2013年5月23日

大酒飲みは脳梗塞にめっぽう弱い

元
Influence of Chronic Ethanol Consumption on the Neurological Severity in Patients With Acute Cerebral Ischemia.
2013  5月  フランス

大酒飲みは脳梗塞が重症になるに違いない、と思ったので検証してみたそうな。


発症48時間以内の脳梗塞患者436人について、日頃の飲酒量と神経症状の重さとの関連を解析したところ、


次のようになった。

・60人が大酒飲みだった。(週に300g以上のエタノール摂取)

・大酒飲みというだけで、神経症状が重症化する危険率が2倍以上になった。


日頃やたら酒を飲む人は脳梗塞になったとき重症化することがわかった、


というおはなし。



感想:

思ったほど大したことない、って感じ。

ちなみにエタノール300gはビール6リットル相当。

2013年5月22日

『妻が脳卒中に... orz』、医師『ただの偏頭痛でした』

元
Predictors of Acute Stroke Mimics in 8187 Patients Referred to a Stroke Service.
2013  5月  アメリカ

脳卒中の疑いで入院してきた患者が実は脳卒中ではなかった、ということがある。


その頻度をよーく調べてみたそうな。

10年間8187人ぶんの患者データを解析した結果、


次のようになった。

・30%が脳卒中類似症状の患者だった。

・彼らは、若く、女性が多い、脳卒中リスク要因がない、などの特徴があった。

・脳卒中類似症状患者は、白人よりも黒人で多かった。

・高血圧や心房細動、高脂血症がない場合、脳卒中類似症状の可能性が高かった。



脳卒中で入院してきた患者の3分の1は、実は脳卒中ではなかった、


というおはなし。



感想:

じゃいったい何の病気なの?

と思って見つけた記事↓
救急隊員と脳神経科医の連携でstroke mimicsを適正に鑑別

2013年5月21日

早期リハビリって効果があるのかな...

元
Early Mobilization after Acute Stroke.
2013  5月  ノルウェー

早期リハビリがほんとうに良いのか調べてみたそうな。


発症後24時間以内に入院した脳卒中患者について、

・入院から24時間以内に移動訓練を始めるグループ(27人)

・入院から24-48時間経ってから移動訓練を始めるグループ(25)

に分けて、3ヶ月後の回復程度を比較した。

また、年齢、性別、神経症状の程度、脳卒中リスク要因などとの関連も解析した。


次のようになった。

・早期グループでは中央値で7.5時間後、比較グループでは30時間後に訓練を始めた。

・55%の患者で回復が良かった。

・良好な回復と関連のある要因は見つからなかった。



移動訓練を始める時間と予後との関連は見られなかった、


というおはなし。

写真:早期リハビリ

追記:(2018)
【やはり】亜急性期のリハビリは効果ないうえに危険

nature.com:脳卒中の超早期リハビリ やる意味ない

Stroke誌:早期リハビリがんばる意味ない

超早期リハビリで死亡者続出 AVERT続報

ランセット誌:超早期リハビリぜんぜん効果ない

2013年5月20日

玉子をたくさん食べると脳卒中になるのか?

元
Egg consumption in relation to risk of cardiovascular disease and diabetes: a systematic review and meta-analysis.
2013  5月  アメリカ

玉子を食べる量と脳卒中を含む心血管系疾患との関連を調べてみたそうな。


関係する過去の研究論文を抽出して、データを統合、再解析したところ、


次のようになった。

・玉子をもっともよく食べる人はほとんど食べない人に比べ、脳卒中の危険率が0.93だった。

・同様に、虚血性心疾患についても危険率は0.97だった。

・また、2型糖尿病の危険率は1.42だった。



玉子を食べる量と脳卒中など心血管系疾患のなりやすさとは関連がないことがわかった、


というおはなし。

写真:玉子


感想:

どうやら玉子はなんの問題もないようだ。
毎日1個の玉子が脳出血予防になる

タマゴは好きなだけ食べてよろし

玉子をたくさん食べても心筋梗塞や脳卒中で死ぬことはない


2013年5月19日

1年半以内に復職できる患者の特徴とは

元
Functional and occupational characteristics predictive of a return to work within 18 months after stroke in Japan: implications for rehabilitation.
2013  5月  日本

脳卒中患者が1年半以内に復職できる条件を調べてみたそうな。


351人の脳卒中患者について調査したところ、

次のようになった。

・51%が1年半以内に復職できていた。

・復職に有利な要因は以下のとおり

*ホワイトカラー職であること

*失語症でないこと

*注意欠陥がないこと

*歩けること


個人の状況に合った復職リハビリが必要ではないか、


というおはなし。




感想:

同じ研究者による日本語の資料があった。

脳卒中患者の復職に対するリハビリテーション科学の関わり
「13分野労災疾病等研究の知見より」

2013年5月18日

中国にも脳卒中地帯があった

元
Is There a Stroke Belt in China and Why?
2013  5月  中国

アメリカの南東部は脳卒中死亡率が高く、脳卒中地帯と呼ばれている。

中国にも脳卒中の多い地域があるのか調べてみたそうな。


過去30年間の信頼性の高い脳卒中研究を統合し、脳卒中の多い地域を分類して関連要因も含めて解析した。


次のようになった。

・中国全土を網羅する9つの研究が見つかった。

・脳卒中地帯と言える9つの地域がみつかった。(黒竜江省、チベット、吉林省、 遼寧省、 新疆ウイグル 、河北省 など)

・脳卒中地帯での発生率は10万人あたり236人で、それ以外の地域では110人だった。

・脳卒中地帯では、高血圧と肥満の割合が高く、脳卒中発生率とよく相関していた。



中国の北部、西部には、脳卒中発生率が高い地域があることがわかった。

これは住民の高血圧や肥満が原因かも知れない、


というおはなし。



これが中国の脳卒中地帯




感想:

チベット住人はキレやすいという科学的根拠

を思い出した。



2013年5月17日

カルシウムが少ないと脳内出血になったときたいへん

元
Low Serum Calcium Levels Contribute to Larger Hematoma Volume in Acute Intracerebral Hemorrhage.
2013  5月  日本

脳内出血患者の血中カルシウム濃度と血腫の大きさとの関連を調べたそうな。


273人の脳内出血患者について、発症後24時間以内の血中カルシウム濃度を測定し、濃度別に4つのレベルに分類し、

Q1 [≤9.0], Q2 [9.1-9.3], Q3 [9.4-9.7], Q4 [≥9.8] mg/dL

血腫の大きさ、神経症状の重さ、障害の程度との関連を解析したところ、


次のようになった。

・Q1-Q4の順で血腫の大きさが 18, 9, 10, 9 mL だった。

・同様に、NIHSSスコアが 16, 11, 11, 9 だった。

・カルシウム濃度の低いグループQ1には軽度障害の患者はいなかった。

・また、Q1には重度の障害患者や死亡した患者が多かった。



入院時血清カルシウム濃度の低い脳内出血患者は血腫が大きく、神経症状も重いことがわかった、

というおはなし。




感想:

よしっ カルシウムサプリメントを買うか! と思ったけど、

カルシウムサプリの危険記事を思い出した。


健康のためにカルシウムサプリメント始めます → 心筋梗塞で救急車

【いまや常識】 カルシウムサプリメントは脳梗塞の素

閉経だからカルシウムサプリメントを始めます → 脳卒中で入院



2013年5月16日

麻痺手を使うにはかなりの集中力が必要なことが判明...あたりまえだけど

元
Upper-limb motor control in patients after stroke: Attentional demands and the potential beneficial effects of arm support.
2013  4月  オランダ

軽中程度に上肢麻痺のある脳卒中患者の注意力にどのくらい負荷がかかっているのかを調べてみたそうな。


10人の脳卒中患者について、円を描きながらストロープ課題をこなす2重作業を行わせた。
このとき麻痺腕の重量を支えるアームサポートを使用する場合と使用しない場合での課題スコアを健常人の結果と比較した。

次のようになった。

・アームサポートが無いと、中程度麻痺手の患者での課題スコアが非常に低かった。

・アームサポートがあると、中程度麻痺手の患者での課題スコアに大きな差はなかった。


中程度の上肢麻痺があると2重作業によって腕の自動性が失われる。

そこにアームサポートがあると麻痺手への注意力の負荷が軽減されることがわかった、

というおはなし。



感想:

日頃、左手を使うときに
いちいち"使う気"を呼び起こす必要があることから
この報告に関心を持った。


ちなみにこれがストロープ課題 (観ればわかる)
名称を初めて知った。



2013年5月15日

脳卒中から1年半経ってウツで悩んでいること

元
Psychosocial problems associated with depression at 18 months poststroke.
2013  4月  ベルギー

脳卒中後1年半時点でのウツの状況を調べてみたそうな。


125人の脳卒中患者を追跡調査したところ、


次のようになった。

・28%がウツと診断された。

・ウツのある患者は日常生活動作の自立が遅れていて、身体的、認知的障害が多かった。

・ウツがある患者では対人関係で問題が生じるリスクがウツなしに比べ4.5倍高かった。



脳卒中後1年半時点でのウツは身体活動の低下と対人関係の問題が特徴的だった、


というおはなし。




感想:

とてもよくわかります。


2013年5月14日

全身振動トレーニングって結局どうなのよ?

元
Effects of Whole-Body Vibration on Muscle Architecture, Muscle Strength, and Balance in Stroke Patients: A Randomized Controlled Trial.
2013  4月  スペイン

脳卒中患者への全身振動トレーニング効果を検証してみたそうな。


発症後6ヶ月以上経った脳卒中患者20人を2グループに分けて、一方には全身振動トレーニングを施した。

下肢筋肉構造や膝を伸ばす力、バランス能力を評価、比較した。


次のようになった。

・両グループで下肢筋肉の構造、筋力、バランス能力に違いは生じなかった。



全身振動トレーニングには脳卒中患者の下肢運動機能を改善する効果はないことがわかった、


というおはなし。




感想:

これまでも何回か記事にしてきた。
・全身振動トレーニングで脳卒中患者の骨代謝が改善するのか?

・全身振動トレーニングを1回だけやってみたら…

・全身振動トレーニング療法の効果に結論

・全身振動トレーニングの脳卒中リハビリ効果について

いろんな見方があるようだけど、難しいこと考えないでレクリエーションのひとつと割り切ってはどうだろうか?



2013年5月13日

レーザー療法で脳梗塞が治るのか?

元
Transcranial Laser Therapy and Infarct Volume.
2013  5月  アメリカ

経頭蓋レーザー療法の脳梗塞治療効果を検証したそうな。

640人の脳梗塞患者について、発症24時間以内に経頭蓋レーザー療法を施した。比較のために偽レーザー照射グループも作った。

5日後に撮影した断層画像を元に梗塞体積を評価したところ、


次のようになった。

・レーザー療法によって梗塞の大きさには変化がなかった。


経頭蓋レーザー療法は脳梗塞治療にまったく効果がないことがわかった、

というおはなし。




感想:

今回の研究に使用した装置はPhotothera Inc.という企業が開発したNeuro Theraというもので、2004には膝関節治療目的の別装置でFDAの認可も得ている。


しかし企業ホームページにアクセスすると何も表示されない。
http://www.photothera.com/

ちょっと早すぎたのかもしれない。

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