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2014年8月25日

タイ古式マッサージは痙縮に効くのか


The efficacy of traditional Thai massage in decreasing spasticity in elderly stroke patients.
2014  8月  タイ

脳卒中患者の痙縮対策として、タイ古式マッサージと理学療法のどちらが優れているか比べてみたそうな。


発症後3ヶ月以上、50歳以上、50人の脳卒中患者をタイ古式マッサージまたは理学療法グループに分けて、1回1時間x週2回x6週間の治療を行い比較した。


次のようになった。

・痙縮程度が改善した者の割合は、タイ古式マッサージグループで若干多かったが、統計学的に有意なほどではなかった。

・両グループ共に運動機能、QoLが向上したものの、

・不安やウツの改善が見られたのはタイ古式マッサージのみだった。


タイ古式マッサージは理学療法と同程度に痙縮を軽減した、


というおはなし。



感想:

ちょっとエッチなマッサージと誤解してました。ごめんなさい。

2014年8月24日

一人暮らしで脳卒中になるとヤバイの?


Impact of Living Alone on the Care and Outcomes of Patients With Acute Stroke.
2014  8月  アメリカ

一人暮らしをしていると脳卒中になった時に対応の遅れが生じやすいのではないか、、、

そこのところを調べてみたそうな。


2003-2008に自宅で生活していて脳卒中になった1万人あまりについて調査したところ、


次のことがわかった。

・22.8%が一人暮らしをしていた。

一人暮らし vs 同居人あり の順で各項目を比較すると、

・平均年齢  74.6 vs 71.5

・女性の割合  61.5% vs 41.4%

・未亡人の割合  53.7% vs 12.3%

・独身の割合  21.5% vs 3.8%

・2.5時間内に病院に着いた  28.3% vs 40.0%

・血栓溶解治療を受けた  8.0% vs 14.0%

・退院後自宅に  46.0% vs 54.7%

・一人暮らしと死亡率、再入院率の関連はなかった。


一人暮らしをしていた患者は、病院に遅れ、血栓溶解治療が受けられず、退院しても自宅に戻らない者がおおかった


というおはなし。

一人暮らし

感想:

死亡、再入院の差がないのだから病院に早く着く必要もない。

だれもいないのだから自宅に戻らないのもなっとく。

一人暮らしでぜんぜん問題なし。

[一人暮らし]の関連記事

2014年8月23日

クモ膜下出血になったとき手術をスルーされる患者の特徴


Insurance Status Is Associated with Treatment Allocation and Outcomes after Subarachnoid Hemorrhage.
2014  8月  アメリカ

クモ膜下出血は脳卒中のなかでも最も破壊的であるが、手術によって病状を和らげ死亡の危険性を下げることができる。

患者が加入している保険の種類
*プライベート保険
*メディケア(高齢者用国民保険)
*メディケイド(低所得者用医療保険制度)
によって治療法が変わるものなのか調べてみたそうな。


2003-2008の18歳以上の全米のクモ膜下出血患者2万人あまりのデータを解析した。


次のことがわかった。

・クモ膜下出血患者の66%には再出血を防ぐための手術が行われなかった。

・手術を受けなかった患者の死亡率は手術を受けた場合の2倍以上だった。

・高齢者用国民保険(メディケア)の利用者は手術を受ける割合が極端に低かった。


クモ膜下出血患者の3分の2は手術を受けていなかった。特にメディケアの患者で非常に少なかった。メディケア利用者が高齢、慢性病、障害持ちであることがこの種の偏りを生み出しているのかもしれない、


というおはなし。



感想:

保険がどうのというよりも、潜在的な生命力の多寡を外見的に読み取って対応を決めているってことと理解。

でも 死んでもいいから脳をいじくられたくはないわ。


2014年8月22日

視覚に問題のある脳卒中患者の割合は


Prevalence of visual problems among stroke survivors in Hong Kong Chinese.
2014  8月  香港

視覚に関する問題を抱えている脳卒中患者の割合を調べてみたそうな。


2ヶ所の病院施設に入院または通っている脳卒中患者113人について調べたところ、


次のことがわかった。

・53.1%が眼球運動に、

・11.5%が両目の焦点を合わせる能力に、

・11.5%が視野に、

・29.8%が視力に 問題があった。

・一方、これらの問題に気づいていた患者はわずかだった。


脳卒中患者が経験するであろう視覚の問題が医療現場でないがしろにされている。ちゃんと検査してリハビリする体制づくりが必要では?


というおはなし。
脳卒中の視覚障害

感想:

脳卒中直後、視力が1.5→0.4以下に落ちたんだけど、医師や療法士さんに尋ねてもだれからもまともな返答がない。

脳がどんどんダメになっているんじゃないかと当初すごく不安だった。

いまは 眼の焦点を合わせる筋肉に麻痺の影響が及んでるからだろう...と勝手に解釈して納得している。

2014年8月21日

一過性全健忘 脳梗塞が原因かも知れない例


Transient global amnesia associated with an acute infarction at the cingulate gyrus.
2014  7月  スペイン

一過性全健忘は 突然あたらしいことをまったく覚えられなく症状を指す。通常、その原因は断層画像や脳波、脳脊髄液を調べてもわからない。

ところが偶然、一過性全健忘の患者に脳梗塞を見つけたんだそうな。


・62歳の男性が直近の2日間に2度の一過性全健忘を経験して病院に来た。高血圧と高コレステロールでもあった。

・MRI検査をしたところ、右脳の帯状回に真新しい15mmほどの梗塞を見つけた。

・海馬や他の部位には病変は確認できなかった。

・他の検査も正常だった。


帯状回の梗塞が一過性全健忘の原因だったかもしれない、


というおはなし。

帯状回の梗塞


感想:

一過性全健忘 はじめてきいた。


この患者 『今何時?』となんども尋ね、その間の記憶がなかったという。

こういう人が感じる時間感覚ってどんなだろう、、、

2014年8月20日

手の触覚が鈍いのは自分だけなの?


The Prevalence and Magnitude of Impaired Cutaneous Sensation across the Hand in the Chronic Period Post-Stroke.
2014  8月  オーストラリア

脳卒中患者の手の皮膚感覚について調べてみたそうな。


42人の慢性期脳卒中経験者と36人の健常者について手の表面の各位置での知覚閾値テストを行った。

手の運動機能も評価し関連を解析した。


次のようになった。

・33%の患者が皮膚の知覚障害をもっていた。

・その程度は麻痺側の手の位置によっても異なり、健常者の40-84%知覚力が低下していた。

・健常者にとっては年齢による劣化をいちばん受けにくい手の背側で 知覚がもっとも障害された。

・運動機能障害との関連は指先および手のひらの知覚低下として確認できた。


慢性期脳卒中経験者の3分の1で皮膚感覚の障害を確認できた、


というおはなし。

触覚検査の位置



感想:

数日前、レモンの木を剪定した。枝にはトゲがあって右手で触れると痛くて仕方がない。そこで左手で枝をつまむと痛みをほとんど感じないのでどんどん作業が進んだ。

感覚麻痺でよかったなぁ と思った数少ないシーンのひとつ。

2014年8月19日

中枢性疼痛になる若年脳卒中経験者の割合


Central poststroke pain in young ischemic stroke survivors in the Helsinki Young Stroke Registry.
2014  8月  フィンランド

若年脳卒中患者が経験する中枢性疼痛の特徴を調べてみたそうな。


824人の若年脳卒中患者について8年半前後追跡調査したところ、


次のことがわかった。

・5.9%が中枢性疼痛、29.9%が知覚障害、64.2%はいずれでもなかった。

・中枢性疼痛があると知覚障害以上に生活の質が損なわれた。

・中枢性疼痛患者の82%は他の種類の疼痛も抱えていた。

・中枢性疼痛は脳卒中症状と関連があり、発症年齢や脳卒中の種類に依らなかった。

・脳卒中の発症部位と中枢性疼痛との関連は見られなかった。


若年脳卒中経験者の5.9%は長期にわたり中枢性疼痛を経験していた、


というおはなし。

中枢性疼痛


感想:

発症直後に多少の経験はあるのでなんとなく想像がつくけど、これで悩んでる人のブログみてるとその想像の10倍くらい痛いみたいだ。

2014年8月18日

若年脳卒中経験者の長期的な失業可能性について


Long-term increased risk of unemployment after young stroke: A long-term follow-up study.
2014  8月  オランダ

若年脳卒中経験者の失業リスクについて調べてみたそうな。


18-50歳で脳卒中(TIA,脳梗塞、脳内出血)を発症して入院した患者694人について、8年間の追跡調査をし、同年代の労働人口データと比較した。


次のことがわかった。

・若年脳卒中経験者は失業のリスクが高く、女性では一般人の2.3倍、男性では3.2倍に及んだ。

・特に、入院時の神経症状が重い、入院期間が長いと失業リスクが高かった。


若年脳卒中経験者を8年間フォローした結果、失業リスクが通常より2-3倍高いことがわかった。積極的な復職支援が必要である、


というおはなし。



感想:

案外 すんなり復職したという話をよく聞く。

一方で、復職後すぐに 退職せざるを得ない状況になったという話も耳にする。

2014年8月17日

マグネシウムと女性の脳梗塞


Plasma Magnesium and Risk of Ischemic Stroke Among Women.
2014  8月  アメリカ


血中マグネシウム濃度の違いが脳卒中のなりやすさに影響するものかどうか女性について調べてみたそうな。


1989-1990に行われた、32826人ぶんの看護師健康調査のデータベースと血液サンプルから 2006までに脳梗塞になったグループ459人と、年齢、人種、採血日、生理周期等の一致する比較グループを抽出して血中マグネシウムレベルとの関連を解析した。


次のようになった。

・マグネシウムレベルの中央値は両グループで差がなかった。

・特にマグネシウムレベルが0.86 mmol/L 未満の人の場合、脳梗塞リスクが6割増しになった。

・この関連に年齢、BMI、高血圧、糖尿病などの要因は影響しなかった。



血中マグネシウム濃度が低いと女性は脳梗塞になりやすいのかもしれない、


というおはなし。


マグネシウムを含む食材


感想:

2年ぶりの登場なのか… まぐねしうむ
マグネシウムに脳卒中予防効果 Japan (2012年3月1日)

2014年8月16日

低頻度rTMSで左脳を刺激したら注意力が改善した


Contralesional rTMS relieves visual extinction in chronic stroke.
2014  8月  イタリア

右頭頂葉を損傷した患者は注意力に障害をきたすことがある。特に左右両側に視覚刺激があった場合、左方への刺激に反応できないことがあり、これを視消衰という。

この原因として脳卒中でダメージを受けていない左脳が過剰に働いてダメージのある右脳の機能を抑制してしまうという考え方がある。

それに則れば、亢進した左脳の働きを低下させると機能が回復するはずである。

確かめてみたそうな。


右脳頭頂葉を損傷し視消衰のある慢性期脳卒中患者6人について、低頻度rTMS(反復経頭蓋磁気刺激)および偽刺激を左脳頭頂葉に行い、直後に注意力テストを行った。


次のようになった。

・低頻度rTMSの直後に左方への注意追跡能力が著しく改善した。

・偽刺激では改善はなかった。

・右方への注意力に変化はなかった。


rTMSが亢進した左脳を抑え、半球をまたいで抑制されていた右脳を解放した。その結果、認知機能に改善が見られたのではないか...


というおはなし。
頭頂葉

感想:

visual extinction(視消衰)と半側空間無視の違いがよくわからなかった。

2014年8月15日

日本人の脳出血は欧米諸国の2倍!


The incidence of hemorrhagic stroke in Japan is twice compared with western countries: the Akita stroke registry.
2014  8月  日本

日本人の脳卒中の特徴を調べてみたそうな。


秋田県の脳卒中患者データベースから、1995-2004の28781例を抽出して診断画像を再解析したところ、


次のことがわかった。

・患者数の内訳は、脳梗塞62.6%、脳内出血25.8%、くも膜下出血11.6%だった。

・脳出血(脳内出血+くも膜下出血)の割合37.4%という値は欧米諸国の2倍に相当した。

・脳梗塞は種類別に、ラクナ梗塞30.2%、皮質梗塞34.0%、テント下梗塞15.0%だった。

・脳内出血は種類別に、被殻出血18.6%、視床出血30.3%、皮質下出血16.2%だった。

・くも膜下出血の破裂動脈瘤位置は男女で大きく異なり、女性は内頚動脈に、男性は前交通動脈にもっとも多かった。


日本人の脳出血の割合は、欧米諸国の2倍である、


というおはなし。

秋田県
あきたけん


感想:

脳出血を経験して 日本人としてなぜか誇らしい気持ちになった。

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