒中後の中枢性疼痛はもっと注目されるべきである、


というおはなし。


写真:リミニ
リミニ


感想:

そこで疎経活血湯の出番。使ったことないけど…
なんと 漢方のちからで あのしつこい視床痛が消えた


2012年9月15日

脳卒中後の中枢性疼痛の正体が判明


Central poststroke pain: somatosensory abnormalities and the presence of associated myofascial pain syndrome.
2012  9月  ブラジル




脳卒中後の中枢性疼痛に他の種類の痛み

が含まれているかどうか、

特に筋筋膜性疼痛症候群の有無について調べてみたそうな。



脳卒中後の中枢性疼痛と診断された40人の患者について

次のことがわかった。


90%の患者は脳の梗塞箇所が1つだった。

65%は発症後3ヶ月以内に疼痛が生じた。

・痛みの中央値は10(5-10の最大値)だった。

・脳の損傷箇所で痛みの強度は変わらなかった。

85%は持続する痛みで、あとは間欠的だった。

70%は焼け付くような痛みだった。

・主に、冷たい物に触れると痛みが生じていた。

・皆、温度感覚に異常があった。

67.5%は筋筋膜性疼痛症候群と診断できた。





脳卒中後の中枢性疼痛には

筋筋膜性疼痛症候群が混ざっているかもしれない



というおはなし。






感想:

筋筋膜性疼痛症候群ってはじめて聞いた。

どっちも治療法が無いのに分類して意味あるの?

2024年3月29日

絶望を希望に変える:脳卒中後の無敵の痛みに立ち向かう革命的治療法

2024  3月  オランダ

 
脳卒中後の中枢性疼痛(CPSP)は、しばしば従来の治療法に耐性があり、自然回復の可能性がほとんどないため、患者の人生に大きな負担を強いている。

一部の患者には安楽死の承認さえ与えられており、何の展望もない。

歴史的に、前帯状皮質は精神障害と慢性疼痛障害の両方の患者にとって有望な治療ターゲットであると考えられているため、前帯状回切除はこういった内科的治療抵抗性のCPSPにとって有用な戦略かもしれない。

しかし、中枢性疼痛に対する手術療法の研究は限られている。

そこで、CPSP患者に対して前帯状回切除術を施行してみたそうな。

2017年2月16日

一次運動野刺激療法は中枢性疼痛にどのくらい効くのか


The Effect of Motor Cortex Stimulation on Central Poststroke Pain in a Series of 16 Patients With a Mean Follow-Up of 28 Months.
2017  1月  中国

中枢性疼痛の治療法で 脳表に電極を貼り付け運動野を電気刺激する "一次運動野刺激療法"(MCS)は1991年に日本人が初めて報告した。

どのくらい効くものなのか脳卒中患者で確かめてみたそうな。


MCS手術を受けた脳卒中で中枢性疼痛の患者16人の医療記録を解析したところ、


次のことがわかった。

・手術前の痛みスコアは最大10点中 8.0、手術後1ヶ月で3.8、約28ヶ月時点では5.3 だった。

・脳出血または脳梗塞、脳の損傷位置、電極の硬膜上下のちがいは除痛効果に影響しなかった。

・事前のrTMS検査でMCSが効果的な患者を識別できた。

一次運動野刺激療法で脳卒中後の中枢性疼痛をいちじるしく和らげることができた。その効果は脳卒中の種類、損傷位置に依らなかった


というおはなし。
図:一次運動野刺激療法 中枢性疼痛の

感想:

なぜ効くのかはよくわかっていないんだって。

そもそも なんでこういうことをやろうと思ったんだろうね。

2023年1月17日

脳卒中後の「痛み」研究10年間

2023  1月  中国


脳卒中後「疼痛」は脳卒中経験者の30%にみられるとされ、急性期よりも亜急性期以降におおい。

その種類は、中枢性疼痛、複合性局所疼痛症候群、痙縮の痛み、肩の痛み、頭痛、などがある。

疼痛のある患者は生活の質が低く、うつ、睡眠障害、自殺率の上昇がみられるという。

そこで、脳卒中後疼痛に関する過去10年間の研究について、計量書誌学的な分析をこころみたそうな。

2011年1月20日

中枢性疼痛の最新治療法


Motor cortex electric stimulation for the treatment of neuropathic pain.
2010 12月 フランス



大脳皮質運動野刺激法(MSC)
は神経障害性疼痛の治療に効くとされている。

中枢性疼痛、末梢神経障害にも効くかどうか調べたそうな。



27人の慢性神経障害性疼痛患者(中枢性10人、末梢17人)
の頭を手術で開けて、電極を貼りつけた。


刺激治療を行ったところ、
6割の患者は痛みが 半分以下に減った。

疼痛元の種類や麻痺の有無には依らず、
副作用もなかった、

というはなし。

電極を頭に埋め込む
頭に埋め込まれた電極




中枢性疼痛は自殺したくなるほど痛いと聞く。

だから開頭手術くらいはなんでもないのかも知れない。



ちなみに この方法は日本人が提唱したものらしい。

2022年8月31日

脳卒中の中枢性疼痛にいちばん効く薬は

2022  8月  中国


脳卒中後の中枢性疼痛(CPSP)の有病率は11%ほどで珍しくなく、QoLを損ないリハビリテーションの妨げになると考えられる。

治療は薬によるものが第一選択ではあるが、どの薬が適しているかは報告により異なる。

そこで、ネットワークメタアナリシスで薬剤間の効果の比較をこころみたそうな。

2012年2月12日

中枢性疼痛は心の問題、祈るのよ!


Central pain due tostroke: cognitive representation and coping according to gender.
2012  2月  ブラジル


脳卒中後の中枢性疼痛への対処法の

男女での違いについて調べたそうな。



脳卒中後30日以上中枢性疼痛が続く男女

25人ずつについて、疼痛レベル、心理状態、

痛みへの対処の仕方などについて

アンケート調査し解析した。


その結果、

・痛みから気を散らそうとする試みは男女で もっとも共通していた。


女性は痛みの原因を心の問題として捉え、男性は外から干渉しうるものとして捉えた。


女性はスピリチュアルで宗教的な行動によって痛みに対処する傾向があった。





女性は脳卒中後の中枢性疼痛対策として

祈りに頼ることがわかった、


というおはなし。

2014年10月10日

脳卒中で中枢性疼痛になった患者へのrTMSの効果について


Repetitive Transcranial Magnetic Stimulation of the Left Premotor /Dorsolateral Prefrontal Cortex does not have Analgesic Effect on Central Post-Stroke Pain.
2014  9月  ブラジル

脳の前運動皮質・背外側前頭前野への磁気刺激(rTMS)は、健常者の熱痛閾値を上げたり、術後疼痛や線維筋痛症を緩和する効果があるという。

そこで脳卒中患者の中枢性疼痛へのrTMSの効果を調べてみたそうな。


患者をリアル刺激グループと偽刺激グループに分けて、毎日磁気刺激治療をおこなった。


次のようになった。

・予定患者数の半分である21人の実験が済んだ時点で中間解析を行ったところ、リアル刺激グループでの効果があまりにも無かったので実験を中断した。


前運動皮質・背外側前頭前野への磁気刺激は中枢性疼痛の緩和には効果がなかった、


というおはなし。


ココ↓
背外側前頭前野


感想:

万能ではないんだな。

2016年1月24日

肩の痛みは中枢性疼痛の仲間なのか?


Does hemiplegic shoulder pain share clinical and sensory characteristics with central neuropathic pain? A comparative study.
2016  1月  イスラエル

脳卒中後の肩の痛みのメカニズムを調べてみたそうな。


脳卒中片麻痺で肩の痛みのある16人と、
脊髄損傷による中枢性疼痛の18人について、
温度感覚、触覚の閾値および疼痛の範囲、程度を測定し比較したところ、


次のことがわかった。

・両グループとも正常部位に対する温度感覚の低下度が似ており、痛みの頻度も近かった。

・しかし痛みの質と悪化要因は異なっていた。

・肩の痛みの強度と温痛閾値低下や亜脱臼、痙縮に明らかな関連があった。

肩の痛みと脊髄損傷の中枢性疼痛には似ている点がいくつかあった。脳卒中後の肩の痛みは神経障害の要素を含んでいるのだろう、


というおはなし。

図:肩の痛み


感想:

集中治療室で寝かされてる間に肩の関節がズレちゃったのかな、と思ったわ さいしょ。

なぜよりによって肩なのか?特別な場所なのか?

2013年5月10日

ミツバチのおかげ、脳卒中のあとの中枢性疼痛が治った


Bee venom acupuncture point injection for central post stroke pain: A preliminary single-blind randomized controlled trial.
2013  5月  韓国

脳卒中後の中枢性疼痛治療に蜂毒療法を試してみたそうな。


ミツバチの毒を0.005%に希釈した溶液を麻痺した側の各ツボに0.5ml注射する。これを週に2回×3週間続けた。比較のために生理食塩水を注射するグループをつくった。

対象としたツボ:
肩髃、 肩井、 曲池、 風市、 足三里、 懸鍾


次のようになった。

・各グループ8人の脳卒中患者で実験した。

・3週間後、両グループ共に痛みレベルが低下したが、

・蜂毒グループの痛み低下は非常に著しかった。


蜂毒療法で脳卒中後の中枢性疼痛が大きく緩和された


というおはなし。
図:ミツバチ毒と脳卒中後疼痛

2015年9月12日

中枢性疼痛の治療法と効果について


Management of Central Poststroke PainSystematic Review of Randomized Controlled Trials
2015  9月  カナダ

脳卒中患者の中枢性疼痛は慢性的に続く神経障害である。

その数ある治療法の効果を総括してみたそうな。


関連する過去の研究から信頼性の高いものを厳選して、データを統合、再解析したところ、


次のことがわかった。

・計459人の被検者を含む8件の研究成果が見つかった。

・それらは、抗けいれん薬、抗うつ薬、オピオイド系鎮痛薬、rTMS、鍼についての研究だった。

・いずれの治療法も 痛みに対しほとんど効果がないか何の影響ももたらさなかった。

・治療の確からさはきわめて低いレベルにあった。


これまでの研究を精査したところ、中枢性疼痛の治療ガイドラインに沿わない結論になってしまったが、実際に治療効果を示せないのだからしょうがない、


というおはなし。



感想:

rTMSと鍼はともかく、薬物系も役に立たないのは別の意味でつらい。

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