元2024 1月 アメリカ
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2024年1月4日
脳内出血サバイバルの鍵はBMI?肥満パラドックスを解明!
2023年5月6日
肥満パラドックス:脳梗塞の種類別予後
元2023 5月 韓国
2020年3月16日
Stroke誌:喫煙パラドックスのからくり
元
Smoking Paradox in Stroke Survivors?
2020 3月 台湾
「喫煙パラドックス」は、心筋梗塞や脳梗塞からの回復良好者が喫煙者におおいことを指し、血栓溶解療法の効果にも同様のパラドックスが見られるという。
喫煙は脳卒中のリスク要因であるにもかかわらずこのような矛盾がみられる原因について いまだあきらかになっていない。
そこで、台湾の2つの大規模調査のデータをつかって、喫煙パラドックスをくわしくしらべてみたそうな。
2019年3月28日
Stroke誌:脳内出血の肥満パラドックス
元
Obesity Paradox in Intracerebral Hemorrhage
2019 3月 アメリカ
脳内出血は脳卒中の10-15%をしめる。いっぽう肥満は 糖尿病、高血圧、冠動脈疾患、脳卒中のあきらかなリスク要因である。
肺高血圧や肝臓病、冠動脈疾患では肥満の患者ほど生存可能性が高いという「肥満パラドックス」が数多く報告されている。
脳内出血の肥満パラドックスについては報告がすくないので、きっちりとしらべてみたそうな。
データベース Nationwide Inpatient Sampleから 2007-2014の脳内出血患者99212人の記録について、
院内死亡率、退院先、入院期間、気管切開、胃ろう、脳室シャントとの関連を解析したところ、
次のことがわかった。
・肥満と病的な肥満では、肥満でない(BMI<30)患者にくらべ院内死亡率があきらかに低かった。
・ただし病的な肥満患者では気管切開や胃ろうになる率がたかく、
・ふつうに自宅へ退院できる可能性も低かった。
脳内出血患者のうち、肥満や病的肥満には院内死亡への保護効果がみられた。しかし病的肥満は気管切開や胃ろうになりがちで自宅に退院できないことがおおかった、
というおはなし。
感想:
これまで↓よりもサンプル数が桁違いだ。
脳内出血の肥満パラドックス
脳内出血の肥満パラドックスがあきらかに
2019年11月4日
「喫煙パラドックス」はなかった
元
"Smoking paradox" is not true in patients with ischemic stroke- a systematic review and meta-analysis
2019 10月 中国
喫煙は脳梗塞のリスク要因であり、喫煙歴だけでもネガティブな影響があるという。
さいきん喫煙者の血栓溶解治療成績が良好であるとする 「喫煙パラドックス」 "smoker's paradox" についての報告が数おおくなされている。
いっぽうそれを否定する研究者もいる。
そこで喫煙が脳梗塞の予後にあたえる影響をしらべるべくメタアナリシスをこころみたそうな。
2019年2月までの関係する研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、
次のことがわかった。
・21の研究がみつかった。
・予後不良になるオッズ比は0.96で、喫煙は脳梗塞予後になんのインパクトもなかった。
・脳梗塞の発症年齢の平均差は-10.05で、喫煙者は非喫煙者よりも10年早く脳梗塞になっていた。
喫煙に脳梗塞の予後を保護する効果はみられなかった。喫煙者が若くして脳梗塞を発症していることが喫煙パラドックスの理由かも、、
というおはなし。
感想:
虚血コンディショニング効果もあるかも。↓
脳梗塞の血管内治療と喫煙パラドックス
タバコのおかげで脳梗塞で死なずに済んだ患者が続出 [喫煙パラドックス]
2024年4月29日
たばこで脳卒中後も生き残る?!日本の研究が暴く「喫煙パラドックス」の謎
元2024 4月 日本
2023年6月11日
喫煙が脳梗塞の再発を招く?10年の追跡調査結果
元2023 6月 中国
2021年2月12日
肥満パラドックスは本当か?
元2021 2月 アメリカ
2021年3月30日
心房細動で抗凝固療法の肥満パラドックス
元2021 3月 ベルギー
2018年4月29日
脳内出血の肥満パラドックス
元
Racial differences in intracerebral haemorrhage outcomes in patients with obesity
2018 4月 アメリカ
肥満が脳卒中リスクであることは はっきりしている。いっぽう 肥満の脳卒中患者は予後が良いとする「肥満パラドックス」もいくつも報告されている。
肥満パラドックスについては 脳内出血や人種の違いでの研究が少ないので やってみたそうな。
脳内出血患者428人の記録を解析したところ、
次のようになった。
・BMIの肥満カテゴリに相当する患者は自宅へ退院できない率が高かったが、肥満は血腫増大には影響しなかった。
・人種別にみて、肥満は血腫増大に影響しなかったが非白人では自宅へ退院できない率が高かった。
今回の調査では脳内出血患者に肥満パラドックスはみられなかった。むしろ肥満で非白人だと予後不良になりやすかったが血腫増大はなかった、
というおはなし。
感想:
肥満は善みたいなはなしばかりだったから安心したよ。
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2014年6月4日
脳卒中の肥満パラドックスは本当か
元
Body Mass Index and Death by Stroke: No Obesity Paradox.
2014 6月 デンマーク
太っている脳卒中患者ほど予後が良いという「肥満パラドックス」は本当なのか調べてみたそうな。
2003-2012の71617人ぶんの脳卒中患者データを対象とした。
選択バイアスがかからないように、初回脳卒中後1ヶ月以内に死亡した事例のみ抽出し ボディマス指数(BMI)との関連を解析した。
次のようになった。
・11%が最初の1ヶ月以内に死亡し、そのうち70%が脳卒中が死因だった。
・内訳は9.7%が低体重、39.0%は標準体重、34.5%が過体重、16.8%が肥満だった。
・BMIが高いほど脳卒中発症年齢が低くなった。
・1ヶ月内死亡リスクは標準体重、過体重、肥満で差はなかった。
・1週間内死亡に限定しても同様の結果だった。
脳卒中患者の肥満パラドックスは確認できなかった。BMIの高い患者はとても若くして脳卒中になることがわかった。肥満の脳卒中患者は標準体重を目指すべきだろう、
というおはなし。
感想:
肥満だと若くして脳卒中になるから 他の患者より元気そうに見えるのは当然、ってことらしい。
2023年10月30日
DEVUが生き残る?脳卒中の「肥満パラドックス!」
元2023 10月 オーストラリア
2017年12月10日
脳内出血の肥満パラドックスがあきらかに
元
Does the obesity paradox predict functional outcome in intracerebral hemorrhage?
2017 12月 アメリカ
脳卒中など心血管疾患で太っている患者の死亡率が低いとする報告があり「肥満パラドックス」と呼ばれている。さいきんでは肺炎でも報告されている。
脳内出血の肥満パラドックスについては短期的には関連がないとする韓国の調査があるのみなので、確認してみたそうな。
救急搬送されてきた平均年齢61の脳内出血患者202人について、
BMIが25以上と25未満のグループにわけ、
3ヶ月時点での生存率および回復状況との関連を解析したところ、
次のようになった。
・90日時点での死亡率は41%で、
・回復良好(mRS:1-3)患者は、BMI25未満では24%、BMI25以上だと39%だった。
・重症度、性別、高血圧等を考慮にいれると、BMI25以上の回復良好のオッズ比は2倍だった。
脳内出血で入院した患者のうちBMIが25以上の太った患者はあきらかに回復がよかった、
というおはなし。
感想:
上の図わかりやすい。mRS 6は死亡。
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2021年8月19日
脳卒中の「障害パラドックス」とは
元2021 8月 イギリス
2017年3月20日
脳卒中の肥満パラドックスってホント?
元
Obesity paradox in stroke - Myth or reality? A systematic review.
2017 3月 スイス
肥満は脳卒中のリスク要因の1つではあるが 予後に与える影響についてはよくわかっていない。いっぽうで肥満の脳卒中患者は予後が良いとする報告が少なくない(肥満パラドックス)。
そこでこれまでの研究をまとめて肥満と脳卒中予後との関連をしらべてみたそうな。
関係する過去の研究を厳選してデータを統合 再解析したところ、
次のことがわかった。
・被験者299750人を含む25の研究がみつかった。
・死亡率に関する12の研究のうち10で ボディマス指数BMIが高い脳卒中患者は明らかに死亡率が低かった。
・死亡以外の予後(機能回復や再発)に関する9の研究のうち7で過体重の脳卒中患者は回復が良かった。
・血栓溶解治療を受けた患者についての6つの研究では相反する結果がでた。
・多くの研究で肥満の定義やBMIの測定精度、データの偏りに問題があった。
ほとんどの研究で脳卒中患者の "肥満"は生存に有利だった。しかし研究手法に問題も見られた。血栓溶解治療の患者については肥満パラドックスは確認できなかった、
というおはなし。
感想:
肥満の定義として BMIではなく脂肪の割合やウエスト・ヒップ長比をつかうと結果がぜんぜんちがうだろうって書いてあった。
境界域限定のはなしで、痩せているよりはマシですよってことなんだと思う。
2019年1月10日
Stroke誌:内臓脂肪からみた肥満パラドックス
元
Impact of Visceral Adipose Tissue on Clinical Outcomes After Acute Ischemic Stroke
2019 1月 韓国
肥満や過体重の脳卒中患者は死亡率が低く回復が良いとするいわゆる「肥満パラドックス」が数多く報告されている。いっぽう「そんなものは存在しない太り過ぎは減量するべき」とする研究結果もある。
このようなちがいが起きる原因として、これまでの調査では肥満指標としてBMI(ボディマス指数)をもっぱら採用してきたことが考えられる。
BMIは筋肉や脂肪といった体組成の差を反映していない。そこで BMIにくわえて内臓脂肪を考慮にいれて肥満と脳卒中回復との関連をしらべてみたそうな。
急性脳梗塞で血栓溶解治療に間に合った患者127人について、
入院時にへその位置で撮影したCT画像から内臓脂肪比率をもとめ、
3ヶ月後の生活自立度mRSスコアとの関連を解析したところ、
次のようになった。
・内臓脂肪比率がたかくなるほどmRS2または1以下の回復良好者数が減少した。
・これは他の関連要因で調整してもおなじだった。
・BMI25以上の肥満患者は肥満でない患者よりも回復が良かった。
・肥満患者のうち、mRS1以下のとくに回復のよかった患者では内臓脂肪比率があきらかに低かった。
内臓脂肪比率のひくい脳梗塞患者はその後の回復が良かった。肥満でかつとくに回復の良かった患者には内臓脂肪があきらかにすくなかった、
というおはなし。
感想:
わかりやすく言うと、
筋肉のすくない脂肪でぶよぶよの肥満は好ましくはないけれど、痩せているよりはマシってことのようだ。
だから被験者に内臓脂肪型の肥満がおおいと肥満パラドックスは観測されにくくなる。
2018年5月8日
脳梗塞の血管内治療と喫煙パラドックス
元
Impact of smoking on stroke outcome after endovascular treatment.
2018 5月 スイス
喫煙習慣はあきらかに脳卒中のリスク要因の1つである。いっぽう喫煙習慣のある脳卒中患者への経静脈血栓溶解療法の効果が非常に高く回復が良いとする「喫煙パラドックス」についての報告も増えている。
この関連が血栓の機械的除去や動脈内血栓溶解療法(ウロキナーゼ)などの血管内治療についてもみられるものか詳しくしらべてみたそうな。
2003-2015に脳梗塞で血管内治療をうけた935人について調査したところ、
次のことがわかった。
・21.8%の患者に喫煙習慣があった。
・彼らは年齢が若く、男性がおおく、高血圧がすくなかった。
・また 治療から3ヶ月後の回復がきわめて良好(mRS1以下)の割合が 39.1%vs.23.1% で喫煙者におおく、動脈再開通率も高く 死亡率は低かった。
・脳内出血率に喫煙者と非喫煙者でちがいはなかった。
・関連要因を考慮にいれてもなお、喫煙習慣があるだけで3ヶ月後の回復がきわめて良かった。
脳梗塞患者に喫煙習慣があると血管内治療後の回復が非常によかった。だからといって喫煙が健康に良いわけではないので勘違いしないように、
というおはなし。
感想:
どうやら虚血コンディショニング効果ではないか、、って言ってる。
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2016年10月31日
肥満の脳内出血患者 死亡率と機能回復度は
元
Obesity is associated with better survival and functional outcome after acute intracerebral hemorrhage.
2016 10月 中国
肥満は心血管疾患のリスク要因であるいっぽう 肥満だと心筋梗塞などでの死亡率が低くなるというパラドックスが報告されている。
脳内出血の場合にも肥満パラドックスがみられるものか 調べてみたそうな。
中国の37都市の脳内出血患者1571人ぶんの記録を解析したところ、
次のことがわかった。
・1571人のうち低体重109人、標準体重657人、過体重341人、肥満464人だった。
・標準体重にくらべ肥満だと12ヶ月後の死亡率が明らかに低く、
・3,12ヶ月後の要介護リスクも低かった。
・低体重、過体重については有意な関連はなかった。
脳内出血でBMI25以上の肥満患者の死亡率は標準体重患者にくらべ低く、機能回復がすぐれていた、
というおはなし。
感想:
上の表みると標準体重がいちばん酷い。標準はベストではないんだな。
2013年11月24日
肥満患者は回復も早いのか?
元
Favorable Functional Recovery in Overweight Ischemic Stroke Survivors: Findings from the China National Stroke Registry.
2013 11月 中国
ボディマス指数(BMI)と脳卒中死亡率が相反する関係にあることは肥満パラドックスとして知られている。
そこで、脳卒中後の機能回復とBMIとの関連について調べてみたそうな。
10905人の脳梗塞患者について、BMIと発症3ヶ月時点での機能回復状態との関連を解析したところ、
次のようになった。
・ modified Rankin Scaleが0-1に相当する機能回復が非常に良好な者の割合は、
*低体重(BMI<18.5) →52.4%*標準体重(BMI=18.5-22.9)→55.0%*過体重(BMI=23-27.4)→61.0%*肥満(BMI=27.5-32.4)→59.2%*重度肥満(BMI>32.5)→60.3% だった。
・一方、死亡率は順に、14.9、7.8、7.1、7.2、11.5で、重度肥満では高かった。
脳卒中患者での肥満パラドックスは、機能回復についても同様であることがわかった。ただし肥満も過ぎるとその限りではなさそう...
というおはなし。
2024年5月17日
くも膜下出血の逆説:完全回復の影に潜むリスク
元2024 4月 ノルウェー
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