元2024 1月 アメリカ
脳内出血(ICH)患者における肥満の保護、サバイバル効果に関するいわゆる「肥満パラドックス」のエビデンスについては、依然として議論の余地がある。
そこで、ICH患者における肥満度(BMI)と機能的転帰との関連、およびそれが人種や民族によって影響されるかどうかをくわしくしらべてみたそうな。
元2024 1月 アメリカ
元2023 5月 韓国
元
Smoking Paradox in Stroke Survivors?
2020 3月 台湾
元
Obesity Paradox in Intracerebral Hemorrhage
2019 3月 アメリカ
・肥満と病的な肥満では、肥満でない(BMI<30)患者にくらべ院内死亡率があきらかに低かった。
・ただし病的な肥満患者では気管切開や胃ろうになる率がたかく、
・ふつうに自宅へ退院できる可能性も低かった。
脳内出血の肥満パラドックス
脳内出血の肥満パラドックスがあきらかに
元
"Smoking paradox" is not true in patients with ischemic stroke- a systematic review and meta-analysis
2019 10月 中国
・21の研究がみつかった。
・予後不良になるオッズ比は0.96で、喫煙は脳梗塞予後になんのインパクトもなかった。
・脳梗塞の発症年齢の平均差は-10.05で、喫煙者は非喫煙者よりも10年早く脳梗塞になっていた。

脳梗塞の血管内治療と喫煙パラドックス
タバコのおかげで脳梗塞で死なずに済んだ患者が続出 [喫煙パラドックス]
元2024 4月 日本
元2023 6月 中国
元2021 2月 アメリカ
元2021 3月 ベルギー
元
Racial differences in intracerebral haemorrhage outcomes in patients with obesity
2018 4月 アメリカ
・BMIの肥満カテゴリに相当する患者は自宅へ退院できない率が高かったが、肥満は血腫増大には影響しなかった。
・人種別にみて、肥満は血腫増大に影響しなかったが非白人では自宅へ退院できない率が高かった。
元
Body Mass Index and Death by Stroke: No Obesity Paradox.
2014 6月 デンマーク
・11%が最初の1ヶ月以内に死亡し、そのうち70%が脳卒中が死因だった。
・内訳は9.7%が低体重、39.0%は標準体重、34.5%が過体重、16.8%が肥満だった。
・BMIが高いほど脳卒中発症年齢が低くなった。
・1ヶ月内死亡リスクは標準体重、過体重、肥満で差はなかった。
・1週間内死亡に限定しても同様の結果だった。
元2023 10月 オーストラリア
元
Does the obesity paradox predict functional outcome in intracerebral hemorrhage?
2017 12月 アメリカ
・90日時点での死亡率は41%で、
・回復良好(mRS:1-3)患者は、BMI25未満では24%、BMI25以上だと39%だった。
・重症度、性別、高血圧等を考慮にいれると、BMI25以上の回復良好のオッズ比は2倍だった。
元2021 8月 イギリス
元
Obesity paradox in stroke - Myth or reality? A systematic review.
2017 3月 スイス
・被験者299750人を含む25の研究がみつかった。
・死亡率に関する12の研究のうち10で ボディマス指数BMIが高い脳卒中患者は明らかに死亡率が低かった。
・死亡以外の予後(機能回復や再発)に関する9の研究のうち7で過体重の脳卒中患者は回復が良かった。
・血栓溶解治療を受けた患者についての6つの研究では相反する結果がでた。
・多くの研究で肥満の定義やBMIの測定精度、データの偏りに問題があった。
元2024 11月 アメリカ
元
Impact of Visceral Adipose Tissue on Clinical Outcomes After Acute Ischemic Stroke
2019 1月 韓国
・内臓脂肪比率がたかくなるほどmRS2または1以下の回復良好者数が減少した。
・これは他の関連要因で調整してもおなじだった。
・BMI25以上の肥満患者は肥満でない患者よりも回復が良かった。
・肥満患者のうち、mRS1以下のとくに回復のよかった患者では内臓脂肪比率があきらかに低かった。
元
Impact of smoking on stroke outcome after endovascular treatment.
2018 5月 スイス
・21.8%の患者に喫煙習慣があった。
・彼らは年齢が若く、男性がおおく、高血圧がすくなかった。
・また 治療から3ヶ月後の回復がきわめて良好(mRS1以下)の割合が 39.1%vs.23.1% で喫煙者におおく、動脈再開通率も高く 死亡率は低かった。
・脳内出血率に喫煙者と非喫煙者でちがいはなかった。
・関連要因を考慮にいれてもなお、喫煙習慣があるだけで3ヶ月後の回復がきわめて良かった。
元
Obesity is associated with better survival and functional outcome after acute intracerebral hemorrhage.
2016 10月 中国
・1571人のうち低体重109人、標準体重657人、過体重341人、肥満464人だった。
・標準体重にくらべ肥満だと12ヶ月後の死亡率が明らかに低く、
・3,12ヶ月後の要介護リスクも低かった。
・低体重、過体重については有意な関連はなかった。

元
Favorable Functional Recovery in Overweight Ischemic Stroke Survivors: Findings from the China National Stroke Registry.
2013 11月 中国
・ modified Rankin Scaleが0-1に相当する機能回復が非常に良好な者の割合は、
*低体重(BMI<18.5) →52.4%*標準体重(BMI=18.5-22.9)→55.0%*過体重(BMI=23-27.4)→61.0%*肥満(BMI=27.5-32.4)→59.2%*重度肥満(BMI>32.5)→60.3% だった。
・一方、死亡率は順に、14.9、7.8、7.1、7.2、11.5で、重度肥満では高かった。