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2014年5月18日

脳卒中後の不活発さはいつまで続くのか


Physical inactivity post-stroke: a 3-year longitudinal study.
2014  5月  イギリス

脳卒中から3年後までの身体活動レベルの変化を調べてみたそうな。


平均年令76の脳卒中患者74人について、入院中、1年後、2年後、3年後の身体活動状況を調べた。

activePALという装置を身体に付けて1日の活動度を計測記録した。


次のようになった。

・入院中、94%の時間は座るか寝た状態で過ごし、立位の時間は4%、歩行時間は2%だった。

・時間が経つにつれ座位、臥位の時間は減り歩数が増えた。

・3年後、立位の時間が18%、歩行時間が9%になった。

・ウツや左脳損傷、空間無視があると身体活動レベルが依然低かった。


脳卒中になるとほとんどの時間を動かずに過ごす。約1年で身体活動は大きく増加するが、その後の改善は緩やかである、


というおはなし。




感想:

病院の中ではあえて動かない人が優秀な患者。

ある程度動けるようになったら サッサと退院した方がいいと思う。

2014年5月17日

上肢リハビリに効く迷走神経刺激のタイミングと量について


The timing and amount of vagus nerve stimulation during rehabilitative training affect poststroke recovery of forelimb strength.
2014  5月  アメリカ

リハビリ訓練中の迷走神経刺激によって、脳梗塞にしたネズミの前脚の機能を回復できることがわかっている。

そこで 迷走神経刺激のタイミングと刺激量がどう影響するものか、調べてみたそうな。


人為的に脳梗塞にしたネズミについて、
・リハビリ訓練の2時間後に迷走神経刺激したグループはリハビリ訓練中に迷走神経刺激したグループよりも回復度が非常に低かった。

・また、リハビリ訓練中に迷走神経刺激を何倍も多く行ったグループも回復度が低かった。

・迷走神経刺激の代わりにリハビリ訓練を延長したグループに比べると、迷走神経刺激を遅らせたり多くしたりしたグループの方が回復度は高かった。

・しかしリハビリ訓練中の運動に合わせて行われる迷走神経刺激での回復度には及ばなかった。


リハビリ訓練に迷走神経刺激を組み合わせた時の前脚機能回復効果が確認できたと同時に、その刺激タイミングと刺激量の最適化が必要であることもわかった、


というおはなし。




以下の記事の続報にあたる。
迷走神経を刺激しながらリハビリするとすっごく回復するらしい

この研究についてのニュースビデオ

2014年5月16日

睡眠時間の長いお年寄りは脳卒中になり〇〇い


Sleep duration and history of stroke among adults from the USA.
2014  5月  アメリカ

睡眠時間の短さと高血圧、肥満などとの関連が指摘されている。

そこで睡眠時間と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


2006-2011の国民健康調査から18歳以上154599人のデータを解析したところ、


次のことがわかった。

・睡眠時間が*6時間以下、*7-8時間、*9時間以上の者の割合は各々29.2%、61.8%、5.2%だった。

・年齢構成で調整した脳卒中罹患率は各々、2.8%、2.0%、5.2%だった。

・睡眠が7-8時間に比べ、6時間以下、9時間以上の場合脳卒中が多かった。

・年齢、性別で分類したところ、18-44歳の若年層では睡眠時間の短い女性で脳卒中が多かった

・中年では睡眠時間が短いまたは長い男女で脳卒中が多かった。

・65歳以上の高齢層では9時間以上の睡眠を取る者に脳卒中が多かった。


睡眠時間と脳卒中との関連は性別、年齢で変わった。睡眠時間の短さと脳卒中との関連が確認できたが、特に高齢者では長時間睡眠と脳卒中との関連も見られた、


というおはなし。

写真:睡眠


感想:

2日間眠って2日間起きていた元長寿世界一のかまとばあちゃんの場合は一体どういうことなのよ?って思った。

2014年5月15日

やっぱり果物や野菜を摂ると脳卒中予防にいいらしい


Fruits and Vegetables Consumption and Risk of Stroke: A Meta-Analysis of Prospective Cohort Studies.
2014  5月  中国

果物や野菜の摂取量と脳卒中との関連を調べてみたそうな。


医学研究データベースから過去19年間の関連する研究を厳選してデータを統合、再解析したところ、


次のようになった。

・被験者総数760629人、脳卒中16981件を含む20件の研究がみつかった。

・果物や野菜の摂取量と脳卒中リクスは相反する関係にあった。

・柑橘類、リンゴ、梨、葉物野菜が脳卒中予防に効果的と考えられた。

・1日あたり果物を200g多く摂るごとに脳卒中リスクは22%低下、野菜を200g多く摂る毎に脳卒中リスクが11%低下した。



果物、野菜を多く摂る人ほど脳卒中リスクが低かった、


というおはなし。

2014年5月14日

カルシウムサプリメントで脳卒中になる は本当か?


Calcium supplement intake and risk of cardiovascular disease in women.
2014  5月  アメリカ

近年、カルシウムサプリメントの摂取で脳卒中リスクが上がるという話をよく耳にする。

ほんとうか確認してみたそうな。


1984-2008に74245人の女性を対象に行われた生活習慣調査の結果から、カルシウムサプリメントの摂取状況、冠動脈疾患、脳卒中の発生事例を抽出し、関連を解析した。


次のようになった。

・24年間に4565件の心血管疾患(冠動脈疾患2709、脳卒中1856)があった。

・カルシウムサプリメントを摂る女性は身体活動レベルが高く、喫煙しない、トランス脂肪酸を摂らない傾向があった。

・1日に1g以上のカルシウムサプリメントを摂る女性は摂らない者に比べ心血管疾患のリスクが0.82倍だった。

・同様に、冠動脈疾患のリスクは0.71倍、脳卒中リスクは1.03倍だった。

・この関連は非喫煙者、高血圧でない者、運動をよくする者に限定しても同様だった。


カルシウムサプリメントが脳卒中を含む心血管疾患のリスクを上げるという事実は確認できなかった、


というおはなし。

写真:カルシウムサプリメント

2014年5月13日

iPhoneを胸にあてるだけで心房細動の危険がわかるようになった


Feasibility and cost effectiveness of stroke prevention through community screening for atrial fibrillation using iPhone ECG in pharmacies. The SEARCH-AF study.
2014  4月  オーストラリア
Pharmacists diagnose stroke risk with iPhone-based ECG

心電図を計測、解析できるアイフォンアプリで脳卒中の原因になる心房細動をどれだけ検出できるものか試してみたそうな。


薬局を訪れた65歳以上の客1000人についてアイフォンアプリで心電図を記録した。

心房細動が疑われた人を医師に紹介して診断を仰いだところ、

98.5%の感度で心房細動を検出することができた。

この検査方法が普及して多くの人に適切な治療が施されるようになれば医療費も抑えられるだろう、


というおはなし。




このアイフォンアプリは無線接続の専用電極カバーを取り付けて測定を行う。

指先で触れても胸に貼り付けても測定できる。



この電極カバーとアプリはAliveCorという企業が開発販売している。

アマゾンでも買える。(~US$199)

2014年5月12日

脳卒中患者の10年後を調べたら 思いのほかみんな元気だった


Functional Status and Patient-Reported Outcome 10 Years After Stroke: The Lund Stroke Register.
2014  5月  スウェーデン

脳卒中患者の10年後の回復状況について調べてみたそうな。


2001-2002に脳卒中になった416人の患者について10年後の身体機能、生活状況を調査した結果、


次のことがわかった。

・145人で調査が完遂した。

・平均年令は78、59%が男性だった。

・90%は自宅に住んでいた。

・73%は自立していた。

・71%にはほとんど身体障害はなかった。

・他者の支援が必要な者はその内容により14-22%いた。

・中程度の痛みのある者は39%、強い痛みは4%いた。

・中程度のウツ、不安のある者は28%で、重度ウツは1%だった。

・3分の2は健康状態が良好と答えた。

・約半数には発症まえと同頻度の身体活動があった。


スウェーデンの脳卒中患者の10年後を調べたところ 半数が78歳以上にもかかわらず、多くが自立した生活を送り、健康状態も良く、身体活動度も高かった、


というおはなし。

写真:脳卒中

感想:

自分のまわりの脳卒中経験者にも元気なひとが多い。

脳卒中なんて案外たいしたことないのかも知れない。

老人病みたいなものだから、それをきっかけに亡くなる人が多いのはあたりまえ。

なにかとてつもなく恐ろしいことであるかのように喧伝されているのは、脳外科学会のステルスマーケティングじゃないか…? といっつも思う。


ところで小学生に脳卒中教育をする必要がほんとうにあるのだろうか?

2014年5月11日

麻痺した腕に焼きを入れたあと急冷する拷問を30分間続けたら脳の働きが改善した


Effect of Thermal Stimulation on Corticomotor Excitability in Patients with Stroke.
2014  5月  台湾


脳卒中で麻痺した腕への温度刺激で、脳からの神経シグナルが伝わりやすくなるものか調べてみたそうな。


発症後3ヶ月以上の脳卒中患者16人を次の2グループに分けて温度刺激を30分間与えた。

*痛いくらいの高温(46-47℃)低温(7-8℃)刺激グループ

*あったかい(40-41℃)ぬるい(20-21℃)刺激グループ

また、この温度刺激前後での親指筋肉への皮質運動興奮性をTMSで測定した。


次のようになった。

・痛いほどの高温、低温刺激グループで損傷側脳の運動誘発電位と活動領域の拡大を認めた。


麻痺腕への30分間の痛いほどの温度刺激によって損傷側脳の皮質に神経生理学的変化がもたらされた、


というおはなし。


感想:

たぶん同じ研究者なんだろうけど、台湾人は温度刺激が好きなんだね。
麻痺した脚に焼きを入れたあと急冷する拷問を8週間続けたら脳卒中患者が歩き出した

温度刺激治療で麻痺脚が動いた

キンキンに冷やした腕でリハビリがはかどる


2014年5月10日

小学生にマンガで脳卒中教育したらすぐに忘れられてしまった


Effects of Stroke Education Using an Animated Cartoon and a Manga on Elementary School Children.
2014  4月  日本

若者への脳卒中教育は患者発症時に居合わせたときの適切な行動や自らの脳卒中予防に役立つ。

そこでマンガの教育資料を作って小学校の教師に脳卒中教育をやらせてみたそうな。


作成したマンガ資料を用いた30分間の授業を小学校教師が行った。

この前後での脳卒中に関する知識(症状やリスク要因)について対象となった小学生にテストしたところ、


次のようになった。

・10、11歳の219人が授業を受けた。

・授業直後の脳卒中関連知識テストのスコアは著しく向上した。

・しかし3ヶ月後には元のレベルに戻っていた。


小学校教師によるマンガを使った脳卒中教育を行った。しかしほとんど記憶に残らないようだったので、内容の見直しが必要かもしれない、


というおはなし。

写真:脳卒中マンガ
ニュース記事
小学生向け「脳卒中」教室を開催=大阪府


感想:

次は幼稚園児を対象に 着ぐるみゆるキャラで臨んでいただきたい。

2014年5月9日

体性感覚刺激でリハビリがはかどる は本当か?


The Effect of Combined Somatosensory Stimulation and Task-Specific Training on Upper Limb Function in Chronic Stroke: A Double-Blind Randomized Controlled Trial.
2014  5月  イギリス

体性感覚(皮膚および深部感覚)刺激を加えると脳卒中リハビリがはかどると言われている。

そこで課題志向型訓練に組み合わせたときの効果を調べてみたそうな。


33人の慢性期脳卒中患者を体性感覚刺激グループと偽刺激グループに分けて2時間の課題志向型訓練を12セッション行った。

体性感覚刺激は訓練の30分前に上肢肘周辺の3つの神経を対象に電気パルスを与えた。

メカニズムを調べるためにTMS検査も行った。

訓練のあと2日目、3ヶ月、6ヶ月後に効果をフォローした。


次のようになった。

・訓練後、リアル刺激グループで上肢機能の大きな改善があった。

・しかしその効果は3ヶ月以降は見られなかった。

・皮質脊髄路の興奮性に変化はなかった。


体性感覚刺激を課題志向型訓練に加えたときの効果を確認できた。しかしそれは長く続かなかった


というおはなし。

図:体性感覚

2014年5月8日

松果体の石灰化と脳内出血との関係


Pineal calcification is a novel risk factor for symptomatic intracerebral hemorrhage.
2014  5月  タイ

松果体の石灰化と脳内出血との関連について調べてみたそうな。


CT検査をした患者記録のうち脳内出血の症状のある者で、かつCT画像から松果体の石灰化の有無を判定できるケースを抽出し、関連を解析した。


次のようになった。

・2140件のCT検査のうち1071件が解析対象になった。

・このうち77件(7.2%)で脳内出血があり、689件(64.3%)に松果体の石灰化が見られた。

・松果体の石灰化で脳内出血リスクが2倍以上になった。

・特に50歳以上で高血圧、糖尿病があるとこの傾向が強まった。


松果体の石灰化は脳内出血のなりやすさと関連がある、


というおはなし。



感想:

初めて撮ったCTで自分の松果体の石灰化に気がついた。
写真:松果体の石灰化
脳内出血だからこのケースにあてはまる。


世の中には逆にこれをありがたがる人々もいる。

彼らによると、ちょっと異なる世界とのインターフェースの役割を担うらしいのだが...

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