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2020年3月14日

rTMS vs. シータバースト 認知障害


High-frequency versus theta burst transcranial magnetic stimulation for the treatment of poststroke cognitive impairment in humans
2020  3月  台湾

脳卒中後の認知障害は30-40%の患者にみられるという。

また、背外側前頭前野への磁気刺激はパーキンソン病患者の認知機能の注意、視空間ドメインの改善をもたらすとされている。

これを脳卒中で認知障害をしめす患者について、高周波数(5Hz)のrTMSとiTBS(シータバースト)のことなる磁気刺激条件で効果に差があるものか、実験してみたそうな。

2020年3月13日

脳卒中になる昼寝の長さと頻度


Association of daytime napping with incident stroke in middle-aged and older adults- a large community-based study
2020  3月  中国

睡眠障害と脳卒中とは関連があるという。

また、昼寝をすると冠動脈疾患での死亡率が下がるという報告があり、ストレス緩和メカニズムが考えられている。

さらに、長時間の昼寝は糖尿病やメタボリックシンドロームのリスクを上げるという報告もある。

昼寝と脳卒中との関連の研究はいくつかあるが一致した結論は得られていない。

そこで、昼寝の時間や頻度と脳卒中リスクとの関連を住民ベースに大規模にしらべてみたそうな。

2020年3月12日

脳卒中後うつの脳体積変化の位置


Altered gray matter volumes in post-stroke depressive patients after subcortical stroke
2020  2月  中国

脳卒中後のうつは5年以内に39-52%に起きるという。おもな症状として、抑うつ気分、性欲減退、活力喪失、集中力の低下、無能感、があげられる。

そのメカニズムはいまだあきらかでない。脳の灰白質の体積に変化があるとする報告がいくつかあるが結論は一致していない。

そこで脳卒中後うつ患者の灰白質の体積をきっちりと測定して、うつでない患者とくらべてみたそうな。

2020年3月11日

麻痺しなかった手への影響はずっと続くのか


Chronic Stroke Survivors Experience Continued Impairment of Dexterity but not Strength in the Nonparetic Upper Limb
2020  2月  アメリカ

脳卒中患者のおよそ3分の2は上肢とくに手の機能に障害を負うという。

さらに麻痺のなかった手についても動きのスピードや正確性が低下するという報告が数おおくあがっている。

しかしこれら非麻痺手がもともと利き手であったか否かや、手の巧緻性と筋力を分けてしらべたものはほとんどないのでくわしくしらべてみたそうな。

2020年3月10日

むちゃ飲み脳梗塞の実行機能


Executive Dysfunction Related to Binge Drinking in Ischemic Stroke
2020  3月  フィンランド

Binge drinking(酒のむちゃ飲み)は通常飲酒量(エタノール13.5グラム相当)の5倍以上を1度の機会(2時間以内)に飲む場合をさす。

アルコール使用障害(alcohol use disorder)に至らないレベルのむちゃ飲みでも認知機能のとくに実行機能や言語記憶に障害があらわれやすいとする報告がいくつかある。

脳卒中経験者の35-90%は認知機能に障害をもつという。

そこで脳卒中患者でのむちゃ飲み歴の認知機能への影響についてくわしくしらべてみたそうな。

2020年3月9日

海藻が脳梗塞死亡をふせぐ


Frequency of Seaweed Intake and Its Association with Cardiovascular Disease Mortality: The JACC Study
2020  3月  日本

海藻はアジアの国とくに日本、韓国、中国でよく摂られている。海藻は食物繊維などをおおく含み、心血管疾患のリスクである血圧や脂質、血糖、肥満を改善すると考えられている。

日本人は1日に海藻を9.9g摂るとされ、平均寿命の長さとの関連が疑われている。

海藻の摂取頻度と脳卒中の種類別死亡リスクについての研究はほとんどないので大規模にしらべてみたそうな。

2020年3月8日

Stroke誌:「疲労」は脳卒中の原因になりうるのか


Self-Reported Fatigue Predicts Incident Stroke in a General Population
2020  3月  イギリス

疲労は身体的 精神的に活動を嫌悪する状態をさす。

疲労は脳卒中経験者に著しく現れることが知られている。また一般診療での相談の25%に疲労が症状として含まれるという。疲労は死亡率と関連することがわかっている。

疲労と脳卒中の発生との関係はあきらかではなく、その間接要因として、睡眠不良、慢性ストレス、心不全、貧血、甲状腺障害が考えられる。

そこで健康状態についてのアンケート Short Form 36 に現れる疲労と、脳卒中の発生について大規模な住民調査をこころみたそうな。

2020年3月7日

聴覚刺激訓練で半側空間無視はなおるのか?


Can auditory cues improve visuo-spatial neglect- Results of two pilot studies
2020  2月  ドイツ

半側空間無視は右脳脳卒中の急性期40%の患者に見られるという。

この治療方法の1つに聴覚刺激(auditory cue)が期待されている。無視が生じる方向に音源があるときに無視症状が改善するという報告があるものの、サンプル数はすくなく、短期の効果についてしかわかっていない。

さらに聴覚刺激の音源が移動する状況下での調査もない。

そこで移動音源をつかった聴覚刺激を繰り返し長期にほどこしたときの半側空間無視の改善とその効果の持続を実験してみたそうな。

2020年3月6日

アチアチひんやり療法の脳活動


Immediate effects of noxious and innocuous thermal stimulation on brain activation in patients with stroke
2020  2月  台湾

温熱刺激(thermal stimulation)はシンプルかつ実用的治療手段として脳卒中リハビリにも用いられている。

痛いくらい(noxious)の温熱刺激が健常者の前運動野に可塑的変化をもたらすという報告がある。

これを脳卒中患者についても確認するべく比較実験をこころみたそうな。

2020年3月5日

運動イメージ訓練とスローファイブ(Slow-5)


Motor Imagery Training After Stroke Increases Slow-5 Oscillations and Functional Connectivity in the Ipsilesional Inferior Parietal Lobule
2020  2月  中国

運動イメージ訓練(Motor Imagery Training)やメンタルプラクティスは実際の身体活動をともなわない認知機能上のリハーサル訓練であり、通常の脳卒中リハビリに組合せるとより効果的であるとする報告が数おおくある。

そのメカニズムとして、運動野をふくむ前頭-頭頂ネットワークの機能再編が考えられている。

こんかい、シンプルかつデータ再現性の高い「安静時fMRI」で観測できる灰白質由来のシグナル "Slow-5"(0.01-0.027Hz)に着目して、脳卒中患者での運動イメージ訓練の効果についてランダム化比較試験をこころみたそうな。

2020年3月4日

HALリハビリのRCT やはり残念だった


A randomized controlled study incorporating an electromechanical gait machine, the Hybrid Assistive Limb, in gait training of patients with severe limitations in walking in the subacute phase after stroke
2020  2月  スウェーデン

脳卒中で片麻痺の患者には3ヶ月以内におおくの繰り返し訓練をほどこすことで神経可塑性がすすみ歩行機能をとりもどすことができると考えられている。

訓練量や強度を増やすための工夫の1つとして歩行支援ロボットがある。

そのうちHAL(Hybrid Assistive Limb)は患者の自発的な筋肉シグナルをトリガーとして(CVC:Cybernic Voluntary Control)あらかじめ想定しておいた体重移動をうながす動作をおこなう(CAC:Cybernic Autonomous Control)2つのシステムからなる。

これまでHALをつかった研究は比較対照群を設けないものがほとんどだったので、通常のリハビリとその効果をくらべてみたそうな。

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